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ドラゴンクエスト・ファイナルファンタジー小説投稿掲示板


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  RAGNAROK - 翼無き天使 (男性) - 2009年03月24日 (火) 05時43分 [888]   
 
†Report3

キルリア地方は、ザクセン連合共和国の西端部にある農業地帯で、デビルハンター協会のある首都レイアスターからは車で約半日かかる。
公共の移動手段ではその途中までしかいけない、いわゆる田舎である。

この地域は、世界最多の信者を抱えるプロメス教の、敬虔派と呼ばれることさら信仰心の強い信者が大半を占めている。
一般人にとって見ればただの熱血的信者の集まりに過ぎず、全くもって何の問題もないのだが、デビルハンター協会にとってこの事実は、非常に厄介な問題に繋がる。

言わずもがな、悪魔討伐に関してである。

プロメス教会は、デビルハンターと肩を並べる武力集団を影で保有しており、簡単に言えばデビルハンター協会とプロメス教会とで縄張り争いをしているのだ。
たかが宗教集団と言っても世界最大級。情報網は広く、多くの信者からの寄付によって活動資金も潤沢。
唯一絶対の神プロメスの名の下、神罰代行人を名乗って遙か昔から悪魔と闘ってきた。

それがプロメス教会の誇る対悪魔戦闘部隊、「エクソシスト」である。

〓〓〓

キルリア地方、ローゼンブルア村。

すでに陽も落ち始めようとしているとき、一人の少年が誰もいない閑散とした教会で跪き、手を組んで祈りを捧げていた。

「あぁ神よ。私はやっとの思いで誉れ高き神罰代行者であるエクソシストになれたというのに、未だに一度も聖戦に赴かせてもらえません」
夕日に光る十字架を見上げながら、少年は嘆く。

「私がまだ若いからですか?例え若くても、実力が認められたからこそ教皇様も私をエクソシストとしてお認めくださったのに!」
思わず絡め合わせた指に力が入った。

「これでは何のためにエクソシストになったのかわかりません!私が、私がエクソシストになったのは、力なき民を悪魔の手から守るためです!こうして毎日をただ何もせずに浪費し続けるためではありません!」
そこまで言うと少年はザッと立ちあがる。

「今日こそは、今日こそは私も聖戦に参加し、必ずや邪悪な悪魔に神罰を下して見せます!」
少年は踵を返し、決意の眼差しをギラつかせながら教会を後にした。

〓〓〓

「なぁ、その、なんだっけ、ローゼンなんとか村はまだなのか?」
草と木しかないただただ広い平原を、真紅のスポーツカーが猛スピードで奔り抜ける。
その車の助手席で、やることもなく退屈そうな顔のヴィンセントが尋ねる。

「ローゼンブルア村。あと2時間くらいね。着く頃には陽も沈んでるでしょうから、取りあえず宿を探しましょう」
アクセル全開で車を飛ばすセシリーが答える。彼女のサングラスには朱い太陽が映っていた。

「宿?ポイントはまだわかってないのか?つーか、今回はどんな依頼なんだ?」

「資料読んでないの?」

「口から聞いた方が早い」
セシリーは溜息をつき、タバコを取り出しながら、依頼の概要を掻い摘んで話す。

「依頼主はローゼンブルア村の南に位置するコルツ山の地主。コルツ山は昔から金鉱で有名なの。依頼主はその金鉱の採掘を一手に仕切ってるってわけ」

「なるほど。ところが最近得体の知れない化け物に邪魔されておちおち金も掘り出せない、と」

「そう。お抱えの兵士たちじゃ歯が立たなくてお手上げみたいね」

「それで、推定ランクA(−)の根拠は?」

「まず、通常兵器が役に立たない時点でB(−)は確定ね」

「鉛弾じゃな」

「バズーカ砲でも無傷だそうよ」

「ほほう」

「それに、そこそこ高等な魔術も使うみたいね。依頼主によると、『兵士が突然燃え上がったり、銃弾が透明な壁に阻まれる』とか」

「防御壁、バリアーか。だがA(−)には少し弱いな」

「そしてその姿は、『巨大な竜のようだった』らしいわ」

「――竜?」
ヴィンセントの声に興味の色が浮かぶ。

「そう。分類としては一応ビーストだけど、能力的にはヒューマノイドに引けを取らないわ」

「ふーん。コルツ山の悪魔竜、か。確かに、そいつはアタリかもな」
ヴィンセントがタバコを咥えてニヤッと笑う。

「でも、厄介なのはプロメス教会の連中ね。おそらく竜の噂はあの辺一帯に流れてるでしょうから、教会が気付かないはずがないわ。妙なところで鉢合わせなきゃいいけど」

「こっちの協会とあっちの教会は仲が悪いからな」

「仲が悪いと言うより、向こうが一方的に嫌ってる感じね。もう何百年も前からの確執よ」
セシリーが軽く溜息をつきながら言う。

「向こうの神様を俺たちは実質的に否定する立場にいるからな。実際、天界にプロメスとやらはいない」

「そういうこと。天界の存在を知り、天界に統括されてる私たちにとって、唯一絶対の神プロメスなんてどう考えたって信じられるものじゃないわ。それを向こうは神への冒涜だって言ってるのよ」

「まぁ、同じ悪魔狩りをする人間が、本当の神は別にいるってプロメスの存在を真っ向から否定すれば、そう言いたくもなるわな」

「にしても、あの態度はいけ好かないわ」
向こうが一方的に嫌ってるとは言ったものの、セシリーの声色にも嫌悪が見て取れた。まぁ自分たちを嫌う者をこちらは好く、というのは希だ。

「しかし、世界最大の宗教集団より俺たちの方が神の実態について詳しいとは。何とも皮肉というか、笑っちまうな」

「本当にね。未知を想像で埋めて真実ぶって見せるのは宗教の専売特許。だから宗教は好きになれないわ」

「あんた無神論者なのか?」

「その質問はナンセンスね」

「……――確かに」

〓〓〓

「司教!」
少年は勢いよく執務室の扉を開けるや叫んだ。

「ど、どうしたのかねカロッズ。ノックもしないで」
机に座った司教は、ペンを持ったまま驚いてカロッズを見つめる。

「私を今回の聖戦に加えてください!」

「ああ、そのことかね」
司教はやはり、と困った顔をした。

「カロッズ、君はまだ若い。というより幼い。実戦はまだ早いのだよ」

「司教、私はもう18です!それに私だってエクソシストの一員のはずです!」

「カロッズ、我慢だ。もう2年もすれば誰も文句は言うまい」
司教は宥めるように言う。

「2年?あと2年もこの田舎で何もせずに生きろと言うんですか!私は史上最年少でエクソシストになったんです!聖戦に参加させてもらえれば、必ず悪魔を討ち倒してみせます!」

「それだ、カロッズ。その有り余る実力が、お前を思い上がらせ、油断させ、死に至らせる。悪魔との戦いはそんなに生易しいものではないのだよ。悪魔は強く、邪悪で、狡猾だ」

「しかし……!」

「今はお前の力をしっかりと自分のものに昇華し、強い精神を養うのだ。そうすれば、いずれお前はきっと素晴らしいエクソシストになれる」

「……わかりました」

「おお、わかってくれたか、カロッズ」

「では、失礼します」
そう言ってカロッズは執務室を出た。バタンと閉めた扉に寄り掛かる。

「それでも私は、この力を神のために振るいたいのです……!」
そう呟いて拳を握りしめる。

「司教、言い付けを守らない私をお許し下さい」
カロッズは手を組み扉の前で祈ると、足早に外に出た。すっかり陽も沈み、辺りは暗くなっていた。

ひとまずは宿舎に戻ろうと歩き出すと、前方から二つの光が見えた。すぐに車だとわかった。そのまま歩き続けると真っ赤な車はカロッズの横で停止した。
運転席には車と同じ真っ赤な髪の女、助手席には男が座っていた。

「少年、宿ってどこにある?」
助手席の男がカロッズに尋ねる。

「ここを真っ直ぐ行って突き当たりを右に行くとすぐです」

「そうか。ありがとよ」

「こんな田舎に何をしに?」

「ん、なに、ちょっとしたアテのない観光さ」
男はニヤッと笑う。

「ははは、だったらここはハズレですね。何にもないところですけど、ゆっくりしていって下さい」

「ああ」

「神のご加護があらんことを」
カロッズが祈ると車は走り出した。

〓〓〓

「あの子、教会の人間だったわね」
突き当たりを曲がるところまで来てセシリーが言った。

「ああ。しかもエクソシストだ」

「!……どうしてわかったの?」

「あんたの位置からは見えなかっただろうが、左の人差し指に十字架の指輪をつけてた。エクソシストの証だ」

「あんな子供が……」
車は宿の前に停車した。

「こりゃ、本格的な対面も近いかもな」


  は、いけない - 翼無き天使 (男性) - 2009年03月24日 (火) 05時58分 [889]   

もう朝だ〜。
外が明るいよ〜。

というわけで第3話です。
プロメス教は、まぁカトリックだと思ってください。

ではでは

  あは☆ - ベールゼブブ (男性) - 2009年03月24日 (火) 09時16分 [890]   
所詮仲が悪いのも似たもの同士だから、と心理学がゆってました☆
私も某カルト宗教団体からしつこい勧誘を受けたことがありますので宗教が天敵です。ああ自己矛盾。天を語る向こうを、天を信じない私が「天」敵と。

あ。マゼンダさんからキャッチが入りました。

「18歳のボウヤなんてかわいいわね」

色々な意味でうちのマゼンダさんは相当ヤバいと思いません!!(血の涙)

では。

  実験 - 翼無き天使 (男性) - 2009年03月24日 (火) 21時46分 [891]   

やはり適度に間隔を開けた方が読みやすいのかな・・・?
でもその分長くなるしな〜。
どっちがいいのだろう。



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