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ドラゴンクエスト・ファイナルファンタジー小説投稿掲示板


ここは小説投稿掲示板だ。
ドラゴンクエストやファイナルファンタジーまたはその他(アニメ、ドラマ)などでも、楽しそうな小説やストーリー、
詩、日記などがあったらとにかく書き込もう。
他人が見ておもしろいと思った内容、自分が思いついた内容があったら、とにかくどんどん投稿してみてくれい。

(注)最近ここをチャット代わりに使われている方がたくさんいます。
チャット代わりに使われますと、せっかく一生懸命小説等を書いた方の内容がすぐに流れて見れなくなってしまいます。
ここは小説やストーリー、詩、日記などを書くところですので、チャットはこちらにてお願いいたします。

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  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月14日 (土) 09時58分 [1240]   
  第18話「学バロ編:2学期。」


本編ではバッツ視点ですが、学バロ編ではティーダ視点になります。
今回はカオス組の戦士達や、スクエニ組の戦士達 コスモス組の戦士達がメインメンバーです。
その前に、新規キャラの登場人物を紹介します。

※今回の学バロ編は、任天堂組が参戦します。
※カップニングは、本編と変わりませんのでご了諾下さい。

〜登場人物紹介〜
子供リンク(13)
DFF学園の任天堂組の生徒、1個上の玉葱とは大の仲良し。
怖いもの知らずだけど、電撃タイプの雄・ピカチュウの怒りには耐えられないちょっぴり臆病者。
CV:瀧本富士子

ゼルダ(24位)
DFF学園音楽担当の副顧問。
スクエニ組の副担任教師・リンクに好意を抱いているお姫様。
召喚士の少女・ユウナと同じく、指笛を吹いている。
CV:水沢 潤

リンク(20)
DFF学園スクエニ組の副担任。
7年前の姿である子供リンクを実の弟だと思い、陰から支えている。
音楽担当の副顧問・ゼルダに好意を抱いている。
CV:檜山修之


今回はこの3人の紹介ですが、後々に他のメンバーを紹介します。
引き続き、宜しくお願いします。


――――――学バロ編:2学期。――――――


チュンチュン。
気持ちのいい朝を迎え、俺は皆より先に起床。
俺の名はティーダ、DFF学園の012組のクラスメイト。
今日も楽しい一日が、始まろうとしていた。

ピンポーン

玄関からインターフォンがなり、俺は扉を開ける。
そこには、玉葱と大の仲良しである任天堂組の子リン。
彼は玉葱を迎えに来たみたいだ、ちょっと待ってろよ。
おーい玉葱、子リンが迎えに来たぞ。


「わぁーヤバい、遅刻だ」
「ったく君は毎朝からそんな調子だね、玉君」
「ごめん!ジタンにあれほど起こして貰うように頼んだけどさ、起こさなかったんだよ」
「そういう時はティーダさんにお願いすれば良いでしょ?」
「あっ・・・そっか」
「(ったく、何でこんな事僕が言わなきゃ駄目かな)」


ははっ!相当呆れてるッスね、子リンの奴。
お互い1個違いだけど、仲良しなんだ。
俺達お天気組よりも、強い絆がある。
他の皆は俺が起こして置くから、先に行っても良いッスよ。



俺の気持ちは、子リンに届いていた。
彼は時々、何かと怯える所がある。
それって、何なんだろうな。
まっ!そう言うのは別に、俺が気にする事じゃないけどな。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月14日 (土) 16時01分 [1241]   
第19話「登校日初日。」


子リン達、無事に学校に着いた頃ッスね。
俺の後に起きて来たのはセシルとカイン、クラウドとティファの4人。
フリオの奴、目覚まし掛けといたのに起きないんッスか。
後で俺が起こしに、行くしかないッスね。



「玉葱はどうした?いつもなら俺達と一緒に飯を食う筈だが…」
「今日は学園初日だから、先に行ったと思うよ」
「インターフォンが鳴ったから、誰か来てくれたのね」
「それがさ…そいつは、任天堂組のクラスなんッスよ」
「!何?」
「玉葱を迎えに来た子は、緑色の帽子を被った若い少年ッス」
「……あいつの、幼少期か」
「どうしたの?」
「いや、何でもない」



フリオだけじゃない、バッツ達もまだ起きてないッス。
ったく、面倒を掛けるなー。
起きろー!お前等ー。
よしっ!これ位言って置けば、大丈夫ッスね。


俺の声に響いたのは、WoLとフリオ ジタン達。
バッツは相変わらず、ティナを守る気満々ッスね。
そこが、あんたらしいッスよ。
ようやく、全員起床だな。


ピンポーン

おっ!本日2回目の、インターフォンが鳴った。
俺は返事をし、玄関の戸を開ける。
そこには、リノアが居た。
スコールに用があるんッスね、ちょっと待つッスよ。


「済まない…遅くなって」
「んーん!私も今来たとこだから、行こう?」
「ああ!じゃあ皆、俺は先に行くぞ」
「ティナも一緒に行かない?」
「ううん!私はバッツと行くわ」
「そっかー!それなら仕方ないよね、じゃあスコール…私達は先に行こっか」


そう言って、リノア達は先に行った。
バッツとティナはこう見えても、付き合いが長い。
秩序の領域で会った時から、2人は好きだったんだな。
こんな奴等が一番、羨ましいッスよ。


ユウナが中々来ないし、もう少し待ってみるかな。
あっ!ユウナって言うのはさ、俺の恋人ッスよ。
クラスは違うけど、俺…彼女の騎士なんだ。
これから宜しくな、皆。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月14日 (土) 17時01分 [1242]   
第20話「子リンと玉葱。」


その頃、早めに登校した2人は。
クラスは別でも、近い距離。
任天堂組には、マルスやアイクが居る。
俺の場合、ソニックになるんだな。



まだ誰も、来ない時間帯だしな。
そこで気長に待つしかないッスよ、2人供。
一方玉葱は、俺達のクラスに行き…指定された机に荷物を置く。
俺等が行くのは、もう少し後だからな。


「玉君!遊びに来たよ」
「子リン!朝はありがとね、僕…君の声が無かったら遅刻してたよ」
「そっか!でもね、兄ちゃんはスクエニ組の副担任なんだよ」
「リンクさんが?」
「うん!その話を皆にしたらね、プリンったら酷いんだよ」
「プリンちゃんがどうしたの?」
「『あんた等は同一人物よ!』ってね」
「うわー、確かに酷いな……」
「でしょ?兄ちゃんは僕を実の弟だって思うし、ピカチュウは本当の兄弟に見えるって言ってくれたんだよ」
「優しいね、リンクさんとピカチュウは」
「なのにゼルダ姫は、音楽の副顧問だよ」
「クジャ先生が出張の時、その人が担当するんだね」
「クジャ先生って、変態じゃん……もがっ」
「駄目だよ子リン、先生の悪口を言っちゃ」


すげぇ、子リンの口を玉葱が塞いでる。
やっぱあんた等は、大の仲良し組ッスね。
俺等にも、そう言う友情があれば良いけどさ。
子リン!玉葱は生意気な事言うけど、お前がしっかり傍に居て欲しいんだ。


ガラガラー

「おっ!玉葱、先に来てたのか」
「あっ、ヴァン」
「こいつは?」
「彼は任天堂組の子リン、暇だから僕とこうして話してたんだよ」
「そうか!俺はヴァン、宜しくな…子リン」
「………………(未だに口を塞がれていた)」
「いい加減離せよ!可哀想だろ?子リンが」
「あっ、そうだった」


あんなに耐えれるなんて、凄いな。
玉葱と子リンは、年少組だな。
1個違いだけど、とても仲が良い。
ヴァンが一言言わなかったら、子リンの奴は泣いてたな。


学園生活は、まだ始まったばかりだぜ。
次からの更新は、担任教師が登場するぞ。
引き続き、宜しくな。
俺の物語の…最終章だ!行けね、決め台詞言っちまったよ。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月15日 (日) 08時23分 [1243]   
第21話「バッツとリンク、同い年コンビの友情。」


その後俺達は、玉葱達より遅れて学園に来た。
俺はジタンやスコールと話したかったし、クラウドはティファと話している。
以前…俺とクラウド ティナの3人は、カオス側だった。
俺達が消え掛けそうになった時、親父とコスモスが助けてくれたんだ。


俺は親父だけど、クラウド達はコスモスに助けられた。
もう……、俺達の仲間には戻って来れないのかな。
ユウナの事も、少しずつ思い出して来てるし。
あの時…俺はただ、ユウナを守りたかっただけなんだ。



ガラガラー


「クラウド!バッツは居るか?」
「リンクか!バッツ、ご指名だぞ」
「………俺?」
「ああ!ちょっと話したい事があってさ」
「分かった!ごめんな、ティナ」



相変わらず、隣同士で話してたのかよ。
バッツもティナも、お互い離れたくないんッスね。
玉葱達は俺達のクラスを離れ、任天堂組のクラスに行く。
ヴァンは後を付けようとしたけど、カインに止められた。


ラグナも今回、このクラスだったよな。
コスモス組が増えて、一安心だぜ。
ってライトが、居ないし。
彼女はきっと、スクエニ組の方に行ってるな。



「ライトならいつも、アルクゥの所に行ってるよ」
「へっ?」
「………彼女に沢山の表情を見せたのは、あいつなんだ」
「………そうッスか」
「バッツはどうした?」
「さっきリンクに呼ばれて、あいつも出掛けてるッスよ」



そうだったよな、ライトはアルクゥの前じゃないと笑顔を見せない。
いつもならスコールの前にリノアが来るけど、彼女は未だに来ない。
レフィアと話してるかも知れないな、彼女は。
!おいおい、落ち込むなってスコール。



………ったくこいつは、リノアには真剣だからな。
暇だし、俺が彼女を呼びに行くか。
……今度は、ジタンが腕を掴んで来た。
玉葱なら心配ないッスよ、ジタン。




「クリスタルか…バッツの持ってるクリスタルは宝石なのか?」
「結晶かな!相棒の形見の中に、入ってたんだ」
「………そうか」
「ん?どうした」
「俺……ゼルダに恋してるけど、中々気持ちが伝わらないんだ」
「リンク………」
「同じ教師だけど、こう言うのはいけないだろうな」
「子リンだって今は玉葱と話してるし、別に良いんじゃないか」
「……でも、カオス校長がそれを許してくれるかどうか」
「んーそうだな!コスモスに話すしかないか」
「ああ…調和の神様か?」
「ヒソヒソ(後の事は俺に任せろって、リンク)」


既に馴染んでんな、あの2人。
でもな…リンクはこう見えても、スクエニ組の副担任だぞ。
生徒と教師が仲良くなるのって、まずくないッスか。
………別に、問題はないか。


バッツとリンク、2人の友情は誰にも逆らえない。
このまま2人は、強い絆で支え合うだろうな。
ジタン…分かったから、いい加減離せっつーの。
玉葱ー、早く帰って来いよー。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月15日 (日) 17時46分 [1244]   
第22話「ティナとゼルダ、女同士の友情。」


ティナは今も、バッツの事を心配していた。
あいつなら大丈夫ッスよ、必ずティナの所に帰って来るって。
俺の一番の願いは、バッツ達が結婚し…幸せになる事だ。
俺だってあんた等のように、幸せになりたいよ。


ガラガラー


「ごめんなさい!ティナは居るかしら?」
「ゼルダ姫様!」
「良かったわ、貴方を探してたの」
「えっ?」
「此処じゃなんだし…一緒に行きましょうか」



あれは、音楽担当の副顧問・ゼルダ姫。
スクエニ組の副担任・リンクの、幼馴染か。
お互い好意を抱いてんのに、何で想いは伝わらないんだろう。
バッツが戻って来たら、上手く誤魔化してみるか。



そして2人は、屋上に来た。
この場所なら誰にも邪魔されないし、上手く話せれるよな。
リンクに想いを伝えるッスよ、ゼルダ姫。
俺達はあんたを、応援してるッスよ。



「ごめんなさいねティナ、こんな所まで来ちゃって」
「んーん!退屈だったから、平気よ」
「ありがとう……ティナ」
「それで、私に話って?」
「………リンクの事なんだけど、彼も私と同じ気持ちなの」
「どうして…告白しないの?」
「教師同士が一緒に居たら、皆に笑われるから」
「・・・・・・・・・」
「だからね、なるべく距離を置いてるの」
「・・・・・・・それだと、逆効果になるな」
「えっ?」
「一緒に居たいって思っても、いつ2人の時間が来るか分からないから」
「……ティナ」
「だからね!告白するなら、今しかないと思うよ」



お互いに想いを寄せてるなら、早めに伝えて置いた方が良い。
ティナはゼルダ姫に、そう言う。
確かに、それが一番良いと思うな。
リンクと話す時も、そうした方が良いッスよ。



カッコ付けんなって!ただ会いたい、それで十分ッスよ。
ゼルダ姫がリンクを想い、あいつもあんたの事を思っている。
それはお互い、好きって事なんッスよ。
悩んでばかりじゃ、先に進めないっつーの。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月16日 (月) 09時01分 [1245]   
第23話「スクエニ組の副担任・リンクと音楽担当の副顧問・ゼルダ。」


おっそいな〜、バッツ達はまだ帰ってないんッスか。
……そう言えば、玉葱も帰って来てなかったような気がするなー。
あいつらは今頃、再会した頃だろうな。
バッツはリンクと話してるし、ティナはゼルダ姫と話してる。



リンクとゼルダって、幼馴染なんッスかね。
バッツが戻って来たら、事情を説明して貰うッスよ。
未だにヴァンは、玉葱の事を考えていた。
お前な、心配し過ぎだっつーの。



「帰って来たぞ、バッツ達だ」
「良かった、無事だったのね…2人供」
「バッツ!リンクとは一緒じゃなかったんッスか?」
「ああ!途中でティナと合流したけど、2人にして欲しいって頼まれちまった」
「幼馴染同士で、話したい事があるんじゃないか?」
「そう言う事になるな、フリオニール」
「……ゼルダ姫様と、もっと話したかったな〜」
「また次の機会があるって、落ち込むなよ」



落ち込むティナを、バッツは優しく支えている。
これが、恋って奴なんだろうな。
俺は…好きになった子の傍に、最後まで付いて上げたかった。
元の世界に居た時、『シン』を倒し…俺はユウナの前から居なくなった。



彼女が指笛を吹いても、俺は何の返事もしなかった。
あの時の俺って、最低だったな。
一緒にマカラーニャの森に行って、ユウナの悲しみを受け止めたんだ。
それ以来だな、俺達がお互いに好意を抱くようになったのは。
ユウナは、どう思ってんだろう。


ガラガラー


「バッツ、ちょっと来て」
「どうしたんだ?リュック」
「これは一大事よ!今、カオス校長から情報を貰ったの」
「何があったんだ?」
「ユウナがね…デュオデシム組に移ったって」
「!マジで?」
「うん!このクラスにユウナを推薦したのは、コスモス先生なの」
「やったな、ティーダ」
「ちょっ!マジッスか?」
「ティーダ!君はもうユウナのガードだからね、彼女を悲しませたら…容赦しないよ」
「ユウナの事は俺に任せろッスよ、リュック」
「あたしだって、ユウナの事…大好きだからさ」
「リュックさん…此処に居たんですか?ワッカさんが心配してましたよ」
「あぁ…ごめんね、セオドア」



今のは、セシルの息子・セオドアだな。
あいつはリュックと同じ、スクエニ組の生徒。
負けず嫌いなとこはセシル譲りだけど、頑固さはローザ譲り。
そうだよな、彼女も同じスクエニ組だっけ。



リュックを迎えに来たセオドアは、彼女を連れてスクエニ組のクラスに戻る。
ったく玉葱の奴、あいつは未だに任天堂のクラスに居るな。
何処まで話してんだよ、あいつは。
こんなに待ってんのに来ないなんて、耐えられないっつーの。


「こうして会うのは…元の世界以来だな、ゼルダ」
「ええ、そうね」
「……俺さ、ティーダの思ってる事が分かって来たんだ」
「えっ?」
「バッツから聞いたけど…あいつは元の世界で、仲間と別れたらしいんだ」
「祈り子様が…消えたから?」
「……そうかも知れない」
「何か、切ないわね」
「………ゼルダ」
「ティナはね、未だに愛と言う感情が分からないみたいなの」
「えっ?」
「長年帝国の兵器として、心を凍らされてたらしいの」
「・・・・・・その時に死んだのか、彼女の両親は」


それは違うッスよ、リンク。
ティナの両親は、彼女がまだ幼い頃に死んだんだ。
バッツのお袋も、同じなんッスよ。
お袋が亡くなった後、バッツは自分の親父と一緒に長い間旅に出ていた。


そして3年前に、バッツの親父は病気で死んだ。
確かその頃のバッツは、17歳だったな。
俺とスコール ヴァンの3年前は、14歳。
俺達は3つ違いだけど、仲良しなんッスよ。




―――――――別れる運命だ、仲良くしたって辛いだけって?―――――――――


おいおい、それは説教って言うんじゃないか。
スコールは相変わらず無愛想だけど、リノアの前だと態度が違う。
あいつを変えたのは、リノアなんだ。
確か出会いがSeeDになった夜で、再会がティンバーだって言ってた気がする。


最初はお互い、言い合いばっかだったな。
それじゃスコール、仲間同士の喧嘩と一緒ッスよ。
言いたい事は、きちんと言っちゃえよ。
お互い好きなら、その気持ちを伝えた方がいいと思うぞ。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月17日 (火) 07時47分 [1246]   
第24話「カオス校長とアルス。」


さて、職員室にも意外な展開が来ていた。
そこへやって来たのは、スクエニ組の生徒・アルス。
名前はあの王子と一緒だけど、当の本人は城を空けられない為…不在。
何だ、あいつ…休みッスか。


漁師の息子・アルスが真っ直ぐ向かったのは、カオス校長の座る席。
そこには、伝令係のセルフィも居た。
彼女は今、俺達の担任・コスモスと話している。
スクエニ組担任教師・ロックも、此処に居るのか。



「ねぇコスモス先生、どうしてロックはスクエニ組の担任何ですか〜?」
「それは、彼自身の決心なのです」
「?どう言う事です〜」
「彼は自分から、貴方達の担任になりたいと申し出て来ました」
「エアぴょんの為ですね、それって」
「……恥ずかしいから、その愛称は止めろよ」
「……はーい(怒られちゃったよ〜)」
「クスクス(彼は真剣なんですよ、エアリスに)」



そりゃあロックが怒るのも、無理はないよな。
彼の恋人が、同じ組の生徒だし。
俺はその頃、最愛の恋人・ユウナと話していた。
元の世界以来だし、またガードに付きたいッスよ。



ユウナは微笑みながら、俺の気持ちを理解してくれた。
ってか玉葱の奴、まだ時間が掛かってんのか。
任天堂組の子リンは、一度話したら止められないと思う。
っと思った時、アイクが俺達のクラスに来た。



「ごめんなティーダ、お前んとこの生徒を連れ回ったりして」
「良いんッスよ!責任は子リンにあるんッスから」
「それもそうだな…ははっ!」
「アイクー何してんだ、早く教室に戻って来ないと先生が来るぞ」
「ヤベェっ!じゃあなティーダ、機会があったらゆっくり話そうな」
「ああ、約束するッスよ」



今のって、マルスの声だろうな。
彼はアイクと同じ、任天堂組の生徒。
教室に戻った彼は暫くの間、子リンに説教していた。
やっと帰って来たか、心配したんッスよ…玉葱。



アイクに連れて来られた玉葱は、何も言う事なく…自分の席に戻る。
ちょっと、言い過ぎたかな。
彼を慰めようと思い、ジタンが玉葱の席に行く。
何とか玉葱を説得しようとするジタンだが、彼の表情は変わらない。



「そうか!012組は相変わらず賑やかですな〜」
「ええ!兄さんも一緒に居ますし、問題はありませんよ」
「だが…、不安な者が居る」
「………カインさんの事ですか?校長先生」
「いや…そなたの言う『兄』の方だ、あの男は何処か…悩んでいるように見えるのだ」
「……まだ引き摺ってるのかな、故郷を救えなかった事」
「そこでアルスよ、お主の優しさであの男を勇気付けて欲しいのだ」
「へっ!?ぼ…僕がですか?」
「そうだ、あの男の為にも…頼むぞ」
「……不安ですけど、やって見ます」



誰だって、こんなのは不安だよな。
アルスから見て、クラウドは一番上の兄って事になるんだろうな。
スクエニ組って事は、クロノ達もこの学園に居るに違いない。
今回は俺達012組と、任天堂組が夢の共演なんだ。



本編に戻ったら、再びバッツ視点から始まる。
俺の語りは、この物語だけだろうな。
親父は陸上部の顧問だし、暗闇の雲は家庭科の教師。
そしてアルティミシアは、保健体育の教師だ。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月17日 (火) 09時35分 [1247]   
第25話「ティナの決意。」



えっと、伝令係のセルフィは確か…スクエニ組ッスね。
そしてロイと同じ赤髪の戦士・クロノも、同じ組。
あいつも年が一緒だけど、背の高さが違うんッスよね。
セルフィは157cm、クロノは168cmッス。


そう言えばクジャも、その辺だったよなー。
駄目だ!あいつの事を思うと、何考えてるか分かんねぇ。
今は生徒の事を意識して、考えるべきッスよね。
落ち着け…落ち着くんだ、俺。


ガラガラー


「お兄ちゃん、大変よ」
「どうした?セリス」
「ゼルとクロノが喧嘩しちゃったの、急いで私達の教室に来て」
「ああ!クラウド…俺が居ない間、ティナの事は任せたぜ」
「分かった!バッツもあまり無理をするな」



ちょっ!何で喧嘩すんの、お前等。
お互い17歳でも、相性が悪いんッスかね。
バッツを呼びに行った少女の名は、セリス。
俺達012組に居る戦士・カインに好意を抱く、元帝国の女幹部。


戦争の愚かさに気付き、彼女はリターナーに寝返った。
そして彼女は、ティナの親友でもある。
紅一点と呼ばれる彼女をずっと、セリスが見守っていたんだ。
紅一点と言われてもな、ティナは愛情が良く分からないッスよ。


「だから!ラグナだって役に立ってんだぞ、スコール達の力に」
「それはそうだけどさ、あいつ…暗闇の雲の前で足を怪我してんだぞ」
「それって…緊張感のせいじゃないか?」
「………そっか!って俺が納得してどうすんだよ、クロノ」
「知るか!お前が自分で納得したじゃねぇか」
「カチーン!何だと、ツンツン頭が」
「あぁ!?上等だよ、チキン野郎」
「ちょっと!止めなさいよ、2人供」
「お前等な…いい加減にしろー、馬鹿野郎」
「「げっ!ば……バッツ」」

ドカッバキッズコッバタッ


あーあ、お前等のせいッスよ。
バッツを怒らせたのは、ゼル達の責任ッス。
この時のバッツは、一番怖いッスからね。
お前等も、対外にするッスよ。



次喧嘩したら、ロックに言い付けるからな。
うわっ!凄いどんよりしてるぞ、お前等。
もしかして、俺の一言が行けなかったかな。
あーヤベッ、俺が一番責任重大ッスよ。




「バッツ…此処に居たのね」
「ティナ!危ないから、下がれ」
「でもっ!貴方だって分かるでしょ?私がどんなにバッツを愛しているか」
「………ティナ」
「私…貴方から色々学びたいの、愛する事や…故郷の事を」
「そんなにまであんたは、バッツの事を」
「ごめんなさい!クラウドに守って貰ったのは嬉しいけど、私はバッツから離れたくないの」
「……俺も同じだよ、ティナ」
「バッツ……」
「「「(何だ?この最後の区切りは)」」」


流石に唖然してんな、クラウド達は。
俺には分かるんッスよ、バッツ達の立場が。
お互い好きだからこそ、離れたくないんッスよ。
俺だってティナと同じ気持ちさ、ユウナと離れたくない。



誰だって大切な人は、失いたくないんだ。
先生が来る前にお前等、いい加減仲直りしろよ。
今はバッツの機嫌を抑える事が、一番ッス。
その為にバッツ、あんたの傍にはティナが居るんッスよ。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月17日 (火) 19時35分 [1248]   
第26話「新たな戦いへ。」


此処からは、本編に戻ります。
学バロ編の続きは、34話から更新します。


※引き続き、任天堂メンバーを出そうと思います。
※カップニングは変わりませんので、ご了諾下さい。


――――――新たな戦いへ。―――――――


何か、長い夢でも見てたみたいだ。
コスモスは何故、改めてリンク達を呼んだんだろうな。
自分の力が弱いのを知ってて、それでも力を与えようとしている。
ったくコスモスは、無茶をするな。



何だ?外から、笛の音が聞こえる。
これは、オカリナか。
館の前でオカリナを吹いていたのは、子供リンク。
彼は確か、俺達コスモス側の仲間。




「あっバッツさん、起こしてしまいましたか?」
「いや…笛の音が聞こえたから、それで起きたのさ」
「………兄ちゃんね、こんな幼い僕を実の弟だって思ってくれるんです」
「リンクが?」
「はいっ!兄ちゃんに支えられると何か、穏やかな温もりを感じるんです」
「そっか……」
「ティナさんの事は、兄ちゃんから聞きました」
「えっ?」
「彼女を大切にしたいと言う気持ちは、僕にも分かります」


子リン、俺が言いたい事まで分かってたのか。
確かに俺は、ティナを大切にしたい。
出会いはコスモスに召喚された、秩序の領域。
あの時は、お互いの事…あまり知らなかった。


他にも、異世界から召喚された連中が居た。
巨大な剣・バスターソードを身に付ける戦士、クラウド。
そんな彼とは幼馴染で、ザンガン流の格闘技を使いこなす美少女格闘家・ティファ。
この2人は、正式なカップルかも知れない。


「このオカリナ、僕の大切な宝物なんです」
「今も大切に持ってるんだな、その笛は」
「はいっ!兄ちゃんから貰った、大事な笛です」
「きっとリンクも、お前の事を褒めてると思うぞ」
「………それは、ありません」
「何で?」
「だって今の兄ちゃん、ゼルダ姫の事で頭がいっぱいだから」
「………子リン」
「!ご…ごめんなさい、バッツさんに変な事を言ってしまい」
「……幼いお前を放って置く奴なんて、何処にも居ないさ」
「ですが………」
「子リン!お前はリンクに取って、たった1人の弟だ」
「僕が…兄ちゃんの弟?」
「ああ!今度はあいつが、お前を守ってくれるかも知れないぜ」
「………そうだと、良いですけどね」
「バッツよ、此処に居たか?」
「暗闇の雲…どうしたんだ?こんな所に」
「ティナがお主を探しておった…そして子リン、お主の事もな」
「ティナさんが僕達を…何の用でしょうか?」
「『子リンが居なくなった!』とリンクが騒ぎおってな、今全員で捜索中じゃ」
「兄ちゃんに心配掛けたんだ、僕は」



そんなに落ち込むなよ、子リン。
一緒にティナ達の所に行って、リンクに謝ろうぜ。
あいつならきっと、俺達の事…許してくれるって。
そして子リン、お前はもう1人じゃないぞ。



俺達皆が、お前の傍に居るんだ。
何があっても、俺達が全力でお前を守る。
済まないな暗闇の雲、俺と子リンを探しに来てくれて。
さぁ行こうぜ子リン、俺達の仲間の所に。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月18日 (水) 07時27分 [1249]   
第27話「子リンとリンク、兄弟同士の再会。」


暗闇の雲が、居なくなった俺達を迎えに来てくれた。
あいつは既に、調和の神に呼ばれた戦士。
レフィア達は何で、あいつを闇の化け物だって言うんだろうな。
未だにその言葉が、俺には理解出来なかった。



暗闇の雲だけじゃない、アルティミシアやゴルベーザも俺達の仲間だ。
今頃セシルは、ゴルベーザと再会して喜んでいるだろうな。
俺にも、こんな頃があったっけ?
俺の思い出は、死んだ親父と旅をした時位だな。




「…ッツさん、バッツさん」
「ん?子リン……」
「どうしたんですか、ぼーっとして」
「いや、ちょっとな」
「もうすぐですよ、兄ちゃん達の所までは」




今度は子リンが、俺を先導している。
未だに腹が立ったのは、ケフカのあの言い方だ。
何がモンスターだよ、ティナの心を壊そうと企んでるだけじゃねぇか。
あいつだけは、絶対許さねぇ。



これ以上あいつに、ティナを苦しめさせて溜まるか。
俺がティナを、守るんだ。
皆に誓ったもんな、ティナに何かあったら俺が駆け付けるって。
けど本当に、俺はティナを守れるだろうか。




「バッツ!子リン、探したぞ」
「兄ちゃん、皆」
「ったく……これ以上俺達に心配掛けんなよ、子リン」
「えへへっ!眠れなくて、湖に行ってたんだ」
「あのな…何回も言うだろ?外に出たい時は、必ず俺に一言言って置けって」
「………うん、分かってる」
「でも、無事で良かったよ」
「えぐっえぐっ!ごめんね、兄ちゃん」



リンクと、感動の再会だな。
本当にあいつらは、同一人物なんだろうか。
全然違うと、俺は思うけど。
大いに泣く子リンを、リンクは優しく受け止める。



一番選ぶ道を、作るんだ。
今は、そっとして置くか。
ったく俺は、何を迷ってんだろうな。
子リンに守るって言っといて、その場から逃げようとする。



――――――クリスタルはコスモスが皆に託した力だ、皆を守ると言う事は…コスモスの願いを守ると言う事になる。―――――――――


クリスタル…絶望を打ち破る力、か。
俺のクリスタルは、ダイヤのような結晶だけどさ。
ティナは召喚石だし、クラウドはマテリアだ。
皆にも、大切な人は居るって事なんだな。




「どうした?バッツ」
「………リンク、お前はどうしてゼルダ姫を守ろうと思ったんだ?」
「俺の大切な人だし、一番守りたいと思ったからさ」
「………そうか」
「ゼルダは…そんなに弱い姫じゃない、前にプリンが言ってたのを思い出したんだ」
「…………」
「彼女の変身するシークは、立派な戦士だった」
「まるで俺が、か弱いみたいじゃねぇか」
「そんな事ないよ!俺もマルスも、あんたが弱いなんて思っていない」
「…………」
「俺達は調和の神に呼ばれた戦士なんだ、だからさ…俺達は最後まで戦う事を誓った」
「………リンク」
「あんたが子リンを慰めてくれたように、今度は俺が…あいつとゼルダを守る番なんだ」
「………俺は、お前のように強くないぞ」
「俺達は仲間だ、そして俺は…あんたを一番の友人だと思っている」


リンクはどうして、こんな俺を受け入れてくれるのかな。
あの時はたまたま、そう言っただけなのに。
それでもお前は、俺を信じてくれる。
同い年であり、支え合う仲間って事か。




今回はお前に助けられたよ、リンク。
確かにそうだよな、俺達には強い絆がある。
戦士と旅人、この2つの繋がりは誰にも負けない。
へへっ!俺にそんな事言うと、子リンが嫉妬するぞ?リンク。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月18日 (水) 08時23分 [1250]   
第28話「リンクの決意。」


――――――あんたが子リンを慰めてくれたように、今度は俺が…あいつとゼルダを守る番なんだ。―――――――


あいつの言ってた言葉が、何度も俺の中から目覚めて来る。
リンクは本当に、子リンとゼルダ姫の事を考えていたんだな。
可笑しいな、子リンが居ないぞ。
そしてティナも、居ない。



子リン達はきっと、静かな場所が落ち着くんだな。
そう思った俺は、窓から外を見上げる。
ん?あそこに居るのは、子リン。
ったくあいつは…、リンクに心配されるぞ。




「子リン!」
「バッツさん……」
「一緒に戻ろうぜ、リンクが心配すると行けないからさ」
「……バッツさんは知ってるんですね、兄ちゃんの気持ちを」
「あいつの決心には参ったよ、俺も」
「……ゼルダ姫だけじゃなく、僕の事も守りたいんだね」
「ああ!あいつの覚悟は、最初から決まってたんだ」



今思うと、羨ましくなって来たな。
子リンはあれから、泣かなくなったけど…どうしても不安そうだ。
だけど俺は、ティナの居ない旅なんてしたくない。
何とかして、彼女を探さないと行けないんだ。



ティナを探しに行こうとしたら、子リンに腕を掴まれていた。
頼むから離せよ、子リン。
だけど子リンは、掴んだ手を離そうとしなかった。
もしかして、俺と一緒に戻りたいのか?こいつは。




「ティナさんの事なら大丈夫です、兄ちゃんが見付けてくれるから」
「……そうだと、良いけどな」
「バッツさん!兄ちゃんが言ってた事、お忘れですか?」
「……あっ!」
「兄ちゃんは本当に、貴方とは親友で居たいそうなんです」
「…………」
「僕には玉君が話し相手になってくれるから、何も心配しなくても大丈夫です」
「………」


そうだったな、こいつと玉葱は一番の仲良しだったな。
お互い性格は似てても、仲間の事を一番に考えてる。
でも俺は、ティナと離れる事なんて出来ない。
一緒に居たくても、別れは来てしまう。



混沌の神・カオス、か。
あいつの力は、今までの奴等とは大きい。
そんな神に、俺達は無事に倒せるだろうか。
今更俺が、こんな所で弱音言ったって仕方ねぇよ。



「ティナは既に気付いてるんだな、俺達が倒す神を」
「ええ!私達の倒す敵は、混沌の神・カオス」
「……今のカオス軍団は、6人居るんだよな」
「……ケフカは元の世界に居た時から、様子が可笑しかったの」
「えっ?」
「私は元ガストラ帝国の女兵士、生まれながらに魔導の力を注入し……心を凍らされたの」
「ったく、許せないよな…帝国の奴等は」
「同じ過ちを繰り返さない為にも、私は戦うの」
「俺だってティナと同じだ、バッツがあんたを思うように…俺もあいつらを守る」
「リンクさん………」
「そろそろ戻ろうぜ!バッツ達が心配すると、行けないからさ」
「………」
「思い出せ!ヴァンが言ってた言葉を」



その頃俺達は、ティナ達を陰から見守っていた。
子リンの言う通り、リンクはティナを勇気付けていた。
あいつは俺の為に、力になろうとしてたのか。
あんたの事…疑ったりして、悪かったな。



子リンは何も言わないまま、落ち込む俺を優しく慰める。
これって、小さな友情って事になるな。
サンキューな子リン、こんな俺を慰めてくれて。
リンク…あんたの決意には、本当に参ったよ。

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第29話「マカラーニャの森。」


俺達は一度だけ、コスモスからティーダの世界を見て回るようにと言われた。
あいつの世界って、初めて行くんだよな。
ティーダやユウナは詳しいけど、俺はあまり知らないや。
そこへティファと同じ格闘家・ゼルが、俺の前に現れる。



俺はゼルから、ティーダの世界の事を詳しく教えて貰った。
ユウナのスフィアが、ティーダのクリスタルなのか。
実際に消えるのは、ティーダしか居ない。
こんなの、耐えらんねーよ。




「変わった世界じゃな、此処は」
「別に俺は皆を招待した訳じゃないッス、これはコスモスの意志だからな」
「魔物『シン』を倒すのが、この旅の目的だったそうですね」
「流石はアルティミシア、話が分かるッスね」
「………」
「?待てよ、エアリス」



どうしたんだ、エアリスの奴は。
急に様子がおかしくなった彼女の後を、ロックが追う。
アイクも後を追おうとしたが、マルスに止められた。
リンクは子リンを抱え、唖然中。




あれ?ティナが居ないぞ、何処に行ったんだ〜こんな時に。
辺りを見渡すと、ティナはゼルダ姫と一緒に離れた場所で話していた。
あー、人が沢山いる所は好きじゃなかったっけ。
しかし……、何の話をしてるんだ?あの2人は。




「気持ちは分かるけど、今は2人にさせて欲しい」
「どうしてなんだよ、リンク」
「ゼルダに言われたんだ『バッツさんが振り向いたら、彼を止めて』って」
「…………」
「バッツ 気持ち 理解、ただ 見守る」
「何を言ってんだ、風神は」
「『バッツ…彼女の傍に居たいと思う気持ちは分かる、でも今は、2人を見守って欲しい』っと、言ってるんだ」
「………」
「俺だって、あんたと同じ気持ちだよ。ゼルダや子リンの事は守りたいけど…今は女同士にして置きたいしさ」
「リンク………」
「エアリスの事はロックに任せて、あんたはザックスを上手く誤魔化せば良いんだ」
「……でも、あいつにはファリスが」
「今はそうだけど、彼の本心はエアリスだ」




完璧に諦めたんじゃ、無かったんだな。
ファリスがどんなに、あんたにそう言ったと思ってんだよ。
ティナだって言ってただろ、『同じ悲しみを繰り返さない為にも、私達は…進み続ける』って。
ザックスはようやく、ティナの言葉を思い出した。



サンキューなリンク、あんたのお陰で助かったよ。
今の所、風は…止まないな。
この風はきっと、俺達に道を示してくれているんだ。
へへっ!何度もあんたに支えられたな、リンク。


――――――その頃、ロックとエアリスは。―――――――


「…こんな筈じゃなかったのにな、皆に応援して貰って…笑って行けると思ってたんだ。頑張ってたのにな」
「……もう、頑張るの止めろよ。聞いたんだ!全部」
「全部?」
「………」
「そっか、知ってるんだ」
「ごめん!ほら俺、色々言っちゃっただろ?『シン』倒そうとか…『ザナルカンド行こう』とか、
エアリスがどうなるかも知らないでさ、なんつーか…やな思いさせたかなって。……悪かったな」
「ううん…そんな事ないよ、楽しかった」



話の続きをしようとしたが、ロックは一旦海に潜る。
エアリスはそんな彼を、指笛で呼ぼうとした。
少し離れた場所にロックは立ち上がり、仰向けになりながらエアリスと話す。
これって本編だと、ティーダとユウナになるよな。



ロックがティーダで、エアリスはユウナって事になる。
うん、良い組み合わせだ。
遠い未来を語るように、2人は暫く話し始めた。
だが突然、エアリスに異変が起きた。



「…どうした?」
「出来ないよ…出来ないんだよ、行けないよ」
「………」



エアリスはそのまま泣き始め、ロックは彼女の両肩を持つ。
彼の言葉を待つエアリスだが、ロックは変わった行動に出た。
ちょっお前、そこでキスすんのかよ。
本編でも…そうだったよな、確か。




2人の温もりが1つになり、ロック達はそのまま潜り出した。
海の中で甘くなり、2人に笑顔が戻って来たんだ。
くそーっ!俺も早くFF10を購入して、その場面見たいぜ。
笑いながら2人は、お互いの髪に触れ合う。




やべっ…想像してたら、泣きそうになって来た。
あいつらの海の中でのキスは、簡単に見せる事が出来ない。
2人にならないと、滅多に見られないからな。
っつーかロックの奴、バンダナを着用したままだぞ。



2人はそのまま、手放さないだろうな。
くそっ!羨ましいぜ、あいつらが。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月19日 (木) 14時20分 [1252]   
第30話「エアリスのスフィア。」



エアリス達はあれから戻らず、2人は甘くなっていた。
確かに一緒に居たいのは、分かるけどさ。
そこまで見せなくても、良いんじゃねぇか。
俺は…別に反対しないけど、リルムが納得するかどうか分からないしな。



「皆…本当に良いの?あそこに着いたらエアリスお姉ちゃんは……」
「リルムの気持ちは、凄く嬉しいんだ。でもね、私はもう、引き返さない」
「引き返せなんて言わないよ!ねぇ考えようよ、エアリスお姉ちゃん助かる方法…考えようよ」



その時、エアリスのスフィアが落ちた。
このスフィアは確か、ユウナが持ってた奴だ。
そうだったな、この世界に居るって事は…役が逆になるのか。
エアリスに抱き締められるけど、リルムはずっと泣いたままだった。



お兄さんに宜しくと彼女は言うが、リルムは猛反対。
皆が動き出し、ロックは落ちていたエアリスのスフィアを拾い上げる。
中から聞こえてきたのは、静かな波の音。
此処からだな、エアリスが想いを伝えるのは。



「ザックス…初めて会った時の事、覚えてる?あれは、貴方が空から降って来た時だよ。
私もあの時は…何が起きたのかよく分からなかったけど、一緒に話している内に…少しずつ分かって来たんだ」



2人の出会いは、ザックスが伍番街に落ちて来た時の事。
あれは、ザックスが任務中に起きた事だ。
そんな出来事を知ってるなんて、凄いなーエアリスは。
ロックは静かに、彼女を探し出していた。



俺はその頃、チョコボをリンクと一緒に見てたからな。
色んな世界にチョコボが居る事を、彼に教えたかったんだ。
ティナは彼の幼馴染・ゼルダ姫と、再び会話中。
女同士と男同士の会話って、悪くないかもな。




「なぁバッツ、俺達がこの世界に来たって事は…どう言う設定なんだ?」
「んー!キマリやアーロン、ワッカ ルールー達は変わんないかな」
「リルムがリュックって事か、それって」
「そ!そしてエアリスは、ユウナの役だ」
「……慣れるだけでも、苦労するよな」
「そうだけどさ、エアリスだって頑張ってんだぞ」
「これ以上言ったら、俺達の方が怒られるよな?あいつに」
「ああ!ロックはこう見えても、エアリス一筋だしな」



ロックに怒られると予想し、リンクは怯え出す。
そんな顔すんなって、子リンが傍に居たらどうすんだよ。
子リンの奴は、お前とは逆さ。
あいつは、ピカチュウの怒りに堪えられないんだ。




今の所彼に、恐怖は無い。
相変わらず、玉葱と仲良く話してるからな。
それはそれで良いと、俺は思うぞ。
はぁー早く終わって来んないかな、この世界の物語がさ。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月19日 (木) 19時14分 [1253]   
第31話「仲間との語らい。」


何か、イメージがティナの世界っぽいけど。
今まで仲間にしたメンバーとか、紹介したいからな。
俺のチームには、リンク セリスが居る。
普通は4人編成だけど、PTはFF8の設定だ。


飛空艇・ブラックジャック、ティナの世界の乗り物だ。
勿論、この船の何処かにコスモスが乗っている。
よしっ!皆と話をしに行こうぜリンク、セリス。
クスクス笑うセリスと、温かく受け止める勇者・リンク。



「思い出の中でじっとしてくれ…只の独り言だ、気にすんな」←シャドウ
「父さん…私、必ず父さんの仇を討つわ」←ファリス
「俺…ケフカを倒す!必ず倒すぞ」←ピカチュウ
「ねぇ!僕…此処に居るのは暇だよ、僕も連れてって」←子供リンク
「さっさと、あのうひょうひょ野郎を倒しに行こーよ」←リルム


そうそう、言い忘れたけどさ。「←」の記号は、誰が言ってるかって事を表しているんだ。
リルムは相変わらず、言葉が乱暴だな。
俺が一番気になるのは、リンクの身長だな。
こいつは俺やセシル ティファ ファリスと同い年だけど、高さがどの位なのか気になって仕方ないんだ。



ティナに話し掛けると、俺に自分の想いを伝えてくれた。
勿論さ!ケフカを倒す時は、必ず連れて行くよ。
クラウドに声を掛けると、亡き帝国将軍・レオの言葉を思い出していた。
あいつも一度、俺達の味方で居てくれたもんな。
ピカチュウと同じ電気鼠のピチューに話し掛けると、俺の事を心配していた。



「あの時…希望を捨てなくて良かった、それが未来へと」←マリベル
「兄さんや皆さんと一緒なら、僕は安心です」←アルス
「君の様な明るい青年に会えて、良かったよ」←マルス
「おーーーーーーし」←マッシュ
「故郷であるサロニアの為にも、私は戦います」←アルス王
「俺が死んだら、世界中のレディが悲しむからなー」←エドガー
「これで最後の戦いになりますね、バッツ」←アルティミシア
「俺達の力で、平和を取り戻す」←ロック
「親父………」←ティーダ
「私達の力を、ケフカに思い知らせてやりましょう」←ゼルダ



嬉しい事を言ってくれるな、ゼルダ姫は。
まだまだ沢山仲間は居るけど、流石に全員書くのは疲れるぜ。
リンク!これからもお前が、彼女を守ってやれよ。
って聞いてたのかよ、セリス。



人の事は言えない、か。
確かに、その通りだけどな。
まだまだ、旅は続きそうだぜ。
これ以上お前に…世界を破壊させるもんか、ケフカ。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月20日 (金) 07時38分 [1254]   
第32話「バッツと先代の魔女・イデア。」


今までバッツ視点でしたが、此処からはリンク視点に変わります。
学バロ編では引き続きティーダ視点になりますので、ご了諾下さい。
初めての語りですが、彼なりに頑張ろうと思います。



――――――バッツと先代の魔女・イデア。――――――



いつだったかな、俺が魔女イデア様の事を知ったのは。
最近知ったのは、スコールに聞かされた時だ。
彼女は何回も魔女になり、先代の魔女から引き継いだらしい。
先代の魔女って一体、どの位居るんだよ。



「思い悩んでいるようだな、勇者・リンクよ」
「あんたは…カオスの」
「元カオスだ!今の私はそなた達の仲間だ」
「ゴルベーザと言ったな、彼は…バッツはこれからどうするんだ?」
「私の弟・セシルなら、その者の事を知っている」
「……あまり知ってるって感じがしないんだ、あいつを見ると」
「リンク……」
「俺はセシルの事あまり知らないし、対して知ってる訳でもないんだ」
「………そなたは、心が優しいのだな」
「バッツと話してるとさ、迷いなんか吹っ飛んじゃうんだ。俺に勇気を与えたり…笑顔を見せてくれたからな」
「そなたは感謝しているのか?調和の神に」
「ああ…してるよ、俺達を呼んでくれた神様だからな」
「あの娘は…ティナは今も、力を恐れている」
「えっ?」
「彼女は長年の間、帝国の兵器として利用されていたそうだ」
「!そんな、嘘だろ……」
「今はそなたの幼馴染が、彼女の力を抑えている」
「……ゼルダは、そんなに弱くなんかないよ」
「私はそこまでは言っていない、そなたが彼女を守れば良いのだ」
「……勿論そのつもりさ!ゼルダだけじゃない、子リンも…俺が守って見せる」



ゴルベーザは確かに、元カオスの戦士だ。
混沌の神に仕えし者は、最後まで主に仕えなければならない。
ガストラ帝国直属の魔道士・ケフカの狙いは、生まれながらに魔導の力を持つ少女・ティナ。
何であいつはそこまで、彼女を狙うんだ。



そんなの、俺が考えたって何の意味もない。
くそっ!それじゃ、壁と話してるのと一緒だ。
なぁゼルダ、こんな時…俺はどうしたら良いかな。
少しでも俺は、バッツの力になりたいんだよ。



「おいおい、そんなに拗ねるなよ兄ちゃん」
「誰が拗ねている?」
「お前さんにも、守るべき人がいんだろ?だったらバッツのようにさ…おめぇも前に進めば良いんだ」
「……別に、俺は」
「『仲間の言う事は聞くもんだろ?』って、あいつが言ってたんだ」
「……ティーダが?」
「ああ!あいつはこのジェクト様の餓鬼だ、多少空気読めないとこもあるけどよ」
「あははっ!あいつらしいな」
「それでこそお前さんだ、少しは元気になっただろ?」
「完全にって訳じゃないけどさ、あんたと話してたら…少しだけ元気が出たよ」
「そうか!まぁ…また何か悩んでる事があったら、あの兄ちゃんに話せよ。お前さんにとっては友人だしな」
「ああ、そうするよ」



ジェクトさんにまで声を掛けられるなんて、思わなかったな。
俺に取ってバッツは、一番親しい友人だ。
彼は何でも知ってるし、俺達の知らないこの世界なら…話してくれると思う。
ゼルダの事は好きだけど、子リンは弟みたいなもんさ。



俺があいつの傍に居てやんないと、震えるからな。
子リンはほとんど怖い物知らずだけど、仲間の怒りには耐えられないちょっぴり臆病者だ。
特に子リンが恐れているのは、ピカチュウの怒り。
流石に俺にもさ、耐えられんけどな。




「貴方とリンクさんは、仲が良いのですね」
「どうしました?急に」
「いえ!ちょっとだけ羨ましいと思いました」
「………アルクゥが復活し、俺達にも平和な世界が見えてきたような感じがするんだ」
「ケフカを倒さない限り、私達に平和な未来はありませんよ」
「約束したんだ!俺はティナに、守ってやるって」
「先程ゴルベーザさんとジェクトさんが、リンクさんに声を掛けていましたよ」
「別に、俺が気にする事じゃないんだ」
「何故です?」
「あいつらはリンクを励ましているからさ、そこは俺の出る幕じゃないって事ですよ」
「………成長しましたね、バッツ」
「それは、こいつのお陰ですよ」



バッツが取り出したのは、幸運のお守り。
その羽根を見に付けることで、徐々に記憶を取り戻して行く。
仲間の事だって、見守りたい。
あの時は、ゼルダに支えられたからな。




今度は俺が、彼女を支える番だ。
いつまでも彼女に支えられたら、カッコ悪いしな。
子リンの事もあるし…今の俺には、2人が必要なんだ。
そしてケフカ、あんたは必ず…俺達の力で倒してやるぞ。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月20日 (金) 14時30分 [1255]   
第33話「リンクとヴァン、お互いの誓い。」


――――――混沌の神・カオスと戦う為、俺達は調和の神・コスモスから力を与えられていた。
この力は戦う事で俺達の意志に馴染み、やがて…クリスタルに形を変えるのだと言う。
カオスの戦士達と戦い、クリスタルを得て…混沌の神・カオスへと挑む。――――――


――――――リンクとヴァン、お互いの誓い。―――――――


俺は、何を迷っているんだ。
コスモスに呼ばれ、世界を救う為に俺達は此処に居る。
ティナの力を狙うカオスの戦士・ケフカは確か、ガストラ帝国直属の魔道士。
そんな奴に彼女を渡したら、バッツの怒りが大きくなる。



あいつが暴走する前に、俺が上手く説得しないと駄目なんだ。
どうしたら、あいつを支えられる。
考えろ、考えるんだ…俺。
こんなに迷ってしまっては、何の意味もない。



「どうした?リンク」
「!あんたは…ヴァン」
「そう驚いた顔をするな、俺は敵じゃない」
「………」
「コスモスは何故、お前達スマブラの戦士を呼んだか……分かるか?」
「……共に戦い、世界を救う為だろ?」
「それは間違いじゃないが、もう1つ理由がある」
「えっ?」
「一番大切な人を、守る事だ」
「一番大切な人を…俺が、守る?」
「うん!お前は既に気付いてる筈だ、自分の一番好きな相手の事を」



そうだったな、これはヴァンの言う通りかも知れない。
17歳とは思えないほどの優しさを、彼から伝わって来た気がする。
何か、安心したよ。
ヴァンのお陰で、ゼルダへの想いが分かって来た気がする。



彼の名前はヴァン、俺と同じ…コスモスの戦士だ。
ライトの話に依ると、彼は12回目の戦いの時…カオスの戦士だったティナを、ケフカから遠ざけた。
彼女達が秩序の領域に着いた時には、居なかったのか。
今回の12回目の戦いで、3人がカオス側に行ってたんだ。



「リンク……俺達はもう、カオスの戦士じゃないッスよ」
「ティーダ…、クラウド」
「俺とティナはコスモスに助けられたが、ティーダはジェクトに助けられたんだ」
「……どう言う事だ?」
「………此処では話づらい、少し離れた場所に行こうか」



クラウドは何か、隠している感じに見えた。
ティーダがジェクトの息子だって言うのは、初めから分かっていた。
一体何を考えてるんだろう、彼は。
ヴァンやティーダの前で話せない事情って、何だ。



彼に先導され、連れて来られた場所は次元の狭間。
この場所は確か、バッツがギルガメッシュと戦った場所だ。
あいつらの思い出の場所に、勝手に来て良いのか。
とにかく今は、クラウドが何を言うのか待とう。



「あんたに話と言うのは、ティーダの事だ」
「ティーダが…どうかしたのか?」
「あいつが元カオス側なのは知ってるな?そんな奴の前に、ユウナが現れたんだ」
「……えっ?」
「カオスの駒として召喚されたティーダは、ユウナの事を忘れていた」
「………」
「彼女は元の世界の出来事を話し、ティーダの記憶を呼び覚まそうとしたが…そこへ皇帝陛下が現れたんだ」
「……そいつの放った魔法が、ティーダに当たったのか?」
「……そうだ」
「ケフカは許せないが、そいつも許せない」
「!落ち着け」
「これが落ち着いてられるか、ケフカは今も…ティナを狙っているんだぞ」
「何っ?」
「………ティナの中に眠ってる魔導の力を利用し、世界を破壊する気なんだ」
「……ますます許せないな、ケフカは」



前にティナは、こんな事を言っていたな。
――――――同じ悲しみを繰り返さない為にも、私達は…進み続ける。―――――――――
この言葉はきっと、その過去を遠ざけたいかも知れない。
流石にこんな事、クラウドには言いづらいけどな。



彼女の話をしたいが、ティナがそれを許してくれるか分からない。
世界を救う為って言うのは、分かるけど。
本当にこの戦いが、平和な未来に続くのかな。
そう思った瞬間、温かい大きな手が…俺を支えてくれた。
……ごめんな、クラウド。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月21日 (土) 07時21分 [1256]   
第34話「カインの決意。」


ごめんなさい、学バロ編は暫くお休みします。
今回の作品の完結は、まだ先なのでご了諾下さい。
バツティナ リクゼルを中心に、書いて行きます。


―――――――カインの決意。――――――――


今も残るな、クラウドの温もりが。
あの大きな手で支えられるなんて、初めてだったよ。
バッツと約束したんだ、俺は…子リンとゼルダを守って見せるって。
ジェクトさんが言ってたあの言葉は、事実かも知れない。



ヤバいな、フリオニールと話し中だ。
ティナはライト、リノアと話してるし…どうすれば良い。
俺に気付き、声を掛けて来たのはブリッツのエース・ティーダ。
仕方ない、彼に話して見るか。




「な〜にを考えてるッスか?リンク」
「……なぁティーダ、俺達は本当に…カオスを倒せるだろうか」
「正直言って俺も分かんねぇけど、今は仲間がいっぱい居るんだ」
「……例え心強い仲間が増えても、カオスに勝てるとは限らないんだぞ」
「………リンク」
「『貴方の心の中の、その人を愛してあげて。』…これはきっと、大事な人の事を表していると思うんだ」
「……レイチェルの遺言ッスね、それは」
「そんなに落ち込むなよ!あんただって、大切な人は居るだろ?」
「………へへっ!そうッスね」



俺は少しでも、バッツの力になりたい。
この想いは、誰にも譲れないんだ。
暫くティーダと話していると、閃光の異名を取る女戦士・ライト二ングさんが来た。
俺とティーダの会話が気になるみたいだけど、どう言えば良いだろう。



ティーダは万面の笑顔で、俺を支えてくれた。
仲間の言う事は聞くもんだろ、か。
その台詞、ジェクトさんから聞いたぞ。
彼の父親でもあり、俺達の仲間である仲間・ジェクト。



「ジェクトと何の話をしてたんだ?リンク」
「!え、えっと………」
「焦んなよ!俺だって、気になってんだぞ」
「………」
「固まってしまったな、これは…私達の責任と言うべきか」
「……そうッスね、ライト」
「ちょっライトさん達、リンクをあまり困らせんなよ」
「ライト!俺達は邪魔だから、退散するッスよ」
「ああ、行くぞ…ティーダ」



迷った時は、バッツと話せって言われてたな。
仲間に勇気付けられたのは、ゴルベーザ達が初めてだよ。
ライトとティーダは、俺達より少し離れた場所へ行った。
バッツと2人きりになったのは良いけど、何を話せば良いんだ。


バッツはずっと、俺が話すまで待っててくれた。
本当に何を話せば良いのか、分からなくなったんだ。
これ以上…迷う訳には、行かないんだ。
決めたぞ、俺がバッツに言いたい言葉を言おう。



「バッツ…俺、子リンとゼルダを守って行くよ」
「どうしたんだ?急に」
「今まで何を話せば良いのか、考えていたんだ」
「そっか!やっと決断したんだな、お前のやるべき事が」
「ああ!本当は最初に話したかったけど、邪魔…したくなかったんだ」
「俺の事を心配してたのか…!流石だな、リンク」
「………一度守ると決めた以上、この想いは消えないよ」
「それは俺も同じ、俺はティナを守りたいからな」
「此処に居たか、バッツ達」
「カイン!」
「そろそろ行こうって皆が動き始めたぞ、それでリンク…お前は見付けたのか?」
「ああ!これ以上皆に心配掛けたくないからさ、大切な人達の為に…俺は戦うよ」
「……良い心掛けだ!俺は、セリスの為に戦うぞ」
「カイン…あんたに一言言って置く、セリスを泣かせんなよ」
「ああ、約束する」


旅人と竜騎士、2人の決意は別だった。
カインはセシルの親友で、ライバルでもある。
幼い頃から一緒に居たもんな、こいつらは。
レイチェル…あんたはこれからも、俺達を見守っていてくれ。



俺はもう…、1人じゃない。
皆が…バッツが、俺の傍に居る。
これが、俺達の最後の戦いだ。
魔道士ケフカ、俺はお前を…必ず倒して見せるぜ。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月22日 (日) 11時02分 [1257]   
第35話「子リンとリンク、互いの笑顔。」



次の翌日、ゼルダに急変が起きた。
くそっ!俺が傍にいなかったばかりに、何が起きたんだ。
すぐその場に駆け付けたのは、俺の親友・バッツの愛しき恋人…ティナ。
そうだったな、彼女とは仲が良かったな。



今は無理ですけど、落ち着いたら傍に行きます。
……ごめんなティナ、ゼルダの事は任せたぞ。
本当に情けないな、俺は。
迷う俺に肩を置いたのは、ティーダ。



「後の事は任せろ、子リンがこの先でお前を待ってるッス」
「……ああ、行って来る」
「リンク…お前ならきっと、子リンを支えれるさ」
「………バッツ」



凄い汗だ、ここまで無理をするバッツを初めて見た。
バッツ……あんたこそ、あまり無理すんなよ。
俺は確かにあんたの事だって、心配だ。
辛くなったら、ティーダに言えよ?なっ。



そう言えば、子リンが居ないな。
ったくあいつは、毎回毎回…俺に心配を掛けるよ。
彼の性格は、ティナと同じだ。
人が沢山いる所は、好きじゃない。



「兄ちゃん…ゼルダ姫は?」
「大丈夫だ、ティナが傍で看病している」
「……でも、心配だよ」
「子リン…お前だって分かってるだろ?ティナはそんなに、弱い戦士じゃないんだ」
「兄ちゃん………」
「だからさ、心配するな」
「………うん」


子リンもやっと、理解してくれた。
そうだ、その笑顔だよ。
さっき怒った事は、許してくれよな。
弟を心配しない兄なんて、何処にも居ないんだ。




今は俺達2人で、ゼルダの回復を待とう。
ティナに何かあれば、バッツが許す筈ないからな。
俺達の戦いは、あいつ…ケフカを倒すまで続く。
待ってろよ!必ず俺達が、お前を倒してやるぜ。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月23日 (月) 07時23分 [1258]   
第36話「昏睡状態の子リン。」


――――――兄ちゃんは、いつもの兄ちゃんで居て欲しいな。――――――


あの一言が、子リンの最後だったなんて…考えたくない。
俺はダーク化になって、散々子リンを傷付けた。
……逝くな、俺より先に逝くなよ。
今はただ、そう願う事しか俺には出来なかった。



この学園は、スコールの通ってた育成学校なんだな。
ゼル・リノアの2人は、アイクとマルスを案内している。
キスティスはピーチ姫と話し中、そして…肝心のバッツが此処に居なかった。
彼を探している時、とりまき風紀委員の3人と遭遇した。


「子リン 無事?」
「……まだ、目が覚めないんだ」
「……バッツには俺達が伝えて置く!リンクは引き続き、子リンの傍に居てやれよ」
「……サイファー」
「そうだもんよ!俺達でバッツを探すから、子リンの傍に居てやるもんよ」
「リンク 弱音 禁止!」



あんた達も、心配してるんだな。
彼等の言う通り、俺は保健室に戻った。
ずっとこのままなのか、子リンは。
未だに意識のない子リンを、俺はどうしたら良いんだ。




はぁ〜っと溜息を付いてると、そこへバッツが来た。
そうか!サイファー達が、此処に居る事を伝えてくれたんだな。
落ち込む俺を、バッツは何も言わずに支えてくれる。
全部…俺のせいなんだ、子リンを傷付けたのは…俺のせいだ。




「…………ストレスが溜まってたからと言って、仲間を傷付けるか?普通」
「…………」
「ティナも心配してたんだ、子リンが無事なのかって…今も不安たがっている」
「ゼルダは?」
「大丈夫さ!彼女がティナを、支えているんだ」
「そうか…良かった」




この想いは、ロックと同じ気持ちだ。
一度守ると決めた人を、失いたくないと言う想い。
今のあいつは1人じゃない、エアリスが傍に居るんだ。
玉葱は離れた所で、子リンの回復を祈っていた。




あいつは一体、何処で願ってんだろうな。
暫くした後、俺とバッツはお互いの世界の話をしていた。
バッツの世界には、リックスの村があるのか。
今度…俺も一緒にそこへ行ってみたいな、リックスの村に。

  DFF012 探求の心を持ち旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月23日 (月) 22時00分 [1259]   
第37話「リンクとライト二ング。」



バッツ…ごめん、今は1人になりたいんだ。
彼もきっと、子リンの看病で疲れている筈だ。
暫くは、そっとして置こう。
その内ティナが、あんたを探しに此処へ来るよ。



――――――別れる運命だ、仲良くしたって辛いだけって?―――――――


あのラグナの一言が、何度も耳の中から蘇って来る。
あいつこそ本当に、俺達を勇気付けるムードメーカーって事になるな。
流石に俺には、耐え切れないよ。
子リンの居ない日々なんて、出来ない。



「最近考え事が多いな、リンク」
「ライト……」
「お前が何を考えているか、私には分かるぞ」
「………」
「お前に取って子リンは、大切な弟なんだ」
「えっ?」
「実の弟のように、お前は最後まで…あいつの傍から離れなかった」
「………今はバッツに任せてあるんだ、心配ないよ」
「仲間を心配しない奴なんて、居ないんだ」
「……ッ!」
「……良く思い出せ、ヴァンがティナに残した言葉を」




本来ならあいつらは、敵対する筈だった。
カオス側に属す彼女に道を示したのは、俺と同じコスモスの戦士・ヴァン。
あいつは空賊だけど、飛空艇に乗るのが夢だ。
まるで…輝きを見る度に思い出せ、みたいな事を言われてるなー俺は。



あのクリスタルは、セフィロスの力で手にしたんじゃない。
クラウドが自分の力で、手にした光なんだ。
カオスを倒せば、この世界は安定する。
そうすれば俺と子リンも、元の世界に帰れる。



「前を見ろ、お前の事を呼んでる奴が居るぞ」
「!ゼルダ」
「良かったわ…バッツさんが、貴方の事を心配してたの」
「えっ?」
「子リンの状態が、急変したって」
「!子リン」



俺は…、何て馬鹿なんだ。
子リンの気持ちを知らずに俺は、バッツに任せてしまったんだ。
確かにライトの言う通り、俺達は本当の兄弟かも知れない。
待っていろよ子リン、今行くからな。



それまで、くたばるんじゃねぇぞ。
俺が必ず、お前を助けるからな。
急ぎましょうゼルダ姫、バッツ達の所に。
イェアー!しまった、俺って…カッコ悪ィな。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月24日 (火) 06時52分 [1260]   
第38話「玉葱の決意。」



―――――――兄ちゃん…助けて、兄ちゃん。―――――――――

!この声は、子リン。
一体どうなったんだ、あれから。
アルクゥを正気に戻す為に、俺達は魔女の拠点地となったガルバディアで戦った。
戦いが終わった後、アルクゥは正気に戻ったが…子リンの体に何者かの心が入って来た。




その心って一体、誰なんだ。
そうだ!キスティスに、聞いてみよう。
これ以上…ゼルダに悲しい想いは、したくないんだ。
彼女の事は心配だけど、今は…子リンが一番心配なんだ。



「子リンがこうなった原因?」
「ああ!キスティス…あんたなら、何か知ってるんだろ?」
「……確かに私達はあの時、心を乗っ取られたアルクゥと戦ったわ」
「………ライトは、かなり落ち込んでいただろうな」
「その可能性は高いわ!彼女に取ってアルクゥは、一番大切な人なの」
「………大切な人?ホープじゃないのか、普通は」
「そのつもりだったけど…色々事情があるの、彼女には」
「……全部、俺のせいなんだ。俺がもう少し…子リンを守ってやれば、こんな事にならなかったのに」
「誰も貴方のせいだなんて、思ってないわ」
「しかし!」
「落ち着きなさいリンク!子リンの事を心配してるのは貴方だけじゃないの…私達だって、考えてるんだから」
「………ごめん、ちょっと焦り過ぎたよ」
「彼に何かあったのかをもう少し知りたいなら、玉葱に聞いてみなさい」
「あいつに?」
「彼なら…子リンの事で、何か知ってるかもしれないわ」
「……ありがとな、キスティス」



確かに、彼女の言う通りだ。
子リンと一番仲が良い玉葱なら、あいつに何があったのかを聞ける。
そう思って探してるけど、何処に居るんだ?玉葱の奴は。
教室を後にすると、レジスタンスのメンバー・リノアに声を掛けられた。



キスティスが言ってた事は、事実だった。
彼女も俺と同じ風に心配してたよ、子リンの事。
その頃スコールは、目の前から消えたリノアを必死に探していた。
俺と一緒に居る事がバレたら、疑われるな。




「リノア!こんな所に居たのか?スコールがお前を探してたんだぞ」
「ヴァン……」
「お前もしかして…リンクと一緒に、葱坊主を探しに行こうとしてたのか?」
「うん!リンクさんだって知りたがっているの、子リン君がどうして…こうなってしまったのかを」
「こいつの案内は俺に任せて、リノアは早くスコールの所に戻れ」
「ええ!分かったわ」
「……レジスタンスをやってるのか?彼女は」
「ああ!スコールと知り合ったのは、このガーデンのパーティー。最初は言い争ってたけど、
彼女の自由な生き方が…スコールを変えたんだ」
「……再会はティンバー、って事になるのか」
「うん!葱坊主に用があるんだろ?あいつはきっと、1階の校庭に居るぜ」
「えっ?」
「子リンの意識が戻るまであいつはさ、アイクと行動することが多いんだよ」
「……いつも済まないな、ヴァン」
「気にすんなって!ティーダが言ってた事、思い出してみな」



仲間の言う事は聞くもんだろ、か。
確かに、その通りだよ。
こう見えてもヴァンは、俺より3つ下の空賊。
ファリスやゼシル バッツと同い年の俺とは、全然違う。




ヴァンに案内された場所は、校庭。
学園祭のステージだった、場所か…。
奥へ進んで行くと、話し中の玉葱とアイクを見付けた。
ミサイル衝撃のせいで、学園祭は出来なかったんだろうな。



「あっ!リンクさん」
「玉葱……」
「話はキスティス先生から聞いてますよ、子リンに何があったのかを…知りたいんですね」
「ああ…彼女から、お前なら知ってると聞いたんだ」
「……僕達がガルバディアでアルクゥと戦った事ってご存知ですよね?
彼は今まで、長年も心を凍らされていました」
「それも、彼女から聞いている」
「子リンが今も眠ってるって事は、助かる道は…1つしかありません」
「……それって、まさか」
「リンクさん…貴方が宇宙に行って、彼を助ける事なんです」
「ちょっ!なななななな何で俺が宇宙に」
「何でってそうでしょう?スコールだってちゃんと、宇宙に行ってリノアさんを助けたのですから」
「それは…そうだけどさ!宇宙って聞くと俺、落下しそうで怖いよ」
「……宇宙服を着てれば、落ちませんよ」
「宇宙服?」
「はい!その宇宙に向かうには、僕達はこれからルナゲートと言う場所に行かなければないんです」
「……そこから宇宙に飛び立つ、か」
「宇宙に行けるのは、僕達の中から3人選ばないと行けないんです」
「残ったメンバーは、アルクゥの護衛か?」
「ええ!1人はリノアさんのパートナー・アンジェロの見張りなんです」
「………」
「リンクさんなら絶対に子リンを助け出せれますよ!僕の予想は良く当たりますから」
「……ああ!頼りにしてるよ、玉葱」



誰も彼の言葉には、反発出来ない。
アイクも今は、玉葱の気持ちを思っている。
何か…先を越されたような気がするな、俺。
本当なら俺が、玉葱を励ますつもりだった。




こんな小さな騎士に、俺は慰められたよ。
ゼルダと子リンを守るって決めたのに、最近どうかしてるな。
駄目だ!こんな所で、諦めては駄目だ。
思い出せ!ジェクトさんが俺に言った、一言を。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月25日 (水) 06時48分 [1261]   
第39話「リンクの決意。」


玉葱の言ってた行先は、ルナゲート。
あそこへ通るとしても、飛空艇ラグナロクが無ければ行けれない。
そうだ!ガーデンの船で、白いSeeDの船を探そう。
そう決心した俺は、ブリッツの方へ向かう。


そこにはスコールと同じSeeD選抜試験を受け、無事に合格した二−ダが居た。
あんたの戦闘力、カッコ良かったよ。
本当はあいつを連れて行きたかったけど、今はリノアが傍に居るからな。
深く考えずに、先へ進もう。



「リンク・・・初めまして!私はシュウよ」
「ああ!キスティスから話は聞いてる、スコール達の先輩SeeDだな」
「ええ!・・・顔色が良くないけど、どうしたの?」
「・・・・・・キスティス、代わりに話してくれ」
「彼と私達はガルバディアで、心を凍らされたアルクゥと戦ったの」
「そっか〜」
「アルクゥは無事に正気に戻れたけど、今度は子リンに心を乗っ取られたわ」
「そうだったのか・・・大変だったな、リンク」
「エスタへ行くにしても、この船では無理だ」
「初めから弱音を吐くなよ、リンク」



ブリッツの下から声を掛けて来たのは、サイファー。
当然、風神と雷神も一緒に居た。
でも俺・・・、あいつに何もしてやれないんだ。
子リンの回復を待ってるだけじゃ俺、何も出来ないよ。




更に落ち込もうとする俺を、雷神は慰めてくれた。
最近・・・ティーダの残した言葉が、俺の心から蘇って来るよ。
あいつと俺は違うけど、陽気な奴だからな。
ほとんどは恋人と一緒に居るって、聞いた事がある。



「ライトさんを呼んで来るもんよ、それまでリンクは此処で待つもんよ」
「走!」
「子リンは・・・必ず助けろよ、リンク」
「・・・・・・・・・」
「此処まで来て、今更自信がないとか言うんじゃねぇぞ」



そうだよな・・・・・・、サイファー。
お前の言ってる事は、正しかった。
此処まで来て置いて、今更カッコ悪いなんて言える筈がない。
皆もきっと、そう望んでいるんだ。



でも、いつまでも皆と一緒に居られる訳じゃない。
子リンを怯えさせる魔道士・ケフカを倒すのが、俺達に残された最後の戦いだ。
俺に取って子リンは、弟的な存在だ。
その前に宇宙に行くと、魔女アデルとの戦いがある。




「どうやら、決心したみたいだな」
「ああ・・・まずはこの船で、白いSeeDの船を探す」
「イデア様から聞いたけど、彼女の手紙を持って行けば…俺達を歓迎してくれると思うぜ」
「・・・・・・アルクゥが正気に戻れたのは良いが、今度は子リンが心を凍らされたのか」
「・・・・・・ごめん、ライトさん」
「そんな顔をするな、お前が強くならないで・・・誰があいつを守る」
「・・・・・・ライトさん」
「私達は調和の神の召喚を受けたんだ、仲間を守ると言う事は・・・彼女の願いを守る事になるんだぞ」
「そうだぞリンク、俺達は1人じゃないんだ」
「・・・・・・ありがとう、2人供」



バッツ・・・ライトさんが傍に居てくれたら、心強い気がする。
毎回彼には、助けられてばかりだ。
俺は親友を守りたいのに、いつも守られてる気がするんだ。
彼はティナの恋人、彼女を手放したくないと言う気持ちは・・・誰だって同じだ。



次の目的地は、白いSeeDの船に行く事になった。
先代の魔女・イデア様からの手紙を渡せば、彼等は歓迎してくれる。
ゾーンやワッツもきっと、その船に乗っている筈だ。
俺が子リンの事を守れなかったと言ったら、ゾーンは怒り出すな。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月25日 (水) 09時13分 [1262]   
第40話「白いSeeDの船。」


セントラ大陸の何処かに、白いSeeDの船がある。
そこへ行ってみよう、今回のイデア様は完全に俺達の仲間だからな。
彼女を3rdPTに入れ、俺の傍にはバッツを入れる。
船に着くと、白いSeeD達が現れた。




この時に役立つんだな、イデア様の手紙は。
船内に行くと、レジスタンスの2人と再会。
ティーダと同じ『ッス』が口癖のワッツと、リノアの事を一番に考えるゾーン。
この2人は、相変わらず変わってないな。



「子リンは一緒じゃないのか?」
「魔女だったアルクゥと俺達は戦い、それ以降子リンは今もガーデンで眠っている」
「お前のせいじゃないさ!俺達だって、仲間を救う事に必死で頑張ったんだぞ」
「そうですよ!事情を話せば、ゾーンさんだって分かってくれます」
「バッツ・・・イデア様」
「その為に俺が傍に居るんじゃないか!元気出せよ、リンク」
「私は白いSeeDの子達と話して来ます、少し待ってね」



そうだった・・・此処の奴等は、彼女のSeeD。
ワッツからエスタやキャビンに居る人の事を聞いたり、カードでバトルしたり出来る。
何で彼が、アンジェロのカードを持っているんだろうな。
一番選ぶ道を、作るんだ。




俺とワッツのカード勝負が始まった、こっちにはイフリートやオーディン ケルベロスなどのカードがある。
これは・・・・・・避けられない、大事な勝負だ。
相手よりも多くポイントを取った方が勝ち、と言うルールだ。
嘘っ!一発で勝って、アンジェロのカードを手にしたぞ。



「わ〜強いッスね、リンクさんは」
「・・・・・・・・・別に、嬉しくないさ」
「またまたー!本当は、嬉しい癖に」
「ばっ!俺を茶化すなよ、バッツ」
「仲良いッスね、2人は」
「・・・・・・大事な仲間なんだよ、バッツは」



あーくそっ、今になって恥ずかしくなって来たよ。
赤面のまま俯く俺だけど、ゾーンに励まされた。
彼はレジスタンスに居た時も、励ましてくれたよな。
俺は別の王国の勇者だし、今はコスモス側として戦ってるんだ。



弟的存在の子リンを助ける為に、俺の戦いは続く。
目を覚ましたら、ずっと一緒に居たいんだ。
これ以上・・・あいつの辛そうな顔は、見たくない。
いつ暴走するか分からないけど、今は助ける事を考えよう。



「リンクさん・・・バッツさん、こちらにどうぞ」
「急ぎなさい、2人供」
「じゃあなリンク・・・バッツ、また何処かで会おうな」
「あっそうだ!例の写真集、渡すのを忘れてたぜ」
「!これって『となりのカノジョ』何であんたが持ってんだ?」
「……ティンバー・マニアックス社で見付けたんだ、あんたがこれを好きだと言う事をリノアから聞いたんだ」
「そうか・・・元気にしてるか?リノアは」
「ああ!今はすっかり、スコールと甘くなってるけどな」
「あははっ!あの2人らしいな、じゃあ例の写真集・・・ありがとな」
「・・・・・・・・・」
「そんな暗い顔すんなって!お礼にこの2枚やるからさ」
「ちょっ!このカードって、まさか」
「ああ!シヴァのカードだ、この世界ではG.Fと呼ばれているんだぜ」
「行こうぜバッツ、イデア様を待たせる訳には行かないだろ」
「!そうだったな・・・じゃあなゾーン、ワッツ」




レジスタンス組織の2人と別れ、俺達はキャビンへ向かう。
やっと歓迎してくれたんだな、俺達の事。
情報に依るとこの船は、エスタに行くと居なくなる。
今しかいないって事だよな、これって。




俺はその頃深く考え続けていたが、バッツとイデア様はリーダーの話に参加していた。
この白いSeeDの船は、彼女の船なのか。
長い話は・・・、どうも苦手だ。
子リン!もう少しの辛抱だ、俺が戻るまで・・・待ってろよ。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月26日 (木) 11時31分 [1263]   
第41話「兄としての慰め、子リンへの想い。」


白いSeeDの船で、ワッツから色んな情報を聞いた俺達は・・・ガーデンの船に戻った。
あの船には、エルオーネの姿はない。
どう言う事だろう、何故彼女は居ないんだ。
迷っても、前には進めない。



次の行先はとうとう、エスタになった。
玉葱は確か、ルナゲートに行きたいって言ってたよな。
子リンの為に、あいつは俺の力になろうとしてる。
行動力や素早さが抜群のあいつの気持ちには、誰も逆らえる事は出来ない。




「・・・(行こうぜ子リン、彼女が俺達に合わせてくれる)」
「大僕ー、子リンを背負って何処に行くの?」
「・・・・・・エスタだ!子リンを助けるには、それしかないんだ」
「・・・・・・最近、子リンに甘いんだね」
「お前よりこいつの方が、可愛いしな」
「・・・・・・(しょぼん)」
「ピチューの所に戻ってろ、俺の道を邪魔するな」



子リンに守られてばかりじゃ、俺の気が収まらない。
ゼルダは守りたいけど、一番心配なのはこいつなんだ。
どうすれば俺は、子リンを救えるんだ。
あんなに笑ってたり、俺の事を心配してくれたりしたからな。



流石に遠いよな、エスタは。
あそこへ行けば、全てが上手く行くなんて限らないんだぞ。
暫く見てない内に俺は、変わったな。
最初は子リンの為に此処まで来た、あいつは良く微笑み・・・俺に沢山笑わせてくれた。



「・・・なぁ子リン!俺がお前を抱き締めたのは、もっと一緒に居たいからなんだ。
皆に羨ましがれても気にはしないけど、バッツならきっと・・・怒り出すと思うぜ。
・・・今の一言は、あいつに言うなよ」



意識がないのに、まるで俺は1人で話しているような感じがした。
子リンには早く目を覚まして欲しいし、もっといっぱい笑って欲しい。
お前にもっと触れて居たいし、生きてるって実感したいんだ。
安心しろ!俺が必ず、お前の閉ざされた心を解放するからな。



・・・何を言ってるんだ、俺はいったい。
子リンの中には、呪われた心があるんだぞ。
こんな事出来るのは、ケフカしかいない。
あいつは・・・、未来の世界の魔道士だ。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月27日 (金) 06時06分 [1264]   
第42話「アルクゥを仲間に、宇宙への道。」


―――――――いつまでも兄貴に甘えてっからだよ、男なら自立しろ。――――――――



俺が・・・行けなかったんだ、あの時は。
マリオがお前に酷い事を言ったのに、守れなかった。
あんなにこいつの事を守るって、バッツと約束したのに。
・・・・・・くそっ!俺は、自分が情けない。



ガーデンを出てから、時間は大分経った。
次の行き先がエスタと聞いたのは分かったけど、こんなに遠いなんて知らなかった。
俺に取って子リンは、一番大切な弟だ。
俺達は同一人物か何かじゃないよ、プリン。



「あっ!来ましたね、リンクさん」
「子リンはまだ、眠ったままなんですね」
「きっと・・・何処かの国の姫様がキスをすれば、目が覚めるかも知れませんね」
「そんな事を言う為に、俺達は来たのか?」
「エスタへ行くんですよね、僕達も一緒に行きます」
「実はねリンクさん、僕達・・・アルクゥの護衛なんです」
「・・・・・・行きましょう、リンクさん」



アルクゥの望んだ願いは、魔女の力を抑える事。
こうなったら再び、彼を操るかも知れない。
ホープと玉葱が先に来てるって事は、他の奴等も一緒に行くって事だろうな。
もう決めてあるんだ、俺と一緒に行く仲間を。




アルクゥは今回の旅の目的について、ホープ達に教えていた。
こんな長そうな説明は、どうも苦手さ。
俺達が一緒に行くって事は、ゼルダも一緒に行くって事になるよな。
駄目だ!今回ばかりは、相手が多過ぎる。




「・・・子リンを、見捨てたくないからか?」
「クラウド・・・・・・」
「あんたがゼルダ姫に何を言いたいのか、俺には分かる」
「・・・・・・・・・・・・」
「俺達に取って、あんた達兄弟は大事な仲間だ」
「早く子リンが、目を覚ましてくれると良いけどね」
「今の子リンはリノアのように、昏睡状態なんだぞ。そう簡単に・・・意識が戻るとは限らないぞ」
「スコールの言う通りだ!アルクゥが行くなら、私も彼の護衛としてお前達に付いて行くつもりだ」
「ライト・・・・・・・・・」
「リンク!お前にはまだ話してなかったな、私の知ってるアルクゥはな・・・外遊びより読書が好きなんだ」
「セリスのように、ロマンティックな本を読むのか?」
「いや!学者への道や、どうやって仲間を理解するかと言う難しい本に・・・彼は興味深々さ」
「・・・・・・そうか」
「私はこの戦いが終わったら、アルクゥと一緒にイデア様の家に残る」
「何で?」
「・・・好きになった人を、目の前で失いたくないからだ」



ライト・・・あんたは、変わったな。
最初は冷静過ぎて、仲間の気持ちを受け入れなかった。
俺達の仲間になってしばらく経ったけど、アルクゥが彼女を変えたんだ。
その為にライトは、あいつの為に戦っている。




元コクーンの兵士だが、今の彼女はコスモス軍の仲間。
今回秩序の領域に残ったのは、さすらいの旅人・ロックと花売りの少女・エアリス。
って言うかさ、今のメンバーの方が結構多い気がするんだよな。
ゼルダはティナと話しているし、今はそっとしといた方が良いな。




「おーい皆、戻ったぞ」
「ピカチュウ達がエスタへ行ける道を、調べに行ってたんです」
「リンク・・・元気か!子リン、まだ眠ってんな」
「ははっ・・・!子リンの寝顔って可愛いよな」
「・・・・・・からかってんのか?」
「おっ!照れてんのか、リンク」
「茶化すなよ、バッツ達の前で」
「どうでしたかピカチュウ、マルスさん。向こうの方は」
「んー簡単にエスタに行くのは、無理だな」
「何故です?」
「あの峠の何処かに、モンスターが居るんだ。それもアンデッド系のボスだと聞いてるぜ」
「アンデッド系のモンスターには、回復系の魔法が有効だ」



成程・・・、この世界には魔法と言うコマンドがあるのか。
敵から魔法を吸い取る機能をドロー、召喚を呼び出す機能はG.F。
このG.F正式名称は、ガーディアン・フォースだ。
トゥーンの言う通り、俺と子リンは剣士組だ。




何と言われても、俺達は前に進むだけだ。
エスタ・エアステーションに行き、オダイン博士に会う。
名前しか聞いた事ないからな、どんな人なんだろう。
エルオーネに会う為にも、俺達は・・・進み続けるんだ。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月30日 (月) 06時09分 [1265]   
第43話「仲間達の笑顔。」



――――――赤き翼のセシルは、そんな弱音は吐かない筈よ。私の好きなセシルは……――――――



何だろう、ローザが言ってた事が気になって仕方ない。
ステータスを見てたけど、現在のレベルで強いのは子リン。
彼はLv.97、アルクゥを正気に戻す為…イフリートを付けさせたからな。
俺はLv.75、持ってるG.Fはケッツァクアトル。



確かシヴァは、ティナとゼルダの方が相性が良い。
よしっ!今回は、俺の親友・バッツと…その恋人・ティナを連れて行こう。
えっと…バッツには、セイレーンとディアボロスを付けさせる。
こいつが居れば、エンカウントを防げる筈だ。



「リンク・・・貴方なら大丈夫だから、勇気出しなさい」
「ゼルダ……」
「ティナの事、お願いね」
「……子リンの事、お願いします」
「どうしたんだい?玉葱」
「……怖いんだ、もし子リンが…宇宙で暴れたりしたら」
「心配するな!俺は1人じゃない、バッツとティナが一緒に居てくれるんだ」



少しでも兄貴らしいとこを見せないと、皆に馬鹿にさせる。
玉葱…お前の気持ちは、俺には良く分かるぜ。
これは…誰かを救う為の、旅なんだ。
子リンの強さを上回らない為に、闇の使者を連れて行く。



予想通り、アンデッドボスの登場だ。
俺とティナは相手からケアルラやケアルガで放ち、相手にダメージを与える。
その間にバッツは、メルトンを使って…あいつの体力をなしにする。
やっぱりメルトンは、凄いな。




「バッツ…いつの間に入手したの?メルトンを」
「ゲイラって野郎からドローしたんだ、相手の魔法を奪うような感じのシステムだし」
「……持ち数、多いよね」
「へへっ!そうだろ」
「ティナは何の召喚獣を付けたんだ?」
「私は…シヴァとブラザーズ、あまり効果ないけどHP強化の為に装備したの」
「シヴァを集中に使ったら、ブラザーズの相性が減っちまうよな」
「………………」
「リンク!俺達はお前を信じて此処まで来たんだ、悩んでばかりじゃ…先には進めないぞ?」
「……そうだな、ありがとうバッツ」




今回は、バッツに励まされた。
一番最後の台詞は、玉葱の言葉だ。
バッツのLv,は67、ティナは59だ。
滅多に入れない彼等を選んだのは、正しかった。




この旅の最中に、俺がおかしな真似をしないように見張って貰っている。
いや、おかしくなるのは子リンの方だ。
宇宙では操られ、封印された魔女・アデルを蘇らせてしまうからな。
何とかして、その復活を阻止しないと行けないな。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月31日 (火) 06時37分 [1266]   
第44話「バッツの想い。」



その頃、俺達は無事にアンデッドモンスターを倒した。
こいつからはケアルガやレイズと言う、回復があるなんて知らなかった。
セリスの使う、魔封剣とは違うんだな。
偶数の世界に依ると、皆のジョブは決められている。



バッツの場合、原作では風 水 火 土のクリスタルを借りて…ジョブチェンジすることが出来る。
WoLの場合は、その逆だ。
何かの尻尾があれば、ジョブチェンジ出来る。
4つのクリスタルって事は、玉葱の世界も一緒って事か。



「どうしたリンク、そんな深く考えた顔をして」
「……親友である俺が言うのもなんだけど、あんたはティナの事…どう思ってるんだ?」
「当然!俺は彼女を愛してるさ、ティナの中には…眠っている魔導の力があるからな」
「魔導の力?」
「ああ!彼女は元の世界に居た時、力を抑えられてたんだよ…ケフカに」
「………ますます許せないな、ケフカは」
「リンク………」
「今回のケフカの狙いは、子リンと魔女アデルを1つにする事だ。そんなの…俺が絶対にさせない」
「リンクさん…そこまで貴方は、子リン君の事を」
「苦しそうなあいつの顔なんてもう、見たくないんだ。子リンにはもっと…いっぱい笑って欲しい」




カッコ悪いよな、今のは。
今更涙が流れて来たし、バッツ達を困らせてしまった。
俺は何て、情けない勇者なんだ。
子リンが復活したとしても、上手く行くとは限らないんだぞ。




俺はあの時、皆にあいつの事守るって言ったんだ。
今頃気付いたって、遅いよな。
俺が涙を流そうとした瞬間、小さな手が俺を支えてくれる。
この温かい小さな手は、ティナなのか。



「落ち込まないで!貴方の笑顔が曇ったら、私……」
「……これが、落ち込まずには居られないんだ」
「リンクさん………」
「俺の願いは…ただ1つ!子リンが完全に、目を覚ましてくれる事だ」
「子リンを助け出すにしても、あいつの中にある呪われた心をどうにかしないと行けないな」
「その為にあの人が居るだろ?俺達を過去へ導いてくれた人が」
「……エルオーネさん?」
「ああ!その人の力で、子リンの心をこっちの世界に戻せる事が出来るかも知れない」
「何か暫く見ない内にお前、成長したな」
「俺は何もしてないさ、でも子リンが…そんな俺を変えてくれたんだ。今度は俺が、あいつを助ける番さ」




つい調子に乗って言っちまったけど、バッツ達はそんな俺の気持ちに答えてくれた。
信頼する仲間が傍に居るなら、俺は頑張れる。
ゼルダからは、俺と子リンがずっと一緒に居られる事を望んでいるんだ。
獣化になった時俺…、あいつの傍に居たいと思ったからな。




何も言わないまま、あいつが居なくなるなんて耐えられない。
この世界の事は守りたい、それ以上に子リンは助けたい。
ケフカを倒すまで、俺達の戦いは続くんだ。
お前にこの世界を、好き勝手な真似はさせないぞ。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月31日 (火) 12時58分 [1267]   
第45話「宇宙へ出発とライト二ングの決意。」



謎の山を行き、アンデッドモンスターを倒した。
此処から先に見えるのは、科学の国・エスタ。
何だろう、この先に嫌な予感があるんだよな。
スコールの話に依ると、エスタに着いた途端…過去へ行ってしまう。




俺はラグナで、バッツはキロス ティナはウォードになるのか。
俺だけ固定って、可笑しくないか。
妖精さんのように戦うってあの人は言ってたけど、そうじゃないんだ。
俺達が導かれるのは、過去の世界。



「宇宙に行くにしても、子リンは固定だ」
「そして、最後の1人を選べばいいんッスよ」
「……その事だが、誰がリンクと一緒に行けば良いのか話し合おう」
「俺は決まってるぜライト、今回は…バッツに任せる」
「?どうしてバッツさんなんですか、ジタンさん」
「こいつとリンクは仲良いからさ、宇宙に行っても…良い事あるって思うんだよ」
「……(そこが不安なんだ、バッツが俺と一緒に来ても…子リンに何かあったら)」
「だからさ!その餓鬼をお前さんがしっかり見ろって、ジタンはそう言ってるんだ」
「ジェクトさん………」
「あんたはあいつの兄貴なんだ、苦しむ弟の姿をこれ以上…見られたくないだろ?」
「ヴァン…………」
「俺達も後から宇宙に行く、それまではあんたがあいつをしっかり守れば良いんだ」



カッコ悪いな、最近の俺は。
いつも皆に心配されて、仲間に勇気付けられるなんて男じゃないよ。
そう気にしてたが、イデア様が俺の前に現れた。
これは貴方の役目なのです、と彼女は言う。




俺の役目って言われても、どうすれば良いんだろう。
あいつが目を覚まし、エスタ兵に連れてかれる。
そんなの……、俺には耐えれないんだ。
今分かったぞ、俺に必要なのはあいつの傍に居てやることだ。




「例の子供はこの中で眠っている、君はもう1人一緒に行く仲間を選びなさい」
「俺が行きます、リンクと一緒に」
「君の名前は?」
「俺はバッツ、バッツ・クラウザーといいます」
「父上から話は聞いてる、良いでしょう…乗りなさい」
「大丈夫だリンク、お前ならきっと…上手く行く筈さ」
「バッツ……そうだな、期待してるよ」




今は、仲間を信じるしかないんだ。
此処へ来る途中、子リンのパートナー・アンジェロが心配そうに此処へ来た。
心配するな、あいつの事は俺達に任せろ。
俺の気持ちを伝えると、アンジェロは嬉しそうに俺の頬を舐める。




あはは、止めろってアンジェロ。
この犬は本当に、嬉しそうだ。
あいつの兄貴が俺だから、だろうな。
じゃあ皆、俺…宇宙に飛び立つよ。




「行っちまったッスね、リンク達」
「ああ!彼等ならきっと、上手く行くさ」
「ワン、ワワン」
「ちょっ!待てよ、アンジェロ」
「……それよりイデア様、残された我々はどうしましょう?」
「アルクゥの力を抑えなければなりません、彼は今まで…私のように苦しそうなので」
「また魔女の心が、彼の中に入ると?」
「ええ!今回倒す相手がケフカと決まった以上、これからの戦いは避けられません」
「……私が彼を守りましょう、イデア様」
「閃光の異名を取る女戦士・ライト二ングさん、彼の事は貴方が責任を持って守りなさい」
「はい!必ず、やり遂げて見せます」




ライトの覚悟は、絶対だからな。
その頃俺とバッツは、宇宙に向かっていた。
ルナサイドベースの中に、エルオーネが居る。
彼女と再会し、子リンの事を話そう。



俺は嫌だからな、子リン。
弟を心配しない兄貴なんて、何処にも居ない。
いっぱい一緒に居たいし、沢山笑って欲しい。
どんな時でも俺は、お前の傍を離れないからな。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年06月01日 (水) 06時30分 [1268]   
第46話「ティナとシーク。」



俺達が宇宙に飛び立った後、ルーネス達にも何かがあった。
ルナティック・バンドラが、こっちに向かってると言う事。
ゼルダ…皆、俺達が戻るまで頑張ってくれ。
今は俺、子リンの傍に居たいんだ。



そのルナティック・バンドラを動かしていたのは、ガルバディア軍だった。
サイファーは原作の場合、魔女の騎士として行動する。
今のあいつは、俺達の仲間だ。
ガルバディア軍に指示を出しているのは、カズスの鍛冶屋・タカの娘…レフィア。




「そう言えばさ、レフィアが居ないぞ」
「僕の為に、洗脳されてると思うんだ」
「レフィアちゃんを助けたいけど、何とかしてお前の力を抑えないとな」
「そうだな、ジタン」
「ジタンさん、ライトさん。貴方達はどうして…僕の為に?」
「お前がイデア様から力を受け継いだからな、護衛するのは当然だぜ」
「ああ!苦しい時は支え合い、笑う時は微笑み合うんだ」
「………」
「どうした、ティナ」




ずっと前から、ティナの様子がおかしかった。
俺とバッツが宇宙に行っちまったから、寂しいかも知れない。
大丈夫!必ず俺達で子リンを助け、戻って来る。
弟とゼルダは、俺が守ると決めたからな。




その頃ティナは、ジタン達より離れた場所に来ていた。
人が沢山居る所は、流石に嫌だよな。
仲間を勇気付けようと、ジタンはライト達と話し合う。
だが、中々良い言葉が見付からなかった。





「……行ってしまったね、バッツ達」
「昏睡状態になった子リンを助ける為、彼等は宇宙に行ったんだ」
「……今度は子リンが、魔女の力を受け継いだのね」
「ああ!彼の事は心配するな、リンク達が傍に居る」
「シークさん………」
「私のこの姿は、ゼルダのもう1つの姿なんだ」
「えっ?」
「私とゼルダには、変身する力があり…最後の切り札がある」
「それは、何?」
「光の弓矢だ、彼女の時も…今の時も全く変わらない」
「……………」
「バッツ殿は、宇宙に旅立つ前…私に『ティナの事、頼む』と言ってくれたんだ」
「バッツはきっと、私の事を心配して」
「ああ!だから今は、君の傍に私が居る」




シークに変身しても、彼女の想いは変わらない。
仲良くなった友人を、手放したくないかも知れないな。
まだ着かないのかな、宇宙には。
あそこには、エルオーネが居る。




彼女に頼もう、俺を…子リンの過去に。
でも彼女は、知ってる人の中にしか入れないと言い出す。
エルオーネの知ってる人って、ラグナの事か。
あいつはムードメーカっぽいけど、時々空気が読めない気がする。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年06月02日 (木) 11時37分 [1269]   
第47話「仲間への想い。」


此処からは、リノア視点です。
彼女なりに、頑張ろうと思います。


――――――仲間への想い。――――――



おハロー、私はリノアだよ。
さっきまではリンクが語ってくれたけど、此処からは私が担当するね。
今回の探求の心を持つ旅人と魔導の少女シリーズを更新して、半日が経過しました。


色々ほったらかしてるって言うか、原作のFF7攻略で忙しいんだよね。
今は砂漠の監獄・コレルプリズンまで、進めているよ。
この後のダイン戦で私、倒せるか不安なんだ。
ねぇクラウド、こう言う時…どうしたら良いかな。


「そうだな…バレットを後列にして、遠慮攻撃のマテリアを付ければ何とかなるぞ」
「………な、何。その怖い目は」
「今、原作時で俺の傍に居る奴は誰だ?リノア」
「ティファだよ、名前は私になってまーす」
「そうだったな、最初からお互い回復しまくってるもんな」
「そうそう!だから、2人の好感度は上昇してま〜す」




これ以上言ったら、この小説を読んで下さっている方に失礼だよ。
どんどん原作の話をしたら、ネタばれになるな。
スコール…見てる?私はいつだって、スコールの傍に居るよ。
今はね、先約が入ってるから…後から行くね。




もうっ!クラウドのせいで、時間がどんどん過ぎちゃったよ。
次回の原作話は、番外編で語ります。
それでは遅くなりましたけど、本編の始まりです。
リンクに対する子リンの想いは、伝わるかな〜。




「(子リン…待ってろよ、俺が必ずお前を助けてやる)」
「(おっ、気合い入ってんな…リンクの奴)」
「着きましたよ、此処がルナサイドベースです」
「嘘みたいだ、俺達は本当に宇宙に来たんだな」
「スコールの時も此処を通ったからな、大丈夫さ」




目が覚めると、リンク達は宇宙に到着していた。
此処に居るんだよね、エルオーネって人が。
私も原作の時、昏睡状態だったからね。
スコールが来てくれなかったら、泣いてたよ…私。




エスタに連れてかれた時も、私の温もりは変わらなかった。
今も残っているの、スコールに抱き締めて貰った温もりが。
私達の戦いはアルティミシアを倒さない限り、終わらなかった。
未来の魔女・アルティミシア、今の彼女は私達の仲間なの。




でも、ケフカは…世界を破壊しようとしている。
玉君なら、こう言いそうだね。
――――――諦めるもんか!僕はもっと強くならなきゃ。―――――――
玉君とロックは今も、ティナの事諦めないだろうな。



「レナさんやエアリスさんが傍に居ても、変わりませんよ」
「いつから聞いてたの?アルス王」
「ずっと聞いていました、そしてリノアさん…貴方の考えてる事も」
「アルス王は良いの?私達の為に、故郷を離れちゃって」
「良いんです!故郷の皆は今、私の帰りを願っていますから」
「……なによりも皆に好かれてるんだね、アルス王は」
「貴方程ではありませんよ、サロニアの皆は今…再建の真っ最中で忙しいんです」



強いな〜、アルス王は。
ルーネスから聞いたけど、昔の彼は弱虫な王子様だった。
味方同士なのに、どうして兵士達が戦わなきゃ行けないのかな。
その時の黒幕は、先代の王・ゴーンおじい様を操ったギガメス。



王に逆らった者は皆、死刑される見たい。
怖いよね、あの話は。
私に取って一番悲しかったのは、エリア様の死。
ルーネス達の故郷を元に戻す為に、一時だけ仲間として戦った水の神様。




光の戦士であるルーネス達を庇い、深手を負う。
それでもう、意識が無かったんだね。
嫌だな…そんな事聞いてると、私のお母さんが亡くなった時の事を思い出しちゃうじゃない。
何とか過去を振り返らないようにしないと、この先の旅はキツいからね。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年06月07日 (火) 11時38分 [1270]   
第48話「子リンの暴走と飛空艇ラグナロク。」


そうだった、今子リン君が演じてるのは私だ。
私も原作の場合、スコールに振り向いて貰おうと頑張ってたんだ。
不安だったけど、私だって頑張って活躍したんだよ。
私が今持ってるG.Fは、シヴァ。



氷の召喚女王の使い手と言う、伝説がある。
と言っても、あだ名だけどね。
今回はリンクとバッツが宇宙に行ってるから、心配ないと思う。
でも、ルナサイドベースで緊急事態が発生したんだ。



「この警告音は……まさか!」
「ッ……子リンッ!」




その頃彼等は、エルオーネさんと再会した後だったの。
子リンが目を覚ましたのは良いけど、何処か様子が可笑しかった。
それは、魔女アデルの心。
オダイン博士とは、この後会う設定なんだ。




なんたってその時は、皆と一緒に行くから。
脱出ボッドに乗ったのは良いけど、リンクさんったら弟を助けに行っちゃったんだよ。
バッツさんは高い所苦手だし、仕方ないけどね。
その内怒られるのは、リンクさんの方だよ。




「(子リン…何処だ!正面から回って、捕まえないと)」




イベントは、1:30秒間のシナリオ。
×ボタンを押しながら進むと、子リンの攻略が早くなるって書いてあったよ。
正面や彼の背後に動かすのって、大変だよね。
左上の時間は0になり、リンクさんは子リン君を抱き締める。




兄の心が聞こえ、精一杯感謝したの。
問題なのは、その後なんだよね。
モンスターが出て来て、色違いのボスを8体倒さないと行けないの。
私が心配してるって言ったら、怒られるよね。





「ありがとう兄ちゃん…僕を助けてくれて、めちゃくちゃ感謝してるよ」
「気にするな!そうしたかっただけだ」
「…………」
「ん?どうした?」
「さっきは宇宙服、邪魔だったからね」
「そうだな……」
「はぐはぐ」
「(はぐはぐ?)」
「ぎゅーって!触れて居たいよ、生きてるって実感したいよ」
「それは俺も同じさ!でも、今の状況…分かるだろ?」
「………」
「早く皆の所に帰りたいだろ?」
「…過去形には、されたくない?」
「そう言う事だ!行くぞ」



子リンが仲間に復帰したのは良いけど、Lv.97って高いよ。
コキリ族にこんなLv.って、ないよね。
まるで、バレットさんの身長を見てるような気がする。
本当の兄弟じゃなく、彼等は正式な兄弟になった。





――――――子供を守るのが大人の役目、子供は大人に守られるのが役目なんだよ。――――――



あの時、リンクは自分の故郷に居た時…子リンにそう言った。
仲間思いの優しい勇者様だけど、子リンには甘いの。
頼れるお兄ちゃんで、良いな〜。
私も何だか、羨ましくなっちゃうよ。




スコールの考えてる事、あまり良く分からない。
でもね、一緒に流れ星を見る約束をしてるんだ。
その為には何としても、この戦いを終わらせたいと思う。
森のフクロウの皆、私の事…応援しててね。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年06月07日 (火) 16時09分 [1271]   
第49話「子リンとリンク、2人の時間 前編。」


えっと本編の前に、役を紹介するね。
今回は、リンクさんが私の恋人・スコールの役を演じて貰ってます。
バッツはゼルの役で、子リン君が私の役です。
ティナはキスティスの役だけど、彼女の幼馴染・セリスがセルフィの役なんだ。




私達の世界だと、私のアンジェロが子リン君のパートナーなんだ。
装備する武器は、私が使ってた物を彼に貸して上げてまーす。
コキリ族の子供だから、これ位朝飯前だと思うな〜。
以上!私からの簡単な説明は終わり、それでは本編をお楽しみください。



――――――――子リンとリンク、2人の時間。――――――


ラグナロクに着いたのは良いけど、周りには色別のモンスターが8体居たの。
順番ずつに同じ色の敵を倒さないと、厄介なんだ。
子リン君が持ってる召喚獣は、シヴァ。
私の役だから、当たり前だよね。



お兄ちゃんのリンクさんよりも強過ぎだよー、子リン君。
コスモス様ったら、どうしてこの兄弟達を呼んだのかな。
でもね、彼等の他にも仲間が居るんだよ。
確かFEから来てる、マルス王子と剣士組の2人。
う〜ん!スマブラは、あんまりやらないからなー。




「何これ!モンスターが沢山居るよ」
「落ち着け子リン!もしも勝てない場合は、召喚獣を使うんだ」
「僕はシヴァしかないけど、大丈夫よね?」
「ああ!シヴァなら、2パターンで倒せるぞ」



仲のいい兄弟だね、子リン君達は。
戦闘シーンになっても、子リン君に優しく説明していたんだよ…リンクさんは。
今は正式な兄弟だから、ずっと一緒に居ると思うんだ。
リンクさんのアドバイスを参考に、次々とモンスターを倒して行く。


私とスコールの時でも、厄介だったよ。
すべてのモンスター撃破まで、かなり時間が掛かったよ。
そうそう!2人の会話イベントは重要だから、残して置いてね。
その場で消してしまうと、また最初からやり直しになっちゃうぞ〜。




「貴重なシーンって何?兄ちゃん」
「要するにリノアの言いたい事は、2人の甘い時間って事になるな」
「へぇー!」
「俺達の会話の最中に主題歌の曲が流れ、その後にリノアのテーマが流れて来るんだ」
「Eyes on Meの事?それって」
「ああ!コンサートの時は、別の曲だったからな」
「僕…その場面、見てないよ」
「まぁその話は、皆と合流してからだな」
「でも僕、その時は居ないよ」
「(そうだった!バッツ達と再会時の時、子リンはエスタ兵に連れ攫われてたな)」




もうっ!リンクさんまでスコールの真似ですか。
お互い似た物同士だから、やだよー。
リンクさんもそうですけど、スコールもたまには声出してよ。
ちゃんと声に出して話さないと、怒っちゃうから。




えっと、この49話が終わると50話になります。
次の話では、バッツ達と再会します。
多分…私も一緒に、出てくる気がしますね。
早く2人のシーンに、ならないかなー。




「わぁーーーーー!」
「(この船を俺が操縦するのか…厄介だな)」
「兄ちゃん、機械…何か言ってるよ」
「(えっと、ボリュームは?)」
『こちらエアステーション、こちらエスタ・エアステーション』
「……電波通信?」
「この船、ラグナロクって言うんだね」
「ああ!俺達は無事に帰れるのか?」
『了解了解!後の事は任せてくれよ』




電波通信の相手は、バッツだった。
良かった、あの人も無事だったんだね。
でも、肝心の私は何処に行ったのかな。
多分……皆と一緒に居ると、思うけど。




私達の仲間であるバッツからの指示に従い、リンクさんはパネルを丁寧に操作する。
エラーが出ずに入力するなんて、凄いな。
彼とバッツは、一番親しい関係だもん。
私とスコール以上の、強い絆があると思うな〜。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年06月09日 (木) 15時01分 [1272]   
第50話「仲間と再会、子リン奪還作戦開始 前編。」



イベント後、子リンは先代の魔女の後を受け継いだ。
エスタ兵に連れてかれる彼を呼び止めるリンクさんだけど、子リンは皆に嫌われるのが怖いと言った。
私も同じなんだよ子リン、私だって皆に嫌われるのが怖かったから。
子リンはリンクさんから預かってた物を返そうとしたけど、彼は上げると言う。




お互いに微笑み合い、子リンはリンクさんの前から姿を消してしまった。
この時に追いかけなきゃ、行けなかったんだよ。
残ったリンクさんは、飛空艇ラグナロクの中に入った。
控室に行き…座り込んでたら、後ろからバッツの声が聞こえて来た。




「無事だったか、リンク」
「どうやって此処まで?」
「いやぁーそれがさ、あの後大変だったんだよ。脱出ボートが急に不時着してさ…
気が付いたら、俺とピエットさんの2人だけだったんだ」
「(ピエット?ああ、一緒に脱出した男か。?お姉ちゃんは、エルオーネは?)」
「そう…お姉ちゃんは居なかった、何処かで無事だと良いけどさ」
「……そうか」
「俺は暫くした後…救助隊に此処まで送って貰い、お前と子リンが無事だと言う事を聞いたんだ」
「……大変だったな、色々」
「で…そんな用心深いお前を変えた弟は何処に行ったんだ?」
「(子リンは……)」



彼は言葉を続けさせようとしたけど、バッツの後に来たのは私達だった。
私はその時、キスティスの後ろに居たの。
リンクさんからある程度話して貰った後、ティナとマルスは操縦席の方に行く。
子リンを止めなかった事、正直に話したんだね。



宇宙にまで行って子リンを助けたのは何の為だったんだと、クラウドは激しく怒りながら言った。
私にも分かるなー、クラウドの気持ち。
クラウドは言いたい事を言った後、最後に馬鹿と付け足した。
バッツも同感し、リンクさんを睨んだの。




「……決まったようだな」
「ああ!俺達にどうしたら良いのかは分からないが、今分かってるのは子リンの事だけだ」
「じゃあ…助けに行くんだな、あいつの所に」
「……そう言う事だ」




そう決心したリンクさんは、控室を後にしようとした。
その時、エンジンの音が鳴ったの。
画面を見ると、船が動いている風景が見えた。
こんなの簡単に操作したのは、ティナかな。




操縦席に行くと、ティナは適当に押したら動き出したと言う。
そんな彼女を見て、マルスは凄いと納得したの。
原作だと、マルスはアーヴァインで…ティナがセルフィなんだ。
役が逆になってて、ごめんね。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年06月13日 (月) 06時42分 [1273]   
第51話「子リン奪還作戦開始 後編。」


おハロー、皆。
寝不足な君でも、歓迎するよ。
話はあっと言う間に、50話を過ぎました。
今回の『旅人と魔導の少女』シリーズは、55話に完結する予定です。




残り4話ですが、頑張って更新します。
時々小説を更新するけど、FF7の攻略とか大乱闘の攻略で忙しいんだよねー。
えっとこれは、あくまで私の意見だから。
では気を取り直して、本編に移ります。




――――――子リン奪還作戦開始 後編。――――――



うーん、次の目的地が決まったよー。
しかも次の目的地が、私が連れてかれた魔女公民館。
その後はイデアの家に行くと、思うよ。
子リンは私の役だから、人が沢山居る町は好きじゃない。




もうっ!どうして私達は、似た物同士なのかな。
これこそが、奇跡って奴なんだと思う。
えー現在大乱闘では、『みんなで』と言うコーナーにハマっています。
レッドチームと、グリーンチームに分けて戦ってるんだ。




「リノア…それ以上言うとネタばれになるから、その辺にしといてくれ」
「はーい(久し振りに聞いたな、スコールの声)」




私は、スコールの事愛してるよ。
原作の時でも、いっぱい愛でて、貰ってたからね。
あーもうっ!私ってどうして此処へ来ると、余分な話をしちゃうのかな。
とりあえず今は、本編に集中しよう。




行先は確定し、子リン奪還作戦は始まった。
弟を心配しない兄貴なんて、居ないもん。
リンクさんはどんな時だって、子リン君の傍に居たい。
私は…レジスタンスの皆が、心配だなー。



「仲間の見送りか…特別に通してやろう」
「本当に行くのか?リンク」
「ああ!バッツ達は此処に残って、エスタ兵を食い止めてくれ」
「了解!こっちの事は、任せろ」




リンクさんはそう決心し、奥へ進む。
警報音が鳴ってるにも気付かず、リンクさんは子リン君を救う方法を考えていた。
私の時は、スコールが助けてくれたよ。
行く前に彼は、スコールからガンフレードを借りて貰った。




自分の使用している剣とは違って、少し重いと思う。
硝子玉のような塊を切ると、中から子リン君が飛び出して来た。
リンクさんは彼に微笑み、飛び込んで来る子リン君を優しく受け止める。
うー!このシーンは、懐かしいよ。




「魔女でも良いの?兄ちゃん」
「魔女でも…構わないさ」
「リンク!子リンッ!!」
「行くぞ!」



もうちょっと触れて居たいと思うリンクさんだけど、仕方ないよね。
バッツ達の声を頼りに、彼等は仲間の元へ戻って行った。
そこには、変わった格好をした人が来たの。
この衣裳って、どっかで見た覚えがあるなー。




その人は何も言わず、彼等を通してくれた。
ラグナロクに戻ったバッツ達だけど、子リン君はその場で座り込む。
彼を心配するセリスの質問に、子リン君はリンクさんに助けられた事を恥ずかしがっていた。
ケフカを倒すまで、私達の戦いは終わらないよ。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年06月14日 (火) 06時38分 [1274]   
第52話「子リンとリンク、2人の時間 後編。」



次の行先は、イデアの家に決まった。
そこに、アルクゥとライトさんが居る。
本当に良かったね、アルクゥは任務に失敗出来たし…力を抑える事が出来た。
それはそれで、良いんだけど。




最初に私達は、イデアの家に訪れた。
この時のメンバーは、リンクさんとバッツ 子リン君の3人。
私達の世界設定だから、仕方ないよね。
クラウドの世界だと、セフィロスがラスボスなんだね。




「貴方が子リン君ですね、ごめんなさい…貴方の中に余計な荷物を入れてしまい」
「多分…仕方のなかった事だと思います、こうなってしまった事…決して後悔しません」
「……子リン君」
「その変わりっと言う訳ではないですが、魔女の先輩…宜しくお願いします」
「ありがとう、子リン君」
「魔女の力も慣れてしまえば怖くなくなる筈だ、それまではお前達がしっかりと…子リンを守ってやるんだぞ」
「「はいっ!」」



ライトさんったら、シドさんのような言い方をしちゃって。
でも本人は、アルクゥの傍に居たいんだよね。
今の学園長は、シド・クレイマーさん。
イデアは先代の魔女で、シドさんの奥さん。




優しくて、とても良い人だと私は思ったの。
私の時は…誰かに甘えないと、行けなかったから。
スコールと初めて会った時、お互い絡んでたんだよね。
あの時の事、謝りたいよ。




「次のイベント時は、子リンをPTから外そうか」
「ああ!今回はクラウド、あんたが呼びに行ってくれないか?」
「……勿論だ、リンク」
「俺は今の所、必須メンバーって事になるな」
「そうだ!もう一度イデアの家に行くぞ、バッツ」
「……(おいおい、俺に話を押し付けるなよクラウド)」


ふふっ!相当呆れてるね、バッツは。
クラウドの言う通り、彼等は再びイデアの家に向かった。
彼等が訪れたのは、アンジェロが居る花の所。
そこで男3人の会話イベントが、始まる。


バッツの予想だと、リンクさんと子リン君はくっつかない筈だったんだって。
なーんかバッツって、セルフィと同じ事を言ってる見たい。
そしてクラウドは、子リン君を呼びにバッツと一緒に彼の元から離れた。
リンクさんは1人になり、アンジェロと話をする。


「……(なぁ、子リンが来たら何を話せば良いかな。気にしてるみたいだから…魔女の話は止めるか)」
「クーン!」
「ありがとう、もう行っていいよ」
「……アンジェロは本当に、お前に懐いてるようだな」
「リノアさんから沢山教えて貰ったの、アンジェロの事や…この世界の事について」
「確かに俺達コキリ族に取っては、初めて来た場所だ」
「……うん、そうだね」
「今も不安なのか?自分の力の事」
「宇宙では操られて…ケフカの封印を解いてしまったし、今度は何をさせるのかな」
「……子リン」
「僕がアデルの心に操られた時…SeeDは僕を倒しに来るでしょ?SeeDのリーダーは兄ちゃん…
そして…そして兄ちゃんの剣が、僕の胸を」
「止めろ!俺は子リンにそんな事はしない、俺が倒す魔女はお前じゃない…ケフカだ」
「ケフカは未来の世界に居て僕の体に入って来るんだよ、どうやって?どうやって僕を助けてくれるの」
「考えるさ!方法はきっと、見付かる」
「兄ちゃんが助ける方法を見付けるまで、僕はやっぱりあのエスタの施設に居ようかな。
そうすれば兄ちゃんも、安心だよね」
「それは駄目だ!俺がまたお前を取り返しに行く、お前は…子リンは、俺の傍から離れるな」
「あっ!それそれ」
「どうした?」
「その言葉が僕達兄弟の始まりだったんだよ、兄ちゃん」
「俺が言ったのか?」
「忘れちゃったんだ!」
「いや…これはきっとG.Fのせいだ、それで忘れた気がする」
「あ、誤魔化してる〜」
「…元気出たみたいだな、子リン」



ほとんどは私達と同じ台詞だけど、子リン君は頑張って私の役になり切ってた。
それだけでも嬉しいよ、私。
ずっと不安だったんだ、子リン君が私の役に慣れてくれるかどうか。
そんな心配事も、吹っ飛んで行っちゃったね。




兄弟同士の会話は続き、そこへバッツが伝言を持って来てくれた。
ラグナさんの大統領役は、変わらない。
キロスはロックで、ウォードはエアリス。
あれ?何で2人供、いつの間にこっちに来てたの。

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第53話「愛と勇気大作戦 開始。」


バッツからの情報を聞き、私達はすぐエスタ・エアステーションに向けて出発した。
まさかロックが、私達を呼ぶなんて予想外だったよ。
きっと彼等に取って、良い作戦があるかも知れないね。
現在のメンバーはリンクさん 子リン君 バッツの、計3名。



どうしてレベルの高い子リン君を、連れて行くのかな。
リンクさんはきっと、子リン君が一緒に居ないと守れないって事なんだと思う。
暗闇の雲姐さん達をラグナロクに置いて来たのは、まずかったかもね。
ごめんね、すぐに戻りますから。




「この町はモンスターとのエンカウントが多い、そこで必要なのは……」
「『エンカウントなしのアビリティ』だな?リンク」
「おっ!流石はバッツ、情報が早いな」
「俺達は一番の親友だし、当たり前さ」
「何言ってんのバッツさん、兄ちゃんと一番親しいのは僕なんだから」
「あ…済まねぇ、子リン」
「はははっ!確かに子リンの言う通りだな、俺達の方があんたより先に会ってるからな」
「……どうせ俺とは、仲良くないんだ(しょぼん)」
「そ…そんな事ないですよバッツさん、ねっ?兄ちゃん」
「ああ!そうだぞバッツ、元気出せって」




何だか、いつもの穏やかな3人に戻ったみたいだね。
戦闘隊形になると、子リン君が最初に来るんだ。
真ん中にリンクさん、端っこにバッツが来るの。
私は既に経験済みだから、色んな事教えられるよ。




「エスタの大統領って誰なの?バッツさん」
「確かラグナだって、カインが言ってたぞ」
「元竜騎士団隊長のカインか?」
「ああ!セシルとはライバルであったり、親友でもあるんだ」
「…………」
「どうしたの?兄ちゃん」
「セシルとカインは確か、バロンに居た2人だ。バロン王の命令を受け…ミストの村に行ったが
箱の中からボムの腕輪が出て来て…村を焼き払い、仲間であるリディアの母親を殺したらしい」
「それはセシルさん達じゃない!バロン王のせいだよ」
「……子リン」
「僕はもう…関係のない人達を無くすのは、嫌なんだ」
「泣くな子リン…大丈夫だ、俺が必ずお前を守ってやるから」
「……(やれやれ、お熱い兄弟だな)」



もうっ!エスタに来てまで、甘くなるなんて信じられないよ。
私だって、スコールと同じ事したいよ。
って言うのは、単なる私の我が儘だけ。
長い道のりを抜け、ようやくラグナさん達と出会う。




エアリスは何も話さないまま、ラグナさんに私達が来た事を知らせる。
彼こそがエスタの大統領、ラグナ・レウァールさん。
年はヴィンセントさんやエドガー達と同じ、27歳。
今の場合、ロックやエアリスと仲良しなんだよ。




「お前さん達か!ハイラルから来たコキリ族兄弟って言うのは」
「はいっ!俺はリンクと言います」
「僕は子リンです、宜しくお願いします」
「おう!そーいや久し振りだなバッツ、元気にしてたか?」
「……あんたも相変わらずだな、ラグナ」
「お前さんも少しは口を慎みたまえ、リンク達のようにさ」
「………苦手なんだよ、そう言うのは」
「ヒソヒソ(どう言う事かな?兄ちゃん)」
「ヒソヒソ(俺にも分からんが…後でスコールに聞いて見るか?子リン)」
「ヒソヒソ(そうだね!)」




ラグナさんは相変わらず、仲間を勇気付けるムードメーカーだった。
彼の話を暫く聞いてると、後ろからオダイン博士が来たの。
この時代には2人の魔女、子リン君とアデルが居る。
今回私達が戦う相手はサイファーじゃない、カズスの娘・レフィアだ。




どうして彼女がカオス側に行ったのかは知らないけど、絶対に取り戻して見せるよ。
無理矢理にでも、連れ戻すんだから。
アデルを無事に倒した後、エルさんの力で子リン君は元の自分に戻る。
そしてそこからが、時間圧縮の世界になるんだよ。

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第54話「子リンとコスモス、お互いの優しさ。」


おかしいなー、子リン君が居ないぞ〜。
少し男勝りな私だけど、気にしないでね。
リンクさんは相変わらず、落ち着きのない様子。
そんなに子リン君が、傍に居て欲しいの。



ごめん、慰めになってなかったね。
でもねリンクさん!今は、落ち着いて。
子リン君だって、そう願っているんだよ。
約束したんでしょ?一緒に旅に出るって。




「そうだな…俺はあいつに、『必ず助けてやる!』と約束した」
「そうだよ!自分が約束したんだから、忘れちゃ駄目」
「ありがとう…リノア、あんたのお陰で助かったよ」
「んーん!仲間を助けるのは、普通の事だからね」
「リノア…此処に居たのか?心配したぞ」
「スコール!」
「リンクと何を話してたんだ?」
「ふふっ!内緒」




子リン君の事だなんて、言えないもん。
スコールとは、普通に話がしたいから。
少しの時間だったけど、リンクさんと話が出来て良かったわ。
もうすぐ子リン君が戻って来ると思うから、帰って来たらいっぱいハグハグして上げてね。



リンクさんは立派な戦士で、子リン君のお兄ちゃんなんだよ。
皆には私達から、伝えて置くね。
スコールに持ち上げられたのは、初めてなんだ。
これでも私は、嬉しいよ。




「……(ハグハグか…確かセリスも前に、カインにそんな事言ってたな)」
「まだ戻って来ないのか?子リンは」
「……ああ」
「今話してたのはリノアだろ?何を話してたんだ」
「………あんたには、言えないよ」
「何故だ!?」
「あんたに話したら、子リンの前で顔向け出来ない」
「俺はカオス側じゃない、コスモス側だ」
「それは分かってるけど、仲間として…内緒にして置きたいんだ」
「………リンク」
「……俺は本当に、あいつの兄貴で良かったのかな?」
「ああ…それは間違いじゃない!子リンもきっと、そう思っている筈さ」



私が去った後、フリオニールがリンクさんの所に来た。
私の為に、フリオニールには内緒にしてるんだね。
無理に我慢する必要は、ないと思うよ。
宇宙での旅は、暫く休憩します。




ラグナさん達に会いに行ったりで、あんまり休息を取ってないからね。
皆は決められたペアの人と一緒に、寛いでいた。
ゼルダ姫様はシークさんと一緒で、バッツはティナと一緒に居る。
今図書館に行ってるのは、FE組のアイクとマルス。



「アイク…あれって、子リンじゃないかな?」
「本当だ!秩序の神様と一緒に居るけど、何の話をしてるんだ」
「うーん!分かんないね、此処からだと」
「後でリンクに報告して置くか、この事を」
「駄目だってば!そんな報告をしたらリンクさん、嫉妬しちゃうよ」
「……でもな、黙ってる訳には行かないだろ?」
「それはそうだけど……」
「……そうですか、今もその力を恐れているのですね」
「はい!こんな事、コスモス様にしか話せなくて」
「分かりました!保健室のカドワキ先生とお話しして、どうにかして貰いましょう」
「そうして頂けると、助かります」
「魔女の力の事だったみたいだね、アイク」
「だな!」



あらら、アイク達ったら盗み聞きしてるよ。
その現場を見たロイさんは怒り、2人を一発ずつ叩いた。
流石は、戦いの神様だね。
3騎士メンバーの中で彼は、スコールと同じ位の冷静さを持っている。




私はその頃、スコールの部屋でラブラブモードになっていた。
一緒にセリスが歌ってたオペラの曲を熱唱したり、コンサートで使った曲を鳴らしたりしてたの。
こんな幸せな日々、ずっと続くと良いな〜。
皆にも、幸せが来ますように。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年06月15日 (水) 14時56分 [1277]   
第55話「リンクの笑顔。」


一体、子リン君はコスモスと何を話してたのかな。
多分…、魔女の力の事だと思うけど。
今の所原作で、私はメンバーに入ってるんだ。
Disc3になるには、イデアを倒さないと行けないの。




ガルバディアに現れたのは、彼女の抜け殻。
戦いが終わった後、私は気を失って…アルティミシアが私の中に入って来ちゃう。
世界中を敵に回して戦うなんて、怖いよ。
でも……この戦いが怖くても、負けないよ私。




「………」
「どうした?元気ねぇな、リノア」
「ヴァンさん……」
「子リンを知らないか?リンクが今探してるんだよ」
「コスモスの所で話してたのを見たって、マルスさん達が」
「図書室か?」
「うん!」
「分かった、探してみるよ」




ヴァンも私と同じ、コスモスに呼ばれた戦士。
今回の12回目の戦いの時、ライトさんと離れて旅立った後…彼はティナを見付けたの。
ケフカに苦しまれてる彼女を、放って置けなかった見たい。
クラウドの世界でも、そういう時あったなー。




ヒュージマテリア回収の時、3つ目の回収場所がロケットの中にあったの。
パスワードを一発で解き、手にしたんだ。
ゼルより物知りじゃないよ、クラウドは。
爆発したのは確か、8番ポンぺ。




「あれ?ヴァンは一緒じゃないのか」
「さっき、図書館の方に向かって行きましたよ」
「そうか……」
「あの、リンクさん」
「ん?どうした?」
「リンクさんは子リン君の事、どう思います?」
「大切な弟だ!あいつが一緒に居てくれるだけで、俺は迷いなく戦い続けられる」
「…………」
「世界を守る為にも、ケフカを倒さないと行けないんだ」
「………何か、怖いな」
「子リンが魔女なのは分かってる…でも俺は、あいつを守ると決めたんだ」
「そっか………」
「あんたにはスコールが居るし、俺には子リンが居る」
「ブラコンって誰かが言ってたよ〜」
「俺達はブラコンじゃない、兄弟だ」




これ以上言ったら、リンクさんが冷静で居られなくなっちゃうな。
この先は、言わないようにしよう。
私達はその間、行動しながら学園内を回っていたの。
またスコールに黙って、出て来ちゃったからな〜。




落ち込む私を、リンクさんは優しく支えてくれた。
言葉よりも、行動で示せば良い…か。
私の想い、この胸にあるよ。
スコールは一体、どんな事を考えているのかな。




「あそこは確か、食堂だな」
「はい!ゼルはね、此処のパンが大好きなんですよ」
「ははっ!確か前に、誰かが言ってたのを思い出したぜ」
「えっ?」
「このガーデンは広いからさ、あいつは良く遅刻するんだとよ」
「あははっ!本当に可笑しい〜」
「だろ!?その話をしてたの、ティーダ達だったんだぜ」
「同い年のゼルをからかうなんて、最低な人だね」




彼と同い年なのは、私とティーダ スコール達位かな。
滅多に同い年の人って、少ないからね。
子リン君の事を思うと、少し怖い気がするんだ。
魔女の力は簡単に、慣れるような物じゃないよ。




ライトさんは今も、孤児院でアルクゥを支えているのかな。
彼女に取ってアルクゥは、大切な人。
仲間を勇気付けるのは、普通の事だよね。
リンクさんの笑った顔を、私は初めて見たんだ。



Number
Pass

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