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ナーティス物語 - クロネコ (男性) - 2009年01月13日 (火) 11時24分 [814]
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第1話「いじめられっ子のライ」
「弱虫毛虫のライ!今日も売店からパンを買ってきたんだろうなぁ?」 赤毛で、強気そうな顔をした少年がメガネをかけていて、気が弱そうな 青髪の少年の袖をつかみながら言う。 「おこずかいが足りなかったから無理だった・・・・・・」 メガネの少年はそう言った 「なんだとコルァ!てめえ!命令に逆らいやがって!」 赤毛の少年はメガネの少年の髪を引っ張り始めた。 メガネの少年の名は「ライ」・・・・・ 彼は、この「セルンティア小学校」の小学5年生の少年で、 いつも、赤毛の少年「ハスタ」やハスタの友人達にいじめや パシリをうけていた。 「てめえ!弱虫メガネのくせにハスタさんの命令に逆らいやがって!」 ハスタの友人の一人の犬の耳と尻尾を生やした獣人族の少年が言った。 「罰として、お前の教科書を破ってやる!」 ハスタの友人の一人の悪魔のような翼ととんがった耳と赤い瞳をした 魔族の少年がライの算数の教科書を破り始めた。 「やめてよ!先生に怒られる!」 ライは泣きながら魔族の少年から教科書を奪い返そうとするが、 突き飛ばされて、転んだ。 「一体何事だ?」 教室に若い耳のとんがったエルフ族の男性教師がやってきて言った。 「あ!先生!ライの奴が自分で自分の教科書を破ったんですよ!」 ハスタはにやにやしながら教師に言った。 「ち・・・違います!!僕じゃなくてハスタ君達が・・・」 ライは必死に訴えるが・・・ 「ライ!!いくらお前が成績が優秀だからと言っても調子に乗って教科書 を破るなんてお前は最低だ!!一週間、自宅謹慎をしてもらう!!」 教師はライの訴えを聞かずにそう言った。 「そんな・・・・・・・・」
ライはその日、昼ごろに自宅に帰ってきた。 「ライ、またいじめられたの?」 家にいる母親がそう言った。 「母さん・・・う・・・うわぁぁああああん!!」 ライは母親の胸で泣いた。 「よしよし、大丈夫よ、私達家族はあなたを信じてるわ、それは そうと、今日の夕飯はライの大好物の「チキンステーキ」よ」 母親の「レナス」は優しい声で言った。 「ほ・・・本当!わーい!やったー!」 ライは喜び始めた。
その夜、家族で夕飯のレナス特製のソースがかかったチキンステーキを 食べながら今日の事をライは家族達に話した。 「そうか、またいじめられてやがったのか・・・ライの担当のセンコウと学校に また文句を言わねーとな!でも、ライ、テメー自信も強くなる必要があるぜ!」 父親の「ガドレン」はそう言った。 「だめだよ・・・僕、強くなれない・・・ケンカ弱いし・・・」 ライは弱弱しい声で言った。 「ライ!もっと自分に自信を持ちやがれ!そんなんだったらいつまでも いじめられるばっかりだぜ!少しずつで良いから強くなりやがれ!わかったな ?」 ガドレンは厳しくてどこか優しい顔で言った。 「そうだぜ!ライ!お前は強くなれるはずだぜ!なぜなら俺よりも射撃が 得意で化学については天才じゃねーか!」 ライの一つ年上の姉の「ルビィ」が言った。 「・・・・・・・わかった。」 ライはそう言った。
ライはその夜、ベッドの中で色々と考え事をしていた。 僕は強くなれるのか? 僕は自分に自信がないのか? 僕には勇気がないのか? 僕は・・・・・・・・・・ そんな事を考えながら眠った・・・。
そして、ライは目が覚めると、なぜか、洞窟のような場所にいた。 近くを見渡すと、姉のルビィが倒れていた。 「お姉ちゃん!しっかりして!」 ライは必死でルビィを起こそうとするが、意外と早くルビィは起き上がった。 「ライ・・・ライか・・・ここはどこなんだろうな・・・」 ルビィは半分寝ているような顔で言った。 「夢かな・・・」 ライはそう言って、ルビィと共に洞窟の奥へ進み始めた。
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ナーティス物語 - クロネコ (男性) - 2009年01月13日 (火) 12時21分 [816]
第2話「始めての戦い」
ライとルビィは洞窟内を歩き回った。 すると、奥に地底湖のような場所があった。 「地底湖か・・・なんか恐竜とか出そうで怖いよ!」 ライは怯え始めた。 「バカ!恐竜がいるわけないだろ!」 ルビィはそうライに言った後、湖の岸に何か人型のような物が 2体、流れ着いていた。 「だれかが倒れてるのかな・・・?」 ライ達はその人型の物に近づいた。 すると、そこには2体の人間の白骨死体があった。 「!!うわー!!ガイコツだー!!怖いよー!!」 ライは泣き始めた。 「泣いている場合か!・・・ん?こいつらなんか手に持っているぞ?」 白骨死体の内、1体の手にはオートマチック(自動式)の拳銃があった。 「ひっく・・・・・・・・・ん!?これは・・・「ワルサーPPK」!」 ライは突然泣き止んで、真剣な顔になってその銃を手に取ってみた。 「ふむふむ・・・弾は入っているようだね。それにこのガイコツが 予備の弾を持っているみたいだ・・・」 ライは白骨死体の持っていた予備の弾丸をポケットに入れた。 「こっちのガイコツは鉄パイプなんか持ってるぜ!俺が頂いた!」 もう1体の白骨死体が持っていた鉄パイプをルビィは奪い取るかのように 手に取った。 「とりあえず・・・怖いけど、身を守る武器は手に入ったね・・・早くこの夢 終わらないかな・・・うう・・・」 ライ達はその場を離れた。 そして、地底湖へ行くときにあった分かれ道の行っていないところを進んでみた。 すると、そこは少しせまい場所だったが、誰かがいた。 人影が二人こっちに向かってくる。 そして、姿を現した。 一人は高校生くらいの魔族の少女だった。 もう一人も高校生くらいの少年で、エルフ族のようだった。 「かーっ!!また化け物かよ!!いい加減にウザイんだけど!!」 エルフの少年はライ達に向かってそう言った。 「子供の姿をした魔物ね・・・なんかかわいそうな感じはするけど 死んでもらうわ!」 魔族の少女は鉄製の剣でライに斬りかかったが、ライは なんとかかわした。 「まってください!僕達は魔物じゃありません!」 ライは必死でそう言うが 「もう騙されねーぞ!化け物!死ね!」 エルフの少年が鉄製の槍でルビィを突き刺そうとしたが、 ルビィは回避した。 「わけわかんねーけど、やるしかないようだな!ライ!お前はあの 魔族の女をやれ!俺はエルフの男をやる!」 ルビィはエルフの少年を鉄パイプで殴りつけたが、槍で受け止められて いた。 「ええー!?そんなー!僕弱いのに・・・」 ライは怯えながら拳銃を魔族の少女に構える。 「一気に決めるわ!」 少女は何かを詠唱し始めた。そして、少女の剣の先から 炎の弾がライに飛んでくる。 ライはかわしたが、肩をかすって少し火傷を負った。 「熱いよ!やめてください!」 ライは銃を魔族の少女に撃った。 少女はかわそうとしたが、腕をかすって傷を負った。 「銃を使う魔物なんて厄介ね!」 少女はそのまま剣でライに斬りかかるが、ライは何とかかわして、 銃で少女の肩を撃つ。 「きゃあ!」 少女は肩から血を流す。
一方、ルビィのほうは、エルフの少年の腹部を鉄パイプで突くように 殴って、少年は倒れた。 「ちっ!こいつら魔物にしては強いぞ!」 エルフの少年は再び槍を向けるが 「だーかーら!俺たちは魔物じゃないっての!見ればわかるだろ!? 人間だよニ・ン・ゲ・ン!!」 ルビィはやや怒りながら言った。 「本当に人間かどうか、邪気を確認させてもらおう」 エルフの少年は手をライとルビィに当てて意識を集中させた。 「ふむ、こいつらは本当に人間のようだ・・・邪気はない」 エルフの少年はそう言った。 「ええー!?なら私達は無関係な人間の子供を殺そうとしていた わけ!?・・・・・・・・ごめんね、ボウヤ達」 魔族の少女はそう言うが 「ごめんですむと思ってるのかよ!お前らに本当に殺されかけたんだぞ!」 ルビィはまだ怒ってた。 「お姉ちゃん、もう許してあげようよ・・・この人達もきっと何かの勘違いで 僕達を襲ったんだと思う。」 ライは優しく言った。 「実はな・・・この洞窟には人間が狂ったように暴れているんだ・・・」 エルフの少年はそう言った。 「しかも、そいつら喋るし、騙してきたりもしたのよ」 魔族の少女はそう言う 「そうだったんですか・・・僕達も身を守るためとはいえ、ケガさせてすみません でした!」 ライは謝った。 「別にお前が謝る必要ないって!先にしかけてきた俺たちが悪かった! すまない!」 エルフの少年も謝った。 「まあ、そんなに謝るんなら許してやってもいいぜ!」 ルビィは厳しい表情からニコっと笑った。 「それより、あなた達の名前とか教えてもらえませんか?ちなみに 僕の名前はライ、隣にいるのが僕のお姉ちゃんのルビィ」 ライがそう言うと 「俺はケルス、エルフ族だ。」 エルフの少年、ケルスはそう言った。 「私はリーナ、魔族よ、よろしくね。」 魔族の少女、リーナも自己紹介した。 「こちらこそよろしく、リーナさん、ケルスさん」 ライは笑顔でそう言った。 「ケガとかは大丈夫なのか?」 ルビィがそう言うと 「心配しないで、ケルスが回復魔法で傷を治してくれるから」 リーナがそう言うとケルスはリーナの肩に回復魔法をかけて、 ケガを治してやった。 「しっかし、お前らまだまだ小学生ぐらいのガキのくせに強いな!」 ケルスはけらけら笑いながら言った。 「そうだろ!でも、ライもちゃんと勇気を出せば魔族のリーナにも 勝てたじゃねーか!」 ルビィはライに言った。 「僕は銃で戦ったから勝って当たり前だよ・・・剣より銃のほうが 有利だし・・・銃がなかったら僕は単なる弱虫だよ・・・」 ライは暗い顔でそう言った。 「そんなことないって!ライ君は強いと思うよ!私の攻撃をかわすなんて やるじゃないの!」 リーナは笑顔で言った。 「そうさ、こいつは普段は勇気を出せないから弱いだけであって、危機が 迫って勇気を振り絞れば強い奴なんだよ!まあ、火事場の馬鹿力ってやつ かな?」 ルビィは笑顔でライのほうを向いて言った。 「ありがとう・・・」 ライは少し自分に自信が持ててきた。 「さあ、協力してこの洞窟から出ようぜ!」 ケルスはそう言って、ライ達と共に進み始めた。
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勇気の強さ - クロネコ (男性) - 2009年01月13日 (火) 12時28分 [817]
本当に書いてみました。 俺のこの物語の主人公のライは勇気を出せなければ弱いですが、 勇気を出したら、結構やれます。 ゲーム的に言うと、ライはHPが高くて、攻撃力も高くてパワータイプと 言った感じです。 やれるときはやれます! でも、今はまだまだ他の方々の小説の主人公達と比べると弱いです。 ですが、成長を重ねると、彼は他の主人公達に負けないくらいに強く なります。 ちなみライとルビィは魔法が全く使えません(そのかわり攻撃力とHPが 高いです。)
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なるほど - ベールゼブブ (男性) - 2009年01月13日 (火) 18時35分 [818]
掴みがいいですね。こう、普通どころか弱い立場だったはずの主人公が旅を通して成長していくっていうのを感じさせるような。 っていうかお姉さんが男っぽいっていうか漢ですね^^;素敵です。
では☆
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ライのモデル - クロネコ (男性) - 2009年01月13日 (火) 18時47分 [819]
主人公のライのモデルは俺自身だったりします(姿は 全然似ていませんが) 俺も学生時代にいじめにあった事があるので、ありのまま を書いてみました。 俺は今、そのいじめにあった全寮制高校を辞めて、 現在は障害者の作業所で訓練しています(俺には生まれつき軽度発達 障害があって、勉強は非常に苦手(特に数学))
障害の影響もあって、文章的にやや劣りが見当たりますが、 なるべく努力するのでそこは目をつぶっていて欲しいです。 すみません。
ちなみにこの話しは俺の好きなMOTHERシリーズを参考にしています。
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