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ドラゴンクエスト・ファイナルファンタジー小説投稿掲示板


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  こちら超常現象対策室! - 翼無き天使 (男性) - 2009年08月06日 (木) 17時01分 [967]   
 
【第4話】熟練コンビ!源田と安倍!

「う〜ん、ここはハズレっぽいね」
俺たちはまずは地下下水道から捜索に入った。人気のない場所でマンホールの蓋を適当な金属の棒を差し込んで持ち上げる。
美言は慣れた風だったが、俺は地下下水道に入るのは実は初めてだった。まぁ、ここに用があるような高校生もそうはいないだろう。
地下を静かに流れる下水、その横を走るコンクリートで舗装された測道。この臭い。なるほどいかにもって感じのジメジメ感と薄気味悪さ。
怨念や幽霊が溜まるのも頷けるってもんだ。
「そうだな。特別嫌な感じもない」
20分ほどブラブラ歩いてみたが、悪霊は発見できなかった。
「つーか、その悪霊ってどんなのなんだ?一度戦ってるんだろ?」
「うん。火車(Kasya)っていう化け猫の悪霊なんだけど」
化け猫ねぇ。
「火の玉みたいにユラユラ浮かんでる炎を見かけたら注意してね」
「そういう事は探し始める前に言えよ!」
「えへへ、忘れてた♪」
どうもこいつはまだ俺を霊退師として認識してる節があるな。
カシャなんて聞いたことない上にどんな漢字が当てはまるのかもわからん。
「……はぁ。じゃあ次は廃工場だな」
「うん、案内よろしく!」

     ◇

すでに使用が放棄され、古びた廃工場。
電気も通わず、機能を停止した機械が鎮座され、普段は物音一つたてない静かなそこは、今日に限っては異常な騒音に満ちていた。
爆発音。崩壊音。銃声。そして燃え上がる炎。割れるガラス。
工場の周りには結界が張られ、さらにその外で武装した黒スーツの男たちが待機し、異常の原因が逃げ出さないよう厳重な包囲が完成している。
その工場の中には、源田勝征と安倍明晴、そして紅蓮の化け猫「火車」がいた。

「くそっ!デカイくせにすばしっこい化け猫め!」
源田は撃ち出した霊退式パイルバンカーを引き戻しながら舌打ちする。
「おっさん!火車に直線的な攻撃は駄目だ!俺が式神でやつの動きを止める!」
安倍が手に持つ札に呪文を唱える。安倍の手から放られた札は、みるみる宙に集まって、巨人の上半身を作り上げた。
札で出来た巨人は、その大きな手で火車を捕らえようとする。
しかし火車は、巨人の手が近づくと自身の体から炎を燃え上がらせ、札でできた巨人を焼滅させた。
「ちっ、相性最悪だな。いくら耐火耐水加工した札の式神でも、この程度じゃB級悪霊には分が悪いか」
安倍は燃えカスになって舞い落ちる札を手で払いのける。
「まさに俺たち2人の弱点を集めたような悪霊だな」
「ああ。あの速さじゃおっさんのパイルバンカーは避けられるし、俺の式神はあいつの炎で燃やされちまう」
「どうする」
「札が駄目なら他の手段をとるまで!この安倍明晴を舐めてもらっちゃ困るぜ。ちょいと時間がかかるから、足止め頼むぜ、源田のおっさん」
そう言って安倍は、ベルトにつけたホルダーから新たに札と数本の金属の杭を取り出す。
「ったく。上司を足で使いやがって。しくじるなよ!」
源田は左手にパイルバンカー、右手にマシンガンで火車と対峙する。
「さぁ行くぞ化け猫!」
源田はマシンガンを乱射しながら火車に突っ込み、安倍は右手の人差し指と中指を立てて呪文の詠唱に入った。
「――開。ノウマク・サラバ・タタギャテイ・ビヤサルバ・ナン・タツマシラ――」
「ちっ、やっぱマシンガンじゃ大したダメージにならんな!」
火車は再び身体を燃え上がらせ、口から朱くたぎる溶岩のような玉を吐き出す。
「うおっ!」
源田は2m近い巨体を機敏に動かし、横に飛び退いてそれを回避したが、スーツの端が黒く焦げ付いた。
「くそったれ!新調したばかりのスーツを!」
「――ビヤサルバ・タタッタ・センダン・マカロシャナ・ウン・ギャカン――」
安倍の詠唱は続く。
「弾切れだ!安倍!まだか!?」
火車はここぞとばかりに巨体を飛び上がらせて源田に襲いかかる。コンクリートさえ引き裂いてしまいそうな化け猫の爪が源田を捉えた。
「ええい!南無三!」
源田はマシンガンを放り投げ、真上から振り下ろされた火車の爪を、左手に装着されたパイルバンカーで受け止めた。
「ぐぅっ!」
源田の足がコンクリートにめり込む。それほどの重量がかけられているのだ。
「安倍ぇ!急げ!もう保たんぞ!」
「――サルバビナン・ウン・タタラ・ウン・タタラ・カン・マン。オン!マニ!ハツ!メイ!ウン……!」
安倍の持つ札と杭が光を放つ。
「避けろよおっさん!」
「ぬぅぅえいっ!」
源田は力を振り絞って火車を弾き飛ばす。そこに間髪入れずに安倍が術を発動させた。

「方術!水天印・金剛結界呪縛殺!!」

安倍の放つ札は杭に巻き付き、杭は火車を空中で取り囲んでザッと火車の肉に突き刺さる。
それをさらに縄状の水の帯が杭に絡みながら火車を何重にも締め上げ、動きを封じられた火車は地面に転がり落ちた。
「どうよ!俺様必殺、混合二重結界!抜けられるもんなら抜けてみろっての!」
火車は必死に藻掻くが、杭はさらに深く刺さり、水の帯は強く火車の身体を締め付ける。
「おっさん今だ。一気に決めちまおう」
「おうよ。これで終わりだ!」
源田がとどめのパイルバンカーを構える。
しかし火車は、最後の足掻きとばかりに身体を一気に燃え上がらせた。
「!!!」

     ◇

「13外区は、郊外なだけあってベッドタウン的な機能が強いんだよ。実際マンションばっかだし。だから拡張当初にあった工場は排煙とかが出るから閉鎖になったってわけ」
俺は工場に向かう道がてら、その工場がどうして廃棄されたのかの背景を掻い摘んで説明していた。
「ふ〜ん、煉ちゃん詳しいね」
「まぁ自分んちの隣接区だしな。そう言えばお前はどこに住んでるんだ?」
「あたし?」
はっ!自然な会話の流れとはいえ、知り合って間もない女の子の住所を聞くのってやっぱ不味いか!?
「あたしの家は内郭区だよ」
「へぇ〜」
ほう、どうやら特に気にされてはいないらしい。
「……って、内郭区!?」
「うん」
内郭区はそれ以上に区分けのない、面積的に外郭区の10分の1程度の円型地域で、国会議事堂、最高裁判所に始まる重要施設など政府の中枢が集まる。
つまりは日本の中核だ。
住人でもない限り、高校生はもちろん一般サラリーマンくらいじゃ足を踏み入れる機会は滅多にない。
「マンション?」
「うん?え〜と、持ち家かな」
「……マジ?」
内郭区に土地持ち……!!
こいつ、もしかしてものすごい良家のお嬢様!?
確かに世間的常識の欠落が時折鑑みられるあたりはそれっぽい気がするが。いや、それにしても。
未成年のくせに日本刀持ってたりするのはそういうことか?政府特別待遇みたいな。
そうすると父親は高級官僚?いや、法的拘束力を持つ東京市条例をかいくぐって許可をもらうんだから大臣クラスかも。天宮なんて大臣いたかな。
はっ、天宮の名字が嫌いなのはそういうことか?大臣の娘として見られたくないから?
しかし、なんで霊退師?お嬢様なのに?
仮にそんな危なっかしい仕事を未成年の娘に許可する気の狂った大臣がいたとしてもだ、いくらなんでもボディガードの一人や二人や三人……。
色々矛盾してる。
ここで聞いてみたいが、除霊が完了するまでは何も聞かない約束だ。
信じると言った以上、それは守らねば。家の場所聞いちゃったけど。ま、グレーゾーンってことで。
「それがどうかしたの?」
「え?いや、ずいぶん良いとこ住んでるんだな」
「う〜ん、そう?あたしはあんまりあの街好きじゃないな」
「なんで?」
「だって全然娯楽がないんだもん。ゲームセンターとか、カラオケとか、遊園地とか。東京タワーも飽きちゃったし」
ゲ、ゲーセン?また庶民的だな。そう言えば、服装にも全然お嬢様ぶったところがない。つーかそこら辺の女子高生と大差ない。
ますます謎だ。謎の女その1だ。
「まぁ、行政区画だからな」
「あたしはこっちの方が断然好き。煉ちゃんにも出逢えたしね♪」
キラースマイル着弾!心拍数上昇!落ち着け!落ち着くんだ二界堂煉治!
「そ、そろそろ工場に着くぞ」
「本当?今度はいるかな」
「どうか――」

俺の最後の「な」は、耳をつんざく様な爆音に遮られ、美言の耳にも俺自身の耳にも届かなかった。

「なんだ……!?」
「工場の方だよ!」
「爆発!?いったい、何が……」
「行こう!煉ちゃん!」

このとき俺はまだ、自分はあくまで一般人だって、信じてた。
美言のやってることは俺には他人事で、これが終わればまた平和な日常に戻れるって、思ってた。
――でも、気付いてなかった。
俺はもう、一線を踏み越えていたんだって。
     (第4話完)


  どうも - 翼無き天使 (男性) - 2009年08月06日 (木) 17時08分 [968]   

今まで何一つとして物語を完結させたことのない翼無き天使です(笑)
彼らの戦いに終わりなんてないのさ!と開き直れたらどんなに素晴らしいでしょう。

なんて言いつつ第4話です。
筋肉ムキムキの源田と陰陽師・安倍が活躍する回ですが、煉治たちのしょうもない会話と文量が五分五分っていう(笑)
ではまた次回!


  はいはいはい〜☆ - ベールゼブブ (男性) - 2009年08月07日 (金) 16時45分 [970]   
安倍君のモデルは安倍晴明ですな☆
しかも何げに真言唱えてます?
ヤバい。素敵すぐる。
私もこういうの書いてみようかな〜☆(突然のパクり宣言!?)



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