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ドラゴンクエスト・ファイナルファンタジー小説投稿掲示板


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  第2章 1節 3桁の功績と犠牲 - 翼無き天使 (男性) - 2007年12月05日 (水) 01時03分 [729]   
 
お前は何者だ?
 ――僕は殲滅者。この世界の人々を救うため、DICを消去する者。
殲滅者とは?
 ――エターナル・フォースをその身に宿す、DICを消去できる唯一の存在。
DICとは?
 ――暗黒知的生命体。人類を破滅に導く、邪悪な存在。
お前は、何者だ?
 ――僕は殲滅者。DICを消し去る存在。名は、アルト。

 寝てしまったのか。疲れていたのか。フランスに行ったのは初めてだったから。
列車の間断ない振動に揺られながら、アルトは薄紫の双眸でぼうっと窓の外を見た。
もうフランスの国境は過ぎたのだろうか。アルトが向かう先はイタリア。WPKOヨーロッパ地域本部だ。
本部に戻ったら任務完了報告書の提出と領収書の精算をしないと。
 こんな生活が始まってそろそろ2年が経つ。ヨーロッパ中の国から国へ飛び回り、調査部門の情報を元にDICを探して消去。その後は各国支部の事後処理部門に連絡して騒動を内密に処理。
DICを消去するアルトは殲滅部門に属する。WPKOにおいて最も重要な戦闘部隊。この世で唯一DICを殲滅できる存在。
この2年間で3桁を越える数のDICを倒してきた。しかし3桁のDICを倒したその裏側には3桁の犠牲者がいる。
DICを倒す力があっても、事前にDICを見つける眼はない。だから後手になる。犠牲者が出て、初めてDICが見える。
この仕事は嫌いではない。むしろ充実を感じるし、自分の使命であり、自分の意志だ。
それでも時々、救えなかった人達のことを考えると、無力感でいっぱいになった。
こんな生活が始まって、もう2年。思えば色々なことがあった。何度も戦い、何度も死線を越えた。しかしそれも大切な仲間たちと共に乗り越えてきた。
そんな生活が始まって2年。そしてあの日から、すでに8年の歳月が流れたのか――……。



  第2章 2節:あの雨の日 - 翼無き天使 (男性) - 2007年12月05日 (水) 01時05分 [730]   

 あの日は、雨が降っていた。
あの日、アルトは世界の真実を知った。今までの平和で平穏な生活は偽りだと、恐怖という土台の上に脆く細い柱で何とか支えられていたものだと知った。
その柱を壊し、人間を恐怖へ引きずり下ろす存在、DICを知った。
 アルトはは母と2人で暮らしていた。父は僕が生まれて間もなく事故で死んでしまったと、母は言っていた。だからアルトは「父」という存在がどんなものなのかはわからなかった。感じてみたいとも思ったこともあったが、アルトは幸せだった。不満に思うことなどなかった。
 あの日は、アルトがこの世に生を受けて9年になる日だった。夕食はレストランに行って、普段は食べないご馳走を食べる。そのあとは店長が作ってくれる自慢のバースデーケーキに立てられたロウソクの火を吹き消す。あの年は9つだった。店長やウェイトレスの女性を交えながら楽しく会話をした。
――そしてその日、アルトは母さんを喪った。

 レストランからの帰り道、突然襲われた。雨の降る人通りのない道、いるのはアルトと母と、さっきまで人間だった男。
今は見る影もなく人間とは掛け離れた別の「何か」。雨に濡れて黒光りした身体。鋭く硬そうな爪、牙。真っ赤な眼。獣のように低く唸りアルトと母との距離を詰める。
 母は僕を抱え上げて逃げ出した。泥をはね飛ばし、呼気を荒げながら必死に走った。
でも逃げ切ることはできなかった。母は突然止まり、アルトを落とした。アルトはぬかるんだ地面に転がり落ちる。母を再び視界に入れると、力なく腕を垂らした母の身体から、黒い腕が突き出していた。白くて綺麗な服は真っ赤だった。
 アルトは叫んだ。叫んだつもりだった。しかしアルトの悲鳴には声が伴っていなかった。それとも雨の音に掻き消されただけだったのか。
腕が抜き取られると母は地面にどさりと崩れ落ちた。血が地面に流れ出す。雨に混じって、ゆっくり母を殺した「何か」と一緒にこっちに近づいてくる。
――動け。動け!逃げろ!
身体に何度も命令したのに、全く動かない。尻を地面に付けたまま、身体は氷のように冷たくなり、ガタガタ震えるだけだった。
怪物はとうとうアルトの目の前まで来てしまった。母を殺した腕を振り上げる。
――誰か、助けて!
その時だった。
右腕に鼓動を感じた。脈打ってると言ってもよかった。思わず右手を見る。手が光っていた。暖かい。
怪物はその光景を見るとピクリと動きを止めた。そしてしゃべったのだ。低く曇ったしゃがれ声で。
「てめェ、殲滅者ダな?」
「…え?」
「殲滅者ノくせニなに腰抜かしテやがル?殺すンだろウ?オレたちヲ」
何を言ってるのかわからなかった。殲滅者…?何のことだ。
「まァいイ。お前モ殺してヤる。人間は一人残ラずオレたチのエサだ!ヒャハハハハハハ!!」
いきなり鋭い爪が横から飛んできた。アルトの腕を容赦なく切り裂く。
痛い。血が溢れ出る。このままじゃ、死ぬ。
 手の光がさらに強くなる。そして突然、光る右手に重さを感じた。ガクンと右手が落ちる。
アルトの手に握られていたのは、拳銃だった。銀色の拳銃。映画で見たことある。これは何に使うんだっけ?
そうだ、これは武器だ。敵を倒す武器。戦うための武器だ。戦わなくちゃ。倒さなくちゃ。こいつは敵だ。僕の敵。母さんを殺した。僕の仇。
本能的にアルトは起き上がり、銃を目の前の化け物に向け、渾身の力で引き金を引いた。
銃声が響く。西部劇で聞くような銃声ではない、不思議な音。出てきたのも銃弾ではないようだった。弾には変わりなかったが、それは光っていて、化け物の肩に命中した。
「ぐァぁっ!」
身体のど真ん中を狙ったつもりだったが、なにせ銃なんか撃ったことはおろか、触ったことさえなかったのだ。当たっただけでも幸運な方だったろう。
「てめえェェェ!」
今度は蹴りが飛んできた。アルトの腹に食い込む。後ろに吹っ飛んだ。
「ぐはっ」
口から血が出る。痛い。苦しい。息ができない。このままじゃ死ぬぞ。起き上がれ、もう一度撃つんだ。あいつをこの世から――消し去れ。
「ああああぁぁぁぁぁああ!!!」
アルトは銃を力の保つ限り撃ち続けた。何回も、何回も。引き金を引き続けた。
怪物は僕の目の前で崩れ落ち、塵になって消えた。アルトはぬかるむ地面に倒れ込んで、そのまま意識が遠退いていく。
頬に雨が当たるのを感じる。死ぬのか…?
 やがて漆黒の世界へ堕ちていった。

 間に合わなかったか……。
その場に着いたのは、少年がDICを消去する時だった。小さな手で銃を懸命に握りしめ、DICに向かって撃つところだった。
あんな子供が訓練も積まずにエターナル・フォースを発動すれば一気に疲弊する。案の定、少年はその場に倒れ込んだ。
死に直面した恐怖、目の前で母親を殺された怒りが覚醒の切っ掛けになったか。
生まれながらにエターナル・フォースをその身に宿す少年。新たな殲滅者。この世の救世主。
まだまだ戦闘できるだけの力はないが、10歳にも満たない子供がエターナル・フォースを覚醒させた事例は未だにない。
アルト=ナイトウォーカー、お前に、戦う“意志”はあるか?



  第2章 3節:107番目の殲滅者 - 翼無き天使 (男性) - 2007年12月05日 (水) 01時08分 [731]   

 そうか、あれは夢だったのか……。
目を開けると、アルトは家のベッドに横たわっていた。
そうだ、あんな怪物が実際にいるわけない。手から銃なんか現れるわけない。母だって生きてる。服は濡れてないし、切り裂かれた腕だって痛くない。
全ては夢。嫌な夢だった。本当に死ぬかと思った。あまりに鮮明な、夢。
「生きてる……」
それでもそんな言葉が口を衝いて出てきた。
「なんだ、死にたかったのか?」
男の声がした。アルトはガバッと跳ね起きた。
「あなたは…誰?」
男は椅子に足を組んで座り、新聞を読んでいた。上から下まで黒い服。テーブルには彼のものと覚しき黒帽子。顔は新聞に隠れて見えない。
匂いでタバコを吸っているのがわかった。
「通りがかりの人間だよ。あの夜、道に倒れてたお前とお前の母親を見つけた。で、俺がここまで運んだ。あれからもう3日経ってる」
あの夜?そうか、レストランの帰り。ということは道ばたで倒れてしまったのか。
「母さんは…?」
男は新聞を降ろして僕を見つめた。30歳くらいに見えた。ややパーマのかかった黒髪。かなり背が高い。瞳は明るいオレンジだ。
タバコを灰皿に押し付け、新聞をポイッとテーブルに投げてアルトの所まで来た。
「……覚えてないか?それとも、現実が受け止められないか?」
少し憐れむような声で、男はアルトに話しかけた。
「…え?」
「…坊主、あの夜のことは、夢なんかじゃない。お前が見たのは全部現実だ。お前の母親は、死んだんだ」
現実。あれが現実?
「お前が見た怪物、俺たちはDICと呼んでるが、あれも現実。お前の不思議な力、あれも現実だ。お前の母親は俺が埋葬した。墓参りがしたきゃ、後で連れてってやる」
あれは、現実だった。怪物に襲われ、母が死に、自分が戦って倒した。
母は死んでしまったのか。自分が弱いから。自分に力がないから。
「悔いるなとは言わん。悲しむなとも言わん。だが、残された者が死んだ者のためにできることは、少なからずあるぞ」
「僕に、できること…?」
何ができる?こんなにちっぽけな存在に。こんなに弱い自分に。
「…強くなれ、アルト=ナイトウォーカー。強くなってDICからこの世界を救え。お前のような目にあう人間をなくすんだ」
「強く……。でも、どうやって?」
そう、どうやって?何をどうしたら強くなれる?
「俺が鍛えてやる。俺がお前を一人前のターミネーターにしてやる」
「ターミネーター…?」
「DICを倒せる選ばれた人間だ。お前は他人にできないことができる。DICから人の命を救える」
DICから、人々を。
「…アルト、お前に戦う“意志”はあるか?」
戦う“意志”。DICを倒す“意志”。
「……はい、あります。僕に、命を救う力をください」
DICを倒す。もう、誰も悲しまなくていいように。
「よし。それじゃ行くぞ。傷ももう治ったな。ターミネーターは治癒が早い」
そういうと男はテーブルの帽子を被ってドアへ向かった。
「…?どこへですか?」
「お前の母親の所さ。別れと、約束を告げにな」
永遠の別れ、永久の約束。DICを倒すと。世界を救うと。
「はい」
「俺はアデル=キースロード。お前と同じターミネーターだ」
この人もターミネーター。世界を救う人。そしてこれから、アルトの師となる人。
「よろしくお願いします」
「お前が、107番目の殲滅者だ」

お前は何者だ?
 ――僕は殲滅者。この世界の人々を救うため、DICを消去する者。
殲滅者とは?
 ――エターナル・フォースをその身に宿す、DICを消去できる唯一の存在。
DICとは?
 ――暗黒知的生命体。人類を破滅に導く、邪悪な存在。
お前は、何者だ?
 ――僕は殲滅者。DICを消し去る存在。名は、アルト。



  ふわ〜・・・。 - ベールゼブブ (男性) - 2007年12月25日 (火) 13時54分 [732]   
やっとPCに向かう時間がとれました。
と思ったらまた明日からとれなくなると思われますーー;
忘れてないですよ〜^^;

改訂版ですね。ざっと読みました。
というのも改訂前のちゃんと読んでなかったもので^^;最悪や。

また気が向いたら私も続き書きます。
それでは☆



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