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ドラゴンクエスト・ファイナルファンタジー小説投稿掲示板


ここは小説投稿掲示板だ。
ドラゴンクエストやファイナルファンタジーまたはその他(アニメ、ドラマ)などでも、楽しそうな小説やストーリー、
詩、日記などがあったらとにかく書き込もう。
他人が見ておもしろいと思った内容、自分が思いついた内容があったら、とにかくどんどん投稿してみてくれい。

(注)最近ここをチャット代わりに使われている方がたくさんいます。
チャット代わりに使われますと、せっかく一生懸命小説等を書いた方の内容がすぐに流れて見れなくなってしまいます。
ここは小説やストーリー、詩、日記などを書くところですので、チャットはこちらにてお願いいたします。

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  企画もの:春仕様 - ベールゼブブ (男性) - 2009年04月07日 (火) 21時01分 [904]   
   春。
 受験期を終えた元中学生は新しい制服に身を包み、「高校生」という新たな肩書きを胸に背伸びを始める季節。そして受験期地獄を終えた元高校生は制服を捨て去り、大学という、夢と希望と自由に溢れていると期待している新しい環境に幻想を抱く。もちろん、たいていは幻想ではない。ここでの生活を幻想通りにしていくのか、あくまで幻想で終わらせるのかということが本人次第なのは当然のことである。
 また、この季節は上級生にしてみても、部活動紹介という名の後輩勧誘活動にいそしまなければならない。そのための手段を選ぶのは野暮なこと極まりない。手段を選んでいる暇があれば目の前にいる人間に手当たり次第、ビーチのナンパ男のように口説き落としたほうが格段に早いのである。そのために、ある部ではランチ、あるいはディナーに誘い、口説く。またある部では実際に活動を見せ、「体験」と称して本人を適当に遊ばせたところで
「うまいね。経験あるの?」
 などと甘い言葉でその気にさせ、言葉巧みに引き込む。
 そう。
 「大学」という「学びの広場」も、春限定で大規模な「集団ナンパ会場」と成り得るのである。
 ところが、ナンパがなかなか成功しない者がいるように、なかなか新入生が入ってくれない部も時々あるわけで。そうなると事前に入念な会議が必要となる。
「今年は来るかな」
 某大学の農学部農学科4年生で、「愛の相談室・薔薇部」の部長にしてユーレイ部員・中村政志がため息をついた。彼は見た目はかなりの美貌の持ち主で、服装もかなり洒落てはいる。が、掴み所のない気まぐれな性格と破天荒な発想の持ち主であり、全てを煙に巻いて迷惑をかけている。
「なんとか対策を考えないといかんな。このままじゃ廃部になっちゃうじゃん? どうしよ?」
「どうしようもなにも」
 工学部工学科3年、牧野裕がふっと笑いながら口を挟んだ。
「まずこの怪しい部の名前をなんとかしたほうがいいんじゃないですか?」
 彼は中村に無理矢理入部させられたものの根は真面目で、ほとんど活動しない部長のかわりに部を仕切っている。そんな彼の異名は「黒縁眼鏡のツッコミ鬼」
「何かいい方法はないかな」
「人の意見完全無視ですか。ユーレイ部長のクセに」
 ふと、中村は他に目をやった。
「真田はどう思う?」
 真田幸浩。外国語学部英米科3年。未だ高校生と間違えられるくらい童顔で、時折子供っぽい言動が目立ち、時々部長とつるんで部をサボることがある。しかしどこから仕入れてきたのか不可解な知識が豊富で、時折鋭い意見を出すことも。
「ん〜、例えば今流行のものを取り入れてアピールするとか」
「正直に答えなくていいから!! っていうかこのミーティング自体もうギリギリだから!」
「流行のものか」
 中村はじっと考え込む。そこへまた別の声が聞こえた。
「やっぱここはサブカルチャーにモノを言わせるか?」
 人文学部心理学科4年、岸田陽二が笑顔で提案した。彼の性格は中村が立ち上げたこの部に「面白そう」と言ってついてきたということから推測がつくだろう。
「サブカルチャー、つまりはいわゆるオタク文化に乗っかろうというわけだな!」
 そう言って中村は、勝手に「研究室」と呼んでいる隣の教室に入り、ぶつぶつと呟きながらパソコンのキーボードの音を立てていた。
「どうするつもりだか」
 文学部英文学科4年、金城咲耶が鼻で笑いながらぼそりと呟いた。

  因みに題名は考えてません - ベールゼブブ (男性) - 2009年04月07日 (火) 22時59分 [905]   
 部長は突然研究室から出てきて、声高に言った。
「『男女』と『ウマウマ』、どっち踊ったらいいかな?」
『今更かぁぁぁぁぁぁあああ!!』
 部員からの激しいツッコミが入る。
「そんなことしたら余計に部員集まりませんよ!! 何考えてるんですかあんたは!?」
「いや、何気なく『踊ってみた』ってググったら『男女』がニコ動で出てきて、でも俺ニコのアカウント取ってないからつべで見てたら横でつながってた」
「・・・・・・何の脈絡もない言葉でググるその発想、流石中村だな」
 岸田が感嘆の声を漏らす横で牧野が手を振りつつ金切り声で抗議した。
「感心するところじゃないです先輩!! っていうかもう本当真面目に考えましょうよ!! 部を潰す気ですか!?」
「潰す気はねーよ。俺達がこの『愛の相談室・薔薇部』を存続させている限り、この世に悪は栄えないんだ!!」
 真顔でガッツポーズをとる中村の言葉を、牧野が白い目で潰した。
「たかだか悩みを抱えた人にカウンセリングするだけの部活に、そんな壮大なことできるわけないじゃないですか。しかもその怪しい名前のせいで人が寄りつかないんじゃないですか」
「そうかな? でも『相談室』って言うよりは『愛の』ってつけたほうが思いやりが籠もってるじゃん?」
「それじゃその後の『薔薇』ってのはなんなんですか? 明らかに怪しさ爆発じゃないですか」
 その通りです、と真田が珍しく牧野の肩を持った。
「『薔薇』の花言葉は色によって変わりますが、『愛』が主です。従って『愛の』をつけて『薔薇』を後につけるということは『愛の相談室・愛部』となるわけで、間接的に重複が見られます」
 そうじゃねえだろ! と牧野は真田の胸部に水平チョップをかました。真田は痛む胸部を押さえてうずくまった。
「だって俺、薔薇が似合うじゃん?」
「先輩、寒気がするんで止めて下さい」
「そうだ」
 今度は金城が口を挟んだ。
「薔薇が似合うのは俺のほうだ。だからここに入って俺の美を知らしめようと思っていたんだ」
「あ? 何言っちゃってんの?」
 牧野は大きくため息をつきながらうなだれた。
「もう、薔薇薔薇言うの止めて下さい。なんかキモいんですよ」
「そうですよ」
 痛みから復活し、真田が牧野の肩をまた持った。
「『薔薇』は今やホモソーシャルを表す言葉です。古代ギリシャ、あるいはギリシャ神話の『薔薇の木の下』の故事から名前をとった昔の映画や雑誌の名前からそのようなイメージが定着してるんです。ついでにこれお返しね」
 そう言って真田は牧野に肘鉄を食らわせ、牧野は胸部を押さえてうずくまった。
「仕方ない。ここはみんなでアレだ!!」

「おかしい!! 何で誰も来ないんだ!!」
「当たり前でしょう!? 何でボーカロイドのコスプレチョイスなんですかっ!! そりゃ関わりたくないでしょうよ!!」
「五月蠅いぞレン!」
「誰がレ・・・・・・」
 そのとき、牧野の抗議を邪魔する声が聞こえた。
「あの、いいですか?」
 長い黒髪の、綺麗な女の子が近づいてきた。流れるような目と、白い頬。暫く二人は見とれていた。
「あの、えっと・・・・・・」
「入部希望ですか?」
 こくり、と彼女は頷いた。

  魔が差した - ベールゼブブ (男性) - 2009年04月07日 (火) 23時54分 [906]   
春。新学期が始まった所が多いと思います。
私ももうすぐです。部活に入ってないので私は新入生の勧誘をしなくていいわけですが。

えっと、何気なくつべで男女とウマウマとヒャダイン見てたら思いついたネタです。ただ単に部長の「『男女』と『ウマウマ』、どっち踊ったらいいかな?」を書くためだけにこんなに長々と。

色々ややっこしいので軽く登場人物紹介及び用語説明をしようと思います。

中村 政志(なかむら まさし) カウンセリングを目的とする部活、愛の相談室・薔薇部の部長兼ユーレイ部員。顔は特上ながら性格に問題があり、結構周りを振り回している。実は高校時代二浪、その上大学で一年留年している。

牧野 裕(まきの ゆう) 愛の相談室・薔薇部の部員で苦労人。なんだかんだで入ったきっかけは中村の拉致監禁のような勧誘。当時はまだウブだったため断りきれず在籍を決めたものの、今では専ら激しいツッコミ役で、実質上の部長。極度の近眼。

真田 幸浩(さなだ ゆきひろ) 愛の相談室・薔薇部の部員で、中村の半腰巾着。見た目は大学三年目になるのに未だに高校生と間違えられるほどの童顔。時々ガキっぽい行動に出る(やられたらすぐにやりかえす、いきなり泣く、悪戯する、など)が、実は日本語以外七カ国語を喋る天才マルチリンガル(英語、フランス語、ロシア語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語、ポルトガル語)

岸田 陽二(きしだ ようじ) 中村に「面白そう」とついてきた、愛の相談室・薔薇部の副部長。中村と違い現役で入学したため、中村より年下になるわけだが、当然の如くタメ語。中村と牧野の漫才を楽しんでいる。
 やや影が薄い。

金城 咲耶(かねしろ さくや) 金持ちのボンボンでやや世間知らずなところもあるが、実はホストクラブでバイトしている。シェイクスピアやアーサー王物語、マザーグースの詩などを更に研究するためと称して大学院志望だが、単に実家の家業(大会社社長及び会長)を継がず、ホスト業を続けたいだけだったりする。何故か中村をライバル視している。

愛の相談室・薔薇部(あいのそうだんしつ・ばらぶ) かつて文学研究部のユーレイ部員だった中村が、同じ部にいた岸田や金城を引っ張り込んだ挙げ句、新入生だった牧野と真田を無理矢理入部させて発足した準公認団体名。なかなか部員が集まらないのはこの名前の怪しさという説がある。活動としては比較的真面目で、主に悩める学生の相談を、話を聞くのがうまい現役ホストの金城が担当。その話を元に工学部の牧野が「処方箋」と呼ばれる、簡単に言えば相談内容を紙に書いたものを「研究室」にいる心理学科の岸田が心理分析。場合によっては農学部の中村がリラクゼーション効果を狙ったハーブティーを勧めたりすることもある。また、海外からの留学生も意外に多いので、ヨーロッパ言語ならほとんどペラペラの真田が通訳に回ることもある。
 しかし、大学の部活は高校までと違い、週に一度しか全員が揃うことはまずないため、その場その場で担当を変えねばならない。それ以前にカウンセリングは保健室の方に行く人のほうが多く、まずほとんど誰も来ないといった問題点もある。

  いや〜 - 翼無き天使 (男性) - 2009年04月09日 (木) 23時12分 [908]   

お久しぶりです。
実はパソコンの調子が悪くて修理に出してました^^;
今日無事に帰ってきました。

そして新しい話ですが。
かなりウケました^^
特に真田くんの豆知識(笑)

私も部活には所属していないので新入生勧誘は他人事ですね〜。
今日学校に行ったら勧誘されました(笑)


  アークブレード - 漆黒の騎士 (男性) - 2009年03月31日 (火) 16時17分 [902]   
   金属同士がぶつかり合う音、怒声、血の匂い。そして砂塵が舞う。どうやら此処は戦場のようだ。

「笑止。貴様らは本当に弱いなぁ!」

「あぁ確かに弱いかも知れない。だが俺はまだ諦めた訳ではない。そしてこの心も負けてはいない!例えこの身が滅ぼうとな!」

「心ねぇ。死にかけの貴様らに何ができる!いい加減諦めるのだな。」
「おのれ、カタストロフ…」

「心配するな!我がこの世界を正しき方向へと導こうではないか!フハハハハハ……!」

 ━━


戦争……そして支配…人々の心はすさみ、混沌とした世の中になっていた。人々は血塗られた歴史を繰り返そうというのか……

"悪"という言葉があるとすればそれは人の心なのかも知れない…



そして今日も…


「オイ、女何処見て歩いているんだ!」

「あら、ごめんなさい。」
「馬鹿にしやがって!」
此処は街から外れた人通りが極めて少ないところである。夜という事もあって男と女のもめている声が辺りにより一層響き渡る。

「ぶつかったから謝ってるの!それだけで罪になるっておかしいじゃない!」
ピンクのワンピースに白いブーツにメイプル色の髪の女が迷彩色の軍服を着た大柄の軍人らしき男ともめていた。

「女、ぶつかっておいて『ごめんなさい』はないだろう。もっとちゃんとした謝り方があるだろう。俺の女にな…」
軍人の男の顔面に強烈な一撃が入った。しかも回し蹴りである。蹴りで男はよろめいた

「嘗めやがって…。この場で成敗してくれる!軍人の男は鞘から剣を抜いた。

「しつこいわね。しつこいと嫌われるよ!」
そう言うと女は槍を構え様子を伺った。

すると男が先に距離を詰め剣を振り下ろし斬りかかってきたが動きが大き過ぎる為かわされた。そして女は後ろ蹴りで側頭部を蹴り飛ばし、槍で連続で突き最後に蹴り飛ばした。

「うへへへ。もっと楽しもうぜ!カモーン!」
攻撃をかなり喰らっているのにも関わらず男の顔はニタニタしていた。

(何なのあいつ。狂っている…)

男は剣を鞘に収め、何も持たずに走り出した。

女は槍で薙ぎ払おうとしたが男の動きは先程とは比べものにならないくらい素早くなり、薙ぎ払いをかわし女の背後に回り込んだ。そして背中に強烈な衝撃が走り女が振り向いた時にはもう遅かった。
蹴りで5、6メートルは飛ばされたのか女は受け身を取れずその場に倒れた。

「へへへ。お楽しみタイムはこれからだな。」
男は相変わらずニタニタしながら女にじわじわと近付いていった。

(痛い。でも立たなきゃ何されるか想像したくもない。…立て!立つんだ私!)

彼女は上半身を起こし槍で構え迫り来る男を突いたが回避され腹部には命中しないものの脇腹に刺さった。

「があっ!女、なかなかやるな。ますます気に入ったぜ!」
男は脇腹から出血してるにも関わらず顔色一つ変えずに言った。

「アンタに気に入られてもちっとも嬉しくないわ!」
彼女は相変わらず怒っている。そして体勢を立て直した。

「そんな事言わずに遊ぼ…」

ニタついている男に今度こそ槍が心臓目掛けて深々と刺さり貫通し、鮮血が滝のように流れ出た。

「黙りなさい!」
彼女は怒りながら槍を男の体から抜き取り鮮血を払った。

「ゆ、許さん!許サン!許サン!許サン!…許サナイ…うがぁ!」
元々おかしいが更におかしくなった。
だがそれは最早異常な迄である。目玉がギョロっと飛び出し頭からは生えるはずのない角が生え、体も衣服が破れみるみるうちに膨大し皮膚の色も変色し爪は長く鋭いものとなった。

「な、何よこれ…」
彼女の顔が凍りつき、やっと発せられたのはこの一言だった。

普通心臓を一突きすれば人間なら絶命してしまうが男は絶命せず化け物へ姿を変えた事は恐怖そのものだろう。

「怖イダロウ?モウスグソノ恐怖カラ君ヲ解キ放トウ!」
化け物化した男は禍々しくそう言いながら腕を振り下ろしたが彼女はなんとか回避する事ができた。

「チッ!逃ゲ足ハ速インダネ…」
そして更に連続で攻撃を仕掛けてきた。当たれば確実に次はない。
彼女は必死に回避した。

「ハァ、ハァ…」
必死に回避したせいか息が上がった。

「ジャ、鬼ゴッコデ遊ボウカ?俺ガ鬼デ君ガ逃ゲル。ソレデイイネ?」
「ハァ、ハァ、い、いいわよ。」
彼女は逃げたくてしょうがない。一分一秒でもその場から離れたかったので逃げれる為の口実なら何でも良かった。だから承諾したのである。

「1……2……」
化け物化した男は数え始めた。意外にも数えるのが遅いようである。彼女は出せる限りの力を振り絞り駆け出した。

(そうよ。これは夢なんだ。夢なら早く覚めて)彼女はそう願いつつ走る。

 ――ゴツン

『痛っ!』
彼女は逃げる事で精一杯だったので気が付かないうちに何かに当たった。しかも声がしたから回り込まれたと思ったがいきなり現れたのは別の男だった。
彼の顔からして歳は二十くらいだろうか、身の丈程もある剣を持ち歩き黒い軍服に身を包み髪の色はダークブラウンと言ったところである。

「ぶつかっておいて何もないのか…」
ぶつかった男から発せられた第一声がそれである。

「う、嘘でしょ…」
彼女の顔が再び凍りついた。無理もない。先程の化け物化した男も同じ様な台詞を吐いていたから彼も仲間だと思ったのだろう。

「すまない。冗談のつもりだったんだ。許してくれ。」

「ハァ?アンタこんな時によくそんな冗談言えたわね!」

「…来る。」
彼女の発言はスルーされ、迫り来る何かの気配を察し剣を抜いた。

そして…

「見〜ツ…」
化け物化した男が驚かそうとしたがいきなり斬りつけられ逆に驚かされる形となった。

「オヤ、大尉様ジャナイデスカ。コンナ夜更ケに彼女トデートデスカ。ザケヤガッテ!」
「フッ…孃ちゃんは下がっていろ。俺がやる…」

彼女は「アンタに命令されなくても分かっているわよ。」と言いたげに口を尖らせるも彼の言う通り現在いる場所から少し離れた所に移動した。

大尉と呼ばれた男はかなり間合いを取り何もないところでいきなり剣を振り下ろした。
 一見無意味に見えるが遠距離から剣圧を飛ばしたのである。

化け物男は避けようとしたが左腕を掠めた。
掠めたとは言え腕からはかなり出血しているようだ。

「まだだ。」
大尉と呼ばれた男は立て続けに剣圧を連続で飛ばし化け物男が怯んでいるところに更に斬りつけ再び間合いを取った。

「グルルル…ヤツザキ…」化け物男はそう呟くと助走をつけて走り出した。

そして大尉と呼ばれた男は更に間合いを取りつつ何かを呟き詠唱し始めた。

化け物男は鮮血を滴らせながら大尉との距離をどんどん縮めて行く。

だが大尉と呼ばれた男は相変わらず何かを呟いている。

(駄目、もう間に合わない。)
後数センチというところ迄化け物男が大尉に迫っている。彼女は思わず手で目を覆ってしまった。

「大いなる風よ、裁きを!」
大尉は手を突き出しそう言い放つと化け物男の周囲から無数の真空の刃が発生し動きを捉え全身を切り刻む。其処に大尉が追い討ちをかけるかのように斬りつけ、両腕を斬り落とした。切り口からは鮮血が凄い勢いで吹き出しまるで噴水の様だ。

「…ウ、ウ、腕返セ…」
両腕を斬り落とされ表情が苦痛で歪んでいるのが息遣いなどで更に露呈されているのは言うまでない。

「嫌だね。それより遊びはこの程度にしておくか。」
大尉は不敵な笑みを浮かべ距離を詰めて行く。化け物男も脚を振り上げ回し蹴りを放つも回避されると同時に片方の脚を斬り落とされた。座り込み恨めしそうな顔で大尉を睨んでいる。そして傍らには斬り落とされた両腕と片足が虚しく転がっていた。

「大尉ハ何故ソンナニ強インダ」

「お前には解らないだろうが失ったものがあってそれによって心に大きな穴が開いた。そして俺はソルジャーになって、"強くなりたい"、"何者にも負けない力が欲しい"と願い闘い続けたからだと思う。」

「ソウカ。コンナ体ニナッテモ勝テナイノハ、ソウ言ウ事ダッタノカ…」

「フッ!死ぬ前に言いたい事はそれだけか。」大尉は剣の切っ先を化け物男の喉元に突き付け言い放った。

「イヤ、モウ思イ残ス事ナドナイ。サァ早ク殺ッテクレ…」

「…分かった。」
化け物男はそっと眼を閉じた。そして大尉はついに剣で頭部を斬り落とした。最後に火を放ちその場を後にした。

 ━━━


「待たせたな孃ちゃん。」

「も、もう終わり?」

「あぁ。彼奴は元々雑魚だったから楽勝だった。」

「…アンタよくあんな事平気でできるわね。」彼女は声のトーンを落とし言った。

「何故ああ言う風になったかは知らないがああなった人間を元に戻す事など今の化学や医学では不可能だ。だから俺達ソルジャーが見つけては倒してああするしかないんだ…。俺もこんな事は初めてではないが決して気味のいいものではない。」

「…そう。」

「民間人は首を挟むな。いいな?」
大尉は念を押すようにそう言った。

「そうはいかないわ。私はこんな世界は破壊したいの!だからこんな風にした彼奴らを許さない。」

彼奴らとは世界全体を支配しているカメリカと言う全てを力で捩じ伏せる超軍事国家の事である。兵士はありとあらゆる国に配置され常駐している。それだけならまだいいが支配している事をいい事に種々な卑劣な事を好き放題やりのさばっている。そして此処レギュウムもそうである。

「だったら俺よりも強くなるんだな。」

「アンタよりなんて絶ッ対無理。ってかさぁさっきのあの鎌鼬みたいなのなんて出せないし。何なのあれ。」
「あぁ魔術の事か。古代人が編み出した術の一つだな。だが故に戦争で使われ大量の人間が死んだ。そして生き残った人々は自分の有り余る力を封じ込め、平穏に生きる道を選び現在に至る。だから魔術を使っていた者の血を引いているのならば過酷な修行だが封印を解き魔術が使えるようになるかも知れないな。
そして俺も使えるようになったその一人だ。」
「そうなの。でも修行はまた今度にしておくわ。」

「そうか。それは残念だ。お前ならかなり強くなれる…。」
大尉は小さく溜め息を吐き本当に残念そうな顔をしていた。

「そう言えばまだ名前聞いていなかったわね。私はクレア=カトレーン、ヨロシク。貴方は。」

「俺は陸軍大尉アレン=エクスターだ。」

「へぇ、兵士なんだ。だからあんなに強いのか。」
彼女は納得しているようだ。

「最初から強い奴なんていない。俺は無くした何かを探して戦い続けているが一向に見つからない。そして何を探すのかも分からなくなるくらい充てもなく戦い続けた結果がこれだ…」

「じゃ、戦いを止めたらどうなるのよ。」

「…分からない。けどどんな事があっても探さないといけないものなんだ。」

「アンタさぁ、そんなに急いで探さなくても、もっとじっくりと探せばいんじゃないの。」
彼女はアレンを諭すかのように言った。

「じっくりな。分かった。」

「それで何でアンタは助けに来たの?」

「戦闘で何かを思い出したら怖いと思ったけど、君を助けたいって思いの方が強かったみたいだ。それに自分のせいで誰かが傷つくのは耐えられないからな。」

「ちょっと、助けに来るならもっと早く来なさいよ!」
アレンは助けに来たのに何故怒られるんだと思いつつ小さく溜め息を吐いた。

「けど、次は助けに来れないかも知れない。
精々カメリカ軍の兵士とぶつかるんじゃないぞ。じゃあな!」
アレンは踵を返し去って行った。

「ちょ、ちょっと待ちなさい…って聞いてないか。」
クレアはそう呟くと彼の姿はもう小さくなっていた…。そして彼女は帰路に就いた。



  どうも - ベールゼブブ (男性) - 2009年03月31日 (火) 18時49分 [903]   
初めまして☆
じっくり読ませて戴きました。ハイ。
世界観が引きつけられますね。これからどうなるのか非常に楽しみです。

これからもよろしくお願いしますね〜♪

それでは☆

  どうも、初めまして^^ - 翼無き天使 (男性) - 2009年04月09日 (木) 22時59分 [907]   
ここでは翼無き天使と名乗ってます。
よろしくお願いします^^

楽しく読ませていただきました。
続きを期待します^^


  Jealousy - ベールゼブブ (男性) - 2009年03月29日 (日) 12時50分 [899]   
   白銀に輝く鎧と兜で武装したエルフの女王は玉座から一同を見下ろし、やや疑惑の眼差しを向けた後で語り始めた。
「人間ですか。ここはあなたがたがいるべき場所ではないはず。なぜここへ?」
「特にこれといった理由は・・・・・・。近くを通った際にこちらの兵隊さんを助けただけなんです」
 女王はふうとため息をついて兜を取った。耳が長い。アーサーの話によれば、山岳系民族エルフの生まれだ。年は見た目は二〇代半ば辺りで、ウェーブがかかったプラチナブロンドの髪を持ち、雪のように白い肌だが凛々しい顔立ちで、鎧の重厚さがそれほどミスマッチではない。マゼンダは小声で二百年は生きてると思うわ、と見積もった。
「それで、あなた方はわたくしに『何故ニンフと争っているのか』とお聞きになりたいのですね? っつーか余計なお世話」
 は、と四人は耳を疑った。女王は平然とした顔で続ける。
「ニンフの女王、カトリーヌが突然戦争を仕掛けてきました。理由はわたくしには分かりません。かといって理由を尋ねようにも問答無用と言わんばかりに暴れられたのでは流石に交渉の余地もないでしょう? っつーか絶対無理」
 マゼンダは案内してくれた兵士にこっそりと、変わった口調ね、とつぶやき、兵士は乾いた笑いを見せた。
「それに今は国の兵隊を統率するガイル公爵が戦場に出ている間、わたくしが城に残った兵を統率しなければなりません。外に出るのもままならない状態なのです。っつーかマジ暇」
「そういうことでしたら私どもが直接ニンフの女王のもとに赴き、真意を確かめて参ります」
 ルークがそう誓いを立てたのも束の間、女王の間の大扉を開ける影が現れた。長い銀髪が兜から流れ、大鎧を身につけた姿。その後ろには大勢の傷だらけの兵隊。女王は立ち上がって大鎧を歓迎した。
「ガイル公爵、戦況のほどを」
「我が軍の表面上の勝利です。双方死傷者は多数出ましたが、敵軍は尻尾を巻いて逃げ出しました」
 そう言いつつ大鎧は兜を取り、女王の手を取って口づけをした。ルークはその流れる銀髪と白い肌、端正な顔立ちながら大柄な体躯に見とれてしまい、アーサーに睨まれた挙げ句杖で背中を突かれた。
「ですが、あのニンフの女王のことです。また策を練ってくることでしょう」
「そうですね。油断はなりません。ご苦労様でした。次の戦いに備え、休息をとるのがいいでしょう。っつーかバイバイ」
 ガイルはそっと会釈をし、踵を返していずこへと去っていった。
「あの人、かっこいい」
 ルルはその背中を追いながら、感嘆のため息を洩らした。
「そうなのよね。妖精界と人間界で美を競うコンテストをすると、ほぼ必ずエルフ族かニンフ族が上位に入るのよね」
 その上強そうだ、とルークはマゼンダに続いて言おうとしたが、アーサーに蛇のような目で睨まれたままだったため、蛙のように硬直するしかなかった。

「さて、これからニンフの国まで潜入するわけだけど」
 一同は城の客間を借り、作戦を練っていた。ふかふかの水色のソファに腰掛けながら、マゼンダは大テーブルに小さなメモ帳を置き、ペンで頬をつつきながら唸り始めた。
「先生、何か『潜入』という言葉を聞くと私の心の何かが警戒音を出すんですけど」
「気のせいよ」
 マゼンダはルークの言葉を見事に蹴り倒し、眉間に皺を寄せていた。ルークが理由を尋ねた。
「弱ったことがあるのよ。流石にコロリスとガント、グースの時みたいにメイドに扮装して潜入するって手口が使えないのよね。エルフは山岳系と河川系に分かれてるから耳が短くてもあたしの幻術で誤魔化せないことはないんだけど、ニンフは全員耳が長いから誤魔化しがきかないのよね」
「前みたいにフェロモンをなんたらってのは出来ないんですか?」
 無理ね、とマゼンダはため息をついた。
「人間のフェロモンとニンフのフェロモンじゃ違いすぎるもの。例え香水みたいにしてその場を誤魔化せても、内側から出てくる匂いは誤魔化せないわ」
「ですよね・・・・・・」
 ルークも同じくため息をついた。
「ただね、ダークエルフって種族が魔物にいてね、そいつはエルフにもニンフにも似ているフェロモンを出すから、エルフとニンフ自体も結構騙されやすいみたいなのね」
「ダークエルフ・・・・・・」
 ルークが目を泳がせたのを見ながら
「あんたって、本っ当に種族の話に疎いわね。何? 兵士長って常識が無くてもなれるものなの?」
 と哀れな口調で馬鹿にし始めた。何かを言おうとするルークの言葉をアーサーが遮る。
「正しくはちょっと違うと思います。ルーヌ以外が頭悪すぎて国家試験に受からなかったのと、例えそこでうまくいっても兵隊に入っちゃえば頭鍛える暇がないから衰えていくばかりなんだと思います」
「失礼な!! 私は国で日々戦術を立ててどう動くかとか、どこを攻め落とすのが効率的か、とか、少ない戦力でいかに大軍を破るかとか考えて、結構頭使うんだぞ!!」
「成る程。知識が偏ってるだけだと言いたいんですね? 一般常識は必要ないと。それでエルフの兵士さんに怒られちゃ世話無いですよね」
 アーサーのその笑顔にルークは、かつて感じたことのある寒気に襲われ、尋ねた。
「怒ってないか? お前」
 それを聞いたアーサーは盛大に吹いた。
「いやですねえ、変に勘ぐって。別にルーヌがあのエルフの公爵様をどう思ってようが、僕には関係ないじゃないですか」
 絶対怒ってる。ルークはその確信とともに青ざめていった。

  Fear - ベールゼブブ (男性) - 2009年03月29日 (日) 12時52分 [900]   
 うまく作戦がまとまらない。いつになくマゼンダが焦っているのが目に見えて分かる。マゼンダが夜が更けるのもお構いなしに客間でペンを片手に頭を悩ませている間、三人は空いた寝室で寝ることにした。
「うう・・・・・・またアーサーの機嫌が悪くなった・・・・・・血を見ないうちになんとかご機嫌とらないと・・・・・・。ってなんで私がアーサーの機嫌を取らないといかんのだっ!! 勝手に怒ってるのはアーサーの方じゃないかっ!!」
 とベッドを殴りつけたものの
「・・・・・・って言えたらいいんだがなぁ・・・・・・」
 と情けなくため息をついた。
「気分転換に水でも被ってくるか」
 ルークは着替えとタオルを取りだし、部屋を出て沐浴場に向かった。
 先客の長い銀髪を見、反射的にルークは植木に身を隠した。
「・・・・・・れ?」
 ルークはそっと植木から顔を覗かせた。
 流れる銀髪に白い肌、しかしその体躯は青年の細くしなやかなものではなく、大柄で筋肉質なものだった。
(アーサーじゃなかった・・・・・・よかった)
「話は女王陛下から伺った」
 不意にそう言葉を出され、ルークはヒィと叫びながら反射的に身構えた。
「どうした? お前もここで精神を鍛えに来たのではないのか?」
「え? あ、いや・・・その・・・・・・」
 振り向いた顔は仏頂面ではあったが、敵意が籠もっているようなものではなく、無関心と言った方が合っている。だが、余りにも美しすぎた。
「あの、いいんですか? わ、私は女扱いされるのは嫌いですが、一応女で・・・・・・」
「女扱いされたくなければ堂々と入ってこい。私は女に見られようが何も気にはしない」
 私が気にするんだけどな、と思いながらルークはそっと水に足を浸した。
「お前、名前は?」
「え? はい?」
「名前だ」
 ルークは公爵に気圧されて裏返った声で答えた。
「ル、ルークです」
「ルーク? 男みたいな名前だな。自分でつけたのか?」
 はい、とルークは答えた。
「本名はルーヌなんですけど、何か気に入らなくて」
「ルーヌ(月)は女の象徴だしな。人間界でも同じか」
 そう言いながら公爵は夜空の月を眺めつつ、腰を下ろした。ルークもやや距離を置いて座り込む。
「無理はしないほうがいいんじゃないのか?」
 ルークはよく聞こえなかったため、聞き直した。
「お前無理して男っぽく振る舞おうとして、結局女から抜け切れてない気がするが。それでも背伸びして男を演じたい訳でもあるのか?」
「・・・・・・流石エルフの公爵閣下。お見通しみたいですね」
「話を聞かせて欲しい。お前がここにいる訳も、どこに向かっていくのかも、男と認められてどう満足するのかも」
 ルークが黙り込んでしまったために、公爵はふと顔を見やった。少女の目に流れる涙。突然ルークは涙を拭きながら啜り泣きを始めた。
「私、本当は怖い・・・・・・」
 顔を真っ赤にしながら泣き崩れる少女の横にいながらも、公爵は無関心を装った。続きを促して。
「今日ここにくるまでに、エルフとニンフの凄惨な最後を見ました。すごく怖かったです。でも、みんなは、平気だって言ってて・・・・・・十歳の女の子ですら!」
「お前は剣を持ちながら何かを斬ったことはないのか?」
「あります。でも、人に似た姿のものをほとんど斬ったことはありません。あれを見て、自分は恐ろしいことをしてきたんだと、国を守るというのは時として恐ろしい仕事だったんだと思い知らされました」
 公爵はじっと黙り、顔にかかってきた髪を掻き上げた。
「人に姿が似ているものは斬れない、か。思えばそれが正常かもな。我々はどんどん殺戮に対して感覚が麻痺してきているようだ」
「いつか自分もああなるのか、それとも人形のように自分を押し殺されて殺戮を繰り返すことになるのか・・・・・・。どっちもイヤだ」
「でもしなければならない。戦いに生きる者の運命だ。恐れをいいわけに首を取られるか、首を理由に人としての感情を押し殺すか。選べと言われて喜んで選ぶものはエルフにだっていやしない」
 いつしか、ルークの涙が止んだ。
「私がここへ来たのは、もっと巨大な勢力と戦うためでした。始めこそはその使命感に胸が躍る思いで、平和だった国で、本格的にしたこともない戦いと勝利を夢に見てきました。そしていざ戦いに明け暮れるようになって、数々の魔物を倒してきて、その中には人に近い姿をしたものもいました。けど殆どアーサー―――一緒に来てる魔導士なんですけど―――とかがとどめを刺す役で。今思うと何も考えないでエリミネーターを斬ったことがあったっていうのも恐ろしいです」
「もっと巨大な勢力、か。成る程な。怖くなるのも無理はない。この国で一番の剣の使い手である私だって、戦場に出る前は戦いが怖いのだ」
「公爵閣下も?」
 公爵は真顔で続けた。
「お前と同じだ。明日死ぬか、今日死ぬか、ああ、なんとか今日は死なずにすんだ。今度の戦いでは生きてるだろうか、それの繰り返しだ」
 だが、と公爵はルークに目線を移した。
「戦っている間はそんなことを考えている余裕がない。いや、もしかしたら私の中の武人としてのプライドが思考を妨げているのかもしれない。理性を持って生まれた存在として、心を無くしたように忘れて、置き去りにして、そのようにして私は最強の剣豪となっているだけかもしれない。もし戦場で私が少しでも自分の気持ちを考えることがあれば、おそらくは・・・・・・」
「・・・・・・ここにいられないんですよね・・・・・・」
 静寂が戻ってきた。いや、かすかに木の葉が風に揺れる音が聞こえている。また月を見上げながら公爵は言った。
「それでもお前は女を捨てるのか? 泣くほど辛い戦いのために」
「私は守るべきものが他にあります。その人はまあなよなよしてひ弱でちっとも男らしいとはいえないんですけど、芯はしっかりしてて、絶対弱音を吐かないんです。っていうか力はないくせに無鉄砲で、その上怒ると怖い上にしつこくて、腹の虫が治まるまで話も聞いてくれないんです。今も何か機嫌悪くて困ってるところなんですよ。どうも嫉妬深いところもあるみたいで・・・・・・」
 ここでルークは喋りすぎたことに気づき、口をつぐんだ後で謝った。公爵はいきなり笑い出し、ルークは呆気にとられた。
「悪い。余りにも分かりやすすぎて、つい笑ってしまった。それほどその男を好いていると見える」
 ルークは顔が真っ赤になった。公爵がいきなり立ち上がったのでルークは顔を背けた。
「それだけ守りたい男なら守ってやれ。女を捨ててでも。それに疲れたらまたここに来い」
 そう言い残して公爵は体を拭き、服を着て出ていった。
「・・・・・・不思議な人だ」
 ルークはそう独り言をいいながら、くすりと笑った。

  Laughter - ベールゼブブ (男性) - 2009年03月29日 (日) 13時14分 [901]   
女王にはモデルがいたりするのはナイショです^^; っつーか言えね〜し
ついでに言うと私プロットついでにキャラデザも描いてあるんですけど、公爵のデザインを見たときはっとしまして。
 え? 某セ○ィロス? みたいな。
というわけで肌の色を浅黒くしようと思ったら
 え? 某ア○セム? それとも某ゼ○ナス? みたいな。
白めならセ○ィロス、黒めならア○セム(ゼ○ナス)。どっちをとったものかと思いましたがBGMが決め手となって白い方に決めました。
まあ、ネットにパクって書くぐらいで文句つけてくるのは某ネズミ本家ぐらいなもんでしょうからいいよね☆
っていうか後の奴らは某ネズミ本家のキャラだった−□−; あぶねー

いつになくルーヌがしおらしいです。アーサーがとてつもなく怖かったみたいです。恐妻家? です。なんか妻に言い返せない旦那と同じ事言ってますし。

ではレス返し

>天使様

慣れは怖いです。時としてルーヌみたく、一度気づいちゃうと後の祭りながら泣きたくなることもあると思われます。
ところが心理学的見地から申し上げますと、宝くじで一億円当てた人と、当たったことのない普通の人、家が貧しい人に幸福度を聞いて回ったところ、その評価はほとんど違いがないそうです。
例え一億円当たっても、月日が経てば平常通りの幸福度。
例え貧乏になっても月日が経てば幸福度は元通り。

幸せってなんだろ〜?

まあ、私もFFは4しかやったことないし、せいぜいKHでキャラ見たってぐらいで、実質何も知らないのと同じです。
と思ったら今日新品の状態で保管されてたキューブとクリスタルクロニクルを発掘してやってしまいました。そういえばあったんだ。忘れてた。

では☆


  RAGNAROK - 翼無き天使 (男性) - 2009年03月29日 (日) 02時38分 [896]   
 
†Report4

「司教、何かご用でしょうか」
陽も沈んだローゼンブルア村の教会。一人の男がノックをして執務室に入った後にそう口を開いた。

「リーズ小隊長、よく来てくれた。ここを訪れるのも随分久しぶりじゃないかね?」
司教が笑顔で迎える。

「はい。これから例のコルツ山の悪魔討伐に向かいますので、手早くお願いいたします」

「実は、用とは正にそのことだ」

「と、言いますと?」

「カロッズのことだ」

「……あいつが何かしましたか?」

「いや、今日の夕刻にまた聖戦に加えてくれと懇願されてな」

「そのことですか」
リーズは納得した顔をする。

「ああ。その時は宥めて帰したのだが……どうだろうリーズ小隊長。今回はカロッズを聖戦に加えてみては?」

「駄目です。以前にも言ったように、あいつはまだ未熟です」
リーズは即答する。

「それは重々承知の上だ。しかし未熟だからと言って実戦に出さなければ、いつまで経っても未熟なまま。それに彼も立派なエクソシスト。彼の実力は彼を育てた君が一番よく知っているだろう」

「あいつの実力は認めますが、あいつは実戦を甘く見ています。油断や慢心はあいつ自身だけでなく、仲間の死をも招きます」

「リーズ。君のカロッズを大切に思う気持ちもとてもよくわかる。彼は有能だし、とてもいい子だ。しかし彼は絶望しているのだよ。力はあるのにそれを発揮できない自分の境遇に」

「…………」

「確かに彼は精神的に未熟だ。おまけに直情型で突っ走りやすい。しかしそれを戦いの中で諭し、彼を立派なエクソシストに育て上げるのも、小隊長である君の使命であると、私は思う」
リーズはしばらく黙り込む。

「……――わかりました。今回の討伐、補助に徹すると言う条件で、カロッズ=サーナイトの参加をリーズ=カルマニオン=ヴァイヘルンの名の下、許可したいと思います」

「ありがとう。これで晴れて司教と討伐部隊隊長、両名の許可が下りたな」

――コンコン
扉がノックされる。司教がどうぞと言うと、エクソシストが一人入ってきた。

「お話中に失礼します。小隊長、そろそろ討伐開始の時刻です」

「ああ、わかった。すぐに行く」

「はい。失礼しました」

「――ちょっと待て」
扉が閉まりかけるところでリーズが呼び止める。

「今回の作戦にカロッズを参加させる。集合場所に連れて行け」

「……小隊長、それが、カロッズは夕方から姿が見えません」

「――何?」
リーズの顔が曇る。

「まさか……」
司教は最悪の展開を予想したようだった。
リーズもまたその予想に行き着き、それはすぐに確信に変わった。

「あの莫迦が……!」

〓〓〓

コルツ山は、ザクセン連合共和国の中でも有数の金鉱であると同時に、巨大な火山だった。
「だった」というのは、山の上半分は500年以上前の大噴火で吹き飛び、全高6000mはあったその巨大さは失われた。
その後その噴火跡には巨大なカルデラが形成され、500年の時を経た今、そこには山上の大森林があった。

「で、その大森林の奥深くにはとんでもなくでかい竜が現れると」
宿に討伐には必要ない荷物を置き、ヴィンセントとセシリーは車を飛ばしてコルツ山に向かっていた。

「森林の中央部には湖があるの。その周辺で目撃されることが多いそうだから、住処はその辺りかもね」

「竜が初めて出現したのが半年前だっけ?その間に何人死んだんだ?」

「資料にも書いたけど、依頼のあった1週間前の時点で怪我人44名、死亡者5名」

「……たった5人?」
ヴィンセントが訝しげな顔をする。

「確かに死亡率10%は不自然な数字ね。それに半年間で死亡者を含めた犠牲者が50人未満っていうのも、少な過ぎる気がするわ」

「依頼主の私兵以外の犠牲者は?」

「金の採掘業者が3人。44人の怪我人に含まれてる。でも竜の出現以降、金の採掘は中止されてるから、これは自然な数値ね。これも資料に書いたわ」

「民間人はゼロ、か」

「まぁ、私有地だからその点は看過できなくもないけど」

「……ちょっとクサイな」

「そうね。何にしても目的は変わらないわ」

「だな。相手が悪魔なら、倒すまでだ」

「その前に山腹にいる依頼主に会いに行くわ」

「なんで?」

「その森林は特殊な磁場でコンパスや電子機器が一切役に立たないの。湖までは森に慣れた人間の道案内が必要だわ。これも資料に書いた」

「……なるほど、森の迷宮だな。パンでも撒くか」

「……パン持ってるの?」

「あ〜、さっき食った」
セシリーが溜息をついたのは、言うまでもない。


  才ある若者の悩みですね - 翼無き天使 (男性) - 2009年03月29日 (日) 02時54分 [897]   
幸か不幸か、私には突出した能力がないので経験したことはないですが(笑
頑張れカロッズ!

新キャラ、リーズ小隊長です。
名前が長いです。
カロッズみたいなガキんちょより数段強い(予定)です。

そして渡された資料はきちんと読みましょう(笑


  ゴールデン無鉄砲賞 - ベールゼブブ (男性) - 2009年03月29日 (日) 12時41分 [898]   
ルーヌ並の無鉄砲賞受賞、その名もカロッズ(18)
この一段階上の無鉄砲賞は「アーサー並」と思われます。

よくいますよね〜資料読まない人^^
話聞いても理解してないのかできてないのか、聞いた瞬間に忘れる人とか
「あとで読めばいいや」とか言って結局読まない人とか^^

あ・・・・・・全部私だ・・・・・・! そろそろ魔界へ帰ろっかな・・・・・・高崎線最近終電早いし・・・・・・帰る!(某鳥居ネタ)


  La Guerra - ベールゼブブ (男性) - 2009年03月25日 (水) 23時32分 [892]   
   謎の剣戟。
 音はすれども姿は見えず、更には時たま足が勝手に止まり、身動きが取れなくなってしまっている。何かがつっかえているような。
「ジル船長の言っていた通りだな。剣の音はするのに姿が見えないし近づけない」
「弱ったわねぇ・・・・・・」
 その中でルルがきょろきょろと辺りを見渡している。
「見えない? こんなにもいっぱい馬に乗った人が暴れ回ってるのに?」
 その場で他の3人が凍り付いたのは言うまでもない。
「見えるのか!? ルル!!」
「でも何かおかしいのよね。ぼんやりしてるっていうか、ちょっと白っぽいっていうか・・・・・・。あぶないルーヌ!! しゃがんで!!」
 少女の声に、ルークは咄嗟にしゃがみだした。
「今矢の流れ弾が飛んでいったわ。さっきからみんな下で倒れてる人にぶつかってるもの。きっとあれも刺さってたはずよ」
「それは近づけないな。どうしたものか・・・・・・」
 ふと、アーサーの目が何かに止まった。
「あれ、あの人!!」
 ルークとマゼンダが目をやると、白くぼんやりと浮かび上がる、中年ぐらいの立派な髭を生やした男性が、大怪我を負って倒れているのがなんとなく見て取れた。
「大丈夫ですか!?」
 ルークが駆け寄り、男は荒い呼吸を繰り返しながら口を開いた。
「うう・・・・・・私はもう長くはないのか・・・・・・」
「ルル!! 回復を!!」
 ルルが急いで男の傷口に手を当て、癒しの呪文を唱えた。傷がすっかり治った男はゆっくりと起きあがり、ふうとため息をついて礼を言った。
「お前達には私の姿が見えるのか? いや、そんなはずは・・・・・・」
 男は周囲を見渡した後、自分の姿をまた確認。そして何かに気づいたようにはっとした。
「なんと!! 幻惑の指輪を落としてしまったのか!! これでは身隠しの術が3分と持たぬ!」
 そういうやいなや、男の姿がだんだんとはっきりしたものになっていった。
「弱ったな・・・・・・これでは戦いの際に他から丸見えだ」
「あの、戦いって?」
 男ははっと後ろを振り返り、4人を無理矢理茂みに押し込んでふうと一呼吸し、額の汗を拭った。
「敵軍に見つかった。大丈夫だ。私の仲間が倒してくれた」
 きょとんとする4人に、男は状況の説明を始めた。

「私はエルフの国で兵士をしている。今我々エルフ族と隣のニンフ族は長い戦いを繰り返しているのだ」
「エルフだったんですか!?」
 ルークが突然声を上げてしまい、マゼンダに口を塞がれた上に頭を小突かれた。
「全然気づかなかった。耳が短いから」
 無理矢理マゼンダの手をどけ、小突かれた頭をさすりながらルークは続けた。アーサーが横から口を挟み、代わりに答える。
「エルフはエルフでも種族が色々あって、よく見る長い耳の山岳系民族エルフと耳の短い河川系民族エルフといます。彼は恐らく河川民族系の流れを汲んでいますね」
「お前はなかなかに賢い魔導士と見える」
 いえ、とアーサーは照れ笑いを始めた。
「しかしニンフと戦争とは穏やかじゃありませんね。何のために?」
「ニンフ?」
 頭を捻るルークに今度はマゼンダが呆れ始めた。
「あんた歴史で何勉強したの? 妖精・精霊には色々な種族がいて、その代表格がエルフとニンフでしょうが!」
「ああ、そうでしたっけ? で、どう違うんですか?」
「恩人に大変失礼で悪いとは思うが、喧嘩売ってるのか?」
 助けたはずのエルフの言葉にルークの顔が凍った。
「とりあえずだがここで失礼させてもらう。祖国のため、女王陛下のために戦場を離れるわけにもいかない」
「ちょっと待って。あなたそのままじゃ敵に姿が見られちゃうんでしょ? 死ににいくようなものじゃない? それになぜエルフとニンフが争っているのかまだ聞いてないわ」
 マゼンダの意見にそれもそうだな、と同意し、彼は剣を取りだした。
「鳳よ、汝に請う! 真実を映す力を!」
 景色がぶれた。揺らされて酔うような感覚に襲われ目をつぶった一同だが、揺れが収まり、目を開いた。しかしそこにあったのは先ほどと同じ光景。
「さあ、とりあえず国に来てもらおうか。話は陛下から聞いてくれ」
 今の茂みに入ってきたところまで戻ってきてルーク、マゼンダ、アーサーはぎょっとした。今まで見えていなかった妖精達の血生臭い戦いがはっきりと目に見えてきたのだから。
「ルル・・・・・・これが見えてたのか?」
「そうだけど・・・・・・見慣れたもんじゃない?」
 目の前で繰り広げられている流血とはねられた首、手足を見て平然としている10歳児にルークは戦慄を覚えた。
「いや・・・・・・私は人の形をしたものと戦争したことがないから・・・・・・」
「何かわいこぶってるのよ。これまでその剣で何体も魔物を切り倒しておいて何を今更」
「いや、ですから・・・・・・」
「なんなら魔法覚えて生物の体が吹っ飛ぶ所を見てみます?」
 アーサーの笑顔が一番信用ならなかったルークだった。

  はい - ベールゼブブ (男性) - 2009年03月25日 (水) 23時49分 [893]   
すみません。勇気がなくてリアルな描写ができませんでした。戦争風景の・・・・・・。もうアーサーの黒い笑顔が限界ですーー;

ではレス返し

天使様>

残念〜。既にサキュバスがルーヌを「ボウヤ」と呼んでます^^ 詳しくは過去ログ参照。

間隔は、私は場面のまとまりごととか、ちょっと印象づけたい時に空けてますし(名言?をつけたり外国語を書いたりするとき)、長く見せればハッタリがきくってこともありますしね^^ 私はちょっとよく分かりませんが、画面の見やすさを色々追求してみるといいかもしれませんね。

もし海賊が女性だったらきっとこんな口調。マゼンダさん目線で見てみて下さい^^; (なんだこの怪しい企画は)

「べっ別にお礼言われてウレシイなんて思ってないんだからねっ! ただの気まぐれなんだからねっ!!」

「ちょっと!! 勘違いされたらどう責任とってくれんのよ!? あんたと知り合いってだけでただでさえイヤなのに!!」

「べっ別にあんたが好みの男ってわけじゃないんだから!! 嫌いじゃないってだけなんだからねっ!!」

「あんたってキスヘタね〜。でもちょっと・・・・・・なんでもないわよ!!」

「また会いたい、なんて言われるの期待してるんでしょ? 言うわけないじゃない! バカ!! そんなこと言ってあげないんだから!!」

参考文献: 散財.com
        ドラクエ7よりマリベル

うわあ〜☆
自分で書いてて寒気が〜♪

ヘコむ前に質問コーナー突入!!

追伸:前回のカキコに誤りが見つかったので訂正しました。

before: 大きな口が塞いだ
after: 大きな手が塞いだ

口で塞いじゃダメです、キャプテン!

  キメラの翼の、全くしていない考察 - ベールゼブブ (男性) - 2009年03月26日 (木) 00時10分 [894]   
ル 「なんか忘れた頃に質問が来たぞ、アーサー」
ア 「キメラの翼のことですね」
ル 「答える! はっきりと答える! オリジナルからとったアイテムに関する質問に一介のファンの創作キャラには答えられない!!」
ア 「えええええ!?」
ル 「これが、現実」
ア 「何某心理学漫画みたいなまとめ方しちゃってるんですか!? 飛べるかどうかであって、『何故飛べるのか』っていう質問じゃないんですよ!?」
ル 「だが考えてもみろ。ここで『飛べる』と正直に答えたら『何故飛べるのか』ということも説明しなければならんだろうが!!」
ア 「別にしなくてもいいでしょう!? 仮に聞かれたとしても 『本元にある設定だから』でいいじゃないですか!! っていうかそもそもあれだけの質問に引っぱり出される必要も実際は無いに等しいわけで・・・・・・」
ル 「『本元にある設定だから』? それが一番現実的で夢を壊す答えだから『答えられない』と答えておくんだ! それにどんなに小さな質問でも出てこないといつまで経っても私たちの出番は来ないぞ!!」
ア 「やっぱりそれが目当てなんですね・・・・・・」
ル 「当たり前だ!! こうやって顔を出す度に私の貯金の設定が上がって行くんだ!」
ア 「つまり、『質問に答えるだけで給料が別で出てくる』ということですね? うわ〜、応援してくれてる方に失礼」
ル 「・・・・・・将来の結婚資金の足しになるだろ・・・・・・」
ア 「・・・・・・がんばってね、あなた☆ っていうかだったらなんであんなスライムの目玉とかドラゴンの髭の話とかは出来たんですか?」
ル 「あくまでここでの設定であって、本元の設定外の話だからだ」
ア 「なるほど〜☆ というわけでまとめときますと、『飛べるけど理由はお答えできません』ということでした。それでは〜☆」

  いや〜慣れとは恐いものです。 - 翼無き天使 (男性) - 2009年03月28日 (土) 21時45分 [895]   

当然、当たり前という人間の慣れ、思い込みが時に悲劇を生むのですよね〜。
しかし時間の経過と共に人間は否応なく慣れてしまうもので、いったいどうしたらいいものか・・・。

「口が塞いだ」の部分は私もちょっぴり違和感を感じてました^^;
これは言葉に言葉を重ねたってことか!?それともキスをしたってことか!?
いや、でもそのあとにキスしてるし・・・前者の解釈でいいのか!?
とか思ってたんですが、なるほど手だったんですね^^
納得です。

なるほど、キメラの翼はDQに存在するアイテムだったんですか。
私はFFしかやらないんでDQネタには弱いです^^;
つまり私の質問は「なんでフェニックスの尾で戦闘不能が回復するの?」的な質問だったわけですね^^;
するもんはするんだ!
というのは、実にもっともな回答だと思います(笑

ではでは、次回も期待★







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