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勇者「おい賢者…テメェいい加減にしろよ…」part01 - 愛のVIP戦士 (男性) - 2008年06月08日 (日) 21時15分 [759]
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賢者「えっ…あ、あの…あたし?」 勇者「あのさぁ、…マジなんでお前レベルあがんないの?」 賢者「そ、そんなコト言われても…」 勇者「もうさ、お前立派な賢者なワケじゃん?いつまでも遊び人気分でいられちゃ困るんだけど」 賢者「で、でも、あたしちゃんとした職業やるの初めてだし、まだちょっと要領とか…」 勇者「言い訳すんじゃねぇよ!!!!!!」
勇者「…」 賢者「…何で…ひっく…そんなの…ずるいよ…いまさら…」
僧侶「ま、まぁ勇者も落ち着いて、賢者ちゃんも泣かないで…」 賢者「僧侶ちゃん…ひっく…」
僧侶「その…賢者ちゃん…よく聞いてね…。…あたしも、レベル上がらない時期とかあって大変だった時あったんだけど、…その…」 賢者「うん…」 僧侶「…自分の中でね?意識変えないと、変わんないと思うよ?もう少し周りのみんなの役に立ちたいとか…わかる?」 賢者「…うん…」
武道家「わかってないよアンタは」 僧侶「武道家ちゃん!!!!」 武道家「わかったフリしてるだけだよソイツは。何もわかっちゃいないよ」 僧侶「武道家ちゃん、賢者ちゃんは頑張ってるよ、そんな言い方しちゃダメだよ」 武道家「わかるんだよ。甘えてるだけなんだ。もっと厳しくしてやれば嫌でも覚えるようになる」 僧侶「ちゃんと言葉で説明すれば理解できるよ、そんなコトしちゃダメだよ」 武道家「口で言ってもわからないさ。来い賢者!!性根叩き直してやる!!」 賢者「!!」
僧侶「ちょっと!!」 武道家「何さ?ああん?アンタあたしのコト止められるとでも思ってんの?」 僧侶「…武道家ちゃん…言っていいことと悪いことがあるでしょ…?」 武道家「…なにぃ…?」
勇者「…まぁとりあえず二人とも落ち着け」 武道家「…」 僧侶「…」
勇者「別にお前らが争うコトじゃない。…それに、僧侶だって賢者が今のままじゃよくないって思ってるんだろ?」 僧侶「…それはそうだけど、でも急にレベル上がるとかは無理だから、じっくり時間をかけて…」
勇者「…なぁ、賢者…」
賢者「…」 勇者「みんなお前がレベル上がらないことについては同じ意見なんだよ。上がってもらわないと困るんだよ。わかるか?」 賢者「…だけど…」 勇者「…」 賢者「…」 勇者「…だけど…何?」 賢者「…」 勇者「言いたいコトがあるなら、言ってくれよ」 賢者「…」 勇者「…黙ってたってわからないよ。なぁ…」
賢者「…あたしは…」 勇者「…」 賢者「…あたしは…別に賢者になんてなりたくなかった…」
勇者「…」 僧侶「…」 武道家「…」
賢者「…ずっと…遊び人のままでよかったんだもん…みんなに守ってもらいながら…踊って…」 ダンッ!!!!!! 賢者「!!」 勇者「…僧侶…」
僧侶「…ごめん。ちょっと一人にさせて…」
賢者「…あの…」
勇者「…」 武道家「…なぁ賢者…アンタ何様なの?」 賢者「え…?」
武道家「…僧侶はさ、前々から…賢者になりたがってたんだよ…」 賢者「あ…あ…」
武道家「勇者とモメてるの見なかった?ああそっか、アンタ踊ってたもんね。知らないよね。教えてあげるよ」 勇者「…」
武道家「悟りの書があるからさ、一人賢者になれるじゃん?でも勇者がベホマ覚えるまで待ってくれって。回復が中途半端にならないようにって」 勇者「…」 武道家「僧侶がベホマ覚えるまでには、賢者もある程度一人前になるから待ってくれってね」 勇者「…」 武道家「わかる?わからないよね?本音はあたしも勇者も半分どうでもいいんだよアンタのコトなんて。でも僧侶がかわいそうじゃん?早く賢者になりたいのに、おあずけ喰らってさ」 勇者「おいおい…」 武道家「何よ?この際はっきり言ってあげた方が本人の為よ」
賢者「…うぅ…」
武道家「何?泣けば済むと思ってんの?泣いてる間にやることあるでしょ?勉強しなさいよ!!!!僧侶に謝りなさいよ!!!!何が遊び人のままでよ!!!!ふざけるな!!!!」 賢者「ふぅえ…うっく…っく…」 武道家「早く僧侶のところに行ってきなさい!!!!」 賢者「…う、うぅ…」 タッタッタ…
武道家「…ふんっ」 勇者「…悪いな、悪者やらせちまって」 武道家「別に。思ったこと言っただけよ。…多少こたえてくれれば怒った甲斐があるんだけど、どんなもんかしらね」 勇者「…ありがとな」 武道家「…何度も言わせないで、勇者に礼を言われるコトじゃないわ」
賢者「…(あ…)」
僧侶「…」 賢者「…(うっく…謝らなくちゃ…うっく…涙が止まらない…)」
僧侶「…」 賢者「…(どうしよう…しゃっくりも止まらない…うっく…)」
賢者「ん…あの!…うっく」 僧侶「う…賢者ちゃん?」 賢者「あ…(僧侶ちゃんが泣いてる…)」 僧侶「…どうしたの…あたし…、…一人にしてって…」 賢者「あの…ごめんなさい!!あたし、僧侶ちゃんの気持ち全然…」 僧侶「…」 賢者「…ごめんなさい…お願いだから許して…お願いだから…」 僧侶「…賢者ちゃん」 賢者「!!はぃ…」 僧侶「…勇者から聞いたの?あはは…そっか…」 賢者「…本当にごめんなさい…」 僧侶「ううん、謝らなくていいよ!…それに、逃げたのはあたしの方だし」 賢者「ふぇ…?」
僧侶「…ごめんね。あたし、自分の中でどうしても押さえきれなくなって…」 賢者「そ、そんなことないよ!!…あたしが悪いんだもん…」 僧侶「ううん、違うの。…賢者になりたいなんて、あたしのワガママだってわかってるの。…だから、あたしがこらえなきゃいけなかったんだよ…」 賢者「ち、違うよ!!あたしが勉強しないから…」 僧侶「…ごめんね…つらかったでしょ…武道家ちゃんにキツく言われたでしょ…ごめんね…あたしが守ってあげなきゃいけなかったのに…」 賢者「僧侶ちゃん…ふえ…ふええぇぇぇぇん!!!!」
勇者「…あ」
賢者「…グスッ…」 僧侶「…ほら、しっかり!」
賢者「…あの…」 勇者「ん?」
賢者「その…今まで勉強とか…あまり…できなくて…ごめんなさい…うっく…」 勇者「できなくて、じゃなくて、やらなくて、だよな?」 賢者「はい…」 勇者「それで?これからはどう変えていくんだ?」 賢者「その…僧侶ちゃんに色々教えてもらいながら、順番に覚えていきたいと思ってます…」 勇者「…」 僧侶「あたしが賢者ちゃんに教えていきます」 勇者「…はぁ…」 僧侶「…」 賢者「…」
勇者「…まぁ、僧侶ならちゃんと教えられると思うし、大丈夫だと思う。…要領つかむまで、お願いしていいか?」 僧侶「はい!!」 勇者「賢者」 賢者「!!はぃ…」
勇者「僧侶にしっかり教えてもらうこと!!いいな!!」 賢者「はい!!」
武道家「…(全くあまあまだな…)」
翌日
僧侶「さて!!今日からしっかり勉強してもらうから、覚悟してね!!」 賢者「はい!!先生!!」 僧侶「先生って…な、なんか恥ずかしいけど、よーし!!頑張って、まずはホイミから覚えるよ!!」 賢者「はい!!」
勇者「……」 武道家「…!!…!!!!」
僧侶「なんだろ…勇者たち…モメてるのかな?」 僧侶「あ…こっち来た」
勇者「…今からアリアハンに行くぞ…」
アリアハンにて
僧侶「ちょっと勇者!!!!!!ちゃんと説明しなさいよ!!!!!!!!」 勇者「だから…」 武道家「勇者…お前最低だぞ…この間の件はともかくとしても、今回は許せん!!」
賢者「…あ、はは…」
僧侶「賢者ちゃんを外すってどういうことよ!!!!!!!
勇者「…」 僧侶「ハアハァ…ふ、ふざけないでよ!!!!!!何でよ!!!!!!!!ふざけるな!!!!!!!!」 賢者「そ、僧侶ちゃん…もういいよ…あたしは平気だから…ね?」 武道家「僧侶、落ち着け。あたしも同じ気持ちだから。とにかく勇者、説明しろ」 勇者「その…、ルイーダに新しい奴が入って、そのな、遊び人なんだが、既に賢者になれるレベルなんだよ」 僧侶「だから何なの!!!!!!その人入れて賢者ちゃん外すっていうの?!!!!!!」 勇者「…」 僧侶「ハアハァ…、…あ、呆れたわ。あなた、とんでもない外道ね。じゃあ昨日怒ったのは何だったのよ!!!!!!」 武道家「…勇者、まだ今なら間に合う。だからもう一度考え直せ。」 勇者「…」
賢者「あ、あの!!」
賢者「あたしは、いいです」 僧侶「賢者ちゃん…」 武道家「…賢者、アンタの気持ちはありがたいけど、アンタだけの問題でもないのよ?あたし達が許せないの」 勇者「…」
賢者「あの、それはそうなんだけど、その…あたし、外されるって聞いて、その…ちょっと、ホッとしたの」 僧侶「…」 武道家「…」
賢者「聞いた瞬間は頭真っ白になっちゃったけど、落ち着いて考えてみると、うん、しょうがないなって思うの」 勇者「…」
賢者「だから、気にしないで、ね?あたしは平気。みんなが魔王倒せるように、毎日祈ってるから。ね?」
僧侶「賢者ちゃん…」
勇者「本当にすまん…」 賢者「あ、謝らなくていいですよ、だってしょうがないし。あたしは大丈夫だから」 勇者「…すまん…」
新賢者「おやおやこれは、なにやらおとりこみ中のようですね」 武道家「!」 僧侶「ま、まぁ、男性でしたの?」 勇者「あ、あぁ、紹介するよ、もうダーマで転職も済ませてるけど…」 新賢者「改めまして、新賢者です。賢者になってまだ日が浅いので、ご指導ご鞭撻の方、何とぞよろしくお願いします」 武道家「…(ふんっ、チャラ男が)」 僧侶「え、えぇ。こちらこそ…」
賢者「…」
新賢者「では参りましょう勇者様。」 勇者「あ、ああ…」
賢者「…(…バイバイ…)」
ルイーダの受付「…賢者さん?」 賢者「…」 受付「賢者さーん」 賢者「…!は、はい!!」 受付「そんなところでボーっとされても困るわよ」 賢者「あ、は、ハハ…」 受付「まぁ最初は空虚感あるけど、そのうち慣れるわよ」 賢者「はい…」 受付「…控室なら、奥にあるけど、ずっと引きこもっててもしょうがないし、散歩にでも出かけたら?」 賢者「はぁ…」 受付「城壁の外は危険だから出ないでね」 賢者「…はい
賢者「…(ヒマだなぁ…これからどうしよう…)」
武器屋「ここは武器と防具の店だ。どんな用だい?」 賢者「え?あ、ち、違います。なんでもないです」 武器屋「ほかにも用はあるかね?」 賢者「はぅ…何もないです」 武器屋「ほかにも用はあるかね?」 賢者「無いですぅ(うぅ…いつもは勇者が断るからうまくいかない)」 武器屋「ほかにも…」 神官「何も用はないですよ」 賢者「あ…」
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