投稿日:2016年02月19日 (金) 23時13分
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みなさん、こんばんは。 今週は、寒の戻りで寒い日が多かったですね。 とはいえ、各地で春一番も吹いて、季節の変わり目を実感します。
さて、今週の『あさが来た』は、ついに女子の大学校設立に動き出しましたね。 正直、まだまだ来てほしくなかったです。 もう、このドラマも終わりが近い、ということですもんね。 それにしても『国盗り物語』コンビの大隈夫妻、圧倒的な存在感ですね。 あまりの重厚さに、朝観ると、胃もたれしそう。(笑)
では今回も、先週の土曜日から振り返っていきましょう。 ふらりと店を出た新次郎は、千代の女学校に行っていました。 何て自由な相談役なんだ。(笑) 当世風のおなごばかりの様子に、さすがの新次郎もびっくりぽんです。(笑)
そこへ、千代と宜が、なかよくおしゃべりしながらやってきました。 宜が、商家の子は、数学や上手の達人じゃないといけない、というと、千代は、家業を手伝う気はない、母が自分の無教養の口惜しさを娘で晴らしているだけだ、と答えました。 宜は、楽しい、友達は千代だけでいい、千代が好き、楽しい学校を卒業したらどうしよう、女子が学べる大学校があればいいのに、と熱く語りました。 千代が父親に気付くと、新次郎は、ちゃんと馴染んでいる、と安心したような笑みを浮かべました。
加野銀行では、あさと泉が、対面していました。 泉が、これまでの通念を軽々と乗り越え、現金を扱う商いに女子を雇い、評判を上げているのはすごい、しかも銀行の一員として人格を持って働いている、と賛辞を述べました。 さらに、自分は、女子が知性を持って、社会の一員たろうとする姿を見るのが好きだ、と続けました。
あさは、彼女たちを、この春から正式に女子行員として働いてもらう、と告げ、泉が何者かを尋ねました。 その時、あさに倒れ込もうとする泉を投げ飛ばし、彼は、伸びてしまいました。(笑) 原因は、強度の滋養不足でした。 かのは、泉の顔を見て、きれいだといい、よのに今はやりの清貧ではないか、と告げました。 かのは、友厚のルックスも褒めていましたし、面食いなのね。(笑)
そこにハトがやってきて、泉は、自分が通っていた女学校の先生ではないか、とあさに告げました。 調べてみると、桃沢女学校の教師でしたが、店の者が家まで送ると、貧しい家で、夢のためにお金を使い果たし、奥さんに愛想を尽かされたそうです。 順ちゃんとは、もう別れちゃったのかな。 みんなで、泉の話をしているところに、新次郎が戻ってきて、相談役に相談ごとがないかを尋ねました。(笑)
京都に目の保養にいっていた、って新次郎らしいですね。(笑) 宜にまでお土産を買っていったのは、友達ができたという母子の会話を盗み聞きしていたからよね。(笑) 宜は、新次郎が素敵だといい、千代に、趣味三昧の頼りない男といっていた、と突っ込まれました。(笑)
新次郎が尋ねてきたとき、千代に、自分はあさを尊敬し、愛情を持っている、でも、誰もが彼女みたいになることを望んでいるわけではない、といいました。 続けて、彼女もはつの道に憧れているところもあるが、自分にはこの道しかないと思って、前を向いて歩いている、千代に店で働いてもらいたい、といいながらも迷っている、父親の目から見たら、そんなに強いおなごじゃない、と話しました。 そんなことを、千代は、家族写真を眺めながら、思い出していました。
加野銀行には、再び、泉がやってきました。 彼はあさに、女子の教育に関心はあるか、と尋ね、明治3年に横浜のヘボン施療所で女子教育が始まり、明治8年に官立の女子師範学校が開校するまでの歴史を語りました。 明治14年に前橋にできた学びの場は、語られませんでしたね。(笑)
泉は、まだ開かれていない日本で初の女子の大学校を作りたい、あさにもその設立に賛同してほしい、と訴えました。 あさは、理想は素晴らしいが、泉にはできない、と突っぱねました。 泉は、女子の責任を重くして活発にし、その快楽を大きくし、日本婦人を鎖から解き放つべきだとは思わないのか、とあさに食らいつき、自分が書いた教育論だ、といって、『女子ノ教育ニ就テ』と書かれた原稿用紙の束を押しつけました。
その夜、新次郎が帰ってきても、あさは文机に向かったまま、動きませんでした。 その顔をのぞき込むと、泣いていました。 あさは、この原稿を何べん読んでも涙が止まらない、この世にこんな素晴らしいことを考えていた人がいたとは、と驚きました。 この原稿との出会いが、あさを、新たな舞台へと導くこととなりました。
泉の書いた草稿には、女子を人として、国民として教育する必要性が書かれていました。 女子も、高等教育を受けることで生きがいを得、社会に役立つことなどについて書かれ、その能力を研究し生かす場を考え、100年先、200年先を見越した女子教育の方針を定めるべきという具体的なプランが示されていました。
あさは、その論文に感銘を受け、泉を探し回りますが、見つかりません。 加野屋では、よの、新次郎、うめ、かの、藍之助が食卓を囲んでいます。 おいおい、藍之助は見習いとして、一切えこひいきはしないんじゃなかったんかい。(笑) これじゃ、完全な身内扱いじゃんね。
食卓では、あさの泉探しが、話題になっていました。 泉の特徴を問われ、女性陣は口々に、若い男、元女学校の先生、なかなかの男前、と説明し、新次郎をやきもきさせました。(笑) そこへあさが帰宅し、今日も泉が見つからなかったことを告げました。 新次郎は、正直に、あさが若くて、男前で、おなごの扱いに慣れた男を探し歩いてると聞けばやきもきする、と告げました。
あさは、泉の原稿を読んで、久しぶりに胸をズドンと打たれたような気がした、と話しました。 友厚から銀行の話を聞いたとき以来ですよね。(笑) あさは、自分も幼いときから男女が同じように学ぶべきと思っていたので、泉の話を聞いて凄いことを考える人だ、と思ったが、信念を持って考えても叶わない、現実味がない、と考え直しました。 でも、この原稿は自分の想像とはまるで違い、きっと近いうちに、日本に女子の大学校ができると教えてくれた、彼は本気だ、これほどこれからの女子のことを考えてくれていた人がいたとは、といい涙を流しました。
部屋に戻ると、新次郎はあさに、昔、ここで商売の本を読みあさっていた頃のことを思い出した、といい、一度、泉の原稿を読んでみる、と告げました。 新次郎は、目新しい目が覚めるような話で、学びたい者が望むまま学べるのは、男女を問わずいいことだ、と話しました。
あさは、牛鍋屋で福沢諭吉が女性の自立について語っていたことを思い出しますが、まだ、彼が福沢だと認識していないのね。(笑) あさが、心の師と仰ぐ福沢諭吉の本を開くと彼の写真が載っていますが、まだ結びつきません。(笑)
新次郎は、いつの時代も、世の大半を占めるのは、今を守ることに必死で、目新しいことから、目を背けようとしてる連中だ、といいました。 そして、出る杭は打たれる、というように、抜きんでたことを考える者は、必ず人からやっかまれ、邪魔わされる、だから、実現は難儀なことだ、と語りました。 あさも、いくらあの若い先生が目新しいこと考えても、時代に流されてしまったら、あっという間に埋もれてしまう、と答えました。 あさは、相談役としての新次郎に、自分が炭坑に行っている間に、泉を見つけてほしい、と頼みました。
そのころ、京都の千代は、宜と帰省の話をしていました。 宜は、帰省すると、親から卒業後のことを問われそうだ、と警戒しています。 しかし、あさがいる千代の家には、一度、遊びに行きたい、と頼みました。 千代は、遊びに来てもあさはいないかもしれない、といい、いないのが普通なので、急にいたりすると、何を話していいか分からない、と話しました。
宜は、千代に、あさが書いた本の話をしました。 落盤事故が起こったとき、炭坑の仕事に打ち込めなかったのは、大阪で赤ちゃんのことを気張っていたから、その時分だけ炭坑が手薄になって、それが事故に繋がってしまった、と反省していた、と話しました。 千代は、ショックを受けて、部屋を出て行きました。
宜にいっていたように、まずは、自分の目でちゃんと見たものを信用しないとね。 話を聞くだけじゃなく、その本を実際に千代が読んでみれば、あさの気持ちが分かるはず何ですけどね。
新次郎は、あさの頼みを断りつつも、泉を探しに出ました。 新次郎は平十郎との別れ際に、お母さんと息子によろしく、といってましたけど、奥さんとは死別なのかな、離縁したのかな、ちょっと気になります。 ところが平十郎は、新次郎がビールを飲みに行くといった独り言を聞き逃さず、付いて行きました。 もちろん、狙いは美和さんでがんすな。(笑)
二人が晴花亭に入ると、泉が大声で歌い始めました。 これが、新次郎と泉の出会いでした。 あんな歌でおごってあげるって、いいお客さんですね。(笑) 偶然会っただけなのに、炭坑から帰ってきたあさに、新次郎は、彼を見つけたことを得意げに、本気になったらちょちょいのちょい、と自慢しました。(笑)
泉と差し向かいになったあさは、何と彼を先生と呼ぶようになっていました。(笑) あさは、世界の女子教育の現状と我が国の遅れについて述べた泉の見識には、目をみはるものがあった、と率直に語りました。 泉は、100人の味方を得た心持ち、と喜びました。
泉は、賛同者として発起人に名を連ねてもらえばいい、といいますが、あさは不満を示しました。 あさは、新次郎を真似、出る杭は打たれる、世間に理解してもらわなければおしまいだ、と語り、賛同者の数を聞くと、100人力のあさを含め11人でした。 それでも、多い方じゃないでしょうか。(笑)
泉は、3年振りに帰国した日本は、女は家庭、学問は不要、という風潮がより高まっている、それは御一新後の政府が朝令暮改だからであり、今こそ、100年、200年先を見越して、と力説しました。 あさは、泉は、ファースト・ペンギンになれる志と頭脳を持っているが、今のままでは足を滑らしフカに食べられてしまう、うまく飛び込めるよう、実際に役立つ手伝いをさせてほしい、と伝えました。
そして、まずは泉を風呂に入れながら、あさは、融資を考えるべき、と資金繰りの手伝いを申し出ました。 教育は志の高い見込みのある事業だ、と融資を主張するあさに、平十郎は、実現できるかどうかも分からない、採算性の見込めない事業に金は貸せない、と反対しました。 銀行設立の時の雁助とのやり取りを思い出しますね。(笑)
しかし、泉は、借金すると返済のため経営者にならなければならなくなる、自分は教育者でありたい、と述べました。 しかし、あさから必要額は30万円、今の貨幣価値で15億円以上する、と聞いて、風呂の中でまたまた倒れてしまいました。(笑) 泉は、建学の精神に賛同してもらい、彼らの寄付で設立資金をまかない、その額に見合った大学を開設したい、と述べました。 しかし、あさは、そんな妥協した学校では、彼の大きな望みは叶わない、志が高くても、地に足が付いていなければただの机上の空論だ、と言い放ちました。
あさは、できることからやろうと、まずは泉の洋服を仕立てました。 数日後、洋装で颯爽と現われた泉を見たあさは、馬子にも衣装だ、といいました。 おいおい、あさが加野屋に嫁いだ日、よのが彼女を見ていった言葉、そのままじゃんね。(笑) あさはお金の包みを泉に差し出し、洋服代を含めて、まずはこれだけ寄付させてもらう、と申し出ました。 あさのポケットマネーなのね、やるなぁ。
その頃、和歌山では、東京でのみかんの取引がもめており、うまくいっていませんでした。 そんなときに、藍之助から手紙が届きました。 藍之助は正式な行員となり、仕事や職場の人間関係もよく、給金も出るようになり、はつに万金膏という手荒れ用の軟膏を買って同封しました。
優しいけど、惣兵衛や栄達、最初に背中を押してくれた菊、一緒に頭を下げてくれた養之助には何もないのか。 その養之助は、村の若いおなごの人気者のようで、よかったですね。 セツは、彼女なのかな。(笑)
大阪では、あさが泉に「女子教育の理解を得るべきこと」と「女子大学校新設資金を集めること」と書かれた二枚の紙を見せ、この二つが事業の成立に必要だ、と話しました。 そして、あさは、まず、寄付金集めから始める、といい、驚く泉に、自分は商人として金の面倒は全て引き受ける、先生は教育者として教育のことだけを考えてほしい、と二枚の紙それぞれの分担を決めました。
とりあえず、泉が趣意書を作成し、あさが、それを持って、当たって砕けろの気概で、日本中の財産家に依頼してみることになりました。 あさは、頭のいい人なら、趣意書を読めば、おなごの高等教育の大切さが、分かってくれるはずだ、泉の考えを守り伝えることは彼にしかできない、と語りました。 そして、あさがいなかったらどうなっていたか、という泉に、先生と一つ心で、これからは自分が味方だ、と述べました。
泉も、英語を会話に交ぜるのは、作家が、完全に友厚を意識していますね。(笑) あさにサプライズの意味を聞かれ、びっくりぽん、と答えました。(笑) 泉が、あさに仕立ててもらった服を一生涯、末永く愛用すると誓いましたけど、これは将来の伏線なのかな。
あさは、自ら寄付した資金で中之島に活動拠点をつくり、目標30万円以上、10万円集まった段階で、女子大学設立に着手したい、と泉や賛同者に告げました。 しかし、なかなか理解は得られませんでした。 商家をまわるあさの姿は、魚島季節の鯛を配ってまわり、追い返されため以子を思い出させます。(笑)
あさは、銀行に来た工藤父に、寄付を請いました。 工藤に女子の大学校設立のメリットを問われたあさは、娘のサカエのような優秀な女子が、多く出てくる、といいますが、学歴のせいで縁談を断られた、と彼は怒り出しました。 そして、工藤は、本音では、おなごに学力をつけさせたいとは世間は誰も思っていない、といい、外から戻ってきた榮三郎と平十郎に、けったいなものに手を出さない方がいい、と言い置いて帰りました。 お得意様の工藤に寄付の話を持ち出したあさは、榮三郎の逆鱗に触れ、こってりと絞られました。
あさは、泉の原稿を読んだ新次郎に感激し、おなごの教育に関する世間の考え方が変わっていない、要は誰と出会えるかだ、といい、自分のことを例え話にして、語りました。 学問をしたいと考えることも許されなかった小さい女の子が、光源氏みたいな人に出会い、光り輝く赤いそろばんをもらい、学ぶことのおもしろさを知った、といいました。 そして、今もその子のような窮屈な思いをしている者にとって、おなごの大学校は、大きな道しるべになる、と述べました。
新次郎が、今度はみんなにそろばんをあげる手伝いをしたいのか、と確認すると、あさは、それが今の大きな目標だ、と語りました。 さらに、あさは、千代と一緒に、大学校で学ぶことが、もう一つの目標だ、と語りました。 新次郎は、千代の気持ちは分からないが、あさを応援したくなった、といいました。
あさが泉に、他の学校は、どうやって寄付を集めたのか、と尋ねました。 泉は、大隈重信が早稲田村に設立した東京専門学校に、寄付金の集め方を聞きに行ったが、追い返された、と答えました。 それを聞いたあさは、大隈に手紙を書いて直接聞いてみる、こういうときは懐が深いところから攻め、肝心要を抑えることができたら物事は後が楽だ、といい、突っ走り始めました。 渋沢の時のことで、すっかり味を占めていますね。(笑)
あさは早速、大隈に手紙を書きますが返事は来ず、東京まで会いに行くことになりました。 今回は、新次郎も笑って見送ってくれました。 もう、友厚はいないからね。(笑) それを、青白い顔をした萬谷が、見つめていました。
あさが大隈邸を訪ねると、妻の綾子が出迎え、重信が楽しみにしていた、と告げました。 楽しみにはしてても、わざわざ手紙は寄越さないのよね。(笑) あさは、馬小屋に通され猿と同席させられた玉利の家を思い出しながら、親切に中に通してくれた綾子に感謝しました。 大隈は、女だてらに金儲けに成功して銀行を作ったあさにお目にかかれて光栄だ、と迎えてくれ、周囲に集まっている人たちに紹介してくれました。 重信は、会話も「である調」なのね。(笑)
周囲の人間が、明らかに蔑んでいるのを感じたあさは、自分を猿回しの猿のように感じました。 女子の大学校を作ろうと、その意見を聞きに来た、というあさに、重信は、明治以降、女子教育は一気に進んだ、おなごの主な天職は賢母良妻だ、と述べました。 さらに、女子教育は外国に遅れを取っているが、賢母良妻をつくるには十分、女子大学校を日本に持ち込むのは早急ではないかと考える、と続けました。 高橋さん、「早急」を「そうきゅう」と、そのまんま読んじゃってましたね。(笑)
あさは、自分も、政府が打ち出した女子教育はこれで十分、という考えに流されていた、賢母良妻には憧れているが、そのためにも学ぶことは必要だ、男女の教育に区別をするべきではない、と力説しました。 さらに、おなごもまた社会の一員となり、生きる術や人を助ける術を身につけ、幸せを感じ、社会のためになるよう励むことが、女子に高等教育が必要な理由だ、と言い切り、泉の趣意書を重信に手渡しました。
重信は、驚いた、見事なプレゼンテーションだった、長時間反論もせず人の話を聞いたのは、東京農林学校でイチゴ栽培の話を聞いた時以来、と絶賛しました。 周囲の人間を帰し、あさと綾子と三人になったところで、手紙を読んで会えるのを楽しみにしていた、と重信はいいました。 そして、老いも若きも男も女も、民が学べば国も育つことは、政府も分かっているが、男子の教育概念が確立されていない中、女子は後回しだ、それに、今は大臣でも何でもない自分は、役立てない、と語りました。
あさは、政治も商いも生き馬の目を抜く世界だが、教育は違う、と述べました。 それを聞いた重信は、結局この世に、二心(ふたごころ)なく残せるのは人材だけ、だからこそ人を育てるのは何よりも大切だ、できる限りの協力はさせてもらう、と約束してくれました。
その頃、千代が親友の宜を連れて、大阪に帰ってきました。
女子の大学校設立の方は、日本中に大きな影響力を持つ重信の賛同が得られてから、東京では協力者が急増し、泉は、白岡あさ、何てお人だ、と感嘆の声を上げました。 ところが、あさが大阪に戻ると、新次郎や榮三郎たちが、深刻な表情を浮かべていました。 あさが、おなごの教育に夢中になっている、という悪い噂が広まり、多くの預金者たちが、自分たちが預けた金をそんな事業に使われてたまるか、と取引をやめにきたのでした。
平十郎は、泉は立派な教育者かもしれないが、預金もせず、融資の予定もない、加野屋の商いとは何の関わりもない人間だ、おなごの大学校に力を入れているのは、あさの道楽だ、と言い切りました。 そして、そんな道楽に、あさのもともとない時間やお金を使うのはやめてほしい、と釘を刺しました。 榮三郎からも、この話が落ち着くまでは、店の表に顔を出さないでほしい、と言い含められました。
落ち込むあさのところに、千代がやってきました。 千代は、新次郎が、自分の先のことについて、そろそろあさと一緒に考えようといっている、と告げました。 あさは、自分はずっと思うようにさせてもらったので、千代もそのようにすればよい、と答えました。
千代は、それを聞いて、落盤事故が起きた頃、炭坑の仕事に打ち込まれなかったのは、赤ちゃんができて、ずっと大阪にいたからだ、と宜が話していたことを思い出しました。 千代は、思うように生きてきたのに自分が生まれて迷惑を掛けた、自分が足手まといだった、いない方が仕事に打ち込めて失敗することなく、自由に働いたり、学んだりできた、そう思っているのだろう、とあさに食ってかかりました。 さらに、もう心配ない、卒業したら好きに生きさせてもらう、と言い放ちました。
あさは、乳飲み子の千代を置いて炭坑に行ったこともある、初めてしゃべったり歩いたりした時もそばにいられなかった、だから申し訳なく思ったことはあるが、後悔したことはない、それが自分の選んだ道だからだ、と話しました。 千代が、いつも娘より仕事を選んでいたということだ、と噛みつくと、あさは、そう思いたければ思えばいい、このひねくれ者が、と突き放しました。 さらに、千代を言い訳にして仕事の手を抜く方が、よほど失礼だ、と続けました。 そして、もう大人なのに、いつまでもそんなことを言い続けて甘えるな、とあさがいうと、千代は、ずっと甘えさせてくれなかったのはお母ちゃんの方だ、と告げて去って行きました。
そのやり取りを聞いてよのが駆けつけ、一人にさせておけといっていると、少し遅れて、アワワワワと戸惑うように宜が現われました。 彼女の姿を認めたあさは、よのから千代の友達と紹介され、ひょっとして宜ちゃん、と親しげに声を掛けました。 宜は、怪しい現れ方を詫び、憧れの方に会えた喜びと興奮と己の罪深さに、三方から板挟みになっている、と告げ、千代があんなことをいったのは自分のせいだ、と告白しました。
店には、萬谷が現われ、あさを出せ、と騒いでいます。 東京から戻っていない、と弥七が口を滑らせると、あさは東京に行っておなごの学校に力を使っている、そんな金があるなら自分に貸せ、とわめきました。 そして、行内の客に、ろくでもないあさは、昔なじみの自分に金を貸さず、おなごの大学校というどうでもいいことに皆さんの大事なお金を使おうとしている、と大声で吹聴しました。
ついには、客を喜ばせろ、といいながらサカエを追いかけまわしました。 そこへ我らが相談役、新次郎がやってきて、萬谷を力で押さえ込みました。 そして、大概のことは気にしないが、腹に据えかねることが二つある、男がおなごに手を上げることとあさに的外れの悪口をいわれることだ、帰ってくれ、と言い放ちました。
初めて、男らしい新次郎が見られましたね。(笑) お茶の間の女性陣は、今日は胸キュン状態で、家事や仕事が手に付かないんじゃないでしょうか。(笑)
夕方、千代が帰宅しようとすると、通用口のところに、頬被りをしたあさが、待ち構えていました。 あさは、小さい頃のことや、おじいちゃん、お父ちゃんの話など、千代ともっともっと話をしたい、といいますが、千代は、自分は話すことはない、と答え、背を向けました。 すると、ドサッという音がし、振り返るとあさが倒れ、萬谷が、自業自得じぁといいながら、包丁を放り出して逃げ去っていきました。 千代の叫び声に表に飛び出してきた新次郎は、あさを抱きかかえ、しっかりしろ、と声を掛けました。
命に別状はないでしょうけど、この先の展開が全く読めません。 瞬きせずに見守りたいと思います。(笑)
さて、第19週の関東地区の最高視聴率は、和歌山を訪ねたあさに、菊が藍之助の願いを叶えて正式に雇ってほしいと頭を下げた9日(火)の26.7%で、第1位でした。
月曜から土曜までの詳細は、23.9%、26.7%、24.8%、25.4%、24.6%、23.6%で、第19週の週平均は23.73%、『ごちそうさん』の第19週の平均は22.98%、『花子とアン』の第19週の平均は23.47%、『マッサン』の第19週の平均は22.17%、『まれ』の第19週の平均は18.05%、でした。 ドラマの全平均は23.39%、『ごちそうさん』は22.36%、『花子とアン』は22.62%、『マッサン』は20.59%、『まれ』は19.38%でした。
関西地区の最高視聴率は、千代が、同室の宜が加野屋に関する誤った情報を吹聴するのを聞いて、それらを正し、あさの座右の銘は、九つ転び十起き、と教えた11日(木)の22.7%で第1位でした。 名古屋地区の最高視聴率は、あさが、はつからもらったマントをまとい、新次郎と龍神温泉に寄って帰宅し、千代に友達ができたことを知って喜んだ11日(木)の23.4%で第1位でした。
『真田丸』の第6回は、関東地区が16.9%で第6位でした。 ちなみに、八重の第6回は15.3%、官兵衛の第6回は15.0%、花燃ゆの第6回は13.3%、でした。 全平均は、真田丸18.67%、花燃ゆ14.40%、官兵衛16.88%、八重18.32%です。 関西地区は、17.6%で第4位でした。 名古屋地区は、18.3%で第4位でした。
今週は、大大名の間で揺れ動く国衆の苦悩が、よく表れていました。 でも、昌幸のあれだけ腹黒さを見せつけられると、本当に悩んでいても嘘っぽく見えちゃうのよね。(笑) 信繁も、姉を見殺しにしたと思い込んで悩んでいました。 物見台で苦悩する二人が励ますシーンは、お見事でした。
そんな信繁にわざと嫌われることをいってしまい後悔したり、とりに同行して沼田へ行くことになりショックを受けたところに、梅と仲良さそうな姿を目の当たりにさせられた、そんなきりも切ないですね。 妻を亡くしたと思い、嘆く茂信もあわれでした。 そこここで、人間ドラマが展開されていきます。
ところで、松以外の女性がどうなったのか、個人的に気になります。(笑) 明智の兵は、信繁、三十郎、茂信、佐助で追い払ったんでしょうね。
それにしても、役者がみんな楽しんで演技していますね。 高嶋さん、わざとらしいくらい憎々しく演じていますね。 そういえば、氏直役の細田さんは、『花燃ゆ』の新井領一郎役に引き続いての出演ですね。(笑) 官兵衛と『花燃ゆ』に出演した昇太師匠以来ですね。(笑) 高畑さんも、次は自分が人質だ、と大騒ぎして笑わせてくれます。 西村さんの「黙れ、こわっぱ」は、毎週、聞けそうですしね。(笑)
それにしても、中国大返し、全く描かれませんでしたね。 あっさり、山崎の合戦も終わってしまいました。 『軍師官兵衛』であれだけやったから、もう十分だろう、という訳なのね。 さすがは三谷さん、割り切ってます。 そのくせ、滝川一益をやたら詳しく取り上げていますね。 真田と関わっているとはいえ、相変わらずのマニアックぶりです。 清洲会議も、映画を見ろ、とばかりにカットされそうですね。(笑)
マニアックといえば、氏政が、一益あての手紙に花押を描いていました。 当時は、代筆させて花押だけ直筆が一般的だったそうですから、このあたりもしっかり描かれていましたね。 さすがです。 次回は、沼田城奪回作戦、楽しみです。
それでは来週も、才があるとうぬぼれることなく、いつも真っ直ぐあるよう心掛け、取り上げられたことがなくても自分の意見をいい、どれだけ味方を増やせるかに努め、主人を不意打ちで襲う人間に与する者は少ないと心得、朝令暮改といわれようとよりよい案が浮かんだら体面を保つため先の案に固執することなく、敵を油断させ準備を整え、角が立たぬようのらりくらりとかわし、仕方ないで済まさず、目先の損得では動かず、一度家臣と決めた以上最後まで尽すことを流儀とし、生きていてこそ、生きていてこそと肝に銘じ、死ぬときは信用を失ったとき、そんな気概で、こぴっと仕事がんばれば、誰の下にも付かず、信濃がある限り大名と対等に渡り合い、信濃を使い、奴らを操ることができるじゃんね。
「息子たちよ、どんな手を使っても、わしは真田を、この地を守り抜いてみせる。大ばくちの始まりやぁ」 CATCH A DREAM!! |
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