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ドラゴンクエスト・ファイナルファンタジー小説投稿掲示板


ここは小説投稿掲示板だ。
ドラゴンクエストやファイナルファンタジーまたはその他(アニメ、ドラマ)などでも、楽しそうな小説やストーリー、
詩、日記などがあったらとにかく書き込もう。
他人が見ておもしろいと思った内容、自分が思いついた内容があったら、とにかくどんどん投稿してみてくれい。

(注)最近ここをチャット代わりに使われている方がたくさんいます。
チャット代わりに使われますと、せっかく一生懸命小説等を書いた方の内容がすぐに流れて見れなくなってしまいます。
ここは小説やストーリー、詩、日記などを書くところですので、チャットはこちらにてお願いいたします。

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  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月06日 (金) 15時12分 [1222]   
  またまた、新シリーズを書くティファです。
前回の『閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年』が無事に終わり、とうとう第2弾となりました。
その前に、注意事項とメインメンバーを紹介します。

※この小説は二次小説ですが、完全にオリジナルです。
※アルマリ オニレナ セシロザ カイセリ バツティナ ロクエア ザクファリ クラティなどのカップルを、取り扱っています。
※前回と引き続き、バッツ視点です。

〜登場人物紹介〜
バッツ・クラウザー(20)旅人 男 176cm 8月5日生まれ
正義感が強く、勇敢な心を持った青年。
コスモス側の戦士達が使用する技を組み合わせて戦う能力を持っている。
幼い頃から高い所が苦手で、子供の様な言い方をする。
偶然出会った生まれながらに魔導の力を持つ少女・ティナと知り合い、彼女に好意を抱いている。
CV:保志総一朗

ティナ・ブランフォード(18)魔導戦士 女 160cm 10月18日生まれ
魔導の力を操る少女で、強大な魔法の力と幻獣の力を持っている。
攻撃は魔法がメインだが、遠距離・近距離ともに攻撃することが可能。
風の探求の心を持つ心優しき青年・バッツに出会い、彼の生き方に自分の運命は大きく変わって行く。
CV:福井裕佳梨

ティーダ(17)空中球技『ブリッツ』のエース 男 175cm 
ザナルカンド出身の陽気で快活な性格の少年。
ブリッツボールの選手で『ザナルカンド・エイブス』のエースとして活躍。
原作では、魔物『シン』の襲撃をきっかけに…スピラと言う世界に辿り着く。
そこで出会った召喚士の少女・ユウナの旅に同行した。
CV:森田成一

ユウナ(16)召喚士 女 161cm
祈りによって召喚獣を形成し、彼等と共に戦う召喚士の少女。
運命を前向きに受け入れ、けなげに戦い続ける。
CV:青木真由子

スコール・レオンハート(17)SeeD備兵 男 177cm 8月23日生まれ
ガンブレードという特殊な武器を使用する青年。
無愛想な性格で無口、他人の事には無関心である。
原作では、兵士育成学校『バラムガーデン』に所属し、特殊部隊『SeeD』の一員。
レジスタンス組織にいた少女・リノアに出会い、彼女と関わった事から…運命は大きく動き始める。
CV:石川英郎

ジタン・トライバル(16)盗賊 男 153cm 9月6日生まれ
行動力と判断力に優れ、正義感は厚いが…女の子に目がない16歳の少年。
原作では旅芸人の一座、盗賊団の2つの顔を持つ集団「タンタラス」の一員。
仕事で誘拐した王女・ガーネットに強くひかれ、力になる決意をする。
CV:朴 瑠美

クラウド・ストライフ(21)元ソルジャー・クラス1st 男 173cm 8月11日生まれ
青く鋭い眼光を放つ剣士。
身の丈ほどある巨大な剣を操り、相手を吹き飛ばす程の破壊力を持っている。
ある事件をきっかけにソルジャーを辞めたが、セブンスへヴンの看板娘・ティファの生き方に心を奪われている。
CV:櫻井孝宏

ティファ・ロックハート(20)美少女格闘家 女 167cm 5月3日生まれ
格闘術を使いこなす、前向きな女性。
明るく活発で…かつ挑戦的な見た目と裏腹に、仲間達を温かく励ます役割を担う。
CV:伊藤 歩

長過ぎましたが、このようなメンバーが登場します。
他のメンバー紹介は、後に更新する予定です。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月07日 (土) 07時26分 [1223]   
第1話「アルクゥ失踪。」


また、この領域に戻って来たんだよな。
クリスタルワールドでティナと再会し、ケフカを倒した。
あいつはまた、俺達の前に現れる筈だ。
元の世界の仲間の事も心配だけど、今は玉葱に任せよう。

「バッツ!アルクゥを知らないか?」
「いつもなら、ライトさんの所に居るんじゃないか」
「それが…居なくなったんだよ、あいつが」
「!何だと」
「朝目を覚ましたら、こんな置き手紙があったんだ」

ルーネスから手紙を貰い、俺は内容を読む。
手紙には、こう書かれていた。
『セフィロスがメテオを使うのは時間の問題、だからそれを防ぐんです。
それは黒魔道士である僕にしか出来ない…皆さん、今までありがとう。さようなら アルクゥ』
あいつ、俺達の為に祭壇に行ったのか。
この内容をすぐに、ライトさんに見せよう。

俺とルーネスは、手紙の内容をライトさんに話した。
彼女は今起きたばかりだから、機嫌が悪いけど。
相手の方を見ると、彼女の表情が変わった。
どうしたんです、ライトさん。

「バッツ…ルーネス、私と一緒にアルクゥを探しに行くぞ」
「「へっ!?」」
「奴は…死ぬつもりなんだ、私達を守る為に」

行きたいのは分かるけど、あの森は楽器がないと通れないんだぞ。
眠りの森を目覚めさせるには、ルナ・ハープが必要なんだ。
この武器の入手方法なら、クラウドに聞いた方が早い。
ルーネスに対しても、初めて聞く楽器の名前だ。

古代種の都、それはアイシクルエリアにある。
その森を通る為にもまず、ルナ・ハープを発掘しなければならない。
ごめんなティナ、今回はあんたを連れて行けれないよ。
心配しなくても大丈夫さ、必ず生きて戻るからな。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月07日 (土) 08時00分 [1224]   
第2話「バッツの決意。」


ホーンビレッジ、発掘現場か。
此処で何か、情報が聞き出せそうだな。
そうだ!今の俺達のステータスを、書いて置くぞ。
俺はLv.100 ルーネスLv.73 ライト二ングLv.83だ。

って俺だけ強いって、可笑しくないか。
他の奴等は、それに追いつこうと必死だけど。
クラウドの世界では、3人PT編成なんだ。
俺は固定だし、残りの2人しか変えられない。

「フィールドに行けば、PHSで仲間を呼べるらしいぞ」
「ああ!その機能があれば、他の奴等と連絡が出来る」
「そっか!初めて聞いた機能なんだよ、それは」
「お前らしいな、バッツ」
「まさにザックス以上の陽気な…もがっ(口を塞がれる)」
「それ以上は言うなよ、ルーネス」

まずはテントに居る男から、発掘したいを選ぶ。
発掘するアイテムは、ルナ・ハープ。
スタッフをレンタルしてくれるのか、ラッキーだぜ。
えーっと、発掘したいポイントにスタッフを呼べばいいんだよな。

俺は適度に、1人に絞る。
発掘ポイントの爆発がなり、それが成功への鍵。
んー、いまいち上手く読みこめないぞ。
えーっと、一軒家の近くにポイントを示せば良いな。

「バッツ!起きろ」
「ん…どうした、ライトさん」
「宝箱が光ってるんだ、中を調べて見てくれ」

仲間達の説教は、どうも苦手だよ。
俺が一晩で決めたポイントを示した宝箱の中には、ルナ・ハープが入っていた。
すげぇ、一発で手に入ったぞ。
俺って・・・、やるじゃん。

紫色のバンダナを巻いた女の子に話を聞くと、茶髪の若い少年と黒い服の男の人が入って行くのを見たらしい。
茶髪の若い少年・・・って、まさか。
この女の子の言う茶髪の若い少年は、アルクゥ。
黒い服の男、間違いない・・・セフィロスだ。

さっき発掘したルナ・ハープが、森を目覚めさせている。
何だろう・・・、見た事のない召喚獣があるぞ。
その赤い玉を取ると、中にはクジャタが入っていた。
ユウナが使うイクシオンみたいな、召喚獣だろうな。

――――――此処でぐずぐずしてる暇はない、アルクゥを探そう。――――――

眠りの森の中には、水の腕輪と言うアクセサリーがあった。
これは今回、ライトさんに付けさせよう。
水を吸収出来るらしいけど、俺には珊瑚の腕輪があるからな。
これも、同じ効果がある。
1つじゃ足りないと思ってさ、元の世界で4つ位買っといたんだ。

「・・・でも俺、祭壇に着く前にサイファーと交代すると思うぞ」
「何で?」
「あいつだって仲間だ、今回はサイファーに任せたいんだ」
「……ルーネス」
「俺だと足手まといだし、あまり役に立てないよ」

仲間を失うのが、怖いんだな。
でもなルーネス、あいつが来るのは俺達が寝てからだぞ。
それまでは、一緒に居てくれ。
確かに俺は・・・、陽気な所もある。

これでも俺、仲間の事を一番考えてるんだぜ。
そんなに深く考えるなよ、ルーネス。
俺達の乗って来た列車は、途中下車出来ないんだ。
こう言う言葉って、クラウドやティファ達が良く言ってたよな〜。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月07日 (土) 17時57分 [1225]   
第3話「バッツとライト二ング。」


約束通り、俺達は古代種の都に到着した。
此処が、忘らるる都。
前にエアリスは、こんな事言ってたな。
俺達はセトラの血を引いてないけど、仲間を思う気持ちは此処にある。

――――――セトラの民は、約束の地に還る。至上の幸福、星が与えし、定めの地。――――――

う〜ん、いまいち上手く理解出来ないな。
エアリスの中には、古代種の血がある。
だけど、星と会話する力を持っている。
どんな人なんだろうな、彼女は。

「待ってくれ、バッツ」
「サイファー!」
「アルクゥを探しに此処まで来たんだろ?俺も一緒に行かせてくれ」
「・・・・・・ルーネス、交代だ」
「ああ!アルクゥはそう簡単には戻らないけど、フェニックスの力があれば復活出来るぜ」

アルクゥが死んだような言い方をするな、ルーネス。
あいつはまだ生きてんだ、そう簡単に死ぬわけねぇよ。
ついカッとなっちまった、情けないよな・・・俺って。
行こうぜ、今日は此処で泊まろう。

駄目だ!全然、眠れない。
本当にあいつは、此処に居るのか。
俺達はお前を迎えに来たんだ、アルクゥ。
だからさ、一緒に帰ろうぜ。

「バッツ・・・・・・」
「どうした?ライトさん」
「・・・・・・済まなかったな、今まで冷たくして」
「・・・・・・」
「私はアルクゥに出会い、彼のように明るくなりたかった」
「そんなの、誰だって一緒さ」
「えっ?」
「あいつが居たからこそ、俺達は此処まで来たんだ」
「バッツ・・・・・・」
「まずはあいつを見付けよう、この辺りに居る筈だ」
「ああ、そうだな」

ライトさんでも、耐えれないよな。
目の前から、守るべき人が居なくなったんだ。
そうだ!今の内に、サイファーに付けて置こう。
これは珊瑚の腕輪と言ってな、水攻撃を吸収する力があるんだ。

アクアブレスを覚えるなら、今しかないぞ。
これから戦うジェノバ・Lifeは、水属性の攻撃で来る筈だ。
例えそいつを倒しても、アルクゥを助けに行くのは遅いよな。
セフィロスは今も、黒マテリアを持っている。
今度はこの程度では、済まないぞ。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月08日 (日) 07時12分 [1226]   
第4話「アルクゥの最後。」


〜前回までのあらすじ〜
俺はルーネスから、アルクゥが居ない事を聞いた。
閃光の異名を取る女戦士・ライトと一緒に、俺達は仲間探しの旅に出る。
その途中で、スコールのライバル・サイファーが俺達と一緒に行くと言い出した。
迷いもせず俺は、ルーネスをPTから外した。

――――――アルクゥの最後。―――――――――

目を覚ますと、辺りは暗くなっていた。
何だろう、仲間の声が聞こえてくる。
・・・・・・感じる、アルクゥの気配が。

「バッツ、どうした?」
「此処にアルクゥが居る、そしてセフィロスも」
「それはまずいぞバッツ、急いでアルクゥを探そうぜ」

サイファーは原作だと、魔女アルティミシアの言いなりとして戦う。
リノアの中にアルティミシアが入っていたけど、アデルを無事に倒し・・・リノアは完全に復活。
俺は、過去形にはされたくない。
俺に取ってティナは、大切な恋人だ。

アルクゥの聞こえた声は、あそこか。
まずいな、セフィロスが居るなんて気付かなかった。
もしもアルクゥを助け出せなかったら、俺の責任だ。
俺達が行くまで待っていろよ、アルクゥ。

「見ろ!金魚が通路に変わってるぞ」
「ああ!クラウドの話に依ると、その通路は一晩休めば変わるらしいんだ」
「おーい、めずらしい魔法を見付けたぜ」
「これは、コメットだな」
「コメット?」
「ああ!メテオの様な破壊力のある魔法だ、これを使いこなせばコメテオになるって話を聞いた事がある」
「クラウドの世界だと、マテリアになるんだな」
「そう言う事だな!アルクゥの所まではもう少しだ、行くぞバッツ」

何か最後の台詞が、スコールに似て来たな。
あいつは今頃、リノアと一緒に居るに決まってるぜ。
くそ〜、あいつらが一番羨ましいよ。
英雄セフィロス・・・か、俺達で倒せるのかな。

俺が弱音を吐くと、サイファーは優しく支えてくれた。
俺達はコスモスの戦士だろ、と彼は言った。
そう・・・だよな、簡単に諦めちゃ行けないよな。
長い階段を抜けると、俺達は無事に祭壇に着いた。

あそこに居るのは、アルクゥ。
ライトさんが一緒に行こうとしたけど、此処は俺に任せてくれ。
一段ずつ先へ進み、やっと辿り着いたけど・・・怪しげな光が俺を襲った。
くっ・・・体が、言う事を効かねぇ。

「バッツ!」
「止めろ、馬鹿」
「くっ・・・俺に何をするつもりだ」

怪しげな光は消え、アルクゥがゆっくり俺の方に気付いた。
何か伝えようとしたら、上からセフィロスが登場する。
アルクゥの体を刀で刺し、彼はゆっくりと崩れる。
セフィロスは企みながら、刀を慎重に抜き・・・アルクゥの髪から白魔法・ホーリーが落ちて行く。

嘘・・・だろ、こんなのありかよ。
ゆっくりと倒れるアルクゥを、俺は精一杯受け止めた。
だけど、彼の意識は無かった。
そんな・・・此処まで来て置いて、それはないだろ。

「気にする事はない、まもなくこの男は星の一部となるのだ」
「・・・黙れ、自分のリサイタルも あんたの馬鹿げた夢にも興味は無い。
アルクゥが居なくなってしまう・・・アルクゥはもう笑わない 怒らない 泣かない 喋らない」

くそっ、何でこんなに涙が出るんだ。
ずっと一緒に旅が出来ると思ったのに、此処で俺達とお別れかよ。
返事をしろよアルクゥ、俺達の声が聞こえるって言ってくれよ。
・・・・・・お前を信じて、俺達は何の為に此処まで来たと思ってんだよ。

だがセフィロスは、俺に感情なんてあるのかと言い出す。
当たり前だ!俺が、何だと思ってんだよ。
そしてついに、ジェノバ・LIFEとの戦いが始まった。
俺とサイファーは普通に通常攻撃をし、ライトさんは雷光斬や真空破でジェノバにダメージを与える。

アクアブレスが発動したが、俺達は全員吸収した。
水の光を放って来たけど、サイファーや俺達には効かなかった。
戦いは、終盤になり・・・ライトさんの天鳴万雷の攻撃でジェノバを倒した。
あいつは、俺にこんな事を残した。

――――――何故ならお前は、人形だ。――――――

戦いは無事に終わり、ライトさんはアルクゥの髪から顔まで撫で・・・泣きながら祭壇を後にする。
この行動は、ティファの真似だな。
そしてサイファーは泣かず、アルクゥの始末はお前に任せるぜと俺に言う。
残された俺はアルクゥを持ち上げ、彼を湖に沈める。

本当は、もっと一緒に居たかった。
でも、ルーネスの言ってた事は間違いじゃなかった。
誰かが犠牲になっても、フェニックスの力で仲間は復活する。
それまでは辛抱しような、ライトさん。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月08日 (日) 08時31分 [1227]   
第5話「ライト二ングの涙。」

本編に進む前に、プロローグを書いて置くぜ。
引き続き俺が語るから、宜しくな。

〜プロローグ〜
世界の存亡をかけた、神々による混沌と調和の争い。
その中に、戦士として集められた者達がいた。
世界を構成する意思とかけ離された、異質な存在。

神に依って、外の異世界より召喚された彼等は。
戦士として神に仕え、戦う事を余儀なくされていた。
わずかに残る己の記憶を頼りに、戦いを終わらせる為 元の世界に帰る為、彼等は戦い続ける。

――――――ライト二ングの涙。――――――

俺達は無事に、秩序の領域に戻って来た。
ティナやクラウドと仲良く話す俺だけど、ライトさんの様子がおかしかった。
無理もないよな、アルクゥが俺達の前から居なくなったんだし。
そんな彼女を勇気付けようと、声を掛けるカイン。

「・・・・・・今は1人にしてくれないか、カイン」
「そう拗ねるな、ルーネスの判断は正しかっただろ?」
「それは、そうだけど・・・・・・」
「バッツから話は聞いた、あいつは俺達を守る為にあの祭壇に行ったんだな」
「・・・・・・力づくでも、アルクゥを連れて戻りたかった」

今は、そっとして置くか。
本来の彼女を慰めるのは、アルクゥの役目。
だけどあいつは、俺達の為に殺された。
自分は、仲間の為に死ぬ運命だと・・・あいつは言っていた。

こんなの、勝手過ぎるよな。
一緒に戦って、これまでの試練をあいつが居たから乗り越えられたんだ。
やっぱり、俺達が弱過ぎたせいなのかな。
ティナを守るって決めたのに、カッコ悪いよ・・・俺。

「そんなに自分を責めるな、バッツ」
「・・・・・・放っとけよ、お前に俺の気持ちなんて分かんねぇだろ」
「放って置けないな・・・仲間が困っているのを、黙って見過ごす訳には行かないんだ」
「・・・・・・・・・」
「バッツ・・・あんたがティナの為に戦っている事は、俺達は良く知ってる」
「あれは、ただ必死でそう言っただけさ」
「いや!それはあんたの本心だ、ケフカから守る為に・・・ティナを手放したくないと思っている」
「・・・・・・クラウド」
「ティナもそうだろ?バッツが居たから、あんたは力を恐れずに此処まで頑張って来たんだ」
「ええ・・・、そんな感じがする」
「これは・・・星を救う戦いなんだ、皆でセフィロスを倒そうぜ」
「星を救う戦い、か」
「安心して!今度は私が、バッツを守る番だから」

ありがとう・・・ティナ、クラウド。
いつもあんた達は、俺の傍に居てくれた。
そうだよな、これは星を救う戦いなんだ。
セフィロスを倒し・・・この世界を平和に戻しても、俺達の旅は終わらない。

行くぜ皆、セフィロスを倒しに。
あいつはきっと、大空洞に居る筈だ。
その前に・・・アルクゥの想いを、伝えに行こう。
あいつの想いを聞く為には、古代種の鍵が必要なんだよなー。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月08日 (日) 22時50分 [1228]   
第6話「コスモスとファリス。」


引き続き、暗闇の雲 ゴルベーザ アルティミシア ジェクトの4人がコスモス側と言う設定です。
エイト達も出ますので、宜しくお願いします。


あの時のティナの言葉、凄く嬉しかった。
俺はそんな彼女を、大事にしようと思ったんだ。
クラウドにはティファが居るし、心配ないだろ。
お互い幼馴染でも、2人は好意を抱いているんだ。

「ああ!そうだな・・・」
「お前が俺に勇気付けたように、お前は自分の最愛の仲間の傍に居てやれよ」
「そうだな・・・俺は約束したんだ、ティファにもしもの事があったら駆け付けるって」
「行って来いよ!その気持ち、ティファに伝えて欲しいんだ」


クラウドはあれから、笑う事が多くなった。
最初は滅多に笑わなかったけど、皆に出会えて・・・少しずつ変わって来た。
俺達だって、負けてられないさ。
ん?誰か、あそこで話してんのかな。

待てよ、あそこに居んのってファリスじゃないか。
何を話してるんだ、コスモスと。
今は2人にしといた方が、良さそうだな。
行こうぜティナ、此処に居たら彼女に怒られるから。


「コスモス・・・」
「どうしましたか?」
「そんなに弱まってるのに、何故私を呼んだんですか?」
「力を貸して上げたかったのです、貴方に」
「・・・・・・・ですけど、私は」
「迷う事はありません、ファリスはレナのお姉さんなのですから」
「・・・・・・コスモス」
「妹の為に強くなりたいと言う貴方の気持ちは、今も伝わっています」
「・・・・・・・玉葱なら、大丈夫よね」
「そうです!彼は、やると決めたら最後まで果たす戦士なのです」
「・・・・・・私、少し自分を疑っていました。これなら、心配ありません」
「ファリス・・・貴方はこれからずっと、私の傍に居なさい」
「仰せのままに、調和の神・コスモス様」

あれで元、海賊の女船長だからな。
彼女の子分達は、元気かな。
あいつらもきっと、ファリスが無事に戻るのを願ってるかも知れないな。
オニオンの奴、レナを泣かせないと良いけどな。

彼女に何かあったら、ファリスが怒るんだぞ。
お前が一番、責任重大なんだ。
俺はティナが居るから、心配ねぇけど。
・・・・・・何か俺の方が逆に、不安になっちまったな。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月09日 (月) 07時28分 [1229]   
第7話「ティナとライト二ング、仲間への想い。」


次の日、俺が目を覚ますと・・・傍で眠っていたティナが居なかった。
ライトさんはまだ落ち込んでるよな、アルクゥが居なくなって。
あいつは今頃、星になって俺達を見守っている。
幻獣フェニックス、か。

死んだ人間を一度だけ復活出来ると言う、伝説の召喚獣。
俺の世界にも居たけど、あれは飛竜がレナに力を与えてくれた。
長老の森でレナを助けた時、飛竜の寿命が決まっていたんだ。
タイクーン城が消えた時も、彼女を守ったからな。

「バッツ・・・何を考えている?」
「・・・・・・別に、何もないよ」
「済まない!俺は、ライト二ングの気持ちを答えてやれなかった」
「・・・・・・・・・」
「彼女は今も・・・ショックを受けているだろう、アルクゥが俺達の前から居なくなったからな」
「あいつは死ぬ間際に言っていた『セフィロスを止められるのは僕しかいない、
その方法は・・・この先にある』と残してくれたんだ」
「・・・・・・バッツ」
「今は暗闇の雲達が一緒に居るんだ、心配ないさ」
「そうだな!何としても俺達は、セフィロスを倒さなければならない」

カインも気にしてたんだろうな、ライトさんの事。
でもな、ライトさんの騎士はアルクゥだって事を忘れるな。
あいつは星に帰ってしまったけど、いつも彼女の中に居るからな。
俺だって・・・、ティナを守りたい。

あの子に何か会った時は、俺が全力で止めるんだ。
クラウドのようにって訳じゃないけど、好きになった子を失いたくないんだ。
親父やお袋の為にも、この世界を破壊させやしないぜ。
セフィロス!お前は此処で、眠ってくれよ。

「バッツ!ライト達の居場所が分かったぞ」
「そっか、何処に居るんだ?」
「クリスタルタワーの前だ、あそこは本来ルーネス達の最後のセーブポイントだった場所だ」
「そりゃあショックだろうな、あいつは」
「・・・・・・そうかも知れないな、俺はどんな時でもティファの傍を離れない」
「俺も同感だ!行って来い、バッツ」

途中からクラウドと再会し、俺はティナを探しに行った。
そこには、ライトさんも居る。
女同士でどんな話をするかは分からないけど、見守りたいんだ。
野薔薇はフィン王国の合言葉、フリオニールに取っては夢の花だ。

おっ!見付けたぞ、ティナとライトさんだ。
クラウドの言う通り、2人は此処に居たんだ。
どんな話をしてるんだろうな、彼女達は。
2人の会話が気になり、俺は彼女達を見守る。


「ティナ・・・・・・」
「最近そうやって呼んでは止めているけど、何の用なの?」
「ああ・・・前にお前が拾った物なんだけど」
「拾った物?この花の事かしら」
「良かった!まだ持っててくれてたのか」
「フリオニールの大切な花だからね、だから・・・捨てられないの」
「あいつに取って、この花は大事な花だろうな」
「ええ!あの人は戦争で、自分の両親を帝国軍に殺されてしまったの」
「・・・辛い過去だな!だけど、もう後戻りは出来ないぞ」
「同じ悲しみを繰り返さない為にも、私達は進まなきゃ」
「そうだな!セフィロスを倒し、この世界に平和な日々を取り戻す」


安心した、てっきりライトさんはティナを泣かしてると思っていた。
フリオニールの大切な花を、ティナがずっと持ってたんだな。
彼女の誕生日は10月18日、その日は何を渡そうかな。
皆に相談して、何を上げたら良いか決めよう。


本当の戦いは、これからだ。
この世界を守る為に、俺達は戦い続ける。
――――――俺の願いは、自分で見付ける。あんたは此処で・・・眠ってくれ。――――――――
あの時のクラウドの台詞、マジでカッコ良かったな。
俺もあいつの決め台詞を、真似してみようかな。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月09日 (月) 16時51分 [1230]   
第8話「白魔道士・ローザと冒険家・ロック。」


アルクゥが俺達の前から居なくなって、1日が過ぎた。
ライトさんは未だに、表情を変える事は無かった。
あれで、ショックを受けない人なんていないさ。
俺だって、寂しいんだぞ。

俺特製のくじ引きを引き、2手に別れてフェニックスの洞窟へ行った。
俺とティナ ロックとローザは秩序に残り、コスモスの護衛をする。
セシルは必ず君の元へ戻るとローザに言い残し、彼は旅立った。
ったく・・・幼馴染なのに、容赦ないぜ。

「良いの?バッツ、私の為に残って貰って」
「ああ!いつティナの力が暴走するか、分からないからな」
「・・・・・・・・貴方も、行けば良かったのに」
「無理をしない!俺が居ないとティナはいつも、そうやって無理をするからな」
「何かロックみたいだね、その止め方は」
「・・・・・・・・・・」

何か、馬鹿にされた感じだぜ。
ロックはエアリスと離れたのは寂しいけど、彼女はきっと・・・あいつの元に戻って来る。
エアリスが唯一、守りたいと思っていた男なんだ。
彼女はセトラの民で、古代種の生き残り。

あいつ、何処に行ったんだよ。
セシルが戻って来たらお前、危ないぞ。
あいつの怒りは、俺でも耐えれないからな。
そこんとこは用人しとけよ、ロック。


「兄貴は・・・俺がセシルに怒られるんじゃないかって、心配してるんだ」
「バッツさんったら、相変わらずね」
「俺は昔・・・レイチェルの傍を離れる訳には行かなかったけど、トレジャーハンティングの仕事があったからな」
「・・・・・・・そうだったの」
「どうしたんだい?ローザ」
「その話・・・凄く知らなかったの、貴方の大切な人がそうなったなんて」
「・・・・・・・悲しかったよ、あの時は」
「私はその人じゃないけど、時々は相談してね」
「ああ、約束するよ」

ローザの明るさは、昔の恋人譲りだ。
今にも思い出したくない、俺の過去。
あれは、俺がまだ幼い時だ。
近所の友人とかくれんぼして、俺は高い所に登った。

それからかも知れない、俺が高い所を恐れるようになったのは。
セシルはローザを愛し、ローザもセシルを愛している。
あんた達の気持ちは、俺が一番よく知っているんだ。
俺もティナを愛しているし、これからだって離れたくない。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月10日 (火) 07時26分 [1231]   
第9話「フェニックスの洞窟に上陸。」


その頃、ライトさん達は。
PTを2手に別れて、フェニックスの洞窟に上陸した。
ロックの最愛の恋人・レイチェルがアルクゥを呼び戻し、此処に居る事を教えてくれた。
あいつもロックの真似で、ほとんどの武器を回収しているかも知れない。

第1PTには、暗闇の雲 ジェクト ヴァン ライトさんの 4人のメンバーが集結している。
第2PTには、ティーダ ユウナ ゴルベーザ アルティミシアが居る。
あれ?クラウド達は、どうしたんだ。
残ったあいつらは、船番か〜。

「チェッ!俺も行きたかったな、アルクゥを迎えに」
「仕方ないだろ!俺達全員が上陸したら、誰がこの飛空艇を守るんだ」
「・・・・・・・確かに、そうかも知れないけどさ」
「ライトさんは僕達を信じて、この船番を任せてくれたと思うんだ」
「どうしたんだ?玉葱」
「僕はレナの騎士だし、これからの戦いだって彼女を守らないと行けないんだ」
「玉君、貴方のその言葉、カッコ良い、ね」
「ありがとう、エアリスさん」
「ロックが何の為に残ったのか、やっと理解したわ」
「どう言う事だい?ファリス」
「自分はこの場に残って、セシルの為にローザを守りたいのよ」
「・・・・・・・ファリス」
「大切な人が居ない今、エアリスがしっかりロックを守らないと行けない・・・出来るよね?エアリス」
「うん、大丈夫、だよ」

ファリスの奴、何かムードメーカっぽくなって来たな。
本当なら、コスモスに傍に居ろって言われたけど。
今はロック達が、彼女の傍に居るんだ。
親父・・・あんたが俺を連れ出してくれたように、俺も守るべき人を守って行くよ。

心配すんなって、暗闇の雲達はそう簡単に俺達を裏切ったりしないさ。
俺はそう信じてるんだ、あいつらの事。
ティナに何かあったら、俺が助けてやりたい。
親父がお袋と出会ったように、俺も大切な子を守る。


「ガーン!宝箱の中身、ほとんど無くなってるッスよ」
「こんなことが出来ると言えば、あの小僧しかおらんのぅ」
「それって、アルクゥの事ッスか?」
「そうじゃ!わしが元の世界に居た頃、あ奴等の最後の敵じゃった」
「彼女は私と同じく、光の戦士達と戦ったんだ。そして破れ・・・お前達と同じくコスモスに呼ばれた」
「そうだったんですね・・・でもゴルベーザさん、貴方にはセシルさんが居ます」
「そうだな!私はセシルに、幸せになって貰いたいのだ」
「奴はわしらの無事を願っておる、一刻も早くライトと合流しなければ」

本当に、ほとんどの宝は空だった。
一部の宝箱は残ってんのに、無茶するよなー。
レイチェルはきっと、こう思ったんだと思う。
自分の所に来るのは、まだ早いと。

ライトさん達が無事に、アルクゥの元に辿り着けれるか心配だぜ。
頼んだぞ、皆。
その洞窟には、伝説の8竜も居る。
アルクゥと無事に再会出来る事を、祈ってるぜ。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月10日 (火) 08時21分 [1232]   
第10話「レイチェルの想いとアルクゥの決意。」


ライトさん達は、あまり知らないようだな。
ティナの世界は今、2つの世界に別れてしまっている。
最初は世界崩壊の前、その後に崩壊された後の世界だ。
場所が違う事で、見付けだすだけでも苦労が掛かる。

そして世界が引き裂かれた今、古の怪物・フンババや伝説の8竜が目覚めてしまった。
この世界を破壊しようとしてるのは、カオスの戦士・ケフカ。
俺達があいつの所へ行くと、暗闇の雲達を奪い返そうとする。
そんな事は、俺がさせるもんか。


「・・・・・・」
「ライト、どうしたんだ?」
「バッツの言ってる事は、正しいかも知れない」
「そう言えばさ、雲の姉ちゃんの姿が見えねぇけど」
「彼女は私と交代しました、『ティーダ達を守るのはわしだ』と・・・気合い入れていましたよ」
「まぁ・・・、仕方ねぇか」
「ゴルベーザが傍に居るもんな、それなら心配ないと思うぞ」
「・・・・・・・私はティナから、この世界の事をもっと教えて欲しい」
「その前にあんたは、アルクゥを探すんだろ?」
「・・・・・・・・・」
「あいつもさ、この洞窟の最深部で俺達が来るのを待ってると思うぜ」
「だが・・・その前に」
「ティーダ達と合流しなければ、と言いたいのですね」

アルティミシアは既に分かっていた、ライトさんが何を言い出したかったかを。
彼女は時の魔女だけど、今は俺達の仲間。
お前達は必ず、俺達が守って見せるぞ。
コスモスの事はロックとローザに任せたし、あの2人なら頼りになる。

俺はいつも通り、彼女と甘くなっていた。
少しだけでもいいんだ、俺はティナと一緒に居たい。
二度と来ないこの日の為に、せめて今だけはこうして欲しいんだ。
あいつらが来たら、嫉妬するな。

「・・・見えたぞ、ティーダ達だ」
「よしっ!一気に決めるぞ」
「これって、俺達が進んでも良いって事か?」
「その通りッスよ、ライト・・・アルクゥの事は任せるッス」
「・・・・・・済まない、ティーダ。行くぞ」

2つのPTが集結し、ライトさん達を先に行かせるティーダ達。
アルクゥの所までは、もう少しだ。
敵とのエンカウントもあったが、彼女達は諦めずに先へ進む。
最深部に着くと、アルクゥはフェニックスの魔石を眺めていた。

ロックの故郷・コーリンゲンに着いたアルクゥは、フェニックスの魔石をレイチェルに託す。
しかし・・・、魔石は反応しなかった。
ひびが割れたその瞬間、魔石は砕け・・・レイチェルが目を覚ます。
アルクゥの名を呼び、彼に言えなかった事を話すレイチェル。

「・・・・・・」
「アルクゥ・・・私、幸せだったのよ。死ぬ時貴方の事を思い出してとても、とても幸せな気持ちで眠りに着いたの。
だから貴方に言い忘れた言葉、アルクゥ・・・ありがとう」
「レイチェルさん!」
「もう逝かなきゃならない・・・貴方がくれた幸せ、本当にありがとう。
この私の感謝の気持ちで貴方の心を縛っている、その鎖を断ち切って下さい」

―――――――貴方の心の中の、その人を愛してあげて。―――――――

レイチェルの言うその人とは、ライトさんの事だ。
彼女はフェニックスにアルクゥの力になるよう言い残し、この世を去った。
アルクゥは彼女と、もっと話したかった。
会話は終わっても、彼の表情は変わらない。

ライトさんが傍に行くと、アルクゥに笑顔が戻った。
って言うかこの時点で、ロックのテーマを流すなよ。
一軒家を後にするが、アルクゥの動きが止まった。

「どうした?」
「・・・・・・『バリアントナイフ』 『フレイムシールド』 『エーテルターボ』 『エリクサー』 『エクスポーション』 『フェニックスの尾』
フェニックスの洞窟の、お宝です」
「・・・・・・全く、そう言うとこは変わってないな」
「さあ行きましょう!ケフカを倒し、世界に平和を取り戻す」

すげぇ集めたな、アルクゥの奴。
まるで本物の、トレジャーハンターみたいだな。
アルクゥも無事復活し、ライトさんは大泣。
ファルコン号に戻っても、彼女は泣いたままだった。

寂しくて泣いているか、嬉しくて泣いているのか分からない。
皆にも心配掛けたしな、ちゃんと謝って置けよ?アルクゥ。
あいつが戻ってきた、本当に居なくなったかと思ったけど・・・レイチェルが彼を呼び戻してくれた。
最後まであいつを見守っててくれて、サンキューなレイチェル。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月11日 (水) 07時44分 [1233]   
第11話「セシルとバッツ。」


あれから、どれ位経ったのかな。
一度俺達から消えたアルクゥが復活して、セシル達があいつを迎えに行った。
多分・・・あのおっさんも、一緒に行ったかも知れないな。
船番だったけど、置いて行くよりはマシだな。


はぁ〜、何処に行ったんだろうなーティナは。
毎朝になるといつも、俺の傍から離れるし。
やっぱ俺に、彼女の騎士なんて似合わないかな。
そんな時だった、誰かの優しい手が俺を慰めて来たのは。


「気にする事ないぞ、バッツ」
「ラグナ・・・・・・」
「君は言ったじゃないか、ティナを守るって」
「・・・・・・・・・」
「此処まで来て、今更諦めるなんて言うんじゃねぇぞ」
「だ、誰がそこまで言ったんだよ!?」
「おっ!元気出て来たな、その調子だ」
「・・・・・・」
「お前さんにはお前さんにしか出来ない事をすればいい、俺達はいつだってお前さんの味方なんだからさ」


そう・・・だよな、そうだよな。
ラグナの言ってる事は、正しかった。
あの言葉は、俺を勇気付けようと言ってくれたに違いない。
何か・・・あんたまで心配を掛けたよ、ラグナ。


確かにな、此処まで来て騎士を辞めるなんてカッコ悪いよな。
俺は何の為に、ティナの騎士になったんだよ。
ケフカから守る為?違う!俺は、ずっとティナと一緒に居たいんだ。
戦いは終わっても、俺達の旅は終わらない。


「バッツ!セシルがお前を呼んでるぞ」
「えっ、セシルが俺に?」
「詳しくは俺にも知らん、あいつはお前に話があるようだ」
「分かった、行って見るよ」


珍しいな、セシルが俺に用があるなんて。
また俺は、悩んでしまうのか。
そんな事をしては、コスモスから力を受け取った意味がない。
クリスタルはコスモスが皆に託した力だ、皆を守ると言う事は・・・コスモスの願いを守る事になる。


一度クジャは、俺達の仲間になってくれた。
もう少しで完全な仲間になる時、ケフカに先手を取られた。
くそっ!ケフカの奴、今度あったら只じゃ済まないぞ。
あの時のケフカの言葉を思い出し、俺は嫌気がした。


「バッツ、何を怒ってるの?」
「!せ、セシル・・・・・・」
「カインに伝言を頼んだのは僕なんだ、君とゆっくり話がしたくてね」
「・・・・・・」
「レナの事は心配ないよ、玉葱が必死で彼女を守ろうとしてるからね」
「・・・・・・・そうか」
「バッツ・・・、君は後悔してないのかい?」
「・・・・・・・ティナを選んだ事は、後悔してないよ」
「本当に好きなんだね、彼女の事が」
「何かさ!放って置けないんだ、目を離したらティナの力が暴走し・・・俺にまでとばっちりを与えてしまう」
「・・・・・・・バッツ」
「もう・・・あんな想いはしたくない、だから俺は」
「焦らないで!僕の知ってるバッツは、そんなに弱くないよ」
「・・・・・・・・・・」
「今は僕が付いてるから、いっぱい泣いて?」
「・・・・・・ごめんな、セシル」


今頃になって、俺の目から涙が零れる。
同じコスモス側の戦士なのに、カッコ悪いよ。
せっかくティナを守ろうと決めたのに、情けない姿を見せちまったな。
ティナは今、此処には居ない。


俺を探してるけど、ライトさんに止められてる筈だ。
彼女はアルクゥの騎士、そして俺達の母親的存在なんだ。
何かホッとしたな、セシルがずっと傍にいてくれて。
今度は俺が、お前を支える番だ。

――――――説教を聞く気はないからな、俺の邪魔はしないでくれ。―――――――


ったく、スコールは相変わらず冷たいな。
リノアの前じゃないと、あいつの表情は変わらない。
そんなんだがら、いつまで経っても友達が出来ないんだぞ。
・・・・・・何か被ったな、ラグナの台詞と。


あいつは俺達の中で、最高のムードメーカーだ。
へへっ!いつまで経っても、俺は餓鬼のままだな。
大事な人を守る為に戦うのが、俺の役目なのに。
何か今回は、情けない所が沢山あり過ぎたよ。
・・・・・・・そしてセシル、俺の事を慰めてくれてサンキューな。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月12日 (木) 07時20分 [1234]   
第12話「カインとライト二ング、仲間への想い。」


アルクゥはレイチェルの力で復活し、フェニックスの洞窟で合流した。
彼とレイチェルの会話は、あまり時間が無かったからな。
彼女がこの世を去り、アルクゥは感謝しようと・・・想いを伝えようとした。
フェニックスに力を託し、彼女の意識は経ったのか。


はぁ〜、何処に行ったんだろうな・・・ティナは。
朝になっても、ティナの姿はない。
朝日を見に行ったのか、スラムの教会に行ったのか分からない。
クラウドと話し合って、手分けして探す事にしたんだ。


「・・・・・・レイチェルは、アルクゥを此処に呼び戻したそうだな」
「ああ!一度は帝国の攻撃を受け、この世を去ったらしい」
「セリスやティナも、今まではその中に居たって事か」
「・・・・・・心配するな!セリスの事は俺が守るし、ティナはバッツに任せて置けばいい」
「エドガーが諦めるかどうか分からないんだぞ、その時はどうするんだ?」
「マッシュでも無理だとしたら・・・光の戦士に頼むしかない」
「・・・・・・あいつか」
「おっ!コスモス組の戦士、お揃いで」
「セルフィか、どうした?」
「何かねー、ティファの誕生日過ぎちゃったでしょ?彼女の誕生日会をやろうって事になったの」
「俺がセシルを呼びに行く、お前はバッツ達を探せ」
「・・・・・・ああ、分かった」


今のは、セルフィか。
トラビアから転校して来たって言う、ヌンチャクの使い手。
SeeD選抜試験では、彼女はA班のメンバー。
伝令係は・・・、確かに辛い。


ティナを探してる途中、ライトさんに声を掛けられた。
ティファの誕生日会か、そう言えばそんなイベントやってなかったよな。
色々と忙しかったし、仕方ないよな。
ライトさんと合流したのは良いけど、クラウドは何処まで探しに行ったんだ〜。


「バッツ、ライト・・・無事か?」
「ティナはどうした?」
「寝てる・・・俺の背中で」
「・・・・・・」


ティナはやっぱり、俺じゃなくてクラウドが好きなのかな。
もしそうなら、何の為に一緒に居たと思ってんだよ。
俺だって、ティナと一緒に居たいんだ。
それ位分かってくれよ、ティナ。


悔しくて泣き始める俺を、ライトさんは優しく慰めてくれた。
最近、泣いてばかりだよな・・・俺って。
アルクゥのようにって訳じゃないけど、俺は昔から泣き虫だった。
親父やお袋を亡くし、そして俺は・・・変わっていない。

―――――――諦めるもんか、僕はもっと強くなきゃ。――――――

そう・・・だよな、簡単に諦めちゃいけないよな。
玉葱の言葉が、迷う俺を救ってくれた。
ティナの目が覚めたら、俺の所に来いって伝えて置いてくれ。
行くぞライトさん、一緒に飾り付けをしよう。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月12日 (木) 15時33分 [1235]   
第13話「セリスとリノア、新たな友情。」


俺達はその頃、ティファを驚かせる為に飾り付けをしていた。
クラッカーは漁師の息子・アルス、花束を幼馴染のマリベル。
アーヴァインは相変わらずレナを口説いてるけど、玉葱が一生懸命に彼女を守っている。
キスティスも彼の行動に呆れ、何発か鞭で叩いていた。


高い所の飾り付けは、セシルとローザが担当。
リルムはティファの似顔絵、クラウドは彼女に渡すプレゼントの事で悩んでいた。
誕生日会は、明日行う予定だ。
先代の魔女・イデアは、ティファに似合う衣装を選んでいる。


「リルムちゃんは誰の似顔絵を描いてるの?」
「ティファ姉さんだよ!彼女にはいつも、お世話になってるからね」
「なぁセルフィ!ティファの誕生日会だけどさ、皆でダンスするのも良いんじゃねぇか?」
「あ〜懐かしいな、そのイベントは」
「?ど言う事」
「実はね、ダンスした場所がバラム・ガーデンだったの」
「ダンスするのは良いけど、曲とかはどうするつもりだ?」
「残った僕達で演奏するって言うのはどうですか?ライトさん」
「・・・・・・私、楽器には自信がないぞ」
「えへへっ!そう言うだろうと思って、譜面と楽器を、持って来たんだ」
「8つのパートの内、4つのパートを組み会わせば・・・正しい曲になるんだぞ」
「私からの推薦は、ロックを、タップにしようかな〜」
「それは嫌だ!ギターの方が良いし」
「ん〜!タップは、誰にやって貰おっかなー?」
「私がタップをやろう、そしてアルクゥとエアリスがフィドルとフルートで行けば良い」
「ライトさんがタップか〜、確かに、いいかもね」
「えー!僕は嫌ですよ」
「何故だ?」
「・・・・・・フィドルってバイオリンですよね?あれ、重くて上手く出来ませんよ」


確かにな、アルクゥは小さいし・・・あんなでかい楽器はとても持てそうにないな。
ロック達が選んだ曲は、コンサート曲:lrish Jig。
あれは確かに行けそうだよなー、楽しい曲だし。
伴奏者は、ライト アルクゥ ロック エアリスの4人。

最終的に結果は、こう決まった。
アルクゥ:タップ ロック:ギター ライト:フィドル エアリス:フルート、と言う順番になった。
Eyes on meはリノアの好きな曲だから、遠慮したんだな。
仲間の気持ちを考えて、この楽しい曲にしたのか。


「僕…タップって初めてなので、緊張します」
「本番の時、あまり緊張、しないで、ね?」
「はーい!」
「エアリスは分かってたんだな、彼の気持ちを」
「ん〜ん!だってアルクゥ、私達の中で小さいから、あんな大きな楽器なんて、持てないもの」
「私の為に、済まないな」
「えへへっ!これ位は当然、だよ?ライト」


同じ声優同士が、励まし合っている。
声が一緒でも、性格は別人なのか………。
俺も気になるな、その曲がどんな曲なのか…。
当日はティファに重要な役をやって貰い、クラウドには彼女のエスコートをやって貰う。


そこへ俺とティナが、2人を案内するって事だ。
この作戦は良いぞ、2人の夜にピッタリの時間だ。
あれから悩んで決めたイデア様の提案は、リノアがパーティーの時に着ていた衣装。
白いワンピースか、ティファに似合いそうな衣装だな。



「楽しみだねー、ティファの誕生日会は」
「今回の主役はティファだからね、色々と盛り上がりたいと思うよ」
「こう言うのは、リノアの誕生日会にも良いかもね」
「……何か、恥ずかしいな」
「どうして?良い機会じゃない」
「だってスコールは最初、ほとんど無口な性格だったもん」
「そんな彼を変えたのは、貴方しかいないのよ?リノア」
「・・・・・・」
「ロック達の演奏、成功すると良いね」
「うん!今回はライトとアルクゥが一緒に居るから、心配ないよ」
「そうだと良いけどな〜」
「どうしたの?セリス」
「だってライトさんの場合、アルクゥ以外の人間には冷たい方でしょ?だから…」
「話し合えば解決するような感じがするな〜、私は」
「・・・・・・それで本当に、解決するかしら」
「セリスの気持ちは分かるよ!でもね、此処まで来て今更そんな事言うのはなしだよ」
「・・・・・・・・・リノア」
「世界を守る為にも、私達がもっと強くならなきゃ駄目なんだから」
「そうね・・・確かにその通りだわ!ありがとね、リノア」


セリス達の姿が見えないと思ったら、こんなとこに居たのかよ。
リノアのああ言うとこは、ティナみたいだな。
イテッ!冗談だよ、ティナ。
彼女はこう思った、『リノアさんと私を一緒にしないで』って。


イテテテテテテ・・・流石に今の拳骨は、耐えれないな。
あんまり暴力を振ると、カッコ悪いぞ?ティナ。
そんなに落ち込むなって、俺が悪かったからさ。
もうずっと離さないよ・・・俺はティナを、必ず幸せにするからな。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月12日 (木) 19時19分 [1236]   
第14話「ティファの誕生日会、当日。」


舞台は、スコールの世界。
真夜中になり、クラウドは起床。
あいつも原作時は、此処で起きるもんな。
今持っている召喚獣などを調べ、部屋を後にする。



「あ、来たわ」
「後は頼んだぜ、ティファ」
「・・・・・・」

彼女は無言で頷き、俺達は先に行く。
此処からが、専念場さ。
ティファは何とか、クラウドにコンサートへ誘おうとする。
気分が乗らないクラウドだが、彼女の気持ちを受け入れた。


コンサート会場の前に着くと、ロックとエアリスが2人を出迎えてくれた。
2人の思い出の場所に、良い所を確保したそうだ。
それって、丸っきり古本じゃん。
アーヴァインは何であの時、本番に弱いって言ったんだろうな。



「(いよいよ、決戦の時だ)」
「なぁに〜?」
「震えてないみたいだな!」
「そこはいい加減忘れてくれっつーの!」



流石に呆れるな、ロックの奴は。
そう言うとこは、アーヴァインと同じだぜ。
あいつもこう言う風に、言ってたのを覚えている。
彼等の後を追うと、目の前にはロック達の姿があった。


正面に立ってるのは、タップ担当のアルクゥ。
一番後ろにライトと、右側に立っているのがエアリス。
そしてロックは、左側に立っていた。
これが、彼等の演奏だ。


「賑やかな音楽ね、クラウド」
「ああ!兄貴達はこの日の為に、頑張って練習したんだ」
「この企画を提案したセルフィにも、感謝をしないとね」
「そうだな、俺はバッツに感謝したい」


俺って、何かやったっけ?
思い出した、クラウドにエスコートするって言ったのは俺だ。
だからか、あいつが言ってたのは。
他に決められなかったし、十分に楽しんでくれればそれで良いよ。


暫くすると、2人の会話は始まった。
お互い他愛のない話をして、盛り上がっている。
イデア様が苦労して選んだティファの衣装は、良く似合っていた。
クラウドはすっかり、彼女に惚れ直したような言い方をしていた。


―――――――どうだろうな、仲間を疑った方が早いんじゃないか。―――――――――


ライトの奴、何もそんな言い方はないだろ。
俺達はコスモスを守る為に、此処に居るんだ。
新たな望み、それは・・・この戦いを終わらせる事。
ケフカを倒し、俺達は皆・・・元の世界に帰るんだ。



そうなったら、ティナと離れる事になる。
嫌だ、そんな事は出来ない。
出会えた仲間と別れるなんて、俺には耐えられないよ。
こんな時・・・俺はどうしたら良いかな?親父。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月13日 (金) 07時26分 [1237]   
第15話「モブリズの村。」


ティファの誕生日会は、無事に終わった。
セシルとアルスも、今回の企画は成功だったと喜んでいる。
いやいやいや、この企画を立てたのはセルフィだぜ。
感謝するなら、彼女に言ってくれよ。


「最近ティナを見ないわね、何処に行ったのかしら」
「ティナならモブリズに行ったと思うよ、一番ショックを受けてるのは彼女の方だから」
「どうして?」
「彼女の世界ね・・・ケフカの裁きの光で、世界が引き裂かれちゃったらしいの」
「狂信者の塔があるのは、その為なのね」
「ねぇ!皆でモブリズの村に行こうよ、あそこの子供達は最初信じてくれないけど・・・」
「ティナが俺達の為に説得してくれるなら、問題はないぜ」


ゼルの奴、中々良い事を言うな。
あいつは原作の時、ガーデンの生徒だった格闘家。
何か職業がティーダと似てるけど、それほど筋肉はない。
スコールと同じ17歳、でもあいつは・・・いつもスコールに構おうと思っている。



時には物知りゼルと言う、称号がある。
俺の知らない事とか、沢山知ってるかも知れないな。
今は俺、セシル達と話してるから無理なんだ。
ごめんな、ゼル。



「モブリズに行くとしても、場所が分からないわ」
「ラグナロクでティナの世界には行けないのか?」
「!そうだ、その手があった」
「確かに・・・私達の船があれば、ティナの世界にだって一直線よ」
「……(どうして、そうなるんだ)」
「スコールも行こうよ、ティナの世界に」
「リノアが行くなら、俺も行くしかないな」
「やったー!」



相変わらず、リノアには甘いな。
冷静沈着だった奴が、すっかりリノアのペースに合わせている。
愛する恋人限定ってとこだな、あいつの笑顔は。
目的地はモブリズに決まり、ティナを探す旅が始まった。


毎朝居なくなってたのは、この事だったのか。
何で俺に何も言わずに、居なくなるんだよ。
心配するじゃないか、ティナ。
・・・・・・もう、俺に何も言わずに消えないでくれよ。


「此処が、モブリズの村ね」
「うん!ラグナロクで進路を決めたから、無事に辿り着いたね」
「・・・・・・・だが、俺達の中には船酔いする奴が居る」
「そっかー!ユフィはウータイ出身の忍者だけど、海とか空とか乗り物には耐えれないよね」
「良く分かったな、リノア」
「少しは仲間の気持ちを考えないと行けないから、大体の事を把握してるの」
「リノアはね、元ティンバーのレジスタンスだったの」
「・・・・・・そうか」


おいおい、話はまだ続くのか。
俺達は何の為に、この村に来たと思ってんだよ。
ティナと再会する為に、来たんじゃないのか?俺達は。
なぁキスティス、あいつらに何とか言ってくれよ。



彼女は俺の気持ちを理解し、クラウドとリノアに説得した。
キスティスに怒られたと思い、スコールの傍で大泣きするリノア。
そんな彼女を、スコールは優しく慰めてくれた。
俺の時ももしティナがこんな風に泣いてたら、慰める事になるだろうな。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月14日 (土) 06時54分 [1238]   
第16話「ティナの悲しい過去。」


此処からドラクエ8メンバーの登場です、新たな仲間紹介は後に更新します。
引き続き、バッツ視点です。
彼なりに、頑張ろうと思います。


リノアの提案で、俺達はモブリズの村に来た。
確かにこの村には、大人達が居ない。
可笑しいな、静かすぎるって変だろ。
そう思った時、俺はセリスから事情を聞いた。


世界が崩壊され、此処はケフカの裁きの光で2つに分かれてしまったのか。
ティナも大変だろうな、子供達の面倒を見て。
俺は…これからも、彼女と一緒に居たい。
親父の遺言だってあるし、このまま別れるなんて出来ないからさ。



「バッツの兄貴!アッシ達はこの世界の事、良く知らないでがんす」
「セリスさんに直接聞けば良いだろ?バッツさんだってこの世界の事、あまり知らないんだからさ」
「エイト………」
「ヤンガスは元山賊なんだ、貴方達と同じく…世界を救う旅で代ろうとしています」
「山賊?ヤンガスは斧を装備してるのか」
「そうでがんすよ!ジタンの兄貴も山賊でがんすか?」
「嫌!俺は盗賊、と言っても…その辺のコソ泥じゃないぜ」
「山賊と盗賊って何か、気が合うみたいね」
「俺は君の方が十分美し………ぐぇっ」
「はいはい!あんたこそその女癖、どうにかしなさいよ?ククール」



ゼシカの奴、相当呆れてるな。
このククールって奴、エドガーと同じ性格だぜ。
彼等の世界では呪文、俺達の世界は魔法と言うシステムがある。
中にも凄いのは、キスティス達の世界だ。


敵が持ってる魔法をドローしたり、放ったり出来る。
彼女の話に依ると、幼い頃に孤児院に居て…引き取られた家で上手く行かなかった。
10歳の時にガーデンへ来てからも、キスティスはスコールの事が気になって仕方なかったらしい。
これって、勘違いの恋って奴だろうな。



「バッツ……私ね、スコールにはいっぱい笑って欲しいの」
「どうしたんだ、急に」
「彼には少しでも、ティナの事を理解してくれるなら…私は彼の傍に居たいと思う」
「………リノア」
「せっかく此処まで来たんだし、私達はもう少し此処に居る事にするわ」
「そしてバッツ、貴方はティナを探しに行って頂戴。ロックには上手く誤魔化して置くから大丈夫よ」
「キスティス……済まないな」
「何言ってんだよ!僕達はコスモスの戦士だからね、今は弱ってるけど…リルムちゃんが傍に付いてるんだ」
「行って来いバッツ!今のティナを幸せに出来るのは、あんたしかいない」


皆…俺の為に、気を遣ってくれるんだな。
そうだよな、玉葱の言う通り…俺達はコスモスの戦士だ。
そしてこの戦いは、星を救う戦いでもある。
これ以上あいつの…ケフカの思い通りには、させない。



ロックならきっと、ティナの事は忘れられないと思う。
この世界であいつは、ティナを沢山守ったからな。
そして彼女の力を、ケフカは狙っている。
くそっ…ケフカの野郎!あいつは何処までも、しぶとい奴だ。



「ティナママー!バッツお兄ちゃんが迎えに来たよ」
「バッツ……」
「………」
「ごめんなさいバッツ、貴方には心配掛けたね」
「いや良いんだ、こうしてティナが無事で居るって分かったからさ」
「……でも私は、貴方とは一緒に行けない」
「えっ?」
「消えてしまったの、戦う力が」
「どう言う…事だ?」
「世界が引き裂かれた日、この村の大人達はケフカの裁きの光から子供達を庇い…皆死んでしまったの」
「………そんな事って、ありかよ」
「分からない!だから私は怖いの、また貴方と一緒に行けば…足手まといになってしまう」
「………約束したよな!ティナにもしもの事があったら、駆け付けるって」
「でも、私は………」
「君の中に眠ってる戦いの力が目覚めるまで、俺は此処に残るよ」
「……バッツはどうして、私の為にそこまでしてくれるの?」
「初めて会った時から…俺はティナが好きだった、好きになった女を目の前で失いたくない」
「バッツ………」
「ちょっと待っててくれ!皆にも事情を説明して来るから」


ティナと離れ、俺は仲間の元へ戻った。
先に俺を心配していたのは、元レジスタンスのメンバー・リノア。
俺は彼女に、今までの事を話す。
ティナの中にある戦う力を、どうしても目覚めさせたいんだ。



それまでの間、俺はこの村に残る事になったんだ。
皆には勝手で済まないけど、飛空艇で待っててくれ。
こんな事言うのって、変だよな。
だけどリノアはそんな事を気にせず、俺の気持ちを分かってくれた。



――――――それでこそバッツだよ、必ずティナを連れて戻って来てね。―――――――――


彼女の一言が、俺の心を温かくしてくれた。
支え合う仲間が居るから、俺は1人じゃない。
サンキューなリノア、俺の為に我が儘を聞いてくれて。
皆………、俺の勝手な判断に付き合わせて済まなかったな。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月14日 (土) 08時25分 [1239]   
第17話「バッツへの想いとティナの決意。」



俺は彼女の為に、少しは役に立とうと決意した。
こんなに子供が居るもんな、無理すんなよ。
俺も手伝うからさ、一緒に頑張ろうぜ?ティナ。
1人の子供が俺に本を読んで欲しいと、声を掛けて来た。


懐かしいな、セリスもこう言う童話が好きなんだよ。
あぁセリスって言うのはな、俺とティナの仲間なんだ。
彼女の親友で、剣が強い元女将軍なんだぞ。
何っ!一度会った事があるって?マジかよ。



「バッツお兄ちゃーん!」
「どうしたんだ?」
「ティナママを知らない?何処にも居ないの」
「待ってろ!俺が彼女を探して来る」


こんな時に何処へ行ったんだよ、ティナは。
彼女は確か、人が沢山いる所が苦手だったな。
って事は、そう遠くには行ってないって事になる。
子供達をディーンとカタリーナに任せ、俺はティナを探しに行く。



風を頼りに進めば、ティナを見付けられる筈だ。
この辺りの筈なんだよなー、ティナが居るのは。
ん?何だ、何か綺麗な歌声が聞こえてくるぞ。
村の近くの湖で、誰かが歌っている声が聞こえた。


「♪愛しい 貴方は そこにいるけど。届かない この想い 近くに居ても♪
♪でも待ち続ける 貴方の言葉♪」


この歌、聞き覚えがあるな。
俺は彼女の歌に続き、一緒に歌い出す。
オペラのアリアか、懐かしい曲だと思っていたんだ。
別名:セリスのテーマの、エンディングVer.でもある。



元々覚えていたって訳じゃないけど、親父に昔この歌を聞かせて貰った事があったんだ。
歌詞を作るのは、親父でも結構大変だったんだぞ。
同じ過ちを繰り返さない為に、俺達は前に進む。
半分行かれちまったけど、俺は君と同じコスモスの戦士さ。


「バッツ……、どうして此処に?」
「探しに来たんだ、ティナを」
「もしかして…心配してるの?子供達が」
「ああ!子供達だけじゃない、ディーンとカタリーナも君の事を心配している」
「………いいえ、戻らないわ」
「どうして?」
「モブリズに戻ったら、2人きりに慣れないもの」
「ティナ………」
「此処なら…子供達に見付からなくて済むわ、あの時のバッツの言葉、嬉しかったの」
「………」
「私も!貴方が好き、ずっと貴方の傍に居たいの」
「……俺もだよ、俺もずっとティナの傍に居たい」
「バッツ……、今まで辛かったんだね。大丈夫よ!私が貴方の悲しみを、受け止めて上げるから」
「………本当にごめんな、ティナ」


今になって、涙が流れて来た。
好きな彼女の前で泣くなんて、最低だな。
マジでカッコ悪いし、帰ったら皆に馬鹿にされる。
そんな事を考えてたら、ティナはずっと俺の傍に居てくれた。



人を愛する感情は、未だに分からない様子だけど。
ティナはその感情を、少しずつ埋めようとしている。
亡き帝国の将軍・レオが残した言葉でもあったんだ、これは。
あいつはガストラ帝国のエリート将軍で、ケフカが最も嫌っていた男だ。


――――――お前はまだ若い、いずれ分かるようになる…きっと。――――――――――


幻獣と人間の間に生まれた少女・ティナ。
彼女は長年間、ガストラ帝国に心を凍らされていた。
幼い頃に両親を亡くし、兵器として使わされていた。
心配するな!俺が必ずティナを、ケフカから守ってやるからな。



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