「静かにしなさい。」生まれてこのかた一度も、このセリフを言われたことのない人っているかなぁ?・・・いないと思うケド。でも、地声の小さい人ならそうかもしれないし、おっとりして無口な人もそうかもな〜。 静かにしていられない方である。緊張する場面だと無口になるよりおだってしまう方である、貧乏ゆすりとかはしないけど。 静かにしていられる人にあこがれる方である。落ち着いていられるっていいなぁ。だいいち精神的に消耗しなくていい。若いくせに古武士みたいに無念無想でいられるか?っていうと、確かにそれは無理だろうけど。あがったりしている自分を回りに気づかせたくなくて、嘘をつこうとすると特にダメみたい。もちろん、アピールすることはないが、嘘をつくのはやはりよろしくなくって、うまくいかない。「自然体」が一番ヨ、などと言うけど、じゃあ自然体って何なのよ・・・ってことになる。
35年前に人類が初めて月に降り立ったのは、「静かの海」だった。水も何もない月面でなんで、静かの海なんだろう?と思ったのは覚えている。最近覚えることってすぐ忘れるのに、なぜかはるか昔に覚えたこういうことは忘れていない、ていうか思い出せる。
しずか・・・という名前に惹かれた。落ち着いてて、トシとってからでもいけるな・・・と思った。決して、どらえもんの「しずか」ちゃんにあこがれて、ではない。でも、「静御前」はあこがれ、ワタシの中では女の鏡。人によって、鏡の基準はさまざまだろうけど、わたしの場合は「一人の男に惚れぬくコト」かな?・・・気恥ずかしいけど。 「賤の小田巻」を昔踊ったことを思い出す。メインの、鎌倉の頼朝の前で舞う『しずや しず しずの小田巻 くり返し むかしをいまに なすよしもがな』が忘れられない。権力者になびかず、乗り換えず、たかが白拍子と侮られようとも、命懸けて舞うその姿がどこまで表現できたかな〜と。 あと蛇足ながらもう一人、八百屋お七。『思う男に 別れては しょせん生きてはいぬ身体 罪ともなれ 愛ともなれ・・・』ですから、これもかなりのインパクトでした。 まさに、静と動、水と火の対照的な二人の女性。
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