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ドラゴンクエスト・ファイナルファンタジー小説投稿掲示板


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  第8章 8節 潜入 - 翼無き天使 (男性) - 2007年09月06日 (木) 22時47分 [661]   
  DICの根城は、意外にも市街地の中に位置していた。もう誰の使っていない古びた廃ビル。
木を隠すなら森、そんなところだろう。
支部で天峰が手配した図面によると、上は10階、下は5階まである。だいぶ古くなっているらしく、近々取り壊される予定らしい。
なるほど確かにコンクリートはあちこち剥がれて鉄筋が顔を覗かせている箇所もある。窓もガラスがはまっている方が少ない。
フロアはゴミだらけ。タバコの吸い殻、空き缶、空き瓶。壊れたラジオ。酷い有様だ。
きっと夜は若者の溜まり場になっているのだろう。獲物を捕らえるには絶好のポジションだな。
十中八九、DICのアジトは日の光が入らない地下で、昼にDICがアジトの外に出てくることはまずないだろう。
だから明るいうちに廃ビルをガサ入れしようという寸法だ。最低でもビル内でのアジトの正確な位置は把握しておきたいし、調査、今回のようなケースでは盗聴になるが、その位置も確定させておきたい。
とりあえずは1階の捜索だ。手当たり次第にものをひっくり返す。これだけ散らかってれば誰も気づくまい。
「そうそう、天峰がツカツカ先に支部を出ちゃうんで、本部長には僕が報告しておきましたよ」
廃ビルの中を物色しながら思い出したようにアルトが言う。
「明日か明後日にはマイヤが応援に来るそうです」
「…あぁ、あの五月蝿い女か」
天峰が放置されたデスクの引き出しを下から順に調べながらボソッと呟いた。
「知り合いなんですね」
アルトはゴミ箱を倒して中身を探る。やはりゴミばかり。
「何度か会ったことはある」
「そうですか。……天峰はいつからWPKOに?」
「聞いてどうする」
「いえ、ちょっと気になっただけで」
「…お前に関係ない」
「そりゃまぁ、そうですけど」
予想通りの返答に苦笑しながら、アルトは不自然にちょこんと置いてある植木鉢に目を置いた。
茶色い安物の植木鉢。水の受け皿に乗っている。中の土は乾燥しきって植物は枯れ果てていた。
まさかこんな初歩的なことが……。
そう思いながら植木鉢を持ち上げると案の定、受け皿の上には真鍮性の鍵があった。
「おい、どこかに鍵があるはずだ。探せ」
いつの間にか姿を消していた天峰が戻ってきた。
「地下に行く扉に鍵がかかってる」
「鍵ならここに」
そう言って天峰の方へ鍵を放る。
「今回のDICは、知性が高い割にはレトロな思考回路みたいですよ」

地上とは打って変わって、地下の方の内装はかなり整備されていた。取り壊し寸前のビルとは思えない。
薄暗いが照明もちゃんとあるし、何より電気が通っていることがそもそもおかしい。ここは廃ビルなのだから。
「鍵が閉まってるってことは、みなさんお出かけですかね」
人に擬態したDICがぞろぞろと街中を徘徊しているかと思うとゾッとする。
地下1階から徐々に下へ。最初は特に何もなかったが、地下4階から様子が変わってきた。
パソコンが置いてあるし、テーブルにイス、テレビまである。
生活感が出てきたのだ。あんな化け物たちが人間同様の生活を送っているとは。
「アジトはここで間違いなさそうですね」
「ああ」
天峰がパソコンの置いてあるデスクの引き出しを開ける。
アルトはテーブルやイスの下、見つかりにくい場所に米粒よりも小さい高性能盗聴器を設置していく。
「見ろ」
天峰が書類の束をテーブルに放る。
「これは……」
「人間を狩るマニュアルだ」
方法、場所、時間帯、その後の処理、組織内の連絡方法など、細かなことが指示されている。
「この組織は、何者かの命令で動いている…?」
書類から目を離さないままアルトが呟く。
「かもな」
「それしかないでしょう。でなきゃこんなもの作ったりしませんよ」
「決めつけるな。証拠はまだない」
天峰がパソコンの電源を入れる。
「…ちっ、パスワードが要るな」
「ちょっと貸してください」
そう言ってパソコンを自分の方へ向けてキーボードをカタカタ叩く。
「ハッキングして侵入します。2分ください」
「殲滅者の上にハッカーだったとはな」
「悪用はしてませんよ?昔ちょっと銀行の預金口座を水増ししただけです」
師匠の借金を消すための苦肉の策だった。だからマフィアはやめておけと言ったのに。
「充分犯罪だ」
「逮捕するならアデル師匠にしてくださいね。でも天峰は警察じゃないですから大丈夫です」
「殲滅者は任務遂行上必要であるなら民間人・機関員を問わず最大3ヶ月拘束する権限がある」
「ははは、まさか。……本当ですか?」
コンピューターへの侵入成功。
「メールを調べろ」
受信メール、やはり何者かからの指示が送られてきてる。
差出人は「Dhurt」。何者だ…?人間か、それともこいつもDICか。
「証拠が出たな」
「そうですね」
「組織の目的がわかるようなものはないか?」
「え〜と、指示を伝えるメールばかりですね。日時、場所、目標とする人間、その人のデータ。差出人は全て『Dhurt』」
何かのコードネームだろうか。このデュートも組織の一員だろうか?だとしたらこいつがリーダー。それとも全く未知の存在なのか。
「かなりの情報網を持ってるみたいですね、このデュートは」
かなり綿密な計画の下にこの2年間の犯行は行われてきたらしい。
デュートが詳細な指示を組織に行う。組織がそれに従って計画的に人々を襲う。それを2年間。200件以上。
いったい何のために……?
「送信メールは、その報告です。その他にルーマニアに点在すると思われる仲間と連絡を取ってます」
「位置を割り出せるか?」
「はい、出来ますけど僕がやるより本部にデータを転送してやってもらった方が早いと思います」
「そうか。場所を特定したら各場所に暇な殲滅者を派遣するように伝えとけ。その方が犠牲者の数が少なくなる」
「わかりました」
「俺は下を見てくる」
言い終わるや否や天峰が足早に去って行った。
アルトは携帯電話を出してヨーロッパ地域本部にかける。
呼び出し音が2回。
「WPKOヨーロッパ地域本部です」
受付の女性の声が出た。どこかで聞いたような…。
「殲滅部門のアルト=ナイトウォーカーです。至急本部長へ取り次いでもらえますか?」
「アルト?久しぶりね」
「…ニコールですか?」
「覚えててくれたんだ!ちょっとカンゲキ」
彼女はニコール。WPKOヨーロッパ地域本部の受付嬢で、初めて地域本部を訪れたときに本部長に取り次いで案内してくれた人だ。
「最近顔みせないけど、任務中なの?」
「はい」
「へ〜、やっぱ忙しいのね〜。あんたたちって」
「あの、ニコール。本部長に取り次いでもらえます?」
「あら、ごめんなさい。いちおうIDコード教えてくれる?規則なの」
「え?あぁはい」
急いで身分証明書を取り出す。そこに記載されている英字と数字の羅列を読み上げた。
「a417sb26です」
「確認したわ。ちょっと待っててね」
数秒の沈黙の後、今度は聞き慣れた男の声が聞こえてきた。
「やぁアルトくん。なにか進展あった?」
「はい、まぁ色々と。アジトは報告した廃ビルの地下4階です。目的はまだ掴めていませんが、この組織は何者かからメールで指示を受けて行動してるようです。指示内容は綿密で、かなりの情報網を持っていますね。メールの差出人は全て『Dhurt』という者です」
「デュート……」
「送信メールからルーマニア各所に散らばったDICの居場所がわかりそうなので、そっちにデータを転送します。場所を割り出したら出来るだけ早急に殲滅者を派遣して欲しいんです」
「オッケー。じゃあ情報管理部門の端末に送ってよ。今何人か任務から戻ってきてるから、割り出し次第派遣するよ」
「ありがとうございます」
「アルトくん」
「はい」
「まだ確証はないからこれはボクの推論になるんだけど…」
本部長はやや声をひそめて言う。
「今回の任務は、敵の罠かもしれない」
「罠…ですか?」
「そう、あまりにことが簡単に運びすぎている。今まで存在すら気づかなかった組織がひょっこり現れ、アジトはあっさり見つかり、その隠密性の高い行動とは逆に情報の管理はずさんだ」
「確かに、そうですね。本部長は罠の可能性が濃いと?」
「まだ、わからない。でも妙だ」
「それで、どうしますか?」
「今は何も。ただ用心して行動してちょうだいよ」
「はい、わかりました。それじゃあ」
アルトは電話を切ってポケットにしまった。
「罠、か」
確かに国一つの規模となったら普通はもっと多くの殲滅者で当たってもいい。
本部長があえて2人に絞ったのはそういう理由があったのか。
「な〜んだ。やっぱ気づいてんじゃねぇか」
突然後ろから声が聞こえた。振り向くと部屋の入り口に若い男が寄りかかって、サングラスを左手で弄んでいた。
誰だ?いつからそこに…?
カジュアルな今風の服装、DICのそれと似ている深紅の瞳、銀のピアスがキラリと光る。腰からはチェーンが半円型に垂れ下がっている。
「ここに探しに来た連中はもう戻って来ないぜ?」
「あなたが…デュートですか?」
そう聞くと若い男は吹き出した。
「おいおいおい、あんな堅物と一緒にすんなよ。って見たことねぇか」
「じゃあ、あなたは何者ですか?」
「…さぁ、誰でしょうか…?」
男の顔には不敵な笑みが浮かんでいた。



  あと少し^^; - 翼無き天使 (男性) - 2007年09月06日 (木) 22時54分 [662]   
やっとあの1節に繋がりそうな予感^^;
ついにティックとの戦闘、なんですかね〜。わかりません(ォィ)

アルトはいけない子ですね。ハッカーだったなんて。
いったいどういうティーンエイジャーですか。

そういえば天峰はまだ1回も戦闘してない^^;
そろそろ彼の活躍が出てくる・・・はず^^;
では

  “Dhurt”を“ダート”と読んでたワタシ^^; - ベールゼブブ (男性) - 2007年09月07日 (金) 13時35分 [663]   
銀行の口座の水増し!?あの・・・ちょっとやり方を教えて(核爆

やはりあのおちゃらけの読みが当たっていたか!やはりおちゃらけは(以下同文)

それでは(^^)/



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