投稿日:2016年03月25日 (金) 18時40分
 |
みなさん、こんばんは。 各地から桜の便りも聞かれる頃になりました。 はなの「まなびやに帰りてみれば桜花 今を盛りに咲き誇るなり」の歌が似合う季節がすぐそこまでやってきています。
さて、今週の『あさが来た』は、ついに惣兵衛さんまで亡くなってしまいました。 新次郎にも不安の影が忍び寄ってきています。 最終回が近いことを実感せざるを得ません。
では今回も、先週の土曜日から振り返っていきましょう。 あさは、長い時間をかけて優良事業に育て上げた炭坑を、とうとう、売却しました。 かのは、親類の元に身を寄せることになり、最後に期待に応えて、ほんにほんに、の言葉を残し、加野屋を後にしました。 有田では、養之助が、無事に戻って来ました。 活男は戻って来られなかっただけに、よかったですね。(笑)
泉は、日の出女子大学校の大学部三専攻と、付属高等女学校生の募集を宣言しました。 家政、国文、英文、各学部に30人ずつの入学者を募集し、100人集まれば万々歳、と胸算用しています。
加野屋では、啓介が、大学院で2年学んでから、結婚したいと告げました。 あさが、加野銀行でどうやって働くか考える、というところをみると、結局、婿養子に入るわけね。 よののおかげで結婚できたって、あの言葉は何だったんでしょうね。(笑) 啓介は、新次郎に指摘されるまでもなく、千代があさと似ていることに気付きはじめたようですね。(笑)
泉は、加野屋で、他校で教えている人も含め、教授陣も多く集まりそう、と語っています。 へぇー、金で引き抜くのね。(笑) 泉も絹田も、教授となるようです、びっくりぽんですね。(笑) 宜は、何故、家政学が高等教育に入っているのか、おかげで、反対派から、良妻賢母主義とあざ笑われている、といいました。
泉は、家父長の権限が強い民法で良妻賢母主義教育が方針として表わされているから、家政という文字を見るとそれを連想してしまう、と嘆きました。 そして、新しい社会の核となるのは家庭だ、総合的な家庭運用の学を習得し、かつ、高度な教養を持った女性を育てることが大事なのだ、と語りました。 あさが、それはつまり、家が楽しいことが、社会のためになる、ということだ、というと、泉は賛同し、まずは、宜のような頭でっかちな人に家政学部で学んでもらいたい、といいました。
晴花亭では、娘の大学入りに反対するフナに、あさは、今は、字が読める人も少ないが、勉強したい、世の中が知りたい、という人がいると思う、宜には、そんなおなごの先駆けになってほしい、と語りました。 そこへ、亀助があわててやってきました。 募集をはじめてわずかなのに、もう200人の応募があったのです。 それを見たフナは、こんな滅多にない機会を受けずして、20世紀の女性となる甲斐もない、という宜の大学行きを認めました。
そして、ついに、日の出女子大学校創立の日を迎えました。 意外にあっけなかったなぁ。(笑) あさは、自分の功績を褒め称える泉のスーツを見て新調を促しますが、彼は、私はこれがいい、と言い張り、あさとシェークハンズをしました。
結局、入学生は、家政学部80名、国文学部90名、英文学部10名って、募集人員はいったい何だったんでしょうね。(笑) 北海道から鹿児島まで、既婚者や母親、職業経験者など、出身も年齢も様々な学生が集まったようで、よかったですね。 学生寮も完備しているみたいで、至れり尽くせりですね。
ここで、ドラマの冒頭と重なり、あさが、祝辞を述べました。 あさは、みんなが笑って暮らせる世の中をつくるには、女性の柔らかい力が大切だ、と語りました。
有田では、藍之助が、大阪に戻ることになりました。 ボルドー液のおかげで人手がいらなくなった、ということでしょうけど、虫捕りって、そんなに労働力の大きな割合を占めるのかな。 倉掛は、やっぱり藍之助頼りなのね。(笑) 養之助は、僕に期待してくれ、といいました。(笑)
大隈邸では、あさが、月に一度、上京したときに、授業を受けたい、と綾子に話しましたが、そんな中途半端に受けても身につかないよね。(笑)
加野屋では、さちが、嫁ぐ前に読んでいた『細君のすすめ』を千代に渡しました。 そこへ、榮三郎が駆け込んできて、難波銀行も七十九銀行も支払い停止になった、大きな取り付け騒ぎになる、と報告すると、新次郎は、あさのいっていたとおりになってしまった、と独りごちました。 大阪恐慌、明治維新後の大坂に、最大のピンチが、訪れようとしていました。
平十郎は、部長係長を集め、榮三郎は、あさへの連絡を藍之助に指示しました。 銀行の表では、千代が啓介を待っていると、預金者が、駆けつけてきました。 先頭の和服の人は、『てっぱん』で真知子さんが入院した病院の医師でしたね。(笑) 『カーネーション』では繊維組合の組合員の一人でしたね。(笑)
加野銀行では、藍之助と榮三郎が、去年、清の国で起こった大きい戦乱のせいで、日本と清国の貿易が止まってしまい、大阪商人にお金が回らなくなった、と背景を説明してくれました。(笑) 榮三郎は、預金を支払うことを提案しますが、平十郎は、反対しました。 そこへ、お茶を片手に新次郎が登場し、前にもこんなことがあった、と銀目廃止の時の取り付け騒ぎを思い出し、もうすぐ、わての格別なおなごはんが帰ってくる、と話しました。
そこへ、あさと亀助が戻ってきました。 いつもとは逆の、お店に向かって左側からの登場でしたね。(笑) 二人も、当時のことを思い出していました。 開店5分前を確認して、あさは亀助と店に向かいました。
あさは詰め寄る客に、預金は無事に決まっている、加野銀行には両替屋時代からの伝統と信用がある、めったなことではビクともしない、信用して待っていてくれ、と言い放ちました。 店内に入ったあさは、得意先の経営はしっかりしている、預金者には全額払おう、といいました。 何のために炭坑を売った、というあさに、平十郎はどれだけの客がやってくるか分からない、と危惧しました。
あさが、恐慌ということは日本そのものの危機だ、政府が放っておく訳がない、というと、平十郎は、政府で働いていた自分がまずいといっている、と反論しました。 この時点で、恐慌という概念を持てるとは思えませんけどね。(笑)
これを聞いた新次郎が、銀行にとって最も必要なのは、信用がおけるかどうか、信用さえあれば、あとは自然に人が金を運んでくる、という銀行の神様、渋沢の言葉を思い出しました。 そして、無理して預金を支払うことにより、客が喜び、いつかきっと信用して金を預けてくれる、円はご縁だ、とみんなに話しました。
榮三郎も、お金という大切なものを扱っているから、互いに誠の心を持って信用し合わなければいけない、という正吉の言葉を思い出しました。 あさが、甘いといわれるかもしれないが、これが加野屋のやり方だ、と頼み込むと、平十郎は、腹をくくって支払いを決めました。
平十郎は、亀助の肩を叩き、払うで、開けるで、というと、亀助も、承知と返事しました。 おいおい、亀助は完全に平十郎の部下になってるじゃんね。(笑) 結局、文句をいっていた真知子さんのお医者さんは、払い戻しを受けて、加野銀行様々とあからさまな手のひら返しを見せて去っていきました。(笑)
千代は、こんなご時世とは無関係に、二人の新居選びに余念がありません。 新居の絵を見ていたということは、どこかの更地に家を建てることを考えていたのね、リッチなんだから。(笑) そこへ、気が張って疲れたあさと、お付きの新次郎がやってきました。(笑) 椅子を引いてあげて、肩を揉んであげて、至れり尽くせりの婦唱夫随(笑)ぶりですね。
大変なときにお邪魔した、と気兼ねする啓介に、新次郎は、大変じゃないときの方が少ない、といって笑いました。 嫌がる千代に、新次郎は、自分は啓介タイプじゃなく、人の弱みを悟らさずいつも強気に出て道理を通す商売人のやり方を自分の奥さんに託した、だから常日頃からねぎらわないといけない、と述べました。 あさは、洋室の絵を見て、こんな造りなら洋服の裾を持っていかれない、と感想を語りました。 啓介は、加野屋の一員として、今何ができるかを考え始めていました。
新次郎がお茶を点てていると、あさが入ってきました。 新次郎は、三味線仲間も減ってきたので、これからはお茶に気を入れてみる、と語りました。 あさが久し振りに三味線も聴いてみたい、といいますが、新次郎は、黙ってお茶を飲むだけで反応しません。 あさは、そんな新次郎の様子に、不安を覚えました。
あさは、加野銀行を心配して店に掛かってきた大隈の電話に、対応していました。 いつの間にか、立派な電話ボックスができていましたね。(笑) 東京でも、加野屋が潰れるという噂が立っているんですね、大丈夫か。(笑)
榮三郎は、相変わらず続く預金の引き出しに、何か手を打たないと、と語りました。 それを聞いたあさは、これが手を打つことになるか分からないけど、といいながら、大改革の考えを口にしました。
それは、生命保険事業の拡大でした。 生命保険は、戦争後の保険金支払いで、そのありがたみが理解されたが、不況で契約の伸びが止まっていました。 あさは、経営に行き詰まっている保険会社を二つほど見繕い、合併してより大きな保険会社とすることを提案しました。 しかし、平十郎や社員は、金融恐慌の最中、欠損が続いている保険事業の拡大に反対しました。
あさは、小さい会社が守りに入っていたら大きな会社に飲み込まれてしまう、自ら大きくなって風穴を開けよう、と主張しました。 榮三郎が、最初からそのつもりで炭坑を売ったのか、と尋ねると、あさは、ご明察と答え、保険のありがたさに国民が気付いた今、この先の日本で一番見込みのある事業だ、これを伸ばさない手はない、と訴えました。 亀助が、黒板に廃業しそうな保険会社を列挙すると、あさは、困っているところに手を差し伸べたら合併交渉を有利に進められる、今が好機だ、と語りました。 真田昌幸みたいね。(笑)
茶の間では、亀助が、榮三郎が披露宴に呼んでほしい人のリストを提示しました。 千代が人数の多さに驚くと、榮三郎は、啓介をお披露目して加野屋がこの先も安泰というところを見せなければならない、と語りました。 あさも、啓介の妻として初めての大事な務めだ、と発破をかけました。 千代と啓介は、銀行が大変な今、贅沢をしている場合ではない、だからしばらく家は建てず、近くに仮住まいをしたい、と告げました。
啓介はさらに、次から自分も会議に参加させてほしい、もっと商いのことを知りたい、と頼みました。 もう、入り婿になって、加野屋を仕切る気まんまんじゃんね。(笑) あさは、大喜びして、啓介とシェークハンズをしました。 思わず、千代は、嫉妬しました。(笑) そこへ、風呂上がりの平十郎が走ってきて、友人の新聞記者が、大阪の金融恐慌に、日銀の救済融資が決定したという情報を持ってきた、と伝え、一同、安堵しました。
表では、千代が、近頃は婚礼でドレスを着る花嫁もいる、というと、啓介は、洋装は苦手だった、と告げました。 しかし、あさの洋装は悪くない、と啓介がいうと、母と仲がいいのはいいが、それ以上いったら妬く、と複雑な表情を浮かべました。 その理由は、後に宜が、あさに説明することになります。(笑)
寝室では、新次郎が、啓介を頼もしい、安心して千代を託せる、と評すると、あさも、加野屋に新しい風が吹き込みそうな気がする、といいました。 新次郎は、30年以上前、あさが友厚にくそ食らえ、と噛みついたことなど、昔のことを近頃思い出す、と告げました。 あさは、新次郎が昔話をすることを、珍しく思っていました。 そこに、友厚の寿命を示唆した砂時計が、またも姿を現しました。 砂は、完全に落ちきっていました。
翌朝、平十郎の情報どおり、新聞に、大阪の金融恐慌対策として、日銀の救済融資が決定したことが、大々的に報じられました。 おかげで、加野銀行にも、預金者が増え、お金が戻って来ました。 榮三郎は、今のうちに、まだ弱い生命保険部門を強化したい、と述べ、合併への動きが加速しました。
あさは、新次郎と東京へ足を運び、女子大学校の授業に出席しました。 そんなあさの姿に、新次郎は、若き日の彼女を重ねていました。 絹田が、英語で授業していましたね、そんにすごい人だったとは、びっくりぽんです。(笑) ロミオとジュリエットといえば、あの朝ドラを思い起こさない訳にはいきませんね。(笑)
宜は泉から、学生生活の自治組織化を図るよう、命じられていました。 そんな宜は、あさに、次は、泉の実践倫理の講義を勧めました。 火山から立ち昇る火柱のような熱弁、目に浮かびますね。(笑) でも、宜ちゃん、「ひばしら」じゃなくて「ほばしら」だぞ。(笑)
宜は、台所道具の買い集めにとまどった話から、千代の結婚支度に言及しました。 宜が、千代も洋館でドレスを着こなす貴婦人になる、というと、千代とドレスが結びつかないあさは、戸惑いました。 宜は、千代は子供の頃からドレスが好きだったが、気に入らない人が先に着たので、意地を張り、興味がない振りをしていた、というと、あさは、昔を思い出し、得心しました。 あさが、金魚みたいとドレスを着た女性の絵を見て馬鹿にしながら、先に着ちゃったのよね。(笑)
そこへ泉がやってきて、校内で寝泊まりしている、と告げました。 あさからもらったスーツは、継ぎ当てがされていました。 誰に縫ってもらったんだろ、もしかして自分でかな。(笑) 泉は、なぜ女が大学校なんか、といわれながらも、類いまれなる情熱を持って入学してきてくれた彼女たちを愛している、彼女たちが成長するなら、どんなことでもする、もっと話しかけたい、と熱弁をふるいました。 あさにも、あなたの人生経験そのものが、女子の一つの指標だ、と語り、訓示を依頼しました。
大阪では、榮三郎が、農商務省から勧められたところに印を付け、あさは、平十郎に交渉開始を指示しました。 平十郎の交渉術により、翌年、東京の古川生命と福岡の福豊生命が、合併相手と決まりました。 明治35年10月15日、両社の社長、古田と富永が加野屋を訪れ、無事、合併の調印式を執り行うことができました。 古田の棒読み台詞を聞くと、茂木健一郎の悪夢が蘇ります。(笑)
うめが甘酒を持って行くと、あさが、新社名案の書かれた書面を眺めていました。 あさは、京都、奈良、滋賀などから集めた水を海から世界中に流れ出させる淀川の名を冠した社名に決まりそうだ、といいました。 身体をいたわるうめに、あさは、こまは回っているうちは倒れない、自分は心配ないが、新次郎が、どこかおかしいような気がする、と語りました。 うめが、千代の婚礼で張り切っているように見えるというと、あさは、自分のような女の勘は当たらない、と思いつつも、不安はぬぐえませんでした。 その頃、新次郎は一人、寝室で瞑想に耽っていました。
その夏、政府から認可が下り、本社を大阪市東区に置く淀川生命が誕生しました。 資本金30万円の加野屋史上最大規模の事業となりました。 初代社長には榮三郎が、取締役には平十郎が、それぞれ就き、あさは特待役員としての相談役となり、新次郎は榮三郎に次ぐ二番目の大地主となりました。 あさの洋服や帽子のコーディネートを千代がする場面は、よかったです。
晴花亭では、へぇさんと美和が、いい雰囲気になっている、と弥七が騒いでいます。(笑) 平十郎は、息子と母親を連れてきたみたいですけど、まさか嫁を家族に紹介する、そんな幻想を抱いていたんじゃないでしょうね。(笑) あさと美和が、二階建ての新社屋や改築されたハイカラな石造りの大阪駅の話題から、どんどん景色が変わっていくと話していると、建築家のヴォリンガーが、もったいないとため息をつきました。
加野屋では、亀助が、会社が大きくなって働き手の顔と名前が結びつかない、それに、自分が役員になったので、みんな遠慮してやんちゃなちゃちゃを入れてくれない、と嘆きました。 うめも、昔はここで、みんな寝食を共にしていた、と懐かしみました。 亀助が、漬け物の好みなど、みんなの趣味嗜好を把握していたというと、うめに、亀助の恋の相手も、と突っ込まれました。(笑)
晴花亭では、ヴォリンガーが、封建制の下で育んできた独自の文化を、この30年で捨て去り、今は西洋の物まねばかり、ワンダーランドは消えてしまった、と嘆きました。 あさは、日本が生き延びるため、この国を守るためには、争いを避け、柔軟に西洋の文化を受け入れて、政治でも経済でも大きくなることが一番だった、と反論しました。 さらに、新政府のやり方はともかく、西洋の文化を取り入れながら、みんなで日本という船を漕いだり流されたりして、ようやく朝を迎えられた、と語りました。
あさが、もう朝も終わる、夜明けだとはいっていられないというと、新次郎は、肩肘張って大きくなったこの国の行く末という大事な話は、酒を飲んでじっくりと、と提案しました。
その夜、あさの寝顔を見つめていた新次郎が、ある日突然、惣兵衛を訪ねました。 いつかあさと二人で、といっていたのに、一人で来ちゃったのね。(笑) 新次郎は、大阪の街が変わってしまった今、昔からの日本の景色を見に来た、と話しました。
なんと、養之助には、赤ちゃんが生まれていました。 おいおい、懐妊したことも、あさや新次郎に伝えていなかったんかい。(笑) 加野屋で話題にならなかったところをみると、藍之助もこの事実を知らないということなのよね、何てこったい。(笑) 高価なお祝いは気が引けるから、加野屋には内緒にしていたのかな。(笑)
養之助は新次郎に、みかんの木への水の差し方を、熱く語りました。 養之助も立派になったねぇ。(笑) ご機嫌に酔っ払った惣兵衛は、世の中が変わっても自分たちは変わらない、新次郎がいつしんどくなって来ても変わらず迎えられる、大きい店も家だが、これはこれで大事な店だ、と語り、はつに酒を止められました。
惣兵衛は、和歌山に来たとき、イノシシを殴り倒した昔の話を何度も繰り返しました。 今は、当時のように筋骨隆々ではないし、もう倒せないからね、郷愁に浸るその気持ち、よく分かります。 二人は、楽しげにいつまでも話を続けました。 夏の終わりのことでした。
それから季節は変わり、千代と啓介の結婚式の日が近づいてきました。 衣装選びの日、部屋には、白無垢の他にドレスも飾られていました。 あさは、千代の反発を招かないよう、着物が好きかもしれないが、ドレスも似合うかも、と婉曲に誘導します。 とどめは、花嫁衣装だけはしっかり見てやってくれ、というよのの遺言でした。 ようやく千代は、素直に母親の好意を受け入れ、衣装を選び始めました。
有田では、惣兵衛が咳き込んでいますが、本人はただの風邪と言い残し、山に向かいます。 さすがはプロ、うまく咳をするなぁ。
大阪では、瞬く間に啓介と千代の結婚式が執り行われました。 はつと惣兵衛を呼ばなかったのは、養之助の時に呼ばれなかった意趣返しかな。(笑) 啓介は、正式に白岡家に婿養子として入りました。
晴花亭では、披露宴の二次会が行われていました。 千代は、ドレス姿の方が似合うなぁ。(笑) 宜のおしゃれな着物姿もいいですね。(笑) 藍之助は、養之助と千代に先を越されたことを悔しがっています。 最初は、千代とくっつくと思ったのよね、私は。(笑)
榮三郎は、啓介が、ワシントンは米国を建国しても世界に利益を与えなかったが、エジソンは電気で世界を明るく照らした、自分はここで新たな日本のエジソンを応援したい、と語ったことを紹介しました。 官吏がワシントンで、民間の仕事がエジソンなのよね、きっと。 官吏には見切りをつけて、友厚のように民で経済を活性化させる決心をした、ということね。
泉は啓介に、千代のどこを好ましく思ったのか、尋ねました。 啓介は、上方言葉に一番電撃を受けた、と答えました。 そういえば、大輔もまれの訛りに惚れたのよね。 しまった、またあのドラマを思い出してしまった。(笑)
新次郎は、あまりビールが進まず、あさは心配になります。 亀助にも理由を尋ねられ、花嫁の父として胸いっぱいだ、とこたえました。 じきに分かる、といわれた亀助は、分かりたくない、とため息をつきました。
千代と啓介は、加野屋の近くに小さな家を借り、当面はそこで暮らすことになりました。 千代は、店の表で、あさ、新次郎、うめに見送られる中、お父ちゃん、お母ちゃん、お世話になりました、と頭を下げました。 おいおい、このタイミングかい。(笑) 婚礼前の晩に済ませてほしいなぁ。 やっぱり、『おひさま』での陽子の父良一へのあいさつの場面が、印象的でしたね。(笑)
あさは新次郎に、最近の彼に抱いていた違和感の正体が分かった、いつもうっとりしながらお茶を飲んでいたのに、今はそれがない、と指摘しました。 新次郎は、さすがは格別なおなご、実はお茶の香りが以前と違ってきている、何度か淹れ直してみたが同じだ、と告白しました。 あさは、病院を勧めると、新次郎は、あさこそゆっくりした方がいい、とはぐらかしました。 そして、自分たちは隠居を考えてもいい年になった、日本一のお嫁さんと日本一の富士山が見える別荘でのんびり過ごしたい、と提案しました。 あさは、経済の先行きが不透明の中、榮三郎や重役を支え、啓介の成長を見守らなくてはならない、まだまだ休むわけには行かない、でも、いつかそんな別荘を建てよう、と答えました。
有田では、惣兵衛が医者に風邪と診断され、寝込んでいます。 はつは、みかんの絞り汁を作ると、惣兵衛は、うまいうまいと飲み、感謝しました。 エリーなら、ホットトディを作るところね。(笑)
年明け、千代は、みかんをぱくぱく食べています。 しまった、またしても、まれやみのりが、じゃがいもを食べている場面を思い出してしまった。(笑) 大股で帰ってきたあさに、うめが、おめでたを告げました。 子宝になかなか恵まれなかった新次郎は、養之助や千代の速攻に驚きました。(笑) 亀助は、そんな新次郎に、いよいよおじいちゃんだすなぁ、と言葉をかけました。
冬休みや、春休みになると、あさを慕う女子大学校の学生たちが、大阪に旅行し、白岡家へとやって来ました。 あさは、そんな女学生にそろばんや簿記などの商いごとを教えました。 これはまだ許せるとしても、針仕事や台所仕事を任せたりって、生きた学問じゃなくて、ただの女中見習いじゃんね。(笑) 自分に憧れているから何でもするだろうと、たかをくくっているのね、悪いお人。(笑)
そんな彼女たちに、西洋の女は、自分の意思をきちんと持ち、はっきり口に出す、日本のおなごも、己を保って生きていかなければならない、と訓示しました。 その時聞こえてきたうめと亀助の声に、尋常ならざるものを感じたあさが駆けつけると、惣兵衛が倒れた、という電報が届いていました。
それを受けて、藍之助は実家に帰りました。 惣兵衛は、重い肺病にかかり、医者から藍之助を呼ぶよういわれていました。 この医者って、風邪と診断した人と同じなのかな。(笑)
惣兵衛は、すすり泣きながら自分を介抱してくれるはつに、笑ってくれ、と頼みます。 はつは、笑えたら力になれるのに笑えない、惣兵衛がいなくなったらもう笑えない、と答えました。 惣兵衛は、ようやく弱いところを見せてくれた、助けてもらってばかりだった、といいました。
惣兵衛は、最後の力を振り絞るように、二人の息子を大声で呼び寄せ、いいたいことがあると口にしました。 惣兵衛は、自分はいい人生だった、愛想笑いして頭を下げることなく、土の上に立ち、自分で耕し、みかんを作って、家を建て、子を育てて、こんな誇りはない、と胸を張りました。 さらに、孫の顔まで見られた、ありがたすぎてお釣りが来る、と語りました。 そして、はつに、だから笑ってくれ、と語りかけると、泣き笑いの表情を浮かべました。
はつは、惣兵衛の枕元で琴を弾きました。 そして翌朝、惣兵衛は、息を引き取りました。 それから数日後、藍之助と養之助が、腑抜けになって外を眺めているはつを心配していると、あさと新次郎が、やってきました。
あさははつに、惣兵衛と出会った時のことを覚えているか尋ねました。 はつは、そら覚えてると答え、あの時は、まさか自分がこんな思いになるとは思いもしなかった、と語りました。 あさは、惣兵衛の方はそうではなかった、と新次郎から聞いた話をしました。 最後に語り合ったとき、惣兵衛は、初めて会って琴を弾いた日から一目惚れした、あの頃は、よく笑うことも笑わせることもできなかった、と新次郎に告白しました。 続けて、今は違う、今はすぐに笑ってくれる、とのろけて嬉しそうに話しました。
あさは、惣兵衛は、はつが笑ってそばにいてくれたら何もいらないといっていた、と告げました。 はつは、笑って生きなければならない、でも悲しい、寂しい、といって泣きました。 新次郎は、みかんの山に面する縁側に杯を二つ置き、そっちはどないだすといいながら、惣兵衛に献杯しました。
それからしばらくして、加野屋には、泉がやってきました。 女子行員が増えている、と驚いたら、何とあさを慕う女子大学生たちでした。(笑) 人件費ゼロでこき使っているのに、泉は、迷惑をかけていると新次郎に謝りました。 新次郎は、賑やかで助かっている、最近、近しい人がどんどんいなくなった、と寂しそうにいいました。
泉は、自分は生と死に違いはないと思っている、生があるから死があり、死があるから生がある、この二つが一つのリズムとして日常を流れている、と述べました。 そして、身体はただの衣服であり、本当の身体はもっと奥にある、そしてそれは滅びない、と続けました。
その晩、心配ごとがあるあさは、三味線の手入れをしている新次郎に何かを語りかけようとしました。 新次郎さんは、準主役だもん、最終週までは生き残るよね、そう願いたいです。 今日、あさイチに玉木さんがゲスト出演したのが、不吉だなぁ。 とにかく、あと二週、絶対、見逃せませんよ。
さて、第24週の関東地区の最高視聴率は、千代と宜が、お見合いを断った啓介を凌雲閣から吊す算段をして盛り上がった16日(水)の24.4%で、第1位でした。
月曜から土曜までの詳細は、24.3%、23.9%、24.4%、22.2%、24.3%、23.3%で、第24週の週平均は23.73%、『ごちそうさん』の第24週の平均は22.22%、『花子とアン』の第24週の平均は22.73%、『マッサン』の第24週の平均は23.47%、『まれ』の第24週の平均は20.17%でした。 ドラマの全平均は23.50%、『ごちそうさん』は22.40%、『花子とアン』は22.64%、『マッサン』は20.98%、『まれ』は19.41%でした。
関西地区の最高視聴率は、啓介が新次郎に縁談を断ったことを詫びに来た17日(木)と、りんごを拾った啓介が千代にまだ独り身でいる奇跡を願い、よのが大往生を遂げた18日(金)の23.3%で第1位でした。 名古屋地区の最高視聴率は、あさが綾子と、千代の縁談の口利きを賭けて囲碁で勝負をした15日(火)の24.8%で第1位でした。
『真田丸』の第11回は、関東地区が15.6%で第7位でした。 ちなみに、八重の第11回は14.3%、官兵衛の第11回は15.8%、花燃ゆの第11回は14.0%でした。 全平均は、真田丸17.72%、花燃ゆ13.69%、官兵衛16.32%、八重16.82%です。 関西地区は、14.0%で第16位でした。 名古屋地区は、16.9%で第8位でした。
室賀さん、亡くなっちゃいましたね。 最後の、黙れ、こわっぱ、を期待したんですけど、残念ながらいってくれませんでした。(笑) それにしても、室賀の策は愚かとしかいいようがありません。 できたばかりで、間取りもよく分かっていない上田城に乗り込んで、昌幸を暗殺したとしても、逃げ延びることは不可能ですからね。 自分が死んじゃ何にもならないのに、なんでこんな無謀な策を考えたのかな。 やはり、昌幸を誘い出して、自分以外の者にやらせないとね。 目的は、小県を手に入れることなんだから。
まぁ、最後まで暗殺を悩んだりして、人間らしさというか人のよさを描いたのは、さすがでした。 見事といえば、あの暗殺現場に、きりを置いたことですね。 あのおかげで、結果は分かっているのに、スリリングな場面となりました。 やっぱり、三谷さんはすごい。
個人的に好きだったのは、こうの雁金踊りです。 初めて、病弱のこうさんが、頑張ってくれました。 しかも、それが、報われなかったことが、彼女らしいですね。(笑)
それでは来週も、常に先を見据え、小県のために尽し、やることはやり、細かいところに気を回し、策に溺れず、小細工をせず、正々堂々と向き合い、恩人の後ろ盾となり、確たる証を見極め、人として武士として相手に劣るとは思わず、目的を見事に成し遂げ、悩みながら前に進んでいくしかない、そんな気概で、こぴっと仕事がんばれば、徳川家康にそそのかされ暗殺に来たところを返り討ちにすることができるじゃんね。
「お主の負けじゃ。わしの家来になれ、さすれば許す。よう考えろ、お主には、それ以外の逃げ道はない」 CATCH A DREAM!! |
|