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第8章 9節 火柱 - 翼無き天使 (男性) - 2007年09月15日 (土) 23時58分 [673]
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世界鉄道・ルーマニア行き。 そこの個室で殲滅者・マイヤ=キリサワがふくれっ面で座っていた。 「まったく、あのヘタレ本部長め。帰ってきて早々任務だなんて……」 今回の任務は、最近ルーマニアで発覚したDICの組織による大量虐殺の調査に先行した天峰・アルト部隊の援護。 「援護ったって、チームは総くんとアルト。何を援護するってのよ…」 DICの組織ということで、かなり異例の事態であるらしいが、あの2人に援護などいるのだろうか。 アルトの実力は自分自身の眼で確かめた。もう1人に至ってはあの「白刃の天峰」だ。 向かうところ敵無しといっても過言ではないだろう。 「あ〜あ、あと1日この走る鉄箱に缶詰か〜」 マイヤは退屈そうに伸びをする。 「これで無駄足だったらどうしてくれようかしら、本部長」 そう呪いの言葉をつぶやいて、しばし仮眠に入った。
アルトはエターナル・フォースを発動させ、愛銃・デスペナルティを男に向けて構えた。 なぜそうしたのか自分でも解らない。ただ、男の笑みにとてつもなく不吉なものを感じた。咄嗟の反応だった。 「あなたは何者なんです?なぜここに?ここに探しに来た連中って、何か知ってるんですか?」 依然として不敵な笑みを崩さない男に、アルトは聞き直した。 「そんなこと聞いてどうすんだよ。それより少年、もうお仲間が1人いたろ?どこ行ったのよ」 「なぜそれを…!?」 知っていた。2人なのも、ここにいることも。 アルトは銃を握りしめた。手に汗を感じる。なぜだ?丸腰同然の男に銃を向けて、なぜこんなに緊張してる? 「ははは、俺を撃つのか?」 この男はどういう形であれDICの組織と関係があるのは間違いない。それともDICなのか? 「あなたはDICの仲間なんですか?」 「だから〜、なんでさっきからそんなどうでもいいこと気にすんだよ。少年たちはもうすぐ死ぬんだぜ?」 「どういうことですか?」 「そのままの意味だよ。もうすぐここは木っ端微塵。少年たちは地の底で御陀仏さ。だから少年のお仲間がどこ行ったのか知りたいんだけど?」 その時だった。 「!!」 突如現れた天峰が、男の背後から攻撃を仕掛けた。しかし寸前で気づいた男はサッと身を剃らせてかわす。 「おいおい、いきなり物騒だな」 男はさも楽しそうに言う。 「…こいつは何者だ」 男と距離を取った天峰が、視線は男から離すことなくアルトに聞いた。 左手には剣を持っていた。片刃で独特の反りがある日本古来の剣、「刀」だ。これが天峰のエターナル・フォース。 「わかりません。でもDICの組織と繋がりを持ってるのは確かです。って天峰、知らずに斬りかかったんですか?」 「直前の会話は聞こえてた。なんであろうと敵に変わりはない」 「ははは、敵は即斬る、か。少年のお仲間は、まぁこっちもまた少年だが、なかなか血の気が多くていいね」 男は服の埃を払いながら言う。 「だがお相手してあげられないのが残念だ。少年たちとドンパチ始めるとデュートのやつにどやされるんでね」 「この男はビルを爆破するつもりです」 「ビルに爆弾はない。仮にあるとしてもここにいたらお前も巻き添えだ」 「ご心配なく。ちゃ〜んと逃げるよ」 「逃がしませんよ」 アルトは照準を合わせる。 「いろいろ聞きたいことがありますからね」 「あ〜、いろいろ答えてあげたいところだが少年。時間だ」 男は腕時計を見ながら笑う。 「少年、目つきの悪い方ね。確かにここに爆弾はない。でも事実としてこのビルはもうすぐ爆発する。なぜでしょう?」 男は両手を広げながら天峰に問いかけた。 「ふん、知るか」 天峰は刀を構える。どうやら尋問は強制的に行うようだ。 「答えは、魔法陣だ」 瞬間、床が光る文様を描き出す。アルトと天峰はその「魔法陣」のど真ん中にいた。 「!?」 「Adios」
炎は「破壊」の象徴。 破壊において、炎より速いものは存在しないからだ。人でも、物でも。 全てが灰燼に帰すその様を見て、人々は炎を畏れ、崇め、ときに神とさえしてきた。 それは突然現れた。なんの前触れもなく。私の眼前に立ちはだかった。 もはや取り壊される寸前の廃ビル。灰色のこの建物は一瞬にして焔色の柱に変わった。 全てが、飲み込まれた。紅蓮の焔は留まることなく空へと駆け昇り、黒煙を噴き上げた。 いったい何が起こったというのだ。 これは現実か…? 「神よ…」 呆然とこの火柱を見つめる私は、これしか言うことができなかった。
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う〜ん… - 翼無き天使 (男性) - 2007年09月16日 (日) 00時10分 [674]
彼らは死んじゃったんじゃないでしょうか^^;?
いよいよ天峰の戦闘かな〜と思ったらやっぱり先送りになってしまいました^^; まぁ武器が出ましたね。刀です。 アルトの銃・デスペナルティですが、やっぱ武器には銘があるべきだろうと、急遽命名しました^^; 天峰の刀の銘はどうしようかな〜。
ではでは
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どもです^^ - ベールゼブブ (男性) - 2007年09月16日 (日) 14時01分 [675]
はうあっ!!この男は魔法陣を扱えるのかっ! すみません・・・使い方を教えて(をい 間違ってもト○ゲのしっ○ではないことを祈るばかりです(絶対違うし懐かしすぎるから!)
やっぱり日本刀の名前の定番と言ったら「ムラマサ」とか「マサムネ」ですかね?・・・うわでも呪われてそう・・・。^^;
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