投稿日:2016年04月01日 (金) 18時17分
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みなさん、こんばんは。 先週の予想どおり、各地から満開の便りが届くようになりました。 桜の花びらが舞うというか吹き付けた蓮様の初登校シーンが目に浮かびます。
さて、今週の『あさが来た』は最終週、ついに新次郎さんも亡くなってしまいました。 懐かしい面々も顔を揃えて、最終週を実感してしまいます。
では今回も、先週の土曜日から振り返っていきましょう。 あさは、食が細った新次郎に、身体の調子が悪いのではないか、と確認すると、新次郎はそれを認め、尼崎や商法会議所行きを取りやめました。 あさの不安は、日に日に増していきました。
明治36年、2年前の恐慌を乗り越えた加野銀行の預金高は、右肩上がりに増え続け、淀川生命も、飛躍的に契約を伸ばしていきました。 榮三郎は、生存保険を男子修業と女子結婚に分けることを提案しました。
ある朝、あさは、女子大学生が堕落の温床と書かれた新聞に憤慨していました。 新次郎は、あさのほっぺたをむにゅむにゅして、落ち着かせました。 あさと新次郎は、昔は狐や狸がいて寂しかった茶臼山で開催されている内国勧業博覧会の色電球の話から、江戸時代には、提灯で照らしながら夜道を二人で歩いた話を懐かしそうにしました。
有田では、実家に戻るという藍之助に、はつは、それはあきまへん、山を半分売ってもいい、身の丈に合った暮らしで、みんなが笑って暮らせたらそれで十分、あんたは立派な商人になれ、といいました。 養之助も、お互いのいいところを惣兵衛にみせてやろう、とエールを贈りました。 はつも、惣兵衛もみんなも、あんたがやりたいことに向かって頑張ってほしいと願っている、と付け加えました。
加野屋では、子供のためにも緑の森に囲まれたところで暮らしたい、という千代に、新次郎は、芦屋を薦め、ヴォリンガーなら、日本と西洋のいいところを生かした家を建ててくれるかもしれない、といいました。 なるほど、こうやって、関わってくるわけね。 そんな中、千代は、急に腹痛を訴えました。
あさは、大学校で、泉に頼まれた訓示を行っています。 訓示といっても、堕落記事への批判ですけどね。(笑) あさが、私が望むことは、誠実に日々を過ごし、勉学に勤しむことだ、あなた方の行い一つで、たちまち世間からの信用落とすことを忘れるな、と伝えました。 宜は真剣に聞いていますが、平塚明は、いけ好かない傲慢おばさん、と毒づきました。
その後、あさが、廊下で泉たちと話していると、宜が、千代が産気づいたという情報を運んできました。 あさと亀助が、あわてて帰ってきますが、まだ生まれていませんでした。 難産といえば、糸子が次女の直子を産むときでしたね。 スルメを噛んで、頑張りました。 その時の産婆さんが、ほんにほんにの、かのさんだったのよね。(笑)
そして、あさを待っていたかのように、女の子が生まれました。 新次郎は、赤子を抱くあさに、啓介に抱かせてやるよういいました。 そうそう、千代の時は、よのさんたちが先に抱っこして、新次郎は、なかなか抱かせてもらえなかったのよね。(笑) 自分と同じ思いをさせたくないという、新次郎の優しさが伝わってきました。
そういえば、孫が生まれたら、新次郎さんの髪が、真っ白になっちゃいましたね。 子供を亡くした蓮様ほどじゃないですけど。(笑) 千代は、出産の体験をして初めて、あさに、自分を産んでくれたことを感謝しました。 あさは、本当に大変なのはこれからだ、と実感を込めていいました。 このあたりで、涙腺が崩壊してしまいました。(笑)
啓介から赤ん坊を手渡された新次郎は、ありがたい、なんて美しいのや、と感激し、涙を流しました。 その時、雨が降り出しました。 新次郎さん、孫の顔が見られてよかったですね。
あさは、榮三郎と平十郎に、三ツ割制度の導入を提案しました。 あさが、この制度なら、利益が直接給金に響くので、店の者も、経営の一端を担う覚悟が増す、というと、榮三郎に、孫も生まれたのによく働く、とあきれられました。 啓介が、病気の初期症状を書いた紙を配ると、あさは、食欲不振や味覚障害という言葉を目にし、不安が広がりました。
座敷では、新次郎が、孫の名前を考えています。 千穂と光子、そして最後に多津子と書かれた紙を手にしました。 そこへやってきたあさが、旦那様、うちと一緒に、病院行っとくなはれ、とお願いすると、新次郎は、分かった、と答えました。
千代の赤ん坊の名前は、新次郎が最後に手にした多津子でした。 多くの恵みの雨が降るように、と名付けられました。 啓介も、名付けたかっただろうな。(笑)
病院の待合室で悲しそうに見つめるあさに、新次郎は、自分はもういい年だ、ぽっくり逝ってもびっくりぽんと笑ってほしい、ぽっくりぽんや、と軽口を叩きました。 医師の大塚は、新次郎のお茶仲間で、結果が出たら知らせに行く、と伝えました。
新次郎が、風車で多津子をあやしていると、はつと養之助が店を訪ねてきました。 養之助は倉掛から、藍之助が東京に店を出そうとしている、と聞いたと話しました。 はつは、それを聞いて驚いた、と嬉しそうにいいました。 新次郎は、勉強のため藍之助には加野商店で働いてもらっている、早く一人前になって有田のみかんを商売の面から支えたいといっている、と語りました。 それを聞いて、はつたちも喜び、いつか手を組んで手広くやろう、と養之助はいいました。
はつは、お茶を淹れているうめに手伝うというと、うめも、おおきにと答えました。 おいおい、かつての主にそんなこと手伝わしちゃだめじゃんね。(笑) その姿を見た養之助は、気丈にしていてもどこか元気がないはつを、あさに会わせるために連れ出した、と本心を語りました。 新次郎は、兄弟の優しさに目を細めました。
そこへあさと亀助がやってきました。 気落ちしていたあさは、はつの顔を見て、元気を取り戻しました。 新次郎は、明治三大女傑中の髄一、加野屋あさ女史、男勝りの女傑、などと書かれた本のせいではないか、といいました。 不機嫌な顔で写っている写真の話題になると、あさは、写真写りで怒ったり気落ちしたりはしない、鬼の角が描かれていたならともかく、と話しました。 まだ、根に持っているのね。(笑)
亀助は、あさが怒っているのは、宜からの手紙の内容についてだ、と語りました。 それは、あさの悪口を言いふらしている1年生がいる、というものでした。 あさが、陰口はおじさんの専門だと思っていたが、若いおなごまでとは、と驚くと、うめは、おなごの敵はおなごというのは、太古の昔からの常だ、といいました。 久し振りの、うめの名言でしたね。(笑) それを聞いたあさが、一本筋を通して生きている人間なら、きっとそんな卑怯な真似はしない、といい、はつも、陰でいわれるくらいなら。目の前でいってほしい、と同調しました。 あさが、いっそ、そういってみようか、と提案すると、笑いに包まれました。
あさが去ったあと、新次郎ははつに、女傑や偉大なおなごといわれても、自分から見たら、赤ちゃんや子供みたいなところがある、と話しました。 でも、女子供の武器を使い、甘えて楽したらいいようなところでも決してそんな武器は使わない、まっすぐにしか進めない、と続けると、はつも同意しました。 新次郎は、そんなあさの必死なところも、かいらしいところも、自分だけが知っている、ほかの男は、誰も知らない、これは、なかなか気持ちのいいものだ、と述べました。 その間、はつは、部屋に置かれた胃の薬袋を見て、不安げな表情を浮かべました。
はつはあさに、惣兵衛が常にそばにいる気がして、声を掛けてしまう、半年経ってもいなくなったことに慣れない、と語りました。 あさは、それはおかしなことじゃない、といい、いつかそんな日が来てしまう、でも、どうしても、そんなことは思えない、と話しました。
はつが帰って数日後、大塚がやってきて、新次郎のお手前を頂戴しました。 帰り際、あさは大塚に、どんな薬を使っても、自分の身体を切り取っても新次郎を助けてほしい、とすがりました。 大塚は、どれだけ力を尽しても、金があっても、寿命だけはどうすることもできない、落ち着いて、いい時間を過ごしてほしい、と言い置いて去って行きました。
あさは新次郎に、富士山の見えるところに別荘を建てようと提案しますが、ここに一家みんなでいたい、とやんわり否定されました。 泣いているあさに新次郎は、電車にはねられたり爆弾浴びたり、思いがけないことで死ぬ人が多くいる、だが、自分は奥さんとこんなことができる、といい、そっと肩を抱きました。 あさが、自分が泣いたらだめだ、というと、新次郎は、優しく介抱してくれました。
新次郎が余命幾ばくもないことを知った千代は、啓介の胸で泣きました。 次の日曜日、庭で、みんなで写真を撮りました。 最初は、千代と啓介と多津子、あさたちが千代を抱いて撮った写真と同じ構図です。 もっとも、その時の写真は、鬼の角が描かれちゃいましたけどね。(笑) そこに、あさと新次郎が加わり一枚、そして白岡ファミリーで一枚、最後は、うめ、亀助、平十郎、藍之助も加わって大人数で撮りました。 カメラマンは、残念ながら海原はるかさんではありませんでしたね。(笑)
新次郎は、家督を啓介に譲りました。 啓介は、銀行、生保、加野商店、すべての事業で精力的に働くようになりました。 時代はロシアとの開戦前夜、あさは、生保事業の今後の方針に思案を巡らせていました。
あさが休憩時間に庭に行くと、縁側に座っていた新次郎から、贈り物があるといわれました。 そこへ、植木職人の石川がやってきました。 新次郎は、夫婦になってじき40年になるので、それを記念して木を植えようと思う、といいました。 新次郎は、目立つように庭の真ん中に植えるといい、あさに木を選ぶよう頼みました。 石川は、木が倒れずにしっかりと育つように添え竹をする、と説明しました。
寒さが厳しくなると、新次郎は、家に居つくようになりました。 そこへ、美和が、見舞いにやってきました。 美和も、もういい年なのに、いつまでも色っぽいですね。(笑) 最初は、妾騒動までで消えると思っていたのに、まさかここまで出演が続くとはびっくりぽんです。(笑)
顔の広い新次郎が寝込んだという噂が広まり、美和以外にも、様々な人が見舞いに訪れました。 見舞客と聞いて亀助が店に出ると、治郎作と宮部が立っていました。 あわれ佑作は、治郎作に突き飛ばされてしまいました。(笑) 亀助は宮部に、どちらさんだす、とお約束ギャグをかましてくれました。(笑)
二人は座敷で新次郎とあさに面会し、宮部が、亀助一家と手紙のやり取りをしており、寝込んだことを知ってやってきたら親分もついてきた、と述べました。 心配してもらう年じゃないという新次郎に、亀助は、ふゆが心配している、と伝えました。
あさが炭坑から手を引くと、治郎作は一家して山を下り、息子たちが仕事をしていました。 治郎作は、若い頃からの不摂生がたたり身体が動かない、と語りました。 佑作を突き飛ばしたくせにね。(笑) 宮部が、生きているだけで儲けもの、ピンピンしている、というと、治郎作は、それはあさに会えたからだ、といいました。
あさは、あの山で、ようやく商売を知った、今風にいったら青春だった、と語りました。 宮部は、ピストルや新次郎の豪華な駕籠には驚かされたと語り、笑いに包まれました。 新次郎が、今は、筑豊や八幡も大層繁盛していると話すと、宮部は、どんどん工業化され、これからの日本はどうなるのか、と不安げに語りました。
翌年、日露戦争が勃発しました。 みんなが、今後の生保事業の方針に思案する中、あさは、新規契約を控え、徹底的に守りに入ろう、と提案しました。 あさは、損するかもしれないが、信用してくれた加入者を守らなければならない、加入者が一番大事だ、と力説しました。 榮三郎たちは、攻めの一手だったあさが守りに入ったことに、驚きを隠せませんでした。
あさは、戦争には関わりたくないが今は無理、その時に大事なのは強い武器ではなく商売だ、経済的に豊かにすることで外交の力を増していかなければならない、と語りました。 さらに、そのためにも加野屋は自力をためておかなければならない、といったあと、あさは、今日限り、商いから手を引く、と宣言しました。 周囲は必死に止めますが、自分はいい奥さんじゃなかった、これからは何も考えず、新次郎のそばにいたい、いさせてほしい、と懇願しました。 榮三郎は、あさの申し出を受け、啓介をお姉さんをしのぐ人材となれるように我々で育てる、と誓い、兄を託しました。
あさが商いを辞めた理由を千代は問い詰めますが、逆に、啓介を支え、さちを手伝い、加野屋の暖簾を守ってほしい、と頼まれました。 新次郎も、自分のために大事な商売を辞めることは許さない、といいますが、これまた、自分がいたら新しいお茶の道具を買えないからか、と煙に巻かれてしまいました。
亀助は、加野銀行の看板を見つめ、新次郎とあさがいなくなった後の自分の身の処し方に思いを巡らせていました。 そこに、明が、女学生二人を連れ、店にやってきました。
その頃、あさと新次郎は、二人が庭の真ん中に植えた梅の木につぼみが一つ膨らんだ様子を眺めていました。 梅の花は春一番、桜よりも先に咲いて、みんなに希望を与える花だ、と智司が梅子にいった言葉を思い出した人も多かったんじゃないでしょうか。(笑) あさは、新次郎からもらったパチパチはんと同じ木を選んだのでした。 新次郎は、パチパチはんを振って踊っていたあさの様子が忘れられず、思う存分遊んでもらえるよう、いい音が鳴る雲州でわざわざ作ってあげたのね。
新次郎は、お金借りんのカリンか、難を転じて福となす、の南天の木かと思った、と笑いながらいいました。 南天といえば、『てっぱん』で、欽也が息子を亡くした老婦人のために真知子の弁当を毎日届けていたのを思い出しました。 彼女が、空の弁当箱に、難を転じられるよう、南天の実を入れて返してくれていたのよね。 さすがに、こんな古い話を覚えている人は、ほとんどいないかもね。(笑)
新次郎は、そろばんを使っているあさが好きだ、自分のことで隠居するのはお門違いだ、と述べました。 あさは、人の二倍も三倍も働いたので、そろそろ商いを忘れて新次郎とゆっくりしてもいいだろう、と答えました。 誰よりも商売が好きなあさが、それよりも自分の方が大事なのか、と新次郎が尋ねると、旦那様より大事なものがあるはずがない、とあさは返答しました。 それやったらしゃあないなぁ、という新次郎に、うちにもゆっくり奥さんさしとくなはれ、とあさが話していると、うめが医者の来訪を告げに来ました。
あさが庭に一人残っていると、亀助が、明たちがやってきたことを知らせに来ました。 あさは、自分が辞めても、亀助は加野銀行を辞めないでくれ、と釘を刺しました。
明は、宜から文句があるなら堂々といえ、陰でいうのは卑怯者のすることだ、といわれた、と来訪の主旨を述べました。 あらら、はつの挑発に乗って、本当に宜に手紙を書き、宜も馬鹿正直に伝えちゃったのね。(笑) 明は、あさがどれだけ偉いか分からないが、女子教育の恩人や女の先輩として、一つも尊敬や感謝をする気にはなれない、とかましました。 明は、大学校設立に尽力した財界人や政界大物の、学内における我が物顔のふるまいが許せないようです。
明は、こんなに素晴らしい私が熱心に教えてやっているのに、なぜ感謝して、もっと立派な学生になろうとしないのか、という傲慢な気持ちが見え透いて不愉快だ、とあさのことを語りました。 そして、あさが、いけ好かない老婦人だということは、我々の間では、既に一致した見方だ、と言い放ちました。
あさは、未熟で偏ったところもあるが、ここまで自分の意思を持って、きちんとものがいえるのは大したものだ、ひとかどのおなごになるかもしれない、と明を評価しました。 明に同行した二人の女学生は、すっかりあさに魅了されました。
腹の虫が治まらない明に千代は、あさが道なき道を切り開いてくれたから、女も自由にものがいえているのかもしれない、江戸の昔なら座敷牢に入れられていたかもしれない、と話しました。 江戸の昔なんて知らないと言い放つ明、昔、千代も同じことをいってたのよね、母親になると変わるのよね。(笑) 明は、会えてよかった、あの方を超える新しい女になってみせる、と宣言しました。
千代が、何が新しい女や、感謝という言葉をしらないのか、と愚痴ると、うめは、千代がそれをいうとは、と笑いました。 あさは、これからのおなごのために頑張ってきたのに、あんなに嫌わていたとは、と落ち込みました。 千代は、嫌われてもいいたいことはいう、信念は曲げない、それがおかあちゃんだ、胸を張って堂々としていたらいい、と励ましました。 あさは、新次郎以外に好かれてもしょうがない、これが自分だ、見返りなんかいらない、これから踏ん張るおなごの小さな踏み台になれたら、それでいい、と前を向きました。
あさは、すっぱり仕事と縁を切り、次郎と共に時を過ごすようになりました。 そんなある日、あさは、美和が持ってきたプリンを新次郎に食べさせようとしました。 あさは、よくお菓子を持ってきてくれるのは、美和がまだ、新次郎のことを好いているからではないか、と勘ぐりました。 新次郎は、美和と平十郎がいい仲なのを教えました。 ついに、へぇさんの思いが通じたんですね。 まあ、年寄り同士の仲なのでどうでもいいけど、へぇさんにも春が来てよかったです。
新次郎が、千代がお菓子の食べ過ぎで肥えたのじゃないか、と聞くと、あさは、二人目ができたみたいだ、と告げました。 喜んだ新次郎は、具合がいいから遊びたい、といい、新次郎の意を汲んだあさが、三味線を持ってきました。 三味線を弾く新次郎さん、でももう若旦那の頃の生き生きとした様子はなく、もの悲しくなってきました。
春となり、庭の木に咲いた梅一輪を、あさと新次郎は、仲よく見つめました。
久し振りに、雁助も加野屋に顔を出しました。 雁助は、今まで陰で、人の心配ばかりしてきたのだから、少しは心配してもらえばいい、といい、自分も隠居したことを告げました。 嫁も死んだ、という雁助の言葉にうめは敏感に反応しましたね。(笑)
雁助が亀助と連絡を取り合っていたことも、明らかになりました。 宮部といい、亀助は、どんだけ筆まめやねん。(笑) その亀助は、今月限りでやめることを宣言しますが、新次郎に懇願されあっさり撤回、雁助に引き留めてほしかったのか、と突っ込まれました。(笑)
千代はうめに、子供の頃、雁助にあさが働いている姿をよく見ておけ、といわれた意味が、この頃ようやく少しは分かるようになった、といいました。 うめは、時だけが解決できるということも、この世には多くある、とまたまた名言を口にしました。(笑) 大人になった千代は、雁助の姿を見て、気を利かせて席を立ちました。
雁助は、あさが商いを辞めたことに驚いた、とうめに話しました。 うめが、周りが遠慮してしまう、大番頭がいたら戦いがいもあった、というあさの言葉を伝えると、雁助は、奥さんとの戦いはこりごりだ、といって笑いました。 自分が生きているうちは、どんなに世の中が変わっても、あさと新次郎の楽しい夫婦だけはずっと変わらないと思っていた、とうめは雁助に話しました。 それを聞いた雁助は、手紙で互いが生きているか確かめ合おう、と提案し、うめも同意しました。
泉が綾子とともにあさを訪ね、最初の卒業生を出したことを報告しました。 商いばかりじゃなく、日の出女子大学からも手を引いちゃったのね。 泉は、宜を留学させ、ゆくゆくは家政学の教授になってもらいたい、と構想を語り、財団法人となれたのはあさのおかげだ、と礼を述べました。 あさは、自分がつくりたいと心から願っていたものを、長い間骨を折ってつくってくれた、こちらから礼を差し上げたい、といい、綾子と、懐中時計や帽子など身に付けるものの中から選ぼう、と盛り上がりました。
泉は、平十郎や亀助にも、財団法人になった礼をいい、シェークバンドを求めました。 平十郎は、あの、ワカメの4番がなぁ、と感慨深げにつぶやきました。(笑)
あさは綾子に、近頃は気恥ずかしいくらい新次郎の顔を見ている、そして嬉しそうな顔を見ると、40年間ずっとこんな時間を持てなかった、娘をほったらかしにしただけでなく旦那様にも悪いことをしていた、と語りました。 綾子は、だからこそ今の加野屋がある、あなたが道を切り開いた、泉が三大教育者の一人といわれるようになったのもあさの貢献があるから、それを新次郎も誇りに思っている、だから後悔するな、といいました。 さらに、本当にあさを育てたのは加野屋での商売の苦労だ、だからこそこんなに勇敢な婦人が生まれた、あなたこそ人生の劇場における本物の勇者だ、と語りました。
あさが大隈の近況を尋ねると、碁を打ちたがっている、と綾子は答えました。 綾子が、東京に遊びに来るよう誘い、新橋駅には女子の出札係もいる、と伝えると、あさは、彼女からテケツを買ってみたい、と答えました。 ゲゲゲで、松坂さん演じる貸本漫画屋の美智子さんが、千葉に引っ越した後、一度だけ布美枝を訪ねた時のことを思い出しました。(笑)
その晩、あさは新次郎に、サカエが店に訪ねてきて、夫に理解があり、子育てが落ち着いたら大学に行ってこいといわれた、いつか日の出女学校で学びたい、と話したことを伝えました。 新次郎は、あさの思いがいろんなところに伝わっている、努力は無駄じゃなかった、それでこそ自分の奥さんだ、これからもいろんな人にパチパチはんを渡して上げなければ、といったところで、急に倒れてしまいました。
あさは千代に、昔々、新次郎から選んだ道を真っ直ぐ進めといわれた、嬉しすぎてずっと進み過ぎた、もっとゆっくり手を繋いで歩いたらよかった、と話しました。 千代は、あさの肩をそっとさすりました。
医者の大塚は、朝までもたないかもしれない、みんなで声を掛けてあげてくれ、といいました。 みんなが周りに座ると、目を覚ました新次郎が、何やみんなお揃いで、と声を掛けました。 榮三郎が、みんな集まったから盛り上げてくれないと困る、というと、新次郎は、そら、よろしいなぁ、と口にし、あさに助けられて身体を起こしました。
新次郎が、ずっと頼りないお兄ちゃんで堪忍、というと、榮三郎は、もう何も心配しないで、加野屋も千代一家も、今度は自分が守る、と力強く答えました。 それを聞いて、千代は泣きました。 次に、新次郎は千代に、いいお母さんになった、おかげで自分の人生が、どんだけ華やいだことか、といい、啓介にも彼女のことを頼みました。 啓介は、千代も多津子もお腹の子も、必ず守ってみせる、と約束しました。
最後に、亀助に、あさと二人きりにしてほしいと頼みました。(笑) 自分はやっぱり邪魔者だった、とうなだれる亀助に、新次郎は、おおきにな、今まで長いことおおきに、と礼を述べ、最後に、みんな、おおきに、といいました。
あさと二人きりになった新次郎は、思っていたことをみんないえてほっとした、といいました。 あさは、無理をした新次郎を気遣い、もう自分しかいないから、誰にも気を遣う必要がない、と声を掛け、ただ、こないさしとくなはれ、と旦那様の手に自分の手を重ねました。 新次郎は、やっぱりあさの手は柔らかい、といったあと、忘れんといてなぁ、いつもそばにいてるさかいなぁ、そばにいてるさかい、あさ、と声を掛け、その腕の中で、永遠の眠りにつきました。
みんな、涙にくれました。 あさと新次郎、二人きりの部屋に入ろうとする大塚を、うめは、お願いだす、もうちょっとだけ、と引き留めました。
やがて、葬儀が行われました。 はつも、裏方を買って出ました。 千代は、昔、新次郎のことを、道楽者とか、ふらふらして気楽な人生だった、とか言いふらしていた人も参列しているが、あれが昔馴染みの者か、と怒りました。 千代は、そんな時代のこと知っていたかな。(笑) 榮三郎は、そういわれていた方が、お兄ちゃんは嬉しいかもしれない、と答え、亀助が、巾着を振り回す物まねをすると、笑いに包まれました。
あさは、庭に出て、何を見ても新次郎のことを思い出してしまう、寂しい、寂しおます、と涙を流しました。 その時、雨が降り出し、あさは、びっくりぽんや、と口にしました。
梅の木が、新次郎なのよね。 いつも、そばにいるということを雨で教えたのね。 さすがは新次郎、フェミニスト振りを発揮してくれます。 いよいよ、明日は最終話、斎戒沐浴してテレビの前に座ります。(笑)
て、第25週の関東地区の最高視聴率は、千代に赤ちゃんが生まれ、新次郎の喜びの雨が降った26日(土)の25.0%で、第1位でした。
月曜から土曜までの詳細は、21.3%、23.8%、24.0%、23.7%、22.9%、25.0%で、第25週の週平均は23.73%、『ごちそうさん』の最終回1週前の平均は22.22%、『花子とアン』の第25週の平均は22.62%、『マッサン』の最終回1週前の平均は23.47%、『まれ』の第25週の平均は19.72%でした。 ドラマの全平均は23.50%、『ごちそうさん』は22.40%、『花子とアン』は22.64%、『マッサン』は20.98%、『まれ』は19.42%でした。
関西地区の最高視聴率は、千代が結婚、妊娠し、お茶を飲む表情の違いに気付いたあさに、新次郎がその香りがいつもと違うと告白した24日(木)の24.1%で第1位でした。 名古屋地区の最高視聴率は、惣兵衛が、いい人生だった、ありがた過ぎてお釣りが来る、と家族に言い残してこの世を去った25日(金)の24.7%で第1位でした。
『真田丸』の第12回は、関東地区が17.9%で第5位でした。 ちなみに、八重の第12回は13.9%、官兵衛の第12回は15.8%、花燃ゆの第12回は13.2%でした。 全平均は、真田丸17.73%、花燃ゆ13.65%、官兵衛16.28%、八重16.58%です。 関西地区は、17.0%で第6位と急上昇しました。 名古屋地区は、19.7%で第4位でした。
ついに、信繁が前髪を上げ、凜々しくなりましたね。 上杉の人質として、うまく景勝に取り入ることができました。
鉄火起請を巡る信繁の対応が、今回のメインでした。 確かに、面白かったんですけど、ちょっとストーリーに無理がありましたね。 景勝が預かっている争いを、勝手に奉行に訴え、奉行も景勝の意向を無視して鉄火起請で裁断を下す、こんなことはありえませんよね。(笑) 景勝がこの争いを何も知らぬまま通りかかって、仲裁をした方が、ストーリーとしてはすっきりしました。(笑) もっとも、これじゃ、景勝の優しさ故の優柔不断さが、うまく描けませんけどね。(笑)
うめは、妊娠していなくて、結婚後に身ごもったということなのかな。 これまた、ちょっと出来過ぎのような気がします。 今回の私のツボは、家康をしかる阿茶局でした。(笑)
そうそう、上杉と真田の文のやり取りは、日付けが八月になっていたのに、最後、真田が徳川に縁切りを宣言する文は、七月二十日になっていたぞ、こぴっとしろし。(笑)
それでは来週も、見通しがよいということは、どこからも丸見えと知り、身の程をわきまえ、世の中は甘くないと悟り、無理難題をふっかけ、相手の出方を探り、一本筋を通し義を重んじ、身分の分け隔てをせず、覚悟と度量を試し、義のない戦いをせず、己の欲望のために他国を侵略せず、死に様は生き方を写す鏡、己に恥じぬよう生きる、そんな気概で、こぴっと仕事がんばれば、民たちのもめごとを鉄火起請に頼ることなく、仲裁することができるじゃんね。
「わしがしっかりしておれば、神頼みにすがることもないのじゃ。民の暮らしを守り、民の心を育てる、それがひいては強い兵をつくり、強い国をつくることになる」 「私もそう思います」 CATCH A DREAM!! |
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