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ドラゴンクエスト・ファイナルファンタジー小説投稿掲示板


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  こちら超常現象対策室! - 翼無き天使 (男性) - 2009年08月07日 (金) 20時27分 [975]   
  【第5話】二界堂煉治の初陣!

 「源田さん!?晴ちゃん!?」
 「……美言か!?」
俺と美言が爆発現場に着くと、そこには工場の「残骸」があった。
かつては工場を形成していたであろうその瓦礫の山は全体をすっぽり半球状の結界で囲まれ、その外では黒いスーツの男たちが物騒な物を持って騒然としている。
喧騒、マシンガン、舞う砂埃。そこはさながら戦場のような光景だった。
そしてちょうど今、その結界の中から二人、これもスーツ姿の男が担架で運ばれてくるところだった。
一人は2m近い身長に筋骨隆々のモヒカン頭の男。左手にはごつい武器が装着されてる。もう一人は細見で髪の長い20代の若い男。
爆発に巻き込まれたのか?美言はそれを見るなり一目散に駆けだしていった。
全くわけがわからない俺。現状理解不能ってやつだ。
――いや、一つだけわかる。
ここに悪霊がいるのは、どうやら間違いなさそうだ。
 「源田さん!晴ちゃん!いったい何があったの!?」
美言は担架で運ばれる二人に駆け寄るとそう言った。
 「よぉ美言、久しぶり。なに、ちょいとしくじっただけさ。いってぇ〜」
晴ちゃんと呼ばれる若い男が腰をさすりながら苦笑いする。
 「火車と戦ってたんだが、安倍の水の方術で縛り上げたらあの化け猫、水を一気に蒸発させて水蒸気爆発を起こしやがった」
源田と呼ばれるモヒカン大男が頭を押さえながら苦々しげに言う。
 「身体は?ケガはないの?」
 「ちょいと爆発で吹っ飛ばされただけだ。あの化け猫もくたばっただろ」
 「そう……」
担架で運ばれた二人は、結界の外に駐車された黒のワゴン車の前まで運ばれると、そこで降ろされた。
 「源田さん、安倍さん。大丈夫ですか?」
担架で運んでいた男の一人が聞く。
 「なに、大したことない。ちょっとフラフラするけど、時間が経てば治る」
晴ちゃんこと安倍は、どっこいしょとワゴン車のタイヤに寄り掛かる。
 「まぁ、ちと際どかったが、なんとか片付けたな」
源田もドカッとあぐらをかいて地面に座る。
 「お前ら、撤収準備にかかれ」
源田は地面に座り込んだまま、大声で結界を解くように工場の周りにいる男たちに指示を出す。
 「さてさて。色々聞きたいことはあるが、とりあえず美言」
安倍はタバコをスーツの内ポケットから取り出して火を点け、俺の方をチラッと見る。
 「そこにいる少年は誰だ?」
ですよね〜。ふつうそう思いますよね〜。
 「えっと、彼は、街で知り合った……」
 「街で知り合った?一般人なのか?」
どうやら美言とこの黒スーツの武装集団は知り合いらしいのだが……。誰か!この状況を説明してくれ!
誰なんだこいつらは!そして美言って何者!?
つーか悪霊は!?もう倒しちゃったの!?じゃあ俺の役目も晴れて終わり!?もう帰宅していいのかな!?
様々な疑問が脳内で渦巻いて、もう少しでショートする寸前、俺の悩に強制シャットダウンをかける轟音が響く。
崩れた工場の瓦礫が吹き飛ぶ音と、男の叫び声だった。

 「火車だっ!!まだ倒れてないぞっ!!」

 「なにっ!?」
 「バカなっ!?」
安倍と源田が同時に叫ぶ。俺も音のする方へ目線がパッと動いた。
――瓦礫の山の上に、そいつはいた。
そいつは俺がこれまで見てきたどんな幽霊より禍々しく邪悪で、その身から燃え上がる炎とは対照的に、背筋が凍り付くような殺気を放っていた。

な、なんだ、あの化け物……!!

声が出ない。足が震える。目の前の光景に、全く全然少しだって可笑しくないのに口元が笑みを形作ってしまう。
 「……なんだよ。アレ……」
猫なんて可愛らしいもんじゃない。ライオンの2倍も3倍もある巨体。ギョロッとした眼。口から覗く鋭い歯。瓦礫に突き刺さる爪。
そしてその身から猛々しく燃え上がる地獄の火炎。
レベルが、違う。
俺はジリジリと後ずさっていた。
 「まずい、結界はもう……!」
安倍は舌打ちする。
そう、結界はすでに解かれた後だった。火車はバスケットボールより二回りも大きい溶岩のような玉を吐き出す。
玉は爆風と火炎を撒き散らしながら辺りを焼き払い、周りにいた男が吹き飛ばされる。
黒スーツの男たちはすぐにマシンガンで応戦するが、あまり効果があるようには見えない。
 「ちっ!なんてしぶといヤツだ!とっととくたばればいいものを!」
源田は立ちあがろうとするが、足元も覚束ないらしく、地面に手をついてしまう。
 「源田さん!ケガしてるんだから無理しないで!あたしが行く!」
え?あたしが行くって。
……――はぁ!?
あの化け物と戦う気か!?
 「くっ、すまん」
 「美言、相手は手負いの獣だ。油断するなよ」
 「うん」
源田の横に座ってる安倍までそんなことを言う。
あんたら正気か!?こんな女の子とあんな化け物を戦わせる気か!?
 「お、おい、美言」
俺は美言に声をかける。なんとも情けない声だったと思う。
 「煉ちゃんはここで待ってて。約束通り、煉ちゃんはあたしが守るから!」
こんな状況でも、美言は俺に笑顔を向けた。
それが嬉しくて。悲しくて。悔しくて。
俺は拳をギュッと握りしめた。

彼女は肩に背負ってる布袋の紐をほどく。中から出てきたのは日本刀。目測だが刃渡り三尺(約90cm)はある長刀だ。
こんな長刀、扱えるのか?大の大人でも使いこなすのが難しい長さだ。
美言はそれを慣れた手つきでスッと抜く。
 「あ――……」
俺は思わず息を呑んだ。
その刀の放つ妖しい光。見る者の心を捕らえて放さない、恍惚とさせる鋭い美しさ。
俺がこの刀に持った印象は、そう。
言葉にするなら――「妖艶」だ。
 「行くよ、連舞鴉……」
美言は刀に呼びかけると、火車に向かって疾走した。
ただ呆然と立ち尽くす俺。足が震える俺。何もできない俺。情けない俺。無力な俺。
いったい何やってんだ!美言を助けるのが男として当然だろ!?
でも足手まといじゃ!?幽霊が見えるだけで何の力もないただの高校生が、あんな化け物相手に突っ込んで何が出来る!?
美言はみるみる火車との距離を縮めた。
 「黒飛燕!」
彼女のヒュッと空を斬る横薙ぎから、影の様に黒く薄い何かがいくつも飛び出す。
最初は形のなかったその影たちは、やがて小さな鳥を形取り、火車に向かって一直線に突き進んだ。
しかし火車はその攻撃を避けると、美言には目もくれず彼女の上を飛び越えた。
 「――えっ!?」
火車は俺の方に向かって電光石火で猛進してくる。
――いや、奴の標的は俺ではなかった。
 「しまった!狙いは俺たちか!」
源田が舌打ちしてグッと立ちあがる。
 「嫌だねぇ、悪霊の恨みなんて」
安倍もなんとか身体を立てた。
 「晴ちゃん!源田さん!逃げて、煉ちゃん!!」
美言も急いで火車の後を追う。
ヤバイ!ヤバイ!ヤバイ!悪霊がこっちに来る!どうする!死ぬぞ!
 「おい少年。ヤツの狙いは俺たちだ。足止めすっから、その間に逃げろ」
安倍がスーツの中から札の束を取り出しながら言う。
そうだ、逃げるんだ。逃げないと。でも――。
 「なに言ってんだ!あんたらケガしてんだろ!?」
 「悪霊から市民を守るのが俺たちの仕事だ。命に代えてもお前は逃がす。なぁに簡単にはくたばらん。心配するな」
源田も左手の武器を構える。
 「…………っ!!」
くそっ!くそっ!ケガ人を囮にして逃げられるかよっ!
そうだよ!俺はあんたらとは何の関係もないただの一般人だよ!あんたらが何者か知らないし!美言が何者なのかも知らない!
幽霊なんて大っ嫌いだし、悪霊見て滅茶苦茶ビビってる!ぶっちゃけもう今すぐ速攻で家に帰りてぇよ!
――でも!でもな!

ケガ人放って一人で逃げ出すほど、この二界堂煉治は腐ってねぇ……!!

武器!武器はどこだ!何でもいい!あの化け物に一撃与えられるだけの!この二人と、美言を助け出せるだけの!力を!
俺が目に留めたのは、すぐ後ろのワゴン車。その後部に積んでるマシンガンの中に紛れる、一振りの刀。
咄嗟にそれを引っ掴み、気が付いたら源田、安倍と火車の間に割って入っていた。
 「煉ちゃん!?」
火車はもう十数mの距離まで迫っていた。
 「お前、何やってんだ!」
安倍が俺の肩を掴む。俺はそれを振り払って刀を左手に持ち、腰を沈め、抜刀の構えを取った。
もう逃げても間に合わない。火車は燃えさかる爪を振り上げて俺の前に飛び上がる。ゴオッっという音をあげて火車の腕が落ちる。
――あぁ、まるで隕石みたいだ。
 「煉ちゃんっ!!」

     ◇

――それは、幼い頃の記憶。
 「煉治。例えどんな名刀でも、想いの込められていない斬撃は何も斬ることはできん」
 「想い?」
 「そうだ。誰かを、何かを、大切なものを守りたいという想い。それが自分と、自分の刀に力を与える」
 「ふーん」
 「お前にもいつかわかるときが来る。人は誰かを守ろうと決めたときに、真の強さを発揮する」
 「父さんは誰を守りたいの?」
 「ん?内緒だ。人に話すと想いが弱くなるからな」
 「なにそれ」
 「はっはははは。強くなれ、煉治。誰かを守るために――」

     ◇

 「うおぉぉぉぉりゃあぁぁぁああっ!!」
俺は無心で刀を振り抜いた。振り下ろされる火車の腕に交差法で刀を振り上げる。
ガッと刃が腕に食い込み、やがて肉を裂き、骨を断ち、火車の腕は宙に舞い、鮮血が飛び散る。
全てがスローモーションのようにゆっくりと流れ、その情景は血の一滴一滴まで克明に脳裏に焼き付く。
火車は右腕を斬り飛ばされ、のたうち回る。
 「この小僧……!やりやがった!」
源田の驚嘆の声が背後から聞こえた。
 「美言!とどめだ!」
安倍が美言に叫ぶ。
 「うん!」
美言の刀に、さっきと同じ影が螺旋状にまとわりつき、ドリルのように高速回転する。
 「乱鴉!」
美言の漆黒の一閃は火車の胴体を上下に真っ二つにし、火車は断末魔の声を残して粉々に消滅した。

 「煉ちゃん!大丈夫!?」
美言は刀を納めると飛び付くような勢いで俺に駆け寄ってきた。
 「し……」
 「し?」
 「死ぬかと、思った……」
手の力が抜け、俺は刀も鞘もガシャンと地面に落としてしまう。
 「なかなか度胸があるじゃねぇか小僧。俺はてっきり民間人かと思ってたぜ」
源田は俺の頭を掴んでガシガシなでまわす。俺はされるがままに頭をグラングランさせていた。
頭が働かない。こんどこそ完全にショートした。
だってほら、脳の中で音が聞こえる。シューって。
 「お前、どこの霊退師だ?」
源田がなおも俺の頭を掴んだまま尋ねる。
 「あ、あのね、源田さん。彼は、その、霊退師じゃないの」
美言があたふたと弁解めいたことを言う。
 「あぁ?じゃあやっぱ民間人なのか。なら、ますますたまげたな」
 「美言、お前、この少年とは街で出会ったって言ってたな。この2週間いったい何やってたんだ?室長も心配してるぞ」
 「晴ちゃん。ごめんなさい……」
あの、いったい何が何だかなんですけど。誰か説明してくれます?
 「とにかく、詳しい話は後だ。まずはこの場を片付けて対策室に引き上げるぞ」
そう言って源田は、周りの者にケガ人の救護や現場の事後処理などの指示を出し始めた。
 「美言、家でなにがあったのか、詳しいことを聞いたりはしないが、取りあえず対策室に行って室長を安心させてやれ」
 「……うん」
 「それから少年。君も一緒に来てくれるかな」
安倍は俺の肩をポンと叩く。
 「はい?」
 「どんな経緯で美言とここに来たのか知らないが、民間人である以上、今の出来事を口外しないよう誓約書を書いてもらいたいんだ」
 「はあ」
 「ごめん煉ちゃん。一緒に来てくれる?向こうに着いたら詳しい話をするから」

こうして俺は、生まれて初めて悪霊退治を経験し、謎の組織によって「対策室」なるところへ連行された。
――今日の朝の占いで、俺の星座は堂々の第1位だった。
 「今日は素敵な出会いがあなたを待ってます!ただそんな幸運にも思わぬ落とし穴があるかも……。そんな危機を救ってくれるラッキーアイテムは骨董品!」
なるほど。
これは占いに対する考えを改めねばなるまい。
     (第5話完)


  あぁ〜レポートやらなくちゃ〜 - 翼無き天使 (男性) - 2009年08月07日 (金) 20時37分 [976]   

もうすぐ締め切りだ……。はやくやらないと。
というわけで?だい5話です。
そういえばオレの話って、今までみんな主人公強かったな〜。
最初ヘッポコなのはこれが初ですね。

>ベールゼブブさん
後々話に含める予定なんですが、安倍くんは安倍晴明の末裔って設定です。
方術の詠唱はいちおう真言ですが、微妙にゴロがいいように不純物を混ぜてあります(笑
ぶっちゃけものすごいテキトーなんで、あぁどっかの知らない呪文だなって感じで読んでください^^;

では

  - ベールゼブブ (男性) - 2009年08月08日 (土) 18時26分 [978]   
占い当たってるww

なるほど。晴明の子孫ですか。
確か真言で「お金持ちになれる」っていうのを聞いたことがありますが、確か何千回か唱えないと効果がないとかなんとか・・・。
それなんてヴェクサシオン??(あれは840回か)

色々次回が気になりますなww

では☆



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