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ドラゴンクエスト・ファイナルファンタジー小説投稿掲示板


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ドラゴンクエストやファイナルファンタジーまたはその他(アニメ、ドラマ)などでも、楽しそうな小説やストーリー、
詩、日記などがあったらとにかく書き込もう。
他人が見ておもしろいと思った内容、自分が思いついた内容があったら、とにかくどんどん投稿してみてくれい。

(注)最近ここをチャット代わりに使われている方がたくさんいます。
チャット代わりに使われますと、せっかく一生懸命小説等を書いた方の内容がすぐに流れて見れなくなってしまいます。
ここは小説やストーリー、詩、日記などを書くところですので、チャットはこちらにてお願いいたします。

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  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年06月18日 (土) 07時06分 [1278]   
  第1話「旅立ち、ハイラルを出発する兄弟。」


おハロー皆、私はリノア。
前作の「探求の心を持つ旅人と魔導の少女」シリーズが終わり、新しいシリーズに突入したよ。
今回は、前作から出演中の兄弟をメインに書いて行こうと思います。
引き続き語りは私が担当するので、応援宜しくね。



※この小説は二次小説ですが、完全にオリジナルです。
※引き続きスマブラメンバーと、カップニングは変わりませんので…ご了諾下さい。


――――――旅立ち、ハイラルを出発する兄弟。――――――――


出発の日当日、リンクさん達コキリ族は村の皆にお別れを告げていた。
彼等が旅立つ事を知り、大いに泣いたのは幼馴染のサリアちゃん。
未だに泣き止まない彼女を、子リン君は優しく支える。
大丈夫だよ、必ず戻って来るからと彼女に言い残し…2人は故郷を旅立った。



幼馴染との別れに、突然大泣きする子リン君。
リンクさんはそんな彼に「泣くな、サリアはこれからも俺達の事を見守ってくれるさ」と優しく言い、
子リン君を自分の膝の上に乗せていたの。
仲間思いの優しいお兄ちゃんだね、リンクさんは。




「ねぇ兄ちゃん、これから僕達は何処に行くの?」
「そうだな!最初はバッツの故郷に行こうと思う、あいつには結構世話になったからな」
「リックスの村か…此処ハイラルだと、少しだけ遠い気がするよ」
「何言ってんだよ子リン、俺達にはオカリナがあるじゃないか」
「兄ちゃん……」
「行くぞ子リン、リックスの村に」




最初の目的地は、リックスの村に決まった。
その村を目指す為、彼等は同時にオカリナを吹く。
まるで、異世界に飛ばされたって感じがするね。
リンクさんと子リン君は、秩序の神・コスモスに呼ばれたコキリ族の兄弟。




彼等の目的は私と同じ、ケフカを倒す事。
な〜んか、ファリスがアジトを去る時みたいな感じだな。
調和の神の召喚を受けた者は、最後まで主に使えないと行けない。
私も、調和の神に呼ばれた戦士の1人だからね。



「此処が…リックスの村」
「ああ!この世界の事を俺は、ティーダから聞いたんだ」
「兄ちゃんに何て言ってたの?ティーダさんは」
「暁の戦士として戦ったバッツの親父・ドルガンさんは、3年前に病気で亡くしたらしいんだ」
「えっ……!?」
「バッツがまだ幼い頃に母親を亡くし、それ以降は親父と一緒に長い旅に出てたそうだ」
「両親を失ったバッツさんは、ドルガンさんの後を継ぐ事になるんだね」
「そうだ!亡くなる前にドルガンさんは、バッツに遺言を残したんだ」
「何なの?その遺言って」
「『相棒のチョコボ・ボコと一緒に、世界中を見て回れ』だそうだ」
「……そっか、そんな事があったんだ」



バッツの過去を知った子リン君は再び、大いに泣き出した。
そんな彼を支えるリンクさんは、子リン君を優しく抱き締めていた。
辛い思いを言って済まないと彼に付け足しし、自分も同時に涙を流す。




こんな所で泣いてたら、成長しないよ2人供。
今は辛くても、もうすぐバッツに会えるんだから。
仲間を探す旅は、今始まったばかりなんだよ。
どんなに遠くに居ても、2人には笑顔で居て欲しいんだからね私は。

  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年06月18日 (土) 07時57分 [1279]   
タイトルに書いてある少年は、玉葱君の事だよ。
アルクゥは普通に、ライトさんの騎士になってるからね。
えっ?どうして彼女の騎士になったかって言われても、私じゃ分からないよ。
詳しくは、本人達から聞いてね。


本編に行く前に、この話に登場するメインメンバーを紹介したいと思います。
語りは引き続き、私が担当するよ。
暫くしたら、子リン君視点かセリス視点に変わると思う。
何話くらいかって?そうだねー、多分10話位に変更すると思うよ。



では、行くよー。
出てくるメンバーに文句を言う人は、出入り禁止だからね。



〜登場人物紹介〜
リンク(20) ※原作では17歳
ハイラル地方の勇者。
剣と飛び道具とで、多彩な攻撃な可能な戦士。
7年前の姿である子供リンクの兄で、弟を可愛がる優しい一面を持つコキリ族の青年。
探求の心を持つ旅人・バッツとは、一番の仲良し。
最後の切り札は、トライフォースラッシュ。
CV:檜山修之



子供リンク(13)※原作では10歳
ハイラルの勇者・リンクの7年前の姿。
リンクと同じく剣と飛び道具とで、多彩な攻撃が可能な若き戦士。
成長期のリンクを兄に持つが、仲間である雄鼠ポケモン・ピカチュウの怒りに耐え切れないちょっぴり臆病者。
幼馴染サリアからオカリナを貰い、兄・リンクと一緒に旅に出るコキリ族の少年。
伝説の称号の名を持つ少年・玉葱とは、大の仲良し。
出演作は、ゼルダの伝説 時のオカリナと大乱闘スマッシュブラザーズDX(隠しキャラとして登場)
CV:瀧本富士子



ピット
剣にもなる称号を駆使する、「パルテナの鏡」の主人公。
調和の神・コスモスの召喚を受けた戦士で、仲間を勇気付ける優しい一面を持つ。
最後の切り札は、パルテナ親衛隊。
CV:高山みなみ



マリオ
スタンダードで使いやすい、おなじみ赤い帽子の配管工。
弟のルイージの財布を持ち出し、ギャンブルするのが彼の悪い癖。
キノコ王国の姫・ピーチに好意を抱き…彼女を守る為に、リンク達と一緒に旅を続けている。
最後の切り札は、マリオファイナル。



ピーチ
キノコ王国のお姫様。
空をふわふわし、復帰力が抜群の女性。
赤い帽子の配管工・マリオに好意を抱いている。
最後の切り札は、ピーチブラッサム。



ピカチュウ
おなじみのポケモン。
身軽なうえに、電撃による攻撃はパワフルな雄鼠。
言葉使いは汚いが、ピットと同じく仲間思いの優しい一面を持つ戦士。
最後の切り札は、ボルテッカー。
CV:大谷育江



こんな感じで、後のメンバーも増やして行くよ。
いつ紹介するかは、まだ未定だけどね。
引き続き、本編を宜しくね。
次の更新は、また後程書きます。

  DFF012 ハイラル地方に住む兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年06月18日 (土) 09時03分 [1280]   
第2話「バッツと再会、同い年同士の会話。」


その頃リンクさん達は、バッツの家を目指し先に進んでいた。
今居るのは、バッツの故郷・リックスの村。
彼は生まれた時から、この村に住んでいる20歳の青年。
3年前にお父さんを亡くし、幼い頃にお母さんを亡くしたんだね。




家の近くにあるインターフォンを押すと、そこにはバッツが居た。
リンクさんや子リン君と久し振りに再会した彼は、2人を家に招待した。
そっか!一緒に戦って以来、会ってなかったもんね。
何か久し振りの再会って感じがするな〜、2人は。




「珍しいな、お前が子リンと一緒に旅をしてるなんてよ」
「約束したんだ!『次旅に出る時は、お前も一緒に連れてく』って」
「あははっ!相変わらずだな、お前は」
「子リンの前だぞ、バッツ」
「ごめんごめん、つい可笑しくってよ」
「兄ちゃん!今はバッツさんとゆっくり話してなよ、僕は外に居るから」
「駄目だ!お前を1人にさせるもんか」
「ったく!弟を可愛がる所は、変わってないなー」
「手放したくないんだ、今も…これからもずっと」



そっか!リンクさんが子リン君を連れて旅に出たのは、そう言う事だったんだね。
あれから結局、魔女アデルを倒し…私達は地上に帰って来たんだよね。
皆、今頃どうしてるかな。
リンクさん達の旅は、まだ始まったばかりだからね。




2人はそれから暫くして、バッツの話をずっと聞いていた。
一緒に戦った私の事や、ティーダ達がどうしてるのかと色々話している。
ジタンは今、ガーネット姫と一緒に居るのかな。
お互い好きみたいだったし、結婚してると良いけどな。




「所でバッツ、あんたはこれからどうするんだ?」
「んっ?それはお前にも分かってるだろ、リンク」
「……って、まさか」
「ご名答!俺も一緒に旅に出るって事さ」
「それがドルガンさんの遺言だもんね、バッツさん」
「おっ!分かってるじゃねぇか、子リン」
「(子供に理解されるあんたの方が、羨ましいよバッツ)」
「何だよリンク、浮かない顔してよ」
「ま、まさか…ぜ、ぜぜん」
「兄ちゃん!それだとラグナ様と同じ言い方だよ(汗)」
「はっ!そうだった、最低だな…俺って(ガーン)」
「あははははははっ!本当にカッコ悪いな、リンク」
「バァッツーーーーーー(超激怒)」
「に…兄ちゃん、此処は堪えてよ」



あーあ、バッツたら本当に最低ね。
せっかく再会したリンクさんを、逆に怒らせてしまったじゃんか。
これがスコールだったら、リンクさんの何倍かは怒ってるよ。
もうっ!こんな簡単な事、私に気付けさせないでよ。



必死に怒るリンクさんを、子リン君は一生懸命に抑えようと頑張っている。
ピット君や他の皆が居たら、絶対に止められてただろうな。
ちょっと惜しい事もしたけど、仕方ないよ。
何か私、全然自分らしくないって思ってる気がする。



ドカッバキッズコッバタッ



「…………(リンクから何回か拳骨を喰らった)」
「良いかバッツ!二度と俺を怒らせんじゃないぞ」
「兄ちゃん…流石にさっきのは、やり過ぎだよ」
「俺を馬鹿にした罰だ、バッツにはこれ位やっとかないと気が済まないんだよ」
「今度は僕に任せてよ、兄ちゃん」
「えっ?」
「いつも守って貰ってばかりじゃ、強く慣れない気がするんだ」
「あのな…旅立つ前にも言ったと思うけど、お前は俺に守られるのが役目なんだぞ」
「……分かってるよ、でも」
「ピットが前に言ってただろ?無理に強くなっては駄目だって」
「そっか…そう、だよね」
「よし!じゃあバッツも一緒に連れて行くか、次の場所に」
「うん♪」



可愛い、流石はリンクさんの弟君ね。
確かにピット君は、そんな事言ってたよ。
まぁ…ダークが言ってた事は、気にしない方が良いって。
君達は1人じゃないんだから、強い仲間が一緒なら大丈夫だよ。




バッツと再会し、彼を仲間にしたリンクさん達。
次の目的地に向けて、彼等はリックスの村を離れる。
ちゃんと体を休まないと、この先の旅は上手く行かないよ。
どっかで体を温めてから、動くと良いって私は思うな〜。

  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年06月18日 (土) 11時43分 [1281]   
第3話「子リンの寝顔。」



次の場所に向かう間、リンクさん達は離れた場所で野宿をしていた。
調和の神に呼ばれた戦士は、クリスタルを経て…混沌の神・カオスを倒さないと行けないの。
その為にはまず、貴方達の力になる仲間と再会しないとね。
って、私もそうだけど。




ハイラルを旅立って、3日目の夜。
リンクさんは子リン君の寝顔を、傍で見守っていた。
そう言うのが、お兄ちゃんらしいんだよ。
バッツはリンクさんの傍に行き、子リン君を気にしていた。




「一番疲れてたのは、子リンの方だったな」
「ああ!今は俺が傍に居るから、心配ないぞ」
「本当に思ったけどさ…コスモスはどうして、お前達を呼んだんだろうな」
「彼女はきっと、何か考えがあったからじゃないか?」
「えっ!?」
「コスモスが俺達兄弟を呼んだ理由…それは、俺達に力を貸そうとしているからだと思うんだ」
「………」
「ピットやマリオ、ピーチ姫やピカチュウ達もきっと同じさ」
「マリオやピットはともかく、ポケモンまで呼ぶか?普通」
「だからコスモスは、俺達にこれを託してくれたんだ」
「クリスタル………」
「カオスを倒してさ、その先に何があるかは分からない」




途中からジタンと被ったけど、コスモスはきっと人手を増やそうとして呼んだと思う。
今頃彼女は、ロックとエアリスに看病して貰っている気がするよ。
私達がカオスを倒せば、この世界は安定する。
そうすれば私達はきっと、元の世界に帰れるの。




でも、元の世界に戻ったら…スコールと一緒に居られなくなっちゃうよ。
そんなの、寂しいよ。
私が居るのは、元々居た世界で…レジスタンスの活動をしている。
ティンバーには、約半分の人がレジスタンス活動を行っているんだ。




「あの時は悪かったな、バッツ」
「いや、お前のせいじゃねぇ。俺が行けなかったんだ」
「………バッツ」
「俺達はまたこうやって再会したのに、カオスを倒したら離れ離れになっちまう」
「俺達だって同じさ、あんたと離れたくないぞ」
「リノアの気持ちも分かるけどよ、そういう運命なんだよ…俺達は」




誰だって、離れたくないよね。
私にも分かるよ、2人供。
今はスコールと再会する日を、待っているんだ。
ゾーンやワッツにも心配掛けちゃったし、なるべく一緒に居ようと思うんだ。



そんな時、リンクさんの携帯に着信が入った。
いつの間に携帯持ってたの、リンクさん。
コスモスから貰ったのかな、他の皆も。
早く会いたくて待ち遠しいよ、スコール。




「もしもし?」
『その声はリンクか?久し振りッスね』
「おっ、ティーダ」
『バッツや子リンも一緒に居るんッスね、良かった…』
「あんたこそ…今どうしてるんだ?」
『俺か?今はロイやマルスと再会して、俺の世界を案内してるッス』
「喧嘩してたりしないよな、あいつらは」
『そんな気配は無いッスよ、でも…肝心のアイクが見付からないんッスよね』
「アイクが…どうかしたのか?」
『多分ティナが居るモブリズに行ってると思うッスよ、
「俺も一回ティナの世界に行って見たかったんだぜ」って大騒ぎしててさ』
「……相変わらず馬鹿だな、アイクは」
『それは俺も同感ッス、あいつなんか誘ってやんねっつーの』
「そうだ!バッツが今一緒に居るんだ、代わるか?」
『全然平気ッス、あとバッツに宜しく言って置いてくれ。「また会おうな!」ってさ』
「ああ、そう言って置くよ」
『じゃあなリンク、また何処かで再会しような』
「あんたも元気でな、ティーダ」




電話の相手は、ティーダだった。
良かった、彼も元気そうだったね。
子リンと一緒に居る事は、ティーダは既に分かっていた。
リンクさんとも会いたいけど、スコールに会いたいよ。




バッツ達はその後、男同士で話していた。
子リン君の寝顔を見守りながら、2人は今後どうするのか話し合っていたの。
バッツはティナが心配だし、リンクさんはピカチュウやピット君が気になる見たい。
お互い仲間だから、仕方ないんだよねきっと。

  DFF012 ハイラル地方に住む兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年06月20日 (月) 06時55分 [1282]   
第4話「日本刀を操る心優しき青年・クロノと再会。」


始まりは、リンクさん達がハイラルを去った後だった。
子リン君を可愛がる彼は、優しいお兄ちゃん。
2人はハイラルで育った、現在と過去の姿なんだ。
また、仲間が増えるね。




次に探す仲間は、トルースの村に住む17歳の青年。
簡単に言うと、私やスコール ティーダと同い年の剣士かな。
朝から晩まで彼は、休まずに剣を数回振り回しているの。
お母さんと2人暮らしみたいだから、心配だなー。




「おっ!珍しい船があるな」
「シルバードだ、しかも飛空艇だぞ」
「何でこの飛空艇の名前を知ってるの?兄ちゃん」
「昨夜にさ、クラウドから電話があったんだよ。『俺の次男坊を、迎えに行ってくれ』ってな」
「「……(あの良い大人が、カッコ悪っ)」」
「ん?どうしたんだ、2人供」
「「………べーっつに」」




あははっ!流石に呆れるよね、子リン君とバッツは。
トルースの町に着くと、彼等はすぐにクロノの情報を聞いた。
マーケットの外に家がある、あそこに居るんだね。
しかもそこには、愛猫も居る見たい。




ルッカとは幼馴染みたいだけど、そんなに喧嘩はしないみたいね。
お互いが本当の姉と弟って感じに、見えるだけなんだから。
彼女の家は、クロノの家より少し離れた所にある。
あの一軒家が、ルッカの家なんだね〜。




「……イテッ!」
「兄ちゃん、どうしたの?」
「前を歩いてたら、人にぶつかって……ってお前は」
「イテテテテテテテテ……そこに居るのは、リンクか?」
「じゃあまさか…昨夜クラウドが言ってた、次男坊って」
「ああ…俺の事さ!ったく、兄貴も大胆なんだよ」
「………ヒソヒソ(何か僕達が考えてた人とは違うね、バッツさん)」
「ヒソヒソ(そうだな、子リン)」
「話はクラウドから聞いてるぜ!お袋さんは元気か?」
「元気過ぎて疲れるよ、俺だって色々と母さんには苦労してるんだぞ」
「ははっ!お前は相変わらずだな、クロノ」
「……コスモスに呼ばれた戦士らしいな、お前達は」
「「「………ッ(何で知ってんだ(の)、こいつ(の人)は)」」」
「汗垂らしてどうしたんだよ、お前達(汗)」
「「い……嫌、何でもねぇよ」」
「そ、そうなんです…僕達の事は気にしないで下さい」




逆に情報提供されたわね、彼等は。
驚くのも、無理はないと思うよ。
立ち話もなんだし、家に上がらせて貰ったら良いんじゃないかな。
私の気持ちに気付いたクロノは、リンクさん達を家に招待した。




彼を出迎えてくれたのは、愛猫のトラ。
クロノはトラを優しく撫で、奥に居るお母さんにリンクさん達を紹介した。
いつも家のクロノがお世話になってますと、彼の母・ジナさんが笑顔で言った。
いえいえ!僕達は何もしてません、とリンクさんは恥ずかしそうに言葉を返した。




「そうだ!兄貴や皆にはあったのか?」
「いや、これから会いに行くつもりだ」
「そっか……兄貴の奴、相変わらず俺を心配してんだよ」
「マルスが前に言ってたんだ…『弟を心配しない兄貴なんて、居ない』ってさ」
「マルスって、青い髪色の剣士か?」
「ああ!」
「………一度会ってみたいな、そいつに」
「でもお前…家を離れて大丈夫なのか?」
「心配ないよ、暫く旅に出るだけだ。お袋には言ってあるし」
「ジナさん……何か言ってました?」
「……『あまり無茶をしないように』位しか、言ってねぇよ」
「お前が居ると少しは楽しくなるな、リンクが一緒に居ると流石に気まずくてよ…」
「どう言う意味だよ、バッツ」
「まぁまぁ、兄ちゃん…此処は抑えて」
「……お前も苦労してんだな、子リン」
「本当はね…兄ちゃん、すっごく優しいんだよ」




バッツとリンクさんが喧嘩してる間、クロノは子リン君と話していた。
こんな兄貴で大丈夫なのか?と彼に聞かれたけど、子リン君は慣れてるとはっきり言う。
確かに私も、リンクさんの事は心配だよ。
皆と再会する時、またバッツと喧嘩になったりしないと良いけど。



クロノがリンクさん達の仲間に入ったし、次は幼馴染のルッカだね。
彼女の家は、少し離れた場所にあるんだよ。
何でも噂では、優秀な一流技師さんみたい。
何か技師って聞くと、リュックさんやシド4おじちゃんの事を思い出すよ。

  DFF012 ハイラル地方に住む兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年06月20日 (月) 14時12分 [1283]   
第5話「クロノの幼馴染・ルッカと再会。」


クロノの家を後にし、次に向かったのは彼の幼馴染・ルッカの家。
彼女にはクロノと同じ、心の属性がある。
一流技師さんなのに、炎系の魔法を操るんだね。
彼女が習得する魔法の中には、ファイアやファイガ フレアが入っているの。




プロテクトはプロテスみたいな魔法で、攻撃を半減する技なんだ。
そして!クロノとの連携技で最強なのは、ファイガソード。
これは、クロノの乱れ斬りとルッカのファイガを合わせた物なの。
彼女達の世界はね、時間で旅をしてる場所って事なんだ。




「時間で旅をするだって?」
「ああ!中には此処現代 中世 未来 原始 古代と言う、5つの時代があるんだ」
「ふーん!つまり蛙野郎は、中世の騎士って事になるのか」
「そうだ!俺はこの時代の生まれで、ルッカの騎士さ」
「クロノさんにルッカさんは、似合わないと僕は思うな〜」
「ちょっ、子リン」
「お互い2つも離れてるのに、それで幼馴染なんて言うのは可笑しいよ」
「……偉い痛いとこを付くな、子リン」
「へへっ!まぁ……もがっ」
「子リン…頼むから、その辺にしろ」
「ははっ!今度は子リンがカッコ悪いな〜」
「……それ以上俺の可愛い弟を侮辱したら、あんたの腹を殴るぞ(キリッ)」
「う……、済まねぇ(汗)」
「………(本当にリンクの奴は、弟想いの優しい兄貴なんだな)」




一瞬リンクさんの殺気を感じたバッツは、彼の怒りに震えていた。
しょうがないよ、リンクさんを怒らせたのはバッツのせいなんだから。
クロノは結構、突っ込み所が満載な戦士だね。
実は彼にも、心の属性があるの。




クロノの心の属性は、天。
サンダーやサンダガと言う、雷系の魔法をメインに使うんだよ。
魔法を習得するには、時の最果てに居るスペッキオって言う人から得られるんだ。
私の世界だと、相手からドローしてゲットしてるよ。




「あらクロノ、久し振りね」
「ようルッカ、お前も相変わらず変わんねぇな」
「そう言うあんたもね」
「俺はリンク、ハイラルから来た勇者だ」
「宜しくね!でもこの男の子、何だか苦しそうですよ?」
「…………(未だに口を塞がれていた)」
「ご…ごめんな、子リン」
「要するにこの子は、貴方の過去なのね」
「何で分かるんだ?ルッカ」
「私の頭脳を馬鹿にしては困りますよ、リンクさん」
「…………ッ(流石はクロノの幼馴染、手強い女だな)」
「心中で話すのは、あいつ譲りだな?バッツ」
「ああ!スコールもリンクと一緒でさ、あまり声を出さないんだよ」




もうっ!リンクさんとスコールを、一緒にしないでよ。
確かにスコールだって、滅多に話さない時もあるよ。
だからって、彼とリンクさんを一緒にしたら…困るな〜私。
それでも私は、スコールと一緒に居たいもん。




いきなり皆の前から、居なくなるなんて寂しいじゃない。
スコールと出会わなかったら、私は此処にいなかったんだよ。
ずっと、レジスタンスの活動を続けてたからね。
お願い!少しは私の気持ちを、考えて欲しいな。




「リノアさんの言う通りよ、少しは彼女の気持ちを考えなさい」
「「…………」」
「兄ちゃん…兄ちゃんの言いたい気持ちは分かるけど、今はルッカさんの気持ちに答えて上げて」
「子リン………」
「言ったよね?前…僕に『子供を守るのは大人の役目、子供は守られるのが役目なんだよ……』って」
「そう…だな、そうだよな」
「今回は私の出番は無かったみたいですね、リンクさん」
「そんな事ない!あんたの気持ちを知らずに言った俺が行けなかったんだ、悪かったな」
「いいえ!気持ちを理解してくれただけでも、助かります」




流石は、一流技師さんね。
強いな〜、ルッカは。
私も彼女のように、強くなろうかな。
スコールと再会出来るまでの間、私も頑張って見るぞー。

  DFF012 ハイラル地方に住む兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年06月21日 (火) 08時59分 [1284]   
第6話「ガルディア城、子リンの帰還。」


1000年の時代、現代。
子リンは昔、マールちゃんが居たガルディア城で王子を務めていたの。
ある事情をきっかけに、彼は故郷を離れた。
本当の事言うと、子リン君は違うの。




子リン君はリンクさんと同じ、ハイラル育ちの子供勇者。
彼の腕は、誰もが認める所って感じだね。
クロノ ルッカを仲間に加え、リンクさん達はガルディア城に到着。
彼等の前に現れたのは、城の王女・マールちゃん。




「子リン王子、お帰りなさい」
「……兄ちゃんの前で、『王子』って言うのは止めてよ」
「まぁまぁ!皆さんも長旅でお疲れでしょ?部屋までお供します」
「まさか子リン、お前が此処の王子だったとはな」
「……ガルディア王33世の命令で、仕方なかったんだよ」
「子リン王子、長旅ご苦労様です」
「ああ!兄ちゃん達を部屋に案内しろ、僕は自分の部屋で休む」
「承知しました!」




この城の兵士達は、子リン君の命令に従っていた。
凄いな〜、子リン君は。
その頃部屋に戻った子リン君は、中々眠れない状態だった。
一緒に旅をしていたお兄ちゃんのリンクさんを、心配してるのね。




これから僕は、どうすればいいんだろうと…子リン君は考えていた。
その時、誰かが部屋のドアをノックしたの。
子リン君はその音に気付き、ドアを開けた。
そこには先程居た、ガルディアの兵士さんだったんだ。




「何事か?」
「失礼します!リンク様が子リン王子様に会いたいと」
「兄ちゃんが?」
「ええ…何やらリンク様は、悲しい顔をしていました」
「…………」
「王子様!私はいつでも、王子様の決断に従います」
「それで兄ちゃんは、何処で待ってるの?」
「城の外でございます、その格好では寒いので上着を着用して下さい」
「……済まないな、いつも」
「そして、こちらもお忘れずにお持ち下さい」




兵士さんから託されたのは、子リン君の装備品。
オカリナとブーメラン、弓矢まで入って居たの。
彼の伝言を聞き、子リン君は城の外へ走って行った。
汗を書きながら進むと、そこにはリンクさんの姿があったの。



彼は泣きそうな顔をしながら、子リン君をじっと見る。
言葉を掛けようと思い、子リン君はリンクさんの前まで歩いて行った。
突然彼の目から、大粒の涙が流れて来たの。
どうしたの?と声を掛けようとした瞬間、リンクさんは子リン君を抱き締めた。



「………お前と、離れたくない」
「えっ………」
「俺は…可愛い弟のお前を置いて、旅立ちたくないんだ」
「……兄ちゃん」
「城の兵士達なら、俺達の事分かってくれる筈だ」
「僕も…僕も同じだよッ、兄ちゃんー」



あーあ、子リン君まで泣いちゃったよ。
リンクさんが彼を呼び出したのは、そう言う事ね。
可愛い弟が心配だから、離れたくないんだ。
私も何だか、泣けて来ちゃったよ。



これが、本当の兄弟愛みたいだね。
真夜中でしか、2人の時間は取れない。
何かまるで、スコールとキスティス見たい。
教官と生徒の恋は、禁止されてるのよねー。

  DFF012 ハイラル地方に住む兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年06月21日 (火) 13時40分 [1285]   
第7話「リンクの決意。」



せっかく、ガルディア城まで来たんだから…今はゆっくりしようよ。
私は今頃、アンジェロを撫でてたりしていた。
心配だよね、アンジェロも子リン君の事を。
彼等が私の世界に来た時は、驚いたなー。




今リンクさん達が居るのは、クロノの世界。
今回コスモスは、リンクさん達スマブラメンバーを呼んだの。
そっか!強くて頼りになるから、彼等を呼んだのね。
コスモスったら、そう言うのは先に言ってよね。




「ねぇ兄ちゃん、もう少し強く抱き締めてくれないかな」
「………ずっと離れたくないんだ、お前の傍から」
「僕だって同じだよ、せっかく此処に来て…いきなり別れるなんて耐えられないよ」
「ここの奴等は、お前の事を尊敬してるんだな」
「うん!ガルディア王33世は、素晴らしい父上だよ」
「そうだったな、俺達には両親が居なかったよな」
「子リン王子様、そろそろお休みになりませんと」
「ったく…あの兵士は、もう少し一緒に居させろっつーの」
「えへへっ!そうだね、でも続きは…また明日」
「ああ、必ず俺が行くから」




もう少しハグハグしたかったのに…っと、悔しがるリンクさん。
男同士って言うか、兄弟愛でイチャ付くのは恥ずかしいな。
それでよく、子リン君は嫌がったりしないよね。
この城の王子でもあるし、リンクさんの弟だから変わりたいのかな。




次の日、彼等は出発の準備をしていた。
先に目を覚ましたバッツは、クロノとルッカを起こす。
そう言えばリンクさん、こんな朝から何処に行ったのかな。
1人居ない事に気付いたバッツは、リンクさんを探しに…部屋を出た。




「どうしたんですかバッツ様、そんなに汗をかいて」
「リンクが居ないんだ、何処に行ったか知らないか?」
「リンク様なら子リン王子様の部屋ですよ、昨夜は2人供お会いになってましたから」
「ったく、あの馬鹿勇者は……」
「大丈夫です!とにかく貴方も、部屋にお戻り下さい」
「ああ、そうするよ」




バッツって、いつも仲間の事を思ってるんだよね。
その明るさ、スコールに少し分けて上げたいな。
スコールって冷静し過ぎて、言葉に出さないんだよね。
確かに私は、今までレジスタンスとしてゾーン達と一緒に居たよ。



原作で言ってた時の、スコールの言葉が忘れられないな。
皆…お互い別世界から来てるから、言いにくいと思うの。
私だって、自分の事考えてるんだから。
スコールと再会したら、私はまたスコールに甘えると思うの。




「子リン王子様が旅立たれるなんて、寂しいです」
「泣かないでよ!此処には王女様が居るんだから」
「マールディア様が知ったら、寂しがるでしょう」
「そんなに弱い王女じゃないわ、私は」
「ま…マールディア様!」
「確かに子リン王子様と別れるのは寂しいけど、きっと彼は此処に帰って来てくれるもん」
「安心して下さい王女様、子リン王子様は命をかえても俺がお守りします」
「ええ!子リン王子様を、お願いしますねリンクさん」
「はいっ!」
「子リン王子様、道中…お気を付けて」
「うん!僕は必ずこの城に戻るから、心配しないで」
「それではバッツ様達、子リン王子様を宜しくお願いします」
「ああ!行って来るぜ、皆」
「旅のご無事を、お祈りしています」
「………最後まで済まないね、皆」
「子リン……」



ガルディアの人達との別れに、子リン君は大泣き。
そんな彼を、リンクさんは優しく慰めてくれた。
ハイラルの勇者と子供勇者、か。
生まれが一緒だから、お互い兄弟なんだろうね。




もうっ!今頃になって私ったら、何を言い出すのかな。
これじゃせっかくの彼等に、申し訳ないよ。
リンクさん達はガルディア城を後にし、新たな仲間と再会する旅に出た。
シルバードって、変わった名前の飛空艇なんだね。

  DFF012 ハイラル地方に住む兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年06月22日 (水) 06時46分 [1286]   
第8話「子リンの笑顔。」


ガルディア城を出発したリンクさん達は、次の目的地に向かっていた。
彼等の目的地は、モブリズの村。
此処は、ケフカの裁きの光を受け…大人達が殺された村なの。
でもね!残った皆で、復興しようと頑張ってるんだよ。



そうだったね、バッツは今ティナの事が好きなんだよね。
お互い好きなのに、どうして言えないのかな。
素直に想いを伝えれば良いのに、この2人は。
戦い以来会ってないから、恥ずかしいんだろうな〜。




「酷い有様だな、この村は」
「………裁きの光が、この村を襲ったんだ」
「えっ……?」
「此処はね…世界が引き裂かれた、もう1つの場所なんだ」
「こんな事が出来るのは、あいつしか居ないな」
「ああ!ケフカは何としても、俺達が倒すんだ」
「私だって居るわ、皆と一緒に戦いたいもの」
「クロノ、ルッカ………」
「よしっ!他の奴等と再会した後、瓦礫の塔に行こうぜ」
「………」
「どうした?子リン」
「やっぱり…戦わなきゃ、駄目なのかな。他に方法ってないのかな」
「どう言う事だ?」
「………急に怖くなったんだ、僕」
「………大丈夫さ子リン、お前は俺が守るから」
「兄ちゃん………」




そうだったよね、子リンはガルディア城を離れる時…リンクさんは彼を守るって言ってくれた。
弟を見捨てる兄なんて居ない、か。
貴方の言ってた言葉は、間違いじゃ無かったよ…マルスさん。
リンクさんはいつだって、子リン君を守りたいって思うんだよ。



お互い過去と現在の姿だけど、守るべき人が居るからこそ…強く慣れると思うんだ。
私もね、そういう時があったの。
皆と一緒に入て怖くなった時、スコールや皆が支えてくれたの。
戦う事でしか、仲間を助けたり…守れないんだって。



「………戦いは、怖いな」
「誰だって戦いは好きじゃないさ、でも俺は…お前が何を言いたいのか分かるぜ」
「クロノさん………」
「俺とルッカは元の世界に居た時から一緒だった、彼女は俺の事が好きだったし…俺も彼女が好きなんだ」
「クロノ……、ありがとう」
「皆が1人じゃないから、お前だって此処まで頑張って乗り越えられたんだぞ」
「途中からクロノ、あんたの台詞がサッズと被ってるぞ」
「うっ……、済まねぇ」
「……1人じゃないから乗り越えられる、か」
「ああ!仲間の言う事は、聞くもんだろ?子リン」
「はい、そうですね」




やっと子リン君に、笑顔が戻って来たね。
今回はティナと会えなかったのが、ショックだったな。
でもね、簡単に諦めたりしないよ。
もうすぐだからね、仲間と再会するのは。




皆が居るから、私はきっと乗り越えられる。
セラさんは良く、この言葉をヴァニラさんに言ってたんだ。
それは、たまにって事だと思うよ。
さあ…ティナの所まであと少しだよ、バッツ達。

  DFF012 ハイラル地方に住む兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年06月22日 (水) 14時10分 [1287]   
第9話「ティナと再会、バッツの想い。」



いよいよ、ティナやアイクさんとご対面だね。
でも信じられないよ、アイクさんが此処に居るなんて。
モブリズの村の中に入って行くと、1人の男の子がリンクさん達を止めて来た。
殺気かと思い、リンクさんは剣を抜く。




その後だったの、懐かしい声が聞こえて来たのは。
子供の居る所の奥に居るのは、ティナ。
やっぱり、ティナだったんだね。
あの戦い以来会ってないから、心配したよ。




「バッツ!久し振りね」
「おっティナ、元気にしてたか?」
「ええ!一緒に戦って以来会ってなかったから、心配してたの」
「!あんたは、リンク」
「アイク!お前こそ久し振りだな、元気だったか?」
「当然だろ!俺の大好物は、肉さ」
「あははっ!変わってないな、お前は」
「………僕、外に行ってるよ」
「子リンお兄ちゃん、僕達と遊んで?」
「えっ………」
「ティナママはバッツお兄ちゃんに会いたかったし、アイクのお兄ちゃんはリンクお兄ちゃんに会いたかったから」
「……すっかり懐かれたな、子リン」
「…………」



子リン君が言葉を無くしたのは、言うまでも無かった。
本当は兄ちゃんと一緒に居たい、と思っていた子リン君。
仕方なく子リン君は、子供達と一緒に遊ぶ事にした。
お互いの仲間と再会し、暫く話し始めるリンクさんとバッツ。



クロノもまた、ルッカとずっと話し始めていた。
元の世界から来た幼馴染で、2個違い。
クロノは私やスコール、ティーダと同じ17歳。
ルッカはレナやローザと同じ、19歳の一流技師さん。




「ねぇ子リンお兄ちゃん、僕にもやらせて?」
「うん!やりたい人は、順番に並んでね」
「上手く合わせるには、どうしたら良いの?」
「そうだね…実はね、僕にお友達が居るんだ」
「どんな人?」
「天使のような格好をした人で、その人とは離れ離れになっちゃったんだ」
「………ピットの事を言ってるのか、子リンは」
「ああ!あいつの言う通り、ピットは何処かで俺達が来るのを待ってるんだ」
「子リンお兄ちゃんは、その人に会いたいの?」
「うん!僕の大切な、友達だからね」
「僕達、だろ?そこは」
「兄ちゃん……、聞いてたの?」
「お前や俺に取ってピットは、大事な仲間さ」
「……うん、そうだね」




そう言えば、バッツ達が居ないな。
何処に行ったのかな、2人は。
クロノとルッカは2人が居ない事に気付き、手分けして探す事になった。
人が沢山いる所は拒むんだよね、ティナは。



2人はバッツ達が行きそうな場所を捜索したけど、彼等は見付からなかった。
この村に来てまで、2人は行方不明かな。
本当に何処行ったのかなー、バッツ達は。
ったく、人騒がせなんだから〜。




「居たか?ルッカ」
「何処にも居ないわ、そっちはどうだったの?」
「駄目だ!こっちにも居ねぇ、何処に行ったんだよあいつらは」
「……ックロノ、あそこを見て」
「バッツ……絶対に、離さないわ」
「俺も同じだぞ、ティナ」
「やっと貴方に会えたんだもん、嬉しいわ」
「俺も君に会いたかったよ、ティナ」
「私達、これからはずっと一緒だね」
「ああ!君に何が会っても、俺が守るから」
「コラー!俺達の前でイチャ付くなー、お前等」
「ゲッ!クロノ、ルッカ」
「散々心配して探したこっちの身にもなって見なさいよ、馬鹿」
「「す…済みません」」




良かった、2人供無事に見付かったのね。
今回バッツ達は、クロノ達に暫く怒られていた。
苦労してまで、探しに行ったもんね。
私の場合も、そう言う事になるな。




彼等を見守っていたのは、リンクさんと子リン君 アイクさんの3人。
バッツ達はやっぱ、こうじゃないとね。
リンクさんは子リン君を抱えてるし、アイクさんはそんな彼等を見て嫉妬してる。
大丈夫だよアイクさん!貴方にもきっと、希望が見えて来るから。

  DFF012 ハイラル地方に住む兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年06月23日 (木) 06時17分 [1288]   
第10話「コスモスに召喚された戦士達。」


久し振りだから、このナレーションから行こうかな。
うーん、私…こう言う長い台詞は初めて使うんだよね。
皆が呼ばれたって事は、スコールもきっとそこに居る気がする。
だけど、最初からこの場に居ないのは…アルクゥとレフィア。



緊張するけど、頑張って言うよ…私。
これでも、スコールや森のフクロウの皆の為だからね。
緊張するよー、本当に。
ライトのように上手く行くか分からないけど、やってみまーす。




――――――混沌の神・カオスと戦う為、私達は調和の神・コスモスから力を与えられた。
この力は戦いを得ることで私達の意志に馴染み、やがてクリスタルに形を変えるのだと言う。
カオスの戦士達と戦い…クリスタルを得て、混沌の神・カオスへと挑む。―――――――――


――――――コスモスに召喚された戦士達。―――――――――



「う〜ん、何か理解出来ないよ」
「どうしたんです?トゥーン」
「コスモス様から力を託されたのは良いけど、どうして僕のクリスタルが指揮棒なのかな?」
「それはですね、貴方が『ゼルダの伝説 風のタクト』の主人公だからですよ」
「………(しょんぼり)」
「ミシアさん!トゥーンをからかわないで下さいよ」
「子リン……でも良いの?大僕の所に戻らなくて」
「仲間を見捨てて行ける訳ないよ、君は僕の大切な友達だからね」
「……ありがとう、子リン」



そっか、いくらシリーズが一緒でも…タイトルが違うんだね。
リンクさんはその頃、バッツやヴァンと一緒に話していた。
今の所…心配は無いみたいだね、彼には。
私は話し中の彼を見て、一安心したの。



その後私は風紀委員の風神に呼ばれて、いろんな話をしていた。
えぇー!此処で聞くの、その話を。
確かに風神は、長くサイファーと一緒に居るけど。
私じゃあいつの事、あまり知らないんだよ。





「リノア?」
「何て言ったら良いかな…私達は元の世界に帰る為に、此処に呼ばれたんでしょ?」
「御意」
「なのに風神は、私と話してて良いの?」
「友達 少ない リノア 偶然 発見」
「そっか…女の子の友達が少ないから、私を見付けたんだね」
「リノア 悩み あり?」
「スコールとお話ししたいけど、今はティーダ達と話してるんだ」
「スコール 呼ぶ?」
「ううん!後で私から行くよ、彼も心配してるし」
「リノア 決意 強い」
「ありがとう、風神」





風紀委員の彼女には、友達が少なかった。
ほとんどが、別世界から来たメンバーなの。
リンクさんを始め、子リン君やネス君達はスマブラのメンバー。
大乱闘は初期から始まって、Xまで発売されている。





次回作は一体、誰が出て来るのかな。
リンクさんは再び、続編に出るのかな。
ヴァンは今回の続編に初登場したし、今はいたストにも出てる。
私も、同じなんだ。





「リノア!子リンを知らないか?」
「あれっ、さっきまでバッツ達と話してたんじゃないの?」
「あいつがさ…『今は子リンの傍に居てやれよ』って言ってくれたんだ」
「何か、子リン君みたいな感じだね」
「えっ?」
「今彼はね、トゥーンやアルティミシアと話してるんだ」
「………そうか」
「大丈夫だよ!きっと子リン君は、貴方の所に戻って来ますって」
「ありがとな、リノア」





初めて彼から、ありがとうを聞いた。
本当にリンクさんは、子リン君の事を可愛がっているのね。
彼が弟を思うのは、私にも分かるよ。
スコールと再会したら、一緒にハグハグするんだ。





私はスコールの事が好きだし、彼も私を愛してくれてる。
ゼルはきっと、三つ編みの図書委員さんが好きだと思うな。
これは本人の前では内緒なの、彼に知れたらとばっちりを受けちゃうから。
リンクさんはそのまま元の場所に戻って、子リン君の帰りを待っていた。

  DFF012 ハイラル地方に住む兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年06月24日 (金) 06時05分 [1289]   
第11話「居なくなった子リンの行方。」



おかしいな、子リン君が何処にも居ない。
オロオロしていた時、私の所に一通の手紙が届いた。
それは私達宛ての、手紙だったの。
今回手紙を運んでくれたのは、モグちゃん。




手紙には、こう書かれてあった。
――――――親愛なる兄ちゃんと仲間達へ。
何も言わずに居なくなったりして、ごめんね。皆と一緒に戦った事、決して忘れないよ。
今僕は、皆を守る為に1人で旅に出ています。
この手紙はきっと、リノアさんの所に届いてると思いますよね。



そしてリノアさん、貴方に伝えたい事があります。
スコールさんの傍で、支えて上げて下さい。
僕はとても嬉しかったです、皆と一緒に居られて。
何処かでまた再会出来る事を、祈っています。 子リンより―――――――――



本当に子リン君は、私達の為に1人立ちをしてしまったんだね。
こんなの、リンクさんには言えないよ。
涙を流している時、彼は私の近くに居たの。
見せようと迷ったけど、やっぱり読ませるしかないよね。




私達が寝ている間に、旅に出ちゃうなんて。
せっかくコスモスから力を託されたのに、寂しいよ。
リンクさんの顔を見ると、彼は凄く泣いていた。
相当ショックだったのね、子リン君からの手紙を読んで。




「まさか本当に、1人で旅立つなんて思わなかったな」
「私も最初はビックリしたよ、突然居なくなるから」
「………子リンを探しに行く!リノアは俺と一緒に来てくれる奴等を、何人か集めて欲しいんだ」
「………わざわざ沢山集めなくても、大丈夫ですよ」
「えっ?」
「既に希望は、何人か出てますから」
「子リン君を探しに行くんでしたら、僕が一緒に行きますよ」
「玉葱……」
「何で彼がいきなり僕達の前から消えたのか、理由を知りたいからね」
「玉葱が行くなら俺も行くぜ、このままリンクを1人になんかさせるもんか」
「ジタン……」
「なぁリノアちゃん、こんな感じで良いかい?」
「うん!残ったメンバーは、私と一緒に待機ね」




私の想いは、アイクさん達に届いた。
アイクさんは相変わらずお肉から目が離せないけど、ちゃんと気持ちに答えてくれた。
トゥーン君は子リン君といっぱい話したかったと、ショックを受ける。
そんな彼を慰めてくれたのは、私を愛する騎士・スコール。



彼の慰めを聞いたトゥーン君は、信じるように微笑む。
エアリスやロックは最初から、私の気持ちを理解してくれたの。
セシルは相変わらず、ローザの肩を持ってるけどね。
何処までお似合いなのかな、この2人は。




「決まってるだろ、僕はこれからもローザを愛すると決めたからね」
「セシル…俺の方も負けてられないな、ティファの方が俺に取って一番の女神だ」
「兄貴がティファなら、俺はルッカを選ぶぜ」
「クロノ……」
「散々皆には色々言われちまったしさ、これからは少しでも力になりたいんだよ」
「クロノ……君はここ数週間で成長してるよ、ちゃんと愛する人を選んだからね」
「お…お互い様だろ、セシル」
「クロノさんなら守れますよルッカさんの事、ですけど私は…子リン君の言ってた事が気になります」
「『2つ違いなのに幼馴染って言うのは、可笑しい』って奴か?アルス王」
「はい、リンクさん」
「俺達だって7つの差だ、でも俺は…あいつを手放したくない」
「そろそろ時間だよ、行きましょうリンクさん」
「玉葱…何も心配するな、俺がお前を守ってやるぜ」
「ジタン……、ありがとう」




本当に旅立っちゃうって感じに、見えてきた。
伝説の称号・オニオンナイト、か。
たいそうな称号を持っても、中身は子供。
私は、そうだとは思わないな。




玉君だって皆を守る為に、頑張っているんだよ。
暗闇の雲達はもう、カオス勢じゃない。
一度は敵だったけど、私達に敗れた事をきっかけに仲間になってくれた。
子リン君……リンクさんが凄く心配してたんだよ、あんまり彼に心配を掛けないでね。

  DFF012 ハイラル地方に住む兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年06月25日 (土) 06時24分 [1290]   
番外編「リンクVSオニオンナイト、修業開始。」



ちょっとだけ本編をお休みして、番外編に行きます。
本編では私が語りだけど、番外編とおまけ編や学パロ編はリディア視点になるからね。
出てくるのは今回、2人とメインを出すよー。
子リン君が旅立った後の、お話です。



それでは、どうぞ。
寝不足な君でも、大丈夫だぞ〜。



――――――リンクVSオニオンナイト。―――――――――


「学生に実戦を教えようか?」
「手合わせお願いします、リンクさん」



お互いのエンカウントが来て、いよいよバトル開始。
今回リンクさんには、エアリスさんをアシストに付けて貰っています。
相手の玉葱君は、フリオニールさんがアシストです。
リンクさんは勇者で、玉葱君は小さな騎士さん。




お互い素早さや剣の腕は、一人前。
守るべき者の為に、2人の特訓が始まったの。
子リン君…貴方がこの場に居たら、止められていたわね。
リンクさんはあの時、かなり落ち込んでいたの。



「ほう、玉葱…中々やるな」
「リンクさんこそ素晴らしいです!ライトさんの上は、行ってますよ」
「俺は旅立った弟を守る為に、強くなりたいだけさ。その身に刻めッ」
「ちょっ!ライトさんと同じ発音で、攻撃するんですか」
「子リンからの受け入りなんだ、文句言うな」
「(兄弟揃って戦うなんて、色んな意味で凄いかも)」
「どうした?お前の攻撃だぞ、玉葱」
「はい!では遠慮なく、行かせて貰いますよ」




戦いは暫く続き、お互い無傷のまま続けた。
暫くすると、EXフォースが現れた。
勇者であるリンクさんが入手し、自分の覚えている技を次々と放って行った。
ハイラルを旅立ち、2人はずっと一緒に居たんですね。




けれど両者は、一歩も引かなかった。
リンクさんのアシストケージが溜まり、エアリスさんを召喚した。
彼女は最初玉葱君の動きを止め、そしてリンクさんのブレイブを回復した。
相手が動かない事を知ったリンクさんは、反撃開始を行う。



「ははっ!参りましたよ、リンクさん」
「お前も随分カッコ良かったぞ、玉葱」
「エアリスさんをアシストに選ぶなんて、お見事ですよ」
「子リンに頼まれたんだ、『僕が居ない時は、エアリスさんをアシストに選んで上げて』ってな」
「子リン君…きっと帰って来ますよね、僕達の所に」
「ああ!その時は、俺達2人であいつを迎えようぜ」
「はい!ごめんジタン、負けちゃったよ…僕」
「よく頑張ったな、玉葱」
「うぐっ……えぐっ………」
「良い修行になったそうだな、リンク」
「見てたのか?バッツ」
「ああ!マルスとロイから伝言が合ってな、一緒に見てたんだ」
「リンクさん…子供相手には、あまり本気出さないで下さいよ」
「わ…悪ィ」
「子リンが帰って来るまでの間、お前はどうすんだ?」
「………あいつの無事を祈ってるよ、放って置けないからさ」
「僕が前に言った事、覚えてくれたんですね」
「忘れたりなんかしないさ、もしマルスとの約束を忘れたら…あいつに顔向け出来ない」
「リンクさん……」


ハイラルの勇者・リンク。
子リン君の成長期である彼は、あの子を可愛がっている。
てっきりスコールさんのように、愛する人限定しか見せない笑顔があると思っていたけど。
彼は既に、笑っていた。



どんなに遠くに行っても、貴方の中の光が見付かれば…きっと帰って来るべき場所に導いてくれる。
この言葉は、エアリスさんの決め台詞なんです。
彼女と一番親しいティファさんなら、何か知ってるかも知れない。
ケフカを倒すまで、私達は戦い続ける。

  ハイラル地方に住む兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年06月30日 (木) 06時05分 [1291]   
第12話「コスモス側の戦士・ピットVS操られた子リン。」


子リン君が戻って来たのは良いけど、何か様子が可笑しかった。
ピット君は彼の気配に気付き、玉葱君が暗闇の雲と戦った闇の世界に向かっていた。
そこから何か、嫌な声を耳にしたの。
大丈夫かな、ピット君。




「コスモスの戦士か、僕を倒しにでも来たのか?」
「そうじゃありません、僕は子リン君を正気に戻す為に戦うだけです」
「今更僕が君の仲間に戻れると言うのか?笑わせるな」
「それは違います!貴方を信じて待ってるのは僕だけじゃない、リンクさんやバッツさん達が一緒に居ます」


流石は、パルテナの親衛隊を務めるリーダーさんだね。
スコールとは何か別格だけど、彼もそう言う所は負けないんだ。
君と同じように、スコールもね私達の事を考えているんだよ。
だからピット君にも、子リン君を助けれるように頑張って欲しいんだ。


2人の会話は続き、とうとう2人の戦いが始まった。
最初は子リン君からのエンカウントが来て、ピット君はライト風に答えた。
言葉使いがたまに違うから、やりにくいんだよね。
先攻はピット君からの攻撃、彼はパルテナアローを子リン君に向けた。



「コスモスの戦士にしては、中々やるな」
「子リン君を正気に戻す為なら、何だってしますよ僕は」
「こざかしい!その程度で僕を正気に戻そうなんざ、1000年早いぞ」
「止めろ、子リン」
「「………ッ」」




戦いの最中なのに、誰かの声が聞こえて来た。
そこへ現れたのは子リン君の成長期で、彼の兄でもあるリンクさん。
まさかリンクさん、貴方も戦うの。
2人の戦いを止めたリンクさんは、子リン君の記憶を蘇らせようとする。



そんな時、子リン君の様子がおかしくなったの。
リンクさんのお陰で子リン君は正気に戻ったけど、力に溺れていた。
彼を助ける為に戦う事を選んだリンクさんは、子リン君に回転斬りを放つ。
子リン君の体から闇の心が現れ、それをピット君のパルテナアローで消化した。



「兄…ちゃん?」
「!子リン、俺の事が分かるのか?」
「うん!兄ちゃんとピット君が力を合わせて戦ってくれたお陰で、僕はまた正気に戻れたよ」
「マルス達が心配してお前を待ってるぜ、行くぞ」
「僕も一緒に行きます、リンクさん」
「ああ!子リン、少し遅くなったけど…一緒に帰るか?」
「うん!」
「よしっ!俺の背中に乗りな、子リン」
「えっ………?」
「『えっ?』じゃないだろ、兄が弟を守るのは当然の事だ」
「うん、そうだね」
「よしっ!決まりましたね、沈んでないで皆の所に戻りましょう子リン君」
「おいピット!それラグナの台詞だろ、勝手に使うなよ」
「ごめんなさいリンクさん、一回使って見たかったので」






2人のいがみ合いに笑う子リン君を見て、リンクさん達は恥ずかしがる。
『またやっちゃったぜー!』っとかなりショックを受けるリンクさんだけど、ピット君が慰めてくれた。
子リン君とリンクさんの仲は、誰よりも知ってる存在。
心強い仲間と共に、子リン君達は歩き出す。




皆もね、子リン君の事心配して待っててくれてるんだよ。
戻って来たら、私達に謝ってね。
そして!二度とリンクさんの傍から、離れないようにするんだよ。
私だってこれ以上、スコールに心配掛けたくないんだから。

  DFF012 ハイラル地方に住む兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月03日 (日) 07時43分 [1292]   
第13話「子リンとリンク、お互いの想い。」


子リン君が正気に戻って、暫くが過ぎた。
他の皆の所に帰らず、今はリンクさんと一緒に居る。
ピット君も御苦労様、疲れを取った方が良いですよ。
彼だけ、私達の所に帰って来たのだった。




きっとピット君は、リンクさんに言われた事を考えてるのね。
――――――今は子リンと一緒に居たいんだ、悪いけど2人にしてくれ。
あんな事言うリンクさんは、初めて見ましたよ。
彼は、そう思っていた。




「あれ?ピットだけなのか、あいつらはどうした」
「2人にして欲しいと、言われました」
「リンクに取っても、貴方に邪魔されたくないからでしょう」
「………」
「ピットよ…言いにくい事なんじゃが、あやつ等はハイラルから来た勇者と若き勇者なんだぞ」
「えっ……」
「お主には言うなと言われておったが、わしにも我慢の限界があるんじゃ」
「暗闇の雲さん……」
「大僕…今も子供の僕を守りたいかも知れないんだ、彼が居ないと大僕はまた大泣きするから」
「トゥーン君……」
「今の大僕に取って、子供の僕は必要なんだと思うんだ。だから大僕は君にそう言ったんだよ」
「リンクさんが…僕の為に、そんな事を言ったんですね」
「うん!今は大僕達を見守ろうよ、ピット君」




トゥーン君ったら、変わった言い方で呼んでる。
普通に子リン君って言えば良いのに、何か切なくなっちゃうな。
確かに仲間の言う事は、素直に聞くべきなんだと思うな。
皆が一緒に居るから、私達は1人じゃないんだよ。



誰かを守る為に、戦わなきゃ道は見えて来ないんだ。
皆が信じてる物だってきっと、後になれば嘘って分かって来るんだよ。
大事なのはね、それからどうするかって事なんだ。
本当の未来なんて、自分で見付けて行けば良いの。




「リノアさんの気持ちは分かりますけど、ほとんどの言い方が僕と重なってましたよ」
「えっ……!?」
「それは原作で僕がヴァニラさんに話してた事なんです、僕もコスモス側なので…分かります」
「ホープさん…貴方も、ルシになったんですか?」
「………はい」
「下界(パルス)のルシ…か、下界(パルス)のルシはクリスタルになって永遠を手に入れる。
何か、悲しい伝説ですね」
「そうじゃありませんよ!僕達も戦いが終わった後クリスタルになりましたけど、ヴァニラさん達に助けられました」
「結局最後は、セラさんとスノウさんの結婚を…ライトさんが認めたって事ですよね?」
「はいっ!」
「少しだけ理解しましたよ、ホープさんの世界の事」
「ピットさん……」




パルテナ親衛隊の隊長なのに、仲間を勇気付ける心優しく天使・ピット。
彼の言ってる事は、間違いじゃ無かった。
皆と一緒にこの世界を守る為には、ケフカを倒す事。
どんなに遠くに居ても、君の中の光が見付かれば…きっと帰るべき場所に導いてくれる。



上手く言えないけど、仲間を信じるのは当然の事なんだよ。
言葉だけじゃ、想いは伝わらないけど…。
今生きてるだけじゃ、物足りないよ。
一緒に乗り切ろうとするのが、皆を大切に思う事になるんだよ。



「カオスとコスモス…か、ガノンがカオスって事は僕達…あいつと戦わなきゃ行けないんだよね」
「ああ!俺達のトライフォースは、あいつには渡さない」
「ねぇ、兄ちゃん……」
「ん?どうした」
「ガノンと戦ったら僕達…元の世界でバラバラになるのかな?」
「それはコスモスが決める事だろ、何も気にするな」
「………」
「俺達が戦う為に呼ばれたって言うのは分かるぜ、でもな子リン…俺はお前を守りたいんだ」
「えっ!?」
「お前はまだ幼いし…あまり強くなったりしてないけど、戦う事で…どんどん強く慣れるんだ」
「兄ちゃん………」
「今回の旅は絶対、お前と行く」
「クリスタルって確か、絶望を打ち破る力なんだよね?」
「ああ!俺達のクリスタルはオカリナだ、お前だって同じだろ?」
「うん!でも…サリアには、ちょっと顔向け出来ないや」
「あははっ!確かにな」
「………僕ね、ずっと兄ちゃんと一緒に居たいんだ」
「俺だって同じだぞ、お前を1人にはしないさ」
「兄ちゃん………」
「今はこうしてて欲しいんだ、俺の気が済むまで」
「うん、良いよ」




また甘くなっちゃったね、2人は。
皆を遠ざけたのは、そう言う事だったんだ。
2人に慣れないと、こう言う甘い展開に慣れないのね。
リンクさんったら、頑丈し過ぎだよ。




何か私も、スコールとハグハグしたくなって来ちゃった。
この戦いって、いつまで続くのかな。
待ってる間にアンジェロも一緒に連れてこれば良かったなー、私。
皆だってきっと…帰りたいって言う想いは、変わらないと思うよ。

  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月04日 (月) 08時15分 [1293]   
第14話「バッツとピット、親しき友情。」


皆ー、またまたおハロー。
夏って感じの暑さになって来たから、皆も体調管理には気を付けてね。
ごめんね…語りなんだけど、引き続き私が担当する事になったんだ。
「リノアさんに任せますよ!」ってピット君の指名があったので、引き受けます。



スコールはきっと、この語りを読んでくれない気がするんだ。
彼は話す事は苦手だけど、今までは他人に知られたくなかったらしいの。
そんな彼を、私は頑張って振り向かせようとしてるって事なんだ。
私達の出会いは、バラムガーデンのダンスパーティーがきっかけなんだよ。



「ダンスパーティーって言うと、SeeD就任祝いなのか?」
「うん!ゼルやセルフィ、キスティスも無事にSeeDになったんだよ」
「確かあんたの世界には、G,Fがあったんだよな」
「ガーディアンフォース…初めて手に入れた召喚獣にね、相性があるんだよ」
「イフリートは元々、ゼルの方が一番相性良かったもんな」
「シヴァは最初がキスティスさん、次にリノアさんの方が相性良かったよ兄ちゃん」
「これ以上言ったらネタばれになる、その辺にしろよ子リン」
「はぁーい!」
「リンクも分かってるんだね、これ以上は言ってはいけない事だと」
「ああ!でもなセシル、俺はどんな時でも子リンを手放さないと決めたんだ」
「僕達の兄弟愛だって、負けないよ」
「クラウドさん…セシルさんにもお兄ちゃんが居るの?」
「ああ!セシルの兄貴は、ゴルベーザだ。そして俺にも2人の弟が居る」
「クロノさんとアルスさん、ですね」
「そうだ!特にクロノは少し落ち着いて欲しいんだ、末っ子のアルスと違いあいつは…少々暴れん坊だ」
「それ…あいつの前で言っても良いのか?クラウド」
「クロノにもそれ位分かってるつもりだ、例え落ち着きがなくとも…ルッカの前では冷静になる」
「幼馴染なのに…大切な人なんですね、ルッカさんは」



ふふっ!少しずつ馴染んで来たみたいだね、あの3人は。
私だと会話に入り易いし、皆の空気を棒に振っちゃうからね。
リンクさんの優しさは、子リン君の前だけ。
他は冷静だし、仲間の事を考えてくれる。




ハイラルの勇者なんだもん、貴方は。
子リン君の事、しっかり守って上げてねリンクさん。
彼にもきっと、それ位の気持ちは分かっていると思うよ。
子リン君のメインテーマは、私が登場するシーンだからね。



「子供の僕のテーマは、リノアさんの曲なんだね」
「うん!あの曲は、僕に取っては良い曲なんだ」
「そっか!癒されるって感じの曲なんだね、それは」
「トゥーンなら、どんな曲が良いの?」
「僕?そうだなー、ライトさんの曲かな」
「あれは私のメインな曲だ、何故君がそれを取る」
「だ…だってライトさん(オロオロ)」
「ライトさん!今はその辺で許して上げて下さい、トゥーンにだって悪気はないんですから」
「子供の僕……」



子リン君はライトさんを前に、トゥーン君を庇った。
トゥーン君はきっと、こう思っていた。
どうしてこんな僕の事を、子供の僕は守ってくれるんだろう…って。
それでもトゥーン君、君は大切な仲間なんだよ。




子リン君がトゥーン君を庇ったのは、仲間を大切にしたいからなんだと思うんだ。
私にも分かるんだよ、仲間は大切にしなきゃ駄目なんだって。
だからねトゥーン君、君も同じように仲間を信じれば良いんだよ。



「僕がリノアさんを指名したのは、間違いではありませんでした」
「何で彼女が良いと思ったんだ?ピットは」
「彼女の語りを読んでいると、僕にまで笑顔に慣れる気がするんです」
「人を愛する心は…そう簡単に、負けたりしないさ」
「ティナさんが傍に居るんですね、バッツさんには」
「ああ!彼女は昔、帝国の兵器としてケフカに利用されていたらしいんだ」
「えっ………?」
「魔導の力を利用し、世界を破壊しようとするあいつの考えを…俺は許さない」
「バッツさん……」
「だからピット、お前もさ俺と同じように仲間を守って行けばいいんだ」
「子リン君は…リンクさんから離れませんよ、彼も同じ気持ちですから」
「あいつに取ってリンクは大切な兄貴なんだ、過去と現在だけどよ…そんなのは関係ねぇ」
「そうでしょうか……?」
「お前もさ、そう難しく考えるなよ。誰かの言いなりなんてまっぴらだろ?」
「そう…ですね、バッツさんと話してたら少し元気が出て来ました。ありがとうございます」



少しだけヴァンと被ってたけど、彼なりの励まし方だと思った。
私にも、こんな風に守ってくれる仲間が居たら幸せに慣れるかも知れない。
でもスコールは、どう思ってるのかな。
聞きたいな、彼の想いが。




スコールもきっと、私を愛してくれてると思う。
冷静過ぎるけど、私の事を誰よりも愛する人だから。
ずっと傍に居たいって、今も思うよ。
私も大好きだよ、スコール。

  ハイラル地方に住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月04日 (月) 12時27分 [1294]   
第15話「リンクの微笑み。」


休息を取って暫くが過ぎ、そんな真夜中の時だった。
一緒に寝ていた筈の子リン君が再び、何処かに消えてしまった。
皆の所を次々と探すけど、彼の姿はなかった。
子リン君もまた、人が沢山居る所を拒んでいる見たい。




子リン!何処だっ、と彼の名前を呼びながらリンクさんは彼を探し続けていた。
私も頑張って起きてたけど、限界が来ちゃったの。
だから…寝ます、ごめんなさいリンクさん。
私が寝たと同時に、優しい手が私を抱き締めてくれた。




「スコール?」
「その格好だと寒いだろ、俺が温めてやる」
「ねぇスコール、こうやって寝るのは久し振りだね」
「ああ、そうだな」
「私ね…どうしようかって、迷ってたの」
「何も心配するな、リノアは俺が守る」
「もし…子リン君が言ってた事が本当だったら、別れちゃうのかな?私達」
「カオスを倒せば…この世界は安定する!だからと言って、簡単にカオスは倒せないだろ」
「………」
「この世界で出会えた事、凄く嬉しいですよ。でも僕達は…いつまでも一緒に居る訳じゃありません」
「ピット君……」
「別れはきっと来てしまうんです、そうなってしまうと…僕は寂しいですよ」
「俺だって、同じだぜピット」
「ピカチュウ……」
「せっかく仲良くなった子リンと、別れたくねぇよ」
「一番寂しいと思うのはリンクさんの方です、ピカチュウではありません」



皆だって、同じ気持ちだよ。
バッツなんて凄く、泣いてるんだから。
ティナと一緒に居られても、別れるのは嫌だって。
涙を流しながら、バッツはティナを抱き締める。


2人の恋は、皆よりずっと強いよ。
私の知ってる2人なら、簡単に負けないよ。
だからリンクさん、貴方も子リン君を受け止めて欲しいな。
一緒に乗り切ろうとするのが、その人を本当に大切にする事なんだよ。



「リンク、どうした?」
「ヴァンか、子リンを見てないか?何処にも居ないんだ」
「召喚獣のパワースポットに行ってたぞ、お前に心配掛けたくないって言ってさ」
「………」
「今は信じて待ってやれよ、あいつの事」
「ああ…そうだな、済まないヴァン」





やっぱりリンクさん、悲しい顔をしてる。
ピット君が言ってた事、事実だったんだね。
でもね!貴方はお兄ちゃんなんだよ、リンクさん。
兄が弟の前で泣くなんて、可笑しいよ。



今は勇気を出して、先に進もうよ。
皆だって、そう願ってる筈だよ。
私もそうだけど、他の皆も貴方の事信じてるんだからね。
ヴァンからの情報を頼りに、リンクさんは探す。


「(この先にあるのは…召喚獣のパワースポットか)」
「じゃあね子リン…また会いましょう、お迎えが来たようよ」
「はい!ありがとうございます、シヴァさん」
「青年リンクよ、この若者を宜しく頼むぞ」
「私達3兄弟はいつでも、貴方達と共にあります」
「…はい(これが、召喚獣か)」
「兄ちゃん、どうしたの?」
「随分探したぞ子リン、心配掛けるな」
「えへへっ!実はこの場所、召喚獣のパワースポットだったんだ」
「(ヴァンの言ってた通りだったな、今回は)」
「それから…心配掛けてごめんなさい」
「良いんだ!こうしてお前が無事だと分かれば、俺はそれで嬉しいんだ」
「兄ちゃん……」
「シヴァと何を話してたんだ?子リン」
「………内緒♪」
「教えろって!」
「駄目!これだけは、言えないの。たとえ兄ちゃんでも」






子リン君、何だかいつもの彼に戻った感じがしたわ。
いつもは明るくて、仲間の事を一番考えてくれる若い勇者さん。
コキリの剣は、子リン君の大切な剣なの。
コスモスが彼やリンクさんを呼んだのは、間違いじゃないみたい。





そしてねリンクさん、貴方に伝えたい事があります。
クリスタルはコスモスが皆に託した力なんです、皆を守ると言う事は…コスモスの願いを守る事になるのと同じになります。
セシルさんが何故ああ言ったのかは、分かりませんけど…。
皆を守る為に、言ったのではないかと思いますよリンクさん。

  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の少年と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月05日 (火) 08時49分 [1295]   
第16話「仲間への想い、ロックとリンクの決意。」



召喚獣のパワースポットから無事に帰還した子リン君は、皆と一緒に就寝した。
召喚獣と話すなんて、リディアやティナの時以来だね。
リディアは幻界と人間界が故郷だけど、ティナは幻獣界と人間界が故郷なの。
お互い2つの故郷を持つ姉妹ってとこかな、2人は。



トゥーン君は結局、子豚さんと一緒に寝ていた。
風のタクトの主人公である彼は、指揮棒を持っている。
その年で主人公なんて、凄いね。
シリーズは、少しだけ違うけど。




「見張りを代ろうか?リノア」
「ライトさん………」
「子リンが無事に帰還した事を、考えていたのか」
「はい、まだ幼いのに…これからの事が心配なんです」
「旅は始まったばかりだからな、カオスを簡単に倒せるとは限らないぞ」
「ええ…、そうですね」
「ライトのお姉さん、僕と手合わせお願い出来ますか?」
「ああ、良いぞネス」




今のは、ネス君の声だね。
リュカ君とは幼馴染みたいだけど、お互いヒソヒソ話すんだよね。
気になるのは、子リン君がいつから指笛を覚えていたのかって事。
ユウナさんが吹いてたから、それで覚えちゃったのかな。



――――――諦めるもんか、僕はもっと強くならなきゃ。―――――――――


玉君が言ってた言葉が、脳内に響いて来る。
この言葉は一体、何の為に言ったのかな。
仲間を守る為、だと思うけど。
今は余計に、考えたくもないけどね。




考え事をしてたら、大きな手が私を包み込む。
これは、スコールの手かな。
探しに来てくれたんだよね、私の事。
どうしてこんな私と良くしてくれるの、スコールは。




「守ると決めたからだ、リノア」
「探してたの?私の事」
「ああ!リノアが居なくなったと騒いだ時、ライトが俺に話してくれたんだ」
「……皆もあの人の事、ライトって呼ぶんだね」
「そうだな……」
「子リン君は心配じゃないのかな、リンクさんの事」
「いや…今は疲れて眠っている、バッツとセシルがあいつの傍に居るからな」
「………離れたくないよ、スコール」
「俺も同じだ、リノア」




いつもスコールは、私を優しく抱き締めてくれた。
元の世界以来の、温かい温もり。
そっか!私はもう、スコールの物になったんだよね。
スコールの全てを愛した私を、彼は受け止めてくれた。




流れ星を見た後、私達はキスをしたの。
それは、アルティミシアとの戦いの後なんだ。
その頃のセルフィ達は、バンドの練習中。
リンクさん達をメインに、お祝いしたいのかな。



「………」
「何を考えているんだ?リンク」
「子リンの事が、心配になっただけさ」
「目の前からまた消えるって事か、それって」
「あいつはいつだって、戦いを恐れていた。時々怯えるし…暴走したら俺はあいつを止めれるのか不安で」
「今更弱気になんなよ、リンク」
「えっ……」
「お前は自分で言ったじゃないか!『子リンを守るのは、俺の役目だ』って」
「………怖いんだ、あいつを失いたくないほど」
「お前はそんな弱い勇者じゃない、俺が保証するよ」
「ロック………」
「いつかリディアが話してただろ?『これは皆の戦いだって、それに幻獣達の力も必要でしょ』ってさ」
「そうだな…ありがとう、ロック。あんたのお陰で助かったぜ」
「その意気だぜリンク、もう弱気な事言うんじゃねぇぞ」
「ああ、約束する」




ロックさんにも、分かってた事なのかな。
自分にも恋人を亡くしたけど、エアリスが傍に居てくれる。
私達の新たな戦いが始まるのは、これからなの。
真のカオスを倒さない限り、ガーランド達は蘇る。




全てのクリスタルを得て、私達は混沌の神・カオスへと挑む。
コスモス様は敗れたけど、残された私達には希望が見えてくる。デスべラードカオスこそが、真の敵。
私達に何処までやれるか分からないけど、やって見るしかないよ。

  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月05日 (火) 17時21分 [1296]   
第17話「休息。」


疲れが溜まった私達は、コスモスから手作りの料理をご馳走して貰っていたの。
私達が今居るのは、コスモスの館。
クロノ達の世界を旅した後、再びこの場所に戻って来たの。
彼の世界では、ラヴォスって奴が最後の敵なんだって。




私はその話を、リンクさんに話していたの。
彼は興味深々そうに、私の話に耳を傾けてくれたんだ。
流石は、子リン君のお兄ちゃんだね。
カッコいい勇者さんで、安心しました。




「リノアに褒められると、恥ずかしいな」
「んーん!そんな事ないよ、本当に褒めてるんだから」
「そうだ!あんたには言わなかったよな、俺が子リンを守りたいと思った理由を」
「うん、聞いてません」
「あいつを見てるとさ、あいつの中の面影がコスモスにそっくりなんだよ」
「そうかな?」
「アルクゥと同じように…ちょっぴり臆病なとこもあるけど、俺の知ってるあいつは凄く優しいんだぞ」
「そっか!」
「それでさ…もがっ」
「はいはいリンクさん、その辺にして置きましょうね」
「そうだセルフィ、俺達にお前達のバンドを見せてくれよ」
「了解〜!ゼル アーヴァイン キスティス…スタンバイしてー?」
「「「了解!」」」



マルスさんったら、相変わらずね。
スコールの為に、彼を止めてくれたんだわ。
こんなの、スコールに見せられないんだもの。
無事にセルフィ達の準備が終わり、いよいよバンドが行われる。




私達の前に立ってるのは、タップ担当のゼル。
その隣にギターパートのアーヴァイン、反対側にはフィドルパートのキスティス。
そしてセルフィは、フルートの担当。
これで、素晴らしいバンドが出来るんだ。




「凄い…穏やかな曲だね、子リン君」
「うん!この曲を聴いてると、楽しくなってくるんだ」
「実は僕も、同じ事を考えてたんだよ」
「あははっ!」
「何てタイトルかしら、この曲は」
「『Irish.Jig』と言う曲さ、これはリノアが言ってたパートで完成した曲なんだ」
「穏やかな曲なんだね、これは」
「ああ!この曲を、ティナと一緒に聴きたかったんだ」
「バッツ……」
「またイチャしてるけど、大丈夫なの?」
「あれこそが、本当の恋なんだよ子リン君」
「僕はまだ子供だし、恋なんて遠すぎるな」
「そんな事ないぞ、子リン」
「兄ちゃん!どうしたの、その傷」
「あの後アイクとマルスにやられた、すげぇ痛かったぞ」




あーあ、酷い傷だね。
4剣士の1人、リンクさんがやられるなんて。
もう!これ以上無理しないでね、リンクさん。
私だって、心配なんだから。




私を心配したのは、スコール。
リンクなら大丈夫だ、子リンが傍に居ると彼は優しく言った。
あれで本当に、兄弟なのかな。
そう考えるとリンクさんが私の方を振り返り、正直な気持ちを私に伝えた。




「そうだ!俺達は、本当の兄弟なんだぞリノア」
「兄ちゃん…力強いよ〜」
「はははっ!ごめんな、子リン」
「こう言う休息も、悪くないね?兄ちゃん」
「ああ!コスモスの手料理もまた食いたいし、戦いも続けたいしな」
「……………」
「あ…、ごめん」
「今度は僕が、兄ちゃんを温める番だよ」
「子リン……そうしてくれるのか、俺を」
「うん!僕達はもう、正式な兄弟だもん」
「ありがとうな…子リン」




子リン君が彼を温めると、リンクさんは子リン君を優しく受け止める。
男同士だけど、2人は過去と現在の姿。
ライトさんは黙ったまま、彼等を見守っていた。
アルクゥを肩に乗せたまま、リンクさん達を陰で見守る。




本当の姉と弟みたいだね、貴方達は。
何だか、素敵な関係だよ。
ライトさんはそんな私に、優しくしてくれた。
スコールに心配を掛けるなよ…リノア、と優しく言い…アルクゥと共に皆の所に戻って行ったのでした。

  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月06日 (水) 06時51分 [1297]   
番外編「ハイラルの兄弟とピット、3人の決意。」



その頃彼等は、皆と出会った時の事などを話していた。
今居る場所は、次元城。
バッツさんの物語では、此処から始まります。
そして、ライトさん達の序章でも此処から始まるんですよ。



リンクさんと子リン君は喧嘩しないけど、ピット君が心配だな〜。
子リン君の何倍かは生きてる天使様だもの、心配だわ。
そんな彼等は何も言わず、子リン君の話を聞いていたの。
まぁ…今の所、危険な気配は無さそうね。



「決まってたよねー仲間のピンチに駆け付ける僕、ピット君達と合流したのはその後って事なんだよ。
これが僕の物語………」
「置いて行きますよ、子リン君」
「安心しろ!お前の物語は、まだ続いてるぞ」
「へへっ!流石は兄ちゃん……ッ!」
「どうした?子リン」
「……気のせいかな、何か殺気のある気配がしたんだけど」
「気のせいですよ子リン君、僕等は引き続き前に進みましょう」
「そうだな…行くぞ、子リン」
「うん♪」




何も気にすることなく、子リン君はリンクさん達と共に前へ進んで行った。
かすかな気配だったけど、あれは殺気のような感じがしたよ。
貴方達が戻って来る前に、何とかしないとね。
この場所の黒幕は、誰なのかしら。




ちなみに本編だと…リンクさんがクラウドさんで ピット君がスコールさん 子リン君がティーダさんなんですよ。
彼等なりのアレンジは、素晴らしいですよね。
私達との戦いは、まだまだ続きますよ。
引き続き、応援宜しくお願いしますね。

  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月07日 (木) 06時27分 [1298]   
第18話「仲間達の支え。」



今まではリノア視点でしたが、此処からはピット視点に変わります。
彼なりに語ろうと思いますので、宜しくお願いします。




僕の名はピット、パルテナの鏡の主人公です。
と言っても、ただ僕はカッコ付けてるだけの天使ですけどね。
コスモス様に召喚されてから、暫くが立ちました。
ですけど僕は未だに、この世界の事を知りません。




僕と同じ少年なのに、こんな僕を勇気付けてくれる仲間が居ます。
その彼の名前は、子供リンク。
リンクさんの過去の姿ですけど、彼の趣味はドラマティックゲームをする事。
そのゲームソフトの名は、DFF012。




――――――仲間達からの支え。――――――――


僕達を含むスマブラメンバーの数人は、調和の神・コスモス様から力を与えられました。
ライトさんの話に依ると、この力は戦いを得る事で僕達の意志に馴染み…やがてクリスタルに変わるらしいです。
カオスの戦士達と戦い…クリスタルを得て、混沌の神・カオスへと挑んで行く。
そんなに恐ろしい神様を倒すのが、僕達の役目だなんて思えません。



弱音を吐く僕を慰めてくれたのは、元カオス側の戦士だったセシルさんのお兄さん・ゴルベーザさん。
この人とセシルさんは、本当の兄弟見たいですね。
他には…ジタンさんとクジャさん、マリオさんとルイージさん そして子リン君とリンクさんの6組。
ティーダさんはジェクトさんの息子ですけど、12回目の戦いの時彼は…カオス側でした。



「そうだ!彼等の前に現れたのは、召喚士の少女・ユウナなのだ」
「彼女はコスモス側なのに、何故来たんですか?」
「ティーダの記憶を取り戻そうと、していたからだ」
「彼の全ての記憶を、ユウナさんが埋めようとしてたんですね」
「私も以前までは、混沌の神に与する戦士だった」
「…………」
「お前やセシル達と出会い、私も共に戦おうと決心したのだ」
「わし等は元カオスの戦士だが、力になるぞ」
「そうですよピットさん、此処は一緒に戦いましょう」
「俺様も少しは、あの餓鬼の為に一肌脱がねぇとよ」
「皆さん……」




こんな人達に励まされるなんて、予想外でした。
ですけど僕がこれ以上に驚いたのは、子リン君がガルディアの王子だと言う事。
キーファさんじゃないのに、何故彼が王子なんですか。
後でリンクさんに、聞いて見ましょう。




僕の居た世界とは違いますけど、ここの世界も悪くはありません。
パルテナ様は僕の上司ですけど、いつも見守ってくれています。
この戦いを終わらせる為に、本当の敵と戦わなければなりません。
僕の本当の敵は、誰なんでしょう。



「ガストラ帝国直属の魔道士・ケフカだな、あんたの真の敵は」
「クラウドさん……」
「あんたはティナと一緒に、ケフカを倒さなければならないんだ」
「………」
「済まない…、俺だと慰めになってやれなかったな」
「いえ…ケフカを倒したいって言う気持ちは、僕にも分かります」
「ピット………」
「僕は…いえ僕達は1人じゃありません、此処に居る皆さんが傍に居るから戦えるんです」
「その台詞、誰から聞いたんだ?」
「子リン君からです!あの時の僕はこんな性格だったんですけど…彼は僕にこう言いました」
「何と言っていた?」
「こんな事自分が言うのも変だけど…『誰かを助けるのに、理由なんて必要ないよ』と、彼は言ってました」
「少しジタンと被っているが、その通りだな」
「はいっ!」
「ピット君ー、何処なの?」
「噂をすればあっちから声が聞こえたようだ、行って来い…ピット」
「はいっ!ありがとうございます、クラウドさん」



確かに少しだけ、ジタンさんと被っていました。
こんな温かい人に勇気付けられた事、忘れたりしません。
僕と子リン君の絆は、こんなもんじゃないですよ。
僕から彼に教えてやる事は、まだまだ沢山あります。




アシストとのコンボ攻撃や、技の入力の仕方。
一番難しいキャラクターは、フリオニールさんですね。
彼の出て来るコマンド数は5桁ですが、素早く打つ事がポイントです。
ドラマティックゲームを得意とする彼に、僕はそのアドバイスをしていました。



「やーぱり難しいよ、フリオニールさんのコマンド入力は」
「ポイントはタイミングです、通常に打っては失敗してしまいます」
「面倒だから、自動コマンドにしようかな」
「駄目です!彼のコマンド入力が慣れるまで、変更させませんよ子リン君」
「そんなー、ピット君冷たいよ」
「そうじゃありません、僕は子リン君に教えてるんですよ」
「えっ……?」
「誰だって最初は上手く入力出来ない事もありました、ですけど僕…バッツさんを使用した時分かったんです」
「……ピット君」
「彼の場合左右のコマンドがあって大変でしたけど、徐々にやって行くと…自然に慣れて行く物なんです」
「ありがとう!君のお陰で、参考になったよ」
「ええ!では諦めずに、出て来たコマンド入力をタイミングよく押して下さい子リン君」
「うん!頑張って見るよ、僕」
「……余計な心配、だったな?リンク」
「ああ!あいつにはいつも感謝してばかりだからな、後でお礼を言って置く」
「お前と子リンのコンボだって、悪くないぞ」
「バッツ……」
「確かにお前達は過去と現在の人物だ、子リンがオカリナを吹き…7年の眠りで姿がお前になる」
「………」
「でも…俺の知ってるお前は、立派な勇者だぞ」
「えっ……?」
「ケフカを倒すまで…俺達の戦いは続くけど、この戦いは必ず終わらせるんだ」
「そうだな…混沌の神を倒し、この世界に平和を取り戻そうぜバッツ」
「ああ!これからも一緒に頑張ろうな、リンク」



久し振りに見ました、あの2人が笑う姿を。
僕と子リン君、バッツさんとリンクさんには素晴らしい友情があります。
親友…って言うけど、時々僕達は言い争う事があります。
極悪堕天使じゃありませんよ、僕は。



少しずつ僕は、皆さんの間に入ろうと思います。
これでも、世界の希望の為でもありますからね。
しまった!ユウナさんの決め台詞を、言ってしまいました。
ティーダさんがこの事を知ったら僕、彼に殺されますよーーーーーー(がくがく ブルブル)

  DFF012 ハイラルに住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月07日 (木) 16時02分 [1299]   
第19話「幼き少年・子リンの涙。」



皆からの勇気をたたえに、僕は前を向いて進もうと決めました。
リンクさん達の所に戻ると、玉葱君から子リン君が居ない事を聞く。
僕が出掛けてる間に、何かあったんでしょうか。
僕の方が彼より何倍も生きてるって、言ってしまったんだ。



子リン君が心配ですけど、こんな時どうしたら良いんですか。
今更会いに行っても、子リン君は許してくれませんし。
どうしたら良いんでしょう、僕は何も出来ない天使で終わってしまうんでしょうか。
そんな時でした、ピンク色の髪の人が僕を励ましてくれました。



「これ以上迷ってしまったら、お前は強く慣れないんだぞ」
「ですけど……」
「不安なのは分かるぞピット、私も最初は…スノウに切れていたからな」
「えっ……?」
「私を気安く姐さんと呼ぶから、それで頭に来たんだ」
「セラさんを守りたいと言う気持ちは、あの人にも伝わってますよ」
「ピット……」
「貴方は彼女の傍に居て上げて下さい、僕が子リン君を探しに行きます」
「待てピット、俺も行く」
「駄目です!これは、僕の問題ですから行けませんよリンクさん」
「……どいつもこいつも、俺の為に無茶しやがる」
「大丈夫さ、あいつなら子リンを見付けられるぜ」
「バッツ………」




ユウナさんから教えて貰った指笛を吹きながら、僕は子リン君を探していた。
コキリの森には戻ってない…、一体何処に行ったんでしょうか。
そこへ子リン君と一緒に居る、妖精ナビィさんが僕の前に現れました。
えっ…!この先に、子リン君が居るですって。



妖精ナビィさんと共に、子リン君を探し出した。
もうすぐ見付けますからね、子リン君。
皆さんだって心配してましたよ、貴方の事。
お願いです!僕に何も言わずに、居なくならないで下さい。



「破壊…破壊する!敵も味方も全て、破壊してやる」
「!止めて下さい、子リン君」
「お前も敵…破壊する」
「(子リン君の様子が変です!何とかしないと行けませんね)」



迷った僕は、助ける為に戦う事を選びました。
戦闘用音楽は、ライトさんの世界の曲・閃光。
この曲は、通常戦闘曲として利用しました。
僕にはアシストは居ませんけど、妖精ナビィさんが見守ってくれます。



パルテナ様から頂いた剣を、使う事になるとは予想外です。
僕が身に付けている技を使用し、子リン君に攻撃をする。
あの暴走さは、あの時のティナさんのような感じです。
絶対に助けますからね…■んでは駄目ですよ、子リン君。



「うう…ピット、君?」
「子リン君!僕が分かりますか?」
「忘れるわ訳ないよ…僕達はいつも、一緒に居たからね」
「済みません…君を助ける為に、戦ったりして」
「ううん!ピット君は悪くないよ、僕は嬉しかったんだ」
「さぁ帰りましょう、皆さんが待っています」
「うん……ッ」
「子リン君……?どうしたんですか」
「ごめんね…皆、本当にごめんなさい」
「大丈夫ですよ!今は僕が居ますから、いっぱい泣いて下さい」
「うん……」



子リン君はきっと、僕と再会するまで寂しかったかも知れません。
いや!彼を一番心配してるのは、リンクさんの方です。
元気を出して下さいよ子リン君、今は僕が居ますから。
僕はただ、子リン君の涙を受け入れるしかなかった気がします。



僕達がずっと此処に居たら、皆さんだって心配します。
さぁ子リン君、今は僕の背中に乗って下さい。
リンクさんには言えませんよ、子リン君が泣いてた事なんて。
今は僕が子リン君を守らないと、あの人に何を言われるのか分かりませんからね。

  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月08日 (金) 07時02分 [1300]   
第20話「1日遅れの七夕。」



そうでした、昨日は七夕の日でした。
皆の所に戻った僕は、リンクさん達に今までの状況を説明していました。
昨日が七夕だと言う事を、知らなかったなんて…カッコ悪いですね僕は。
悲しそうに落ち込んだ僕を、誰かが支えてくれました。



この大きな手は、もしかしてクラウドさんの手。
どうして彼が、僕を慰めてくれるんでしょうか。
……って言うのは、本人の前では言いにくいです。
言い訳しようにも、上手く出来るか不安ですし…。




「言った筈だ!俺は苦しそうな仲間を、放って置けないと」
「クラウドさん……」
「1日遅れてしまったが、皆で願い事を書こうかリンク」
「ああ!よしっ、俺はバッツと一緒に書いて来るかな」
「俺も!ただしリンク、願い事書いたからって俺のを真似するのは止めてくれよな?」
「はははっ!それ位分かってるよ、バッツ」
「玉君!僕と一緒に願い事を書きに行こうよ?」
「うん、良いよ」
「なぁピット、俺と一緒に書かないか?願い事を」
「はい!宜しくお願いします、ジタンさん」




本当は、子リン君に声を掛けたかったんですけど。
タイミングが掴めず、彼は玉葱君と願い事を書きに行ってしまいました。
リンクさんはバッツさんと一緒ですし、仕方ないですよね。
でも今は、1人じゃありません。



一緒に行く相手が居なかった時、ジタンさんはいつも僕に話し掛けてくれました。
僕は少しだけ願い事に戸惑いながらも、頑張って書き続けて居ます。
じ…ジタンさん、人の願いを見るのは反則ですよ。
僕の気持ちが通じたジタンさんは、少し離れて書くようになってくれました。



「子リン君は願い事、何にしたの?」
「僕?うーんっとね…『これからも兄ちゃんと一緒に居られますように』かな」
「素敵な願い事だよ、それは」
「そうかな?」
「僕はね…君の前で見せるのは恥ずかしいけど『皆ともっと仲良くなれますように』って、書いたんだ」
「そっちの願い事の方が、素敵だよ玉君」
「?そうかな」
「うん!玉君はいつもレナさんの事で忙しいだろうなぁ〜って思ってたけど、僕と良くしてくれるから頼もしいな」
「子リン君……」
「だからね!皆と一緒に居る時間を、大切にして行こうよ玉君」
「おっ!たまには良い事を言うな、子リン」
「兄ちゃん…聞いてたの?」
「ああ!向こうからお前の声が聞こえて来てさ、バッツと一緒に此処へ向かってたんだ」
「リンクはどんな願い事を書いたんだよ?」
「……見せるのは良いけどさ、皆には言うなよ?」
「分かってるって!絶対約束は守るからさ」
「俺の書いた願いは…『これからもずっと、子リンと一緒に居られますように』と、書いたんだぞ」
「良いじゃないか、その願い事」
「そう言うバッツはどうなんだよ?」
「俺か?俺は…『ティナと一緒に、いつまでも平和な日々が続きますように』って書いたんだ」
「そっちの方が、羨ましいな」
「そうか?お前の願い事だって、悪くないぞ」
「いや!俺の願い事より、バッツの方が十分良いぞ」




何か、久し振りに見ましたよ2人の笑顔を。
リンクさんは最近、滅多に笑わない事が多かったんです。
僕が初めてスマブラXに参戦した時、彼は一緒に戦ってくれました。
子リン君はDXのみしか参戦出来ませんでしたけど、一緒に乗り切ろうと頑張っています。



僕はその後、他の皆さんにも聞きました。
クラウドさんはティファさんと一緒に、平和な日々を過ごしたいそうです。
お互い1つの差ですけど、両想いなんですね。
クラウドさんはティファさんが好きですし、ティファさんも彼を好きと思っています。
元ソルジャーと美少女格闘家か…、素晴らしいコンビですね。



「そうか?あんたとジタンの方が、もっと良いぞ」
「いいえ!僕は彼よりも、子リン君と一緒に居た方が良いんです」
「でもねピット君!無理に子リン君を頼っては、行けないことだってあるのよ」
「ですけど……」
「貴方はパルテナの鏡の主人公だけど、私達を慰めてくれる心優しい天使さんなんだから」
「ティファさん……」
「ピット君…もう仲間でしょ?私達は」
「………はい、確かにその通りですね」
「いつも俺の為に済まないな、ティファ」
「私がクラウドを愛する気持ちは、今も変わらないわよ」
「俺もさ!ティファを好きだと言う気持ちは、これからも変わりはしないぞ」
「クラウド……」
「俺の傍にずっと居てくれ、ティファ」
「ええ!それは当然だよ、クラウド」
「ヒュー!お熱いッスね、この2人は」
「ティファもクラウドさんを手放したくないみたいですし、これで良いと思います」
「ユウナさん……あの、僕」
「そんなに落ち込まないで下さい!誰にだって、使ってしまう事はあるんですよ」
「ユウナ!俺…これからもあんたを守って行くッスよ、絶対に俺が幸せにするからさ」
「私も同じ事を思っていたよティーダ、君ならそう言うと信じてたから」
「ユウナ……ずっと、俺があんたと一緒に居るッスよ」
「私もずーっと、君の傍に居るからねティーダ」
「………ッ」
「よく決心したな、ピット」
「リンクさん……」
「今回だけだぞ、俺の前で泣いていいのは」
「はい……」




あーあ、やっちゃいました。
皆を勇気付けるのが、僕の役目なのに…今更カッコ悪いですよ。
でもリンクさんは、そんな僕を優しく慰めてくれます。
彼の傍には、バッツさんが居ます。




何か子リン君に、今の現場を見られたら大変な事になります。
言った傍から子リン君は怒ってますけど、スコールさんが彼を説得してくれていました。
獅子の心を持つ戦士、スコール・レオンハート。
リノアさんの恋人ですが、ほとんどの行動では冷静沈着な方なんですよ彼は。

  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の少年と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月08日 (金) 14時42分 [1301]   
第21話「壊れたオカリナ。」



僕の寝言のせいで、子リン君のオカリナを壊してしまいました。
僕はどうやって彼を説得したら良いのかと、迷いながらずっと考えていたんです。
謝らなければ…子リン君が、皆に言ってしまう。
だけど…、言葉が見付かりません。




皆より離れた場所に飛び立った僕は、子リン君の事を考えていました。
僕のせいだ、子リン君が起きる前に僕が修理をしよう。
そう決心したんだけど、出来ないと分かってました。
リンクさんの怒りが、僕に来ます。




「何を戸惑っているんだ?ピット」
「クラウドさん……実は、その……」
「あいつの持ってたオカリナを、あんたが壊したのか?」
「はい……」
「ちょっと待ってろ!俺からシドに話してみよう」
「シドさんって、どちらのシドさんですか?」
「俺の世界に居るシドだ、奴は優秀なパイロット技師なんだぞ」
「素敵な方なんでしょうね、その人は」
「スノウと同じ位の、熱血漢のある男だ」




そのスノウさんって言うと、ライトさんの仲間。
彼女に姐さんと呼び、腹を立たせた張本人ですね。
お天気組の一人ですが、動きがラグナさんのような感じです。
こんなの、本人の前で言うのは止めて置きますか。



暫くした後…約束通り、僕達の所にパイロット技師・シドさんが来ました。
僕はこの人に、事情を話し…彼を説得しました。
シドさんならきっと、子リン君のオカリナを直してくれそうですね。
ルッカさん並みと言う訳ではありませんが、頭脳は持ってますから。



「天使の若い兄ちゃんよ、世の中にはそうやって許す奴なんてあまりいないんだぞ」
「……僕の事ですか?」
「そう!俺様が言ってんのはお前さんだ、少しはあの若い兄ちゃんの事を考えろよ」
「シドが言ってるのは、リンクやあんたといつも一緒に居る子リンの事だ」
「………………」
「心配するな!俺がリンクを上手く誤魔化して置く、その隙に子リンの所に行って来い」
「クラウドさん……」
「このオカリナは俺様が修復しといてやるからよ、あの若い兄ちゃんには内緒にしとけよ?」
「はいっ!宜しくお願いします、シドさん」



本当にシドさんは、熱血漢のある男性でした。
ルッカさんやリュックさんと同じ技師さんなのに、一流ですね。
子リン君ったら、マルスさんに満面の笑顔で言ってましたよね。
彼の場合…子リン君に対しては怒りませんけど、僕はいつも叱られていますから。



クラウドさんに言われたように、僕は子リン君の所に戻りました。
散々心配を掛けられましたけど、オカリナを壊したなんて上手く言えません。
こう言う時は、シドさんの気持ちに答えましょう。
諦めませんよ!僕は絶対に、強くなるんですから。




「玉君の台詞と被ってたよ、ピット君(汗)」
「済みません…、つい使ってしまい」
「もうっ!心配してたんだよ、急にピット君がどっかに行っちゃうからさ」
「す…済みません!ちょっと1人になりたくて、散歩に行ってたんですよ」
「気分転換…みたいな感じかな?」
「はいっ……」
「兄ちゃんが毎回僕に言ってた事、分かってたんだよ」
「えっ……」
「『時々ピットはお前に黙って何処かに行く奴だけど、それはお前に心配掛けたくないからなんだぞ』って…
兄ちゃんが言ってたんだ」
「リンクさんが…僕の為に、そんな事を言ったんですね」
「うん!でもねピット君、君は僕の大事な友達なんだよ。
1人になりたい時は、必ず僕に一言言ってね?」
「はい!次からは、気を付けます」



守り切りましたよ、シドさん。
その現場を陰から見守ってるクラウドさんとリンクさんもまた、微笑んでいました。
作戦成功だな!っと言いながら、2人は笑っていました。
珍しいですね、今回は別の人と笑うなんて。



僕は…時々調子をこく天使ですけど、ずっと傍に居させて貰いますよ。
ガストラ皇帝直属の魔道士・ケフカは必ず、僕とティナさんで倒して見せます。
リンクさんは素直に、僕の気持ちを理解してくれました。
お前ならティナと良いコンビに慣れるぞ!っと、笑顔で僕に言ってくれました。

  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月09日 (土) 06時12分 [1302]   
第22話「見張り係とジャッジの名を持つ武人。」



ジャッジの名を持つ武人と言えば、あの人しかいません。
ヴァンさんの宿敵で、サイファーさんのような顔をしています。
バッツさんは、エクスデスさんが強敵ですし…。
リンクさんが彼の傍に居るなら、心配ないですね。




僕は、パルテナの鏡の主人公・ピット。
上司であるパルテナ様から、この剣を貰いました。
そして僕は、調和の神・コスモス様の召喚を受けた戦士です。
リンクさんや子リン君を始め、他の戦士達も同じように受けたんだと思います。



「子リンは心配じゃないのか?コスモスの事」
「心配だけど…僕達を呼んでくれた神様だからね、マリオ先輩達に任せるよ」
「俺とマリオは、初回のスマブラで共演した時から一緒だったんだ」
「僕はDXだけだけど、最新作に出れるかな?」
「お前の事を思って、マルスがこの短冊に願い事を書いてくれたんだ」
「マルス…一流剣士なのに、優しいね」
「俺も同じその1人さ、子リン」
「兄ちゃん……」




これは、兄弟同士の愛。
傍で見守っていましたけど、リンクさんと子リン君は仲良しです。
僕はXが初登場ですし、最新作にも出られたら良いなと思います。
誰が参戦するかは、まだ内緒ですけどね。



発売日は、2013年。
後2年の辛抱ですよ、2人供。
時のオカリナもリメイクしましたし、子リン君とトゥーンは交代ですね。
リンクさんと子リン君は過去と現在の姿ですけど、仲良しなんですよ。



「ピットはXが初登場なのか?」
「はいっ……」
「俺は今回の012が初登場さ、ロックやレナが参戦しなかったのは悔しいけど…次回作では必ず参戦出来ると思うんだ」
「願いが…叶えれば良いですね」
「……ッ!」
「どうした?子リン」
「この先の方角に…強い気配を感じる、それこそが武人さんだよ」
「混沌に与する武人、それってまさか……」
「今は任せましょう、マリオ先輩達を」
「そうだな!仲間の言う事は、絶対だよな」




ガプラスさんの気配を感じた子リン君ですが、マリオさん達の為に行くのを止めました。
混沌の神・カオス、あの強敵を倒さない限り…僕達に明日は無いんですね。
真の混沌になる前に、僕達がカオスを倒します。
デスべラードカオス、これこそが真の混沌です。




つい調子に乗ってしまいましたけど、やはり怖いです。
無理に戦おうなんて言うんじゃ、なかったですよ。
泣いて落ち込む僕を、誰かが支えてくれました。
僕の目の前に居るのは、閃光の異名を取る女戦士・ライトさん。



「お前の決心は、間違ってないぞピット」
「ライトさん……」
「私達を此処まで導き…夢を見せてくれたのは、お前だ」
「ピット君が居たからこそ、僕達は諦めずに此処まで来れたんだよ」
「ああ!お前はいつも、子リンを守ってくれたからな」
「ピット…誰だって世界を救えるかは不安なんだよ、でもね…君はもう1人じゃないからさ」
「マルスさん………」
「お前の決意は間違いではない、私が保証しよう」
「ミュウツーさん!」
「ピット!此処からが俺達の最後の戦いだ、俺達と一緒にカオスを倒そうぜ」
「はいっ……」
「その前にクリスタル集めだ、行くぞ子リン」
「うん!兄ちゃん…僕達の戦う相手って、誰になるのかな?」
「うーん!ザンデじゃないか、俺達は」
「ザンデか…手強そうなボスだね」
「ルーネス達光の戦士でも、奴は負けたんだ。今度は俺達があいつを倒す」
「うん、そうだね」



ルーネスさん達が一度戦った相手、魔王ザンデ。
闇の世界に続くルートの前に居て、敗れたと聞いた事があります。
この世界を守る為に、僕達の最後の戦いが始まろうとしています。
パルテナ様…援軍の皆、必ず戻りますから待ってて下さいね。


僕は…僕達はもう、臆病な戦士じゃない。
皆で誓いあった、大切な仲間なんです。
使い捨ての駒ではなく、一緒に戦って来た大事な仲間なんですよ僕達は。
行きましょう皆さん、カオスのいる混沌の果てへ。

  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月09日 (土) 17時08分 [1303]   
番外編「リンクとジタン、お互いの夢。」


此処は、アルティミシア城。
スコールさんが戦った、最後のダンジョンなの。
此処で2人は、あるお話をしてたのよ。
どんな話しかしら、気になるわ。




「『子リンと一緒に居られる事!』それが俺の、たった1つの答えさ」
「うーん……手放したくないって事なのか?それって」
「ああ!俺に取ってあいつは、大切な弟だ」
「分かるぜ!その気持ちは……」
「……ッ!」
「ん?どうした、リンク」
「誰かの強い気配だ…一旦引くぞ、ジタン」
「ああ!」



怪しい気配を感じたリンクさんは、ジタンさんを連れてその場を離れる。
ハイラルの勇者・リンクさんは何よりも、子リン君の事を一番に考えている優しいお兄ちゃん。
仲間を勇気付ける事もあるけど、弟思いなの。
まさにコスモス軍の、ムードメーカーね。




本編だと、リンクさんがフリオニールさんなんです。
2つ違いの差だけど、少しクール系かな。
エッジもこれ位逞しくなってくれると、良いけど。
本当に彼ったら、馬鹿な王子様ね。

  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月10日 (日) 08時06分 [1304]   
第23話「海と花火。」



コスモス様からの命令で、僕達コスモス軍は海に行く事になりました。
今まで館に居たのに、こんな景色は初めて見ます。
コスモス軍の女性陣は水着を持参したり、海に入らない人は涼しい所で腰になっていました。
ティーダさんは相変わらず、ヴァンさんと大はしゃぎですね。



カオスとの戦いまで、後2日です。
こう言う休息は、悪くないと思います。
僕達スマブラメンバーに取って、良い思い出です。
その頃ゼルダさんは、ライトさんやアルクゥさんと話していました。



「子リン!焼そば買って来るけど、お前も居るか?」
「うん!でも、辛い奴じゃない方にしてよね?兄ちゃん」
「へへっ!任せろって」
「ピットの兄ちゃん、何を考え事してんだ?」
「プリッシュさん……」
「ああ言う兄弟仲は、悪くないと思うぜ」
「僕も同じです、彼等はこうでないと行けませんから」
「しっかしコスモスも大胆な事を言うなー、決戦前に休暇を取れって言うからさ」
「ロックさんとエアリスさんが居ませんけど、どうしたんです?」
「コスモスの所に残ってるってさ、俺達が不在の間…彼女を守りたいって張り切ってたぜ」
「ハッハー!俺達を呼んでくれた神様だからね、守るのは当然だよ」
「マリオさん……」
「兄さんー!トゥーンが呼んでたよ」
「おう!今行くぞ、ルイージ」




あれこそ、正式な兄弟なんでしょうね。
その頃リンクさんは、子リン君に言われた通り…辛くない焼そばを購入してました。
2人で一緒に食べる姿を見てると、本当に仲が良いと思いました。
パルテナ様…僕はこれからもコスモス軍として、皆さんと一緒に戦って行きます。



コスモスとカオス、ですか。
調和の神に呼ばれた戦士達は、最後まで主である神様に使えるのが当然です。
パルテナ様から貰ったこの剣もまた、大切に使わないと行けませんから。
涼しい所に行き、僕は剣を磨いていました。



「おっ!珍しいな、武器の手入れか?ピット」
「ええ…」
「俺の兄貴がカオス側だって話、聞いたよな?」
「クジャさん…でしたね、ジタンさんのお兄さんは」
「ああ…マリオのおっさんには、ルイージって言う双子の弟が居る」
「セシルさんは確か、ゴルベーザさんでしたね」
「ああ!ゴルベーザは元カオス軍だったけど、事情が合って俺達の仲間になったのさ」
「コラ!そこ動かないでよ、兄ちゃん」
「ごめん…じっとしてられなくてさ、まだか?子リン」
「もう少しだよ……よしっ、出来た」
「どれどれ……おっ、リルムと同じ位の上手さだな」
「ふふっ!実はね、リルムちゃんから直々に指導して貰ったんだ」
「後でお礼言っとけよ?リルムに」
「リンクさん!どうしたんですか?」
「おうピット!見てくれよ、子リンが描いた俺の絵を」
「!凄い上手ですね、子リン君」
「お前も驚くだろ?こいつの絵は、最高さ」
「……それだと子供扱いだってば、兄ちゃん」
「人の事言えないだろ?子リン」
「うっ………」
「とにかく!俺は可愛いお前から離れないし、いっぱいハグハグさせないとな」
「………(それだとまるで、男同士の甘々じゃないか)」
「ん?何か言ったか、子リン」
「……何でもない!」



久し振りに見ました、子リン君の恥ずかしがる顔。
僕と再会する前2人は、バッツさん達と旅に出ていたんですよね。
故郷・ハイラルを出て、最初に着いたのはリックスの村。
バッツさんを仲間に迎え、更に時間を旅する世界に行った。



そこはAC.1000年の時代、現代。
この時代に、2人の幼馴染が居ました。
日本刀を使いこなす心優しき青年・クロノさんと、ロボットなど色んなメカを開発する女技師・ルッカさん。
2人の年の差は2つですが、本当の姉弟に見えます。




「何か此処に来ると、歌が歌いたくなるなー」
「何が歌いたいの?兄ちゃん」
「セリスがオペラで歌ってた奴だよ、あまり上手くはないけど…一緒に歌ってくれるか?」
「うん、勿論だよ」
「♪俺の 愛しい 弟よ こんなにも 近くに 居るのは何故だ?」
「♪それはね 僕が 居るからだよ 僕だって 兄ちゃんと 離れたくないから♪」
「♪俺もさ お前を 離さないぞ これからも 一緒に 生きて行こう♪」



2人の歌を聞いてたら、涙が出て来ました。
素晴らしいですよ、2人供。
間奏は終わり、再びリンクさんから歌い出しました。
今度は子リン君を抱き締めて、彼に想いを伝えました。




彼の後に続き、子リン君も歌い出した。
ハイラルから来た2人の歌声は、とても綺麗です。
まさに本物の、兄弟だと思います。
歌い終わると2人はそのまま、抱き合ったまま動こうとしませんでした。

  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月12日 (火) 07時58分 [1305]   
第24話「子リン編:誰か為の力。」



いよいよ始まりました、クリスタル探求の旅が。
僕の難易度をジタンさんに調べて貰いましたら、難易度が2だったんです。
しかも僕の物語では、玉葱君 ネスさんと行動するそうです。
リンクさんったら最初から、『子リンと一緒に行く!』って言ってましたからね。



彼の我が儘には少し呆れましたけど、一緒に居たいと思う気持ちは分かります。
そうそう!今回の子リン君編ですが、途中からマルスさんが登場します。
この時の役割では、子リン君がティナさん リンクさんが玉葱君 マルスさんがクラウドさんです。
難易度は高いんですけど、頑張りましょう。



――――――誰か為の力。―――――――――




始まりは、月の渓谷。
子リン君はその頃、他の皆の気配を感じ取っていました。
離れている仲間を心配する彼の元に、リンクさんが来ました。
僕の出番はまだですけど、子リン君ならきっと大丈夫ですよ。



不安でいっぱいの子リン君を、リンクさんは守ろうとしています。
僕は彼より数倍生きてますけど、一緒に行くと決めました。
特に一番厄介なのは、ケフカとの戦い。
あいつは何としても、僕達が倒さないと行けない相手です。



「何か心配事か?」
「風が…止んだの!敵の動きも、皆の気配も…感じ取れなくなった。こんな事初めてで
でも大丈夫だよ!僕の事は…」
「守るから!」
「えっ……」
「子リンの事は俺が守る、約束するから」
「……」
「どうかした?」
「んーん!いつの間にそんなに逞しくなったの?ちょっと前までは、もっとカッコ付け兄ちゃんだったのに」
「やっぱり…覚えてないか?」
「えっ…?」
「あ…なら良いんだ!ほら、先を進もう」




――――――何故だろう…目覚めて以来、大事な事を忘れてしまっている気がする。けど、それが何なのか…
どうしても思い出せない。
何故眠っていたのかすらも。――――――


「子リン!置いて行くぞ」
「あ…うん」



――――――でも、いつか思い出せる筈。そうすればきっと、クリスタルへの道だって。――――――



本編その物ですが、少しだけ会話は違います。
僕の場合、最初は月の渓谷か瓦礫の塔からの開始なんです。
玉葱君が傍に居るなら、負けはしませんよ。
ユウナさんは、ティーダさんを選びますよね…。



お互い大事に思っていますし、これが当然なんですよ。
ジタンさんもかなりしょげてましたけど、ガーネットさんが支えてくれました。
クラウドさんはティファさんと行動しますし、カインさんはセリスさんと一緒に行きます。
別世界から召喚された事を、彼等は分かっているだろうか。

  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月12日 (火) 13時04分 [1306]   
第25話「子リンの笑顔。」



途中イミテーションとの遭遇もありましたが、2人は力を合わせて戦いました。
今回はリンクさんをアシストにし、彼はHP攻撃をトライフォースラッシュにしました。
ブレイブ攻撃を、回転斬りにしたんですね。
子リン君には最後の切り札はありませんけど、新作では同じ技があるかと思います。



自分に良く似たイミテーション、一体何処で作られているんでしょうか。
ラグナさんから聞いた話に依ると、その情報を暗闇の雲さんから聞いたそうです。
彼等はその人形を、刺激しているに過ぎないと聞きましたけど…作ったんではないんですね。
僕のイミテーションか、出現したら厄介になります。



「イミテーション…無限に増える軍勢だと?」
「兄ちゃん、どうしたの?」
「コスモスから力を貰ったって、このまま負けたら何の意味もないじゃないか」
「落ち着いて!冷静な兄ちゃんで居てよ」
「ごめん…急に怖がらせて悪かったな、大丈夫か?」
「ううん!確かにイミテーションとの遭遇は厄介だけど、焦らずに倒して行けば良いと思うよ」
「子リン……」
「僕達2人の手には、トライフォースがある。それは…時の勇者の証なんだよ」
「そうだな……」
「出来る出来ないの問題じゃないよ兄ちゃん!この戦いは、やるしかなければやるだけだ」
「コラ!ライトの決め台詞を取るなって」
「えへへ…ごめんなさい」




やはりこの2人は、一番仲が良いですね。
2人を見守りながら語る僕でも、きっと役に立つ時があります。
執筆者さんが僕を選択した理由、分かって来ました。
言葉使いが丁寧な僕を、ナレーションに選択して下さったんですね。



皆の代表とて、お礼を申し上げます。
この語りに僕を指名して頂き、ありがとうございます。
読者様やこちらを見て下さる皆さんの為に、全力で語りたいと思います。
本当に僕は、コスモス様に召喚されて良かったです。



「うーん!何かムカつくね、ピット君の最後の一言は」
「全くだ!この旅が終わったら、あいつを一発叩くか」
「気絶程度にしてよ、兄ちゃん」
「ああ!俺達の事を見守るのは良いけどよ、途中から大人ぶってる気がすんだよな」
「僕も思った、ずっと僕達の味方なのかと思ってたけど…調子の良い事ばっかり言うんだから困るよ」
「子リン…珍しく呆れてんな、お前も」
「兄ちゃんと一緒なんだからね、僕の怒りは」
「そうだな!あいつを一発叩いた後、俺がいっぱいハグハグさせてやるからな」
「わーい!兄ちゃん大好き♪」



うっ…急に、仲間の殺気を感じました。
この物語が終わったら僕、リンクさんに叩かれます。
僕の何が、行けなかったんでしょうか。
えっ?最近、調子扱いてるからそれが原因ですって。




…ですよね、僕はただ当然の事を言っただけですのに。
だから僕は他の皆から、極悪天使や堕天使って言われるんですね。
元はパルテナ親衛隊のリーダーですから、仕方ないですよ。
ですがリンクさん…これだけは言わせて貰います、何が合っても僕は貴方達を裏切らないと約束します。



「仕方ないな…、信じてやるか」
「ピット君の決意は絶対なんだよ、兄ちゃん」
「そうだな!悪いピット、さっきの殴るは忘れてくれ」
「僕…この旅が終わったら、楽しみだな」
「ん?それって、俺にハグハグされるからか〜」
「そうだよ!だって最近、やってくれなかったんだもん」
「ごめんごめん!バッツやヴァンとも久し振りに話したかったし、それに…お前を1人にはしたくないからさ」
「この物語だと…途中から僕は、1人になるんだよね」
「そうだな…俺がケフカと一緒に消えた後、マルスが出て来るって書いてあったぞ」
「戦って仲間になるけどね、マルスは」
「……(結構レベルが高いって事知ってんのか?あいつは)」
「?どしたの、兄ちゃん」
「いやっ!何でもないぞ」




少し照れましたけど、リンクさんはこう見えても弟想いの優しいお兄さん。
僕にもこんなに優しい兄が居たら、旅が出来てたかも知れません。
だけど僕には、兄は居ません。
仲間は居ますけど、部下や上司が居るだけですから。




パ…パルテナ様、今のは気にしないで下さいよ。
別に寂しいって訳ではありませんし、戦いが終わっても僕達の旅は終わりませんから。
世界を救う希望…クリスタルか、この輝きを手にするにも時間が掛かりますね。
皆と一緒に力を合わせながら、クリスタルを手に入れましょう。

  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月12日 (火) 16時32分 [1307]   
第26話「子リンの離脱。」



彼の物語が始まって、暫くが立ちました。
魔王ザンデが目の前に現れ、リンクさんは彼と共に消えてしまいました。
何とか1人でイミテーションを倒し続け、マルスさんと再会した子リン君。
彼を助ける為に、マルスさんは戦う事を選んだのです。




2人になっても、子リン君はリンクさんの事を心配していました。
マルスさんはそんな彼を慰めようと、野薔薇を取り出しました。
その花は、フリオニールさんが大切に持っていた花ですね。
遠い夢を語る子リン君に、マルスさんは反発しなかった。



「その為にもまずは……」
「兄ちゃんを、探しに行こう」
「僕が現れなかったら、子リンの暴走は止められなかったね」
「うん!でも…マルスなら助けに来てくれるって、信じてたよ」
「リンクさんはこの先に居るよ、もう少しだから頑張ろう」
「………」
「どうしたんだい?」
「兄ちゃん…あの約束、覚えてるのかな」
「きっと覚えてるよ、沈んでないで前に進もうよ」




マルスさんまで、ラグナさんの決め台詞を使うんですから。
2人の平和な時間は、そう長くは続きませんでした。
瓦礫の塔に着くと、魔王ザンデが現れました。
彼の狙いは、子リン君でした。




子リン君には、守るべき未来があります。
言いたい事を言った後、彼等の後ろから皇帝陛下が現れました。
その時です!2人の前に現れたのは、リンクさんです。
お互いの会話は終わり、2手に別れて戦う事になりました。



「このままじゃ、皆の希望が…」
「そんなもん、カスだ。私が全てを…壊してやろう」
「貴方だけは、許しません」
「戻って来るのだ、私の元に」
「こんな所で、後戻り何かしませんよ」




子リン君と魔王ザンデの戦いが、始まりました。
彼が覚えている技全てを、ザンデに攻撃します。
何と言っても彼のレベルは、97です。
うわー!めっちゃ高いですね、子リン君は。




戦いは暫く続き、ザンデの敗北が決まりました。
リンクさん達と再会した後、目の前にクリスタルが現れました。
次なる戦いへ向かう直前、子リン君はオカリナを吹いて何処かに居なくなってしまいました。
何が起きたのか、さっぱり分からない様子のリンクさん達。



「また見失ったぞ…何処だ、子リン」
「リンクさん、此処に手紙が」
「これは…子リンの字!でもあいつはさっきまで、此処に居た筈だ」
「ケフカを止められるのは時の若き勇者である自分でしか出来ないって、子リンが言ってたよ」
「もしかするとあいつは…古代種の都に?」
「きっとそうなるね!クリスタル集めはどうするの?」
「一旦中止にしよう!俺はあいつを守ると、約束したからな」
「そうだね!それじゃあ、皆の所に戻ろうか」
「ああ!行くぞ、マルス」




子リン君、君はどうしてそんなにまで皆を守りたいんですか。
僕達だって心配なんですよ、君の事は。
あの時…僕を助けてくれたのは君なのに、今度は子リン君が居なくなるなんてあんまりですよ。
生きて行く事を疲れた僕に、君は優しく支えてくれました。



待ってて下さいよ子リン君、君を1人にはしませんから。
僕達の所に、リンクさんとマルスさんが戻って来ました。
子リン君の姿は、何処にも見当たりませんね。
あんまりですよ子リン君、何も言わずに僕達の前から居なくなるなんて…。

  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月13日 (水) 06時55分 [1308]   
第27話「子リンの死とリンクの涙。」



クラウドさんの世界にある古代種の都へ行くには、眠りの森を目覚めさせる楽器が必要なんです。
その楽器の名は、ルナ・ハープ。
それがあれば、眠りの森を目覚めさせることが出来るんですね。
残ったメンバーでPTメンバーを決めた所、リンクさんとバッツさん 玉葱君の3名に決まりました。




最初に着いた時、古代種の都は明るかったですよね。
この都の何処かに、無料で休める小屋があります。
その小屋がある場所は、右側の通路ですよ。
僕の気持ちを理解し…リンクさん達は、先へ進む。




「感じる……」
「どうした?リンク」
「此処に子リンが居る、そしてセフィロスも」
「えっ…それってまずいですよ、リンクさん」
「そうだ!これは非常にヤバい、行くぞ」
「…………」
「元気を出して行こうぜ、玉葱」
「うん…ありがとう、バッツ」




リンクさんがその場で居なくなり、彼の後を追うバッツさん達。
旅人と少年か、玉君の年が14歳だと聞いて驚きましたよ。
最初に来た時は、階段にはなっていなかった。
子リン君は、この先の祭壇に居るんですね。




バッツさん達はその頃、お宝を回収しながら後を追っていました。
コメットと呼ばれる魔法は、メテオの様な凄い破壊力のある魔法です。
これを付けるとHPは減りますが、魔力は上がりますよ。
物真似士のバッツさんなら、出来ますね。




「うっ……確かに、それなら見に付けれるけどよ」
「コメットか…どんな破壊魔法なのかな?」
「隕石が降って来るような感じの魔法だぜ、コメットは」
「破壊力抜群だからね、怖いや」
「!途中で見付けたけど…この水の腕輪って何か役に立つのか?」
「ティファから聞いた事があるぜ!そのアクセサリーを付けると、水属性の攻撃は吸収出来るんだ」
「あんたが持ってくれよ、バッツ」
「ああ、サンキューな」




気を取り直し、リンクさん達は祭壇へ向かって進みました。
長い階段を降りると、祈りの間に子リン君の姿がありました。
彼の名を呼び、玉君は後を付けようと近付きます。
だがリンクさんは、1人で行きたいと玉君に言いました。




子リン君の所に着くと、怪しい光がリンクさんを襲います。
彼は剣を取り出し、子リン君の前に立って…殺そうとします。
仲間達の止めが入り、リンクさんは正気に戻りました。
子リン君は真っ直ぐリンクさんを見つめ、感謝をしようとした瞬間…セフィロスが現れました。



「あいつが…英雄セフィロス」
「止めろ!セフィロス」
「兄ちゃん…後を、頼んだ……よ」
「子リン……嘘だろ?おい、返事をしろよ子リンー」
「気にする事はない…まもなくこの男も星の一部となるのだ」
「ふざけるな…自分のリサイタルも、あんたの馬鹿げた夢にも興味は無い」
「子リンは分かってたんだ…『セフィロスを食い止められるのは自分だけ!その想いがこの先にある』って…
俺達にチャンスをくれたんだよ、こいつは」
「子リン……此処まで来て置いて、それはないだろ」
「リンクさん………」




子リン君をしっかり抱き締めたまま、リンクさんは大いに泣き出した。
弟との悲しい別れに、彼は耐えれませんでした。
しばらくした後、セフィロスとの戦いが始まりました。
ジェノバ・Life…水属性しか攻撃してこない、ボスです。




玉君は珊瑚の腕輪を装備し、バッツさんは水の腕輪を装備しています。
リンクさんは回転斬りやトライフォースラッシュで、ジェノバに攻撃しました。
玉君のEXバーストに続き、バッツさんもまた魔法剣乱れ撃ちで攻撃し…ジェノバを撃破。
僕達が人形だなんて、あり得ませんよ。

  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月13日 (水) 14時14分 [1309]   
第28話「リンクの涙とロックの支え。」



セフィロスと戦ってからそんなに経ってないけど、リンクさんはずっと元気がありませんでした。
愛する弟・子リン君が、突然目の前から消えてしまいましたからね。
僕はその頃、リンクさんを陰から見守っていました。
今はそっとして置いた方が、リンクさんの為になりますね。



仲間の所に戻ると、僕の前にスコールさんが居ました。
リンクさんの事を聞かれましたけど、僕は何も言わなかった。
今リンクさんの事を話したら、再び彼が落ち込んでしまいます。
そう思うと僕は、怖いんです。



「お前があいつの事を言いたくないのは分かってる、けどなピット…俺達は此処まで負けずに頑張って来たんだ」
「それは子リン君が居たから、頑張って来たんですよ」
「大僕が泣いてたのは、その為だったんだね」
「どう言う事だ、トゥーン」
「子供の僕は…僕達を守る為に、英雄セフィロスに殺されました」
「!あいつに…」
「子供の僕はそれを知ってて、僕達の為に命を落としたんですよ」
「子リンさんが亡くなってしもうたこと、リンクさんは引き摺ってるんですわ」
「何て馬鹿な事をしたんだ、子リンの奴……」
「アイク……」
「確かにピットの言う通りだ…俺達が此処まで来れたのは、あいつのお陰だ」
「ロックさん!子供の僕を蘇らせる方法ってありますか?」
「レイチェルに…頼むしかないな」
「レイチェル?誰だ、それは」
「彼女はロックさんの恋人…2度も彼を庇って、死んでしまったんです」
「あいつになら子リンを復活出来るかも知れないな、それまでは…リンクには黙って置こうぜ」
「はいっ!」



そうですね、これもリンクさんの為です。
僕達はそう決意し、子リン君を復活させる為に作戦会議を行いました。
ダンガン流奥義の使い手・マッシュさんの提案では、幻獣・フェニックスの洞窟があるらしいんです。
それは星型の模様した所に、あるそうです。



そこへ行くには、2つのPTを決めなくては行けませんね。
今回は僕も一緒に行きますよ、皆さん。
リンクさんと子リン君の為にも、力になりたいんです。
僕の気持ちは、皆に届きました。




「よしっ!じゃあピットは、俺と同じグループッスよ」
「はいっ!」
「僕は…セシルさんと一緒に行きます」
「トゥーン君とローザ、バッツを僕のグループに入れるよ」
「俺とピカチュウ マルスとロイは留守番してるぜ」
「アイクさんはどうします?」
「俺もパスする…最近眠いからな」
「私もパスしよう…お前達だけで行って来い」
「何だよヴィンセントまで…クラウド、あんたはどうッスか?」
「俺も行くぞ!これ以上リンクに、悲しい思いをさせたくないからな」
「クラウドさん……」
「ティーダの班は、後1人いるよ」
「私が行く!セラは此処で待っていろ、FEの3人がお前を守ってくれる筈だ」
「うん!気を付けてね、お姉ちゃん」
「お任せ下さいライトさん、貴方の妹君は僕等がお守りします」
「頼んだぞ、マルス」



マルスさん、何だか気合い入ってますね。
此処がフェニックスの洞窟ですか、敵とかいっぱい居ますね。
エンカウントは多いですが、負けずに行きましょう。
少しでもリンクさんには、笑顔で居て欲しいんですから。




僕達第2メンバーは、別のルートで先へ進んでいました。
途中宝箱を見付けましたが、ほとんどの中身は空でした。
こんな事出来るのは、ロックさんしかいませんね。
相変わらず宝箱をしっかり調べてるんですから、あの人は。



「ヘックシュン!」
「どうした?ロック」
「いや…誰かが俺の噂をしてるんだよ」
「あんたは…行かなくて良いのか?」
「俺は最深部で、あいつ等が来るのを待つだけさ」
「じゃあ俺は先に、あんたの家に行ってるよ」
「ああ!道中気を付けろよ、リンク」
「………ッ!」
「ちょっ!どうしたんだよリンク、俺…変な事言ったのか?」
「違うんだ…皆が俺の為に役立ってるのが、嬉しくて」
「あいつなら…きっと大丈夫だ、今は信じようぜ」
「ありがとう、ロック」




冒険家と勇者、か。
良い感じですね、この2人は。
ロックさんは誰の事を言ってるのかは、話しませんでした。
僕達の為に、守ろうとしているんですね。



貴方が居てくれて、本当に助かりました。
僕達も負けられませんよ、貴方達の友情には。
ずっと仲間なんですからね、貴方達と僕等は。
パルテナ様…僕はこれからも、仲間と一緒に付いて行きます。

  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月13日 (水) 20時20分 [1310]   
第29話「子リンとリンク、感動の再会。」



うわー、交互に押すって言うのが難しいですね。
僕なんか天使なのに、難しいですよ。
ティーダさんを隊長にしたのは、正解でしたね。
後は、セシルさん達が来るのを待てば良いだけです。




一方の第1メンバーは、モンスターとのエンカウント時に苦戦していました。
きっと大丈夫ですよ、もう少しの辛抱ですから。
ローザさんが傍に居ますし、トゥーン君やバッツさんだって居ます。
やっと見えて来ましたね、ティーダさん。



「遅いッスよセシル、何してたんだよ」
「ごめんね!トゥーンが戦闘不能になったりで、大変だったんだ」
「後はセシル達だけッスよ、押すのは」
「うん!せーの」
「僕達が力を合わせたら、道が開きました」
「行くか!ロックの所に」
「おう!じゃあな、セシル」




今度はライトさんが、僕達を先導してくれました。
女戦士なのに、カッコ良いです。
僕もこれ位、逞しくなりたいですね。
行けません!今は子リン君を助ける事に、集中しましょう。



最深部に着くと、ロックさんは宝箱から何かを取り出していました。
それが、フェニックスの魔石なんですね。
彼と共にコーリンゲンに行き、そこでリンクさんと交代しました。
此処からは彼の出番なんですね、ロックさん。



「貴方が…リンクさんね」
「ああ…レイチェル、お願いがあるんだ。子リンを生き返らせてくれ」
「お安い御用よ…貴方の願い、叶えて上げるわ」
「……(もうすぐだぞ子リン、お前に会えるぞ)」




レイチェルさんはフェニックスさんに、リンクさんの願いを言いました。
彼は復活し、この部屋の外で待っていると言ってました。
やっと再会ですね、2人供。
これこそ、感動の再会です。




レイチェルさんとのご対面が終わり、リンクさんは落ち込んでいました。
そんな彼を勇気付けたのは、生き返った少年・子リン君。
リンクさんの迷いは、この場で消えました。
僕も心配してたんですよ、子リン君。




「ただいま…兄ちゃん」
「もう俺の前から居なくなるなよ、子リン」
「うん!無茶はしないから、許してね」
「よしっ!俺がいっぱい、ハグハグしてやるからな」
「覚えてたの?その約束」
「当たり前だろ!お前と誓ったからな、旅も無事に済んだし」
「うん、そうだね」
「散々俺に心配を掛けた罰だ…覚悟しろよ?」
「やだ!激しくしないで♪」
「あははっ!ったく本当に可愛いな、お前は」
「えへへっ!」




って言った傍から、甘くなってますよ。
子リン君も無事に復活したし、十分甘えられますね。
2人はこれから、離れずに旅を続けると思います。
次の旅は、誰になるんでしょうか。




混沌の神・カオスを倒さない限り、僕達の戦いは終わりません。
沢山の仲間や信頼する味方が居ます、なので僕は…1人じゃありません。
パルテナ様…僕が必ず皆を、守りますよ。
そしてカオス、僕達の強さを甘く見ないで下さいよ。

  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月14日 (木) 07時36分 [1311]   
第30話「学パロ編:夏休み。」



久し振りの学パロ編だね、今回は。
スマブラメンバーのほどんどが学生で、リンクさんは教師です。
彼の担当クラスは、スクエニ組。
私は既に、そこの生徒なのよね。




皆も気を付けてね、暫く猛暑は続くみたいだから。
朝早く教室に入ったけど、誰も来ていなかった。
子リン君のクラスは、任天堂クラス。
ぼーっと考え事をしてたら、聞き慣れた声が聞こえて来たの。



「あれ?お前しかいないのか、此処のクラスは」
「うん……僕は玉君と一緒に来たけど、誰もいなかったんだ」
「そうか…大変だな、1人って」
「兄ちゃんは先生なのに良いの?僕と一緒に居て」
「教師でも生徒を見るのは当然だろ、俺は可愛いお前の事を心配して言ってるんだ」
「………」
「ごめん!慰めになってなかったよな、今のは」
「そんな事ないよ!生徒と教師が一緒に居るのも、悪くないって思ってたんだ」
「子リン………」
「僕を受け止めて?このままじゃ、皆を傷付けるから」
「ああ…良いぞ」




皆が来るまでの間、彼等はお互いの温もりを感じ合っていた。
それでこそ、本当の兄弟なのよ。
暫くすると、スマブラメンバーがぞろぞろと教室に入って行った。
マルスさんやロイさんから、リンクさんの事を聞かれたけど…子リン君は何も言わなかった。



リンクさんとの約束を思い出した子リン君は、皆の前では何も言わなかった。
それが、一番大切なんだよね。
アイクさんは子リン君を庇い、ロイさん達に話す。
肉が好きだけど、本当は仲間思いの優しい戦士。




「子リン!あいつらがまたリンクの事を聞かれたら、何も話さなくて良いからな」
「うん!約束するよ、アイク」
「そうだ!さっきカオス校長がお前を呼んでたぜ、行ってやりな」
「分かった!」
「何を話してたの?アイク」
「別に…お前達が気にする事じゃないさ」
「何だよ、それ」






アイクさんの伝言を聞き、子リン君は職員室に行く。
戸を開けようとした瞬間、中からリンクさんが出て来た。
子リン君は緊張しながらリンクさんと話し、彼は外で待つと言ってくれた。
子リン君は焦らずに、カオス校長先生の所に向かって進む。






彼に呼ばれた理由は、今後の夏休みの事だった。
夏は兄と過ごす予定という事を、子リン君は話そうか迷っている。
悩む彼を勇気付けたのは、コスモス先生。
彼女は012組担当の教師で、彼等を見守る女神様。





「子リン君にも予定はあるのです、他の生徒にしたらどうですか?」
「そうだな…済まない」
「いえ!」
「兄を…手放したくないようだな」
「僕に取って兄ちゃんは、大切な兄貴です」
「故郷も同じですし、私には仲の良い兄弟に見えます」
「兄ちゃんはいつだって僕を見捨てたりしません、彼はいつも言ってました『可愛い弟を手放す兄なんかいない』っと…」
「リンクを、慕っているんだな」
「はい!」
「その想いを…大切にしながら、良い夏休みを過ごしなさい」
「ありがとうございます!」






やっと、自分の気持ちを理解して貰えたのね。
カオス校長先生との話は終わり、職員室を後にする子リン君。
来るまでずっと待ってたリンクさんは、疲れて寝ていました。
子リン君は兄を背負い、彼の担当している教室まで連れて行く。





彼の過去なのに、凄い力持ちね。
スクエニ組に着くと、ロックさんは素直にリンクさんを引き取りました。
お礼を言いながら子リン君の頭を撫で、彼を見守っています。
照れながら自分のクラスに向かう子リン君は、凄く嬉しそうに笑っていたの。

  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月14日 (木) 13時01分 [1312]   
第31話「子リンとリンクの休日。」



此処は、コスモスの館。
調和の神・コスモスに呼ばれた戦士達は、最後まで主に仕えるのが当然なの。
私は勿論、エッジ達も皆…コスモス側なんだ。
学パロ編や番外編は、私・リディアが語るわね。




家の中にはリビングや、皆の部屋があるの。
新しく入ったスマブラメンバーの部屋も、ちゃんと分けてあるわ。
ピット君は今回、レッドさんやトゥーン君と同じ部屋なの。
子リン君はリンクさんと同じ部屋で、ネスさんはリュカさんと同じ部屋なのよ。



「ピット君!今日は僕達が掃除当番だって」
「えぇー!せっかくの夏休みに大掃除は、勘弁して下さいよトゥーン君」
「これはフリオニールさんの決定なんだから、文句言わないの」
「リンクさん達はいつなんです?」
「大僕達は昨日だったよ、子供の僕と一緒に微笑みながら掃除してたよ」
「(流石は…ハイラル生まれの兄弟)」
「レッドさんはゼニガメと一緒にやってくれますか?」
「うん!僕も今そう思ってた所だよ、出て来い…ゼニガメ」
「ゼニゼニ!」
「………」
「ゼニガ!ゼニゼニ?」
「いいえ…何でもありませんよ」
「そう言えばトゥーン、他の皆はどうしたの?」
「バッツさんはティナさんを連れて買い物行くって言ってたし…スコールさんは、リノアさんとデートに行くって」
「……相変わらずあの人は、抜け目ないなぁ〜」
「全くですね!」
「僕はリビングの方やって来ます、レッドさんはどうするんですか?」
「玄関の方をやるよ!WoLさんに綺麗だって、認めて欲しいからね」



それぞれの役割分担を決めた3人は、担当場所に行く。
ピット君はリビングの掃除、トゥーン君は皆の部屋を掃除している。
レッドさんはゼニガメに指示を出し、一緒に掃除をしていた。
凄い!ポケモンとパートナーが、1つになってるわ。



大掃除を初めて3時間が経過し、皆は一段落した。
今回はトゥーン君が、一番大変だったみたいね。
掃除を終えた後、玉葱君とジタンが帰って来たの。
玉葱君はゼニガメを優しく撫で、ジタンはレッドさんにご苦労様と言う。



「おっ!ピッカピカッスね、レッド」
「此処は僕達がやったんだ、ピット君は疲れてどっかに行っちゃったけどね…」
「何処に行ったの?」
「多分僕達の部屋…『疲れましたー!』って言って、先に部屋で休んでますよ」
「ジタン見てよ、僕達の部屋が綺麗になってる」
「おぉー!これは誰がやったんだ?」
「トゥーン君だよ!『大僕達なんかに負けるかー』って言ってたから」
「「あははっ………」」
「大僕って俺の事か?」
「……そう見たいだね、兄ちゃん」
「トゥーン!その辺に居るんだろ、俺を怒らせた事…後悔させてやる(ブチ切れ)」
「………(だから言ったのに…トゥーンの馬鹿)」





あらら、何か急に殺気を感じたわ。
今回は貴方のせいね、トゥーン君。
リンクさんは怒ったままトゥーン君の部屋に行き、ピット君の前で思いっきり殴っていました。
彼は何も気付かず、そのまま熟睡してました。






幸せそうな彼の寝顔を見て、リンクさんは心の中で謝りながら子リン君の所に戻って行く。
こう見えても彼は、仲間思いなのね。
ピット君に気付かれずにそっと、彼等の部屋を出るリンクさん。
その後トゥーン君は、大いに泣いていました。





「うーん!良く寝ました……ってどうしたんですか?トゥーン君」
「大僕に…殴られた」
「リンクさんはこう見えても…子リン君には弱いんですよ、気を付けて下さいね」
「うん…分かった」
「ピットは気付いてたんだな、俺の事」
「熟睡中だったからね、彼は(クスクスと笑いながら)」
「何かスッキリしたよ、あいつを殴ったら」
「…………そうだね」
「ちょっ…落ち込むな、子リン」
「兄ちゃん!早く僕達の部屋に戻って、ハグハグしようよ」
「そうだな!じゃあ戻るか子リン、俺達の部屋に」
「子リン君ったら、私と同じ事言ってるね」
「そうだな!俺達も戻るか、部屋に」
「ずっと一緒だね、スコール」
「ああ……俺達は別クラスだが、ずっと一緒だぞリノア」
「うん♪」
「何か最近、スコールやリンクさん達のイチャが多くなったね?ジタン」
「そうだな…玉葱」
「リンク達の方は兄弟愛だが、スコール達の方は正式な愛だ」
「ご存じなんですね、クラウドさん」
「あんたにも近い内に話すよ、マルス」
「期待してます♪」




確かに、クラウドさんの言う通りかも知れないわ。
リンクさん達の方は、兄弟愛だけど…スコールさん達の方は正式な愛。
お互い好きだから、離れたくないのね。
でもねリンクさん、貴方と子リン君は先生と生徒なのよ。





少しは教師としての自覚を、持って下さいね。
私はエッジが好きだし、彼も私を愛しているわ。
ライトさんはアルクゥに一目惚れだから、仕方ないわね。
一部のキャラは、正式なカップルじゃないのよ。

  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月14日 (木) 20時12分 [1313]   
第32話「子リンとピット、若き戦士と天使の友情。」




学園生活が始まって初日の夜、子リン君は中々寝付けなかった。
またリンクさんに黙って、飛び出したのね。
あの人が起きたら、貴方を探しに来るわよ。
そんな彼を陰から見守っていたのは、閃光の異名を取る女戦士・ライトさん。



彼女は子リン君の傍に行き、彼と親しい友人を呼んで来ると言っていた。
玉葱君じゃないって事は、誰かしら。
ライトさんの伝言を聞き、誰かが子リン君の傍に行く。
貴方だったのね、ライトさんに呼ばれたのは。




「済みませんリディアさん、僕のせいで」
「誰も貴方のせいだなんて、言ってないわ」
「ですが………」
「気持ちは分かるけど、今は子リン君とゆっくり話をして上げて」
「何を伝えたら良いんでしょう…彼に」
「自分が話したい事を伝えれば良いのよ、ピット君」
「えっ……」
「いつかセシルが言ってたでしょ?『これは皆の戦いだ』って…それに幻獣達の力も必要でしょ」
「リディアさん………」
「リンクさんには私から上手く誤魔化して置くわ、今は子リン君の傍に居て上げて」
「はいっ!」



この現場を、彼に見せる訳には行かないの。
リンクさんを此処へ通さない為に、私達は全力を尽くした。
約束通り、リンクさんが起きて来てしまったの。
今の彼は、子リン君を必死で探してるわ。




幻獣王様…王妃様、力を貸して下さい。
そして幻獣の皆、私に力を貸して欲しいの。
私が覚えている全ての幻獣達を呼び出し、リンクさんを足止めしている。
イフリートとシヴァは、彼の両肩を交互に掴んでいた。



「げ…幻獣がいっぱい!どう言う事だ、リディア」
「ごめんなさいリンクさん、此処から先は通さないわ」
「ふざけるな!俺を通さないって、どう言うつもりだよ」
「お願いリンクさん!今は子リン君を1人にして上げて欲しいの」
「そんな事出来るか!あいつには、俺が傍に居ないと駄目なんだよ」
「子リン君も今は…私と同じ事を思っているわ、だがらお願い」
「………」
「さぁリンク殿!今は冷静になり、部屋にお戻り下さい」
「大丈夫ですよ、子リン君は必ず…貴方の所に戻りますから」
「待てないんだ…あいつは何処かで、俺を呼んでいるんだ」
「気持ちは分かるわリンクさん、でもこれは…彼の為でもあるのよ」
「子リンの…為?」
「そうよ!今は彼の為に、待ってて欲しいの」




子リン君の為にと思い、私は幻獣の皆と一緒にリンクさんを説得したの。
彼もようやく、私達の事を理解してくれたわ。
一安心した彼は、元来た道へ戻って行った。
自分の部屋に戻ると、リンクさんは子リン君の事を考えていた。



――――――今のあいつには、俺が付いてないと駄目だ。
何かあったら俺に良いな、子リン。
俺だって少しは、お前の役に立ちたいんだぞ。
リディアの言う事を…信じるしかないな。――――――



リンクさん、ありがとう。
そして幻獣達も、御苦労様。




「綺麗な星だね、ピット君」
「そうですね!」
「でもピット君は良いの?初対面の僕なんかと話してて」
「僕も…この景色を見るのが、好きなんです」
「ねぇ、ピット君」
「どうしたんですか?」
「また…こうやって話せれるよね?」
「時間があれば、大丈夫ですよ」
「リディアさんも苦労したんだね、僕の為に兄ちゃんを説得してくれたから」
「そうですね!彼女は子リン君の為に、僕の名を出していませんでした」
「それが仲間なんだよ、ピット君」
「友情…じゃ、ないんですか?普通は」
「そうかも……」




お互いに微笑み合う2人を見て、私は安心したわ。
それから子リン君、リンクさんが心配してたわよ。
今は彼の傍に居なさい、ピット君とはまた話せれるから。
私の気持ちは、子リン君に届いた。



幻界の皆、私は元気よ。
まだまだ戦いは続くけど、コスモス様を守らないと行けないの。
この戦いが終わっても、私達の旅は終わらないわ。
今度はコスモス組の皆を連れて戻るから、心配しないでね。

  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月15日 (金) 06時57分 [1314]   
第33話の前に、学パロ編に登場するメインメンバーを紹介して置きます。
この学パロと、番外編は私・リディアが担当するね。
これは二次小説だけど、完全オリジナル小説よ。
少し本作と被るけど、気にしないでね。


それでは、紹介します。
出て来るメンバーや、カップニングに嫌味や文句を言う人はコメント禁止と出入り禁止にしますからね。




〜登場人物紹介。〜
子供リンク(13)
DFF学園任天堂組の生徒。
012組の玉葱とは大の仲良しで、一緒に学校に来ている。
スクエニ組の副担任であるリンクを兄に持ち、陰から見守っている。
ちょっぴり臆病者で、前に踏み出せない少年。
CV:瀧本富士子



リンク(20)
ハイラル地方の勇者で、現在はスクエニ組の副担任。
冒険家・ロックと一緒に教師をしているが、任天堂組に居る子リンを可愛がる優しい一面を持つ。
困っている弟を手放さないと言う想いは、誰にも負けない。
012組の生徒・バッツとは、一番の仲良し。
CV:檜山修之



ピット
子リンと同じく、任天堂組の生徒。
パルテナの鏡の主人公で、仲間を勇気付ける優しい一面を持つ。
ハイラルから来た兄弟・リンクと子リンを、陰から見守っている心優しき天使。
仲間から時々、『堕天使』や『バーロー天使』と言われている。




ティナ・ブランフォード(18)魔導戦士 女 160cm 10月18日生まれ
012組の生徒で、バッツの恋人。
風の心を持つ彼に好意を抱いているが、ふかふか好き。
生まれながらに魔導の力を持つ少女で、元帝国の兵士。
ナルシェのガードに狙われていたが、冒険家・ロックに助け出される。
CV:福井裕佳梨



ピカチュウ
おなじみのポケモンで、雄の鼠タイプ。
ハイラルから来たリンク 子リンとは仲良しで、言葉使いは汚ないが…仲間思いの優しい一面を持つ。
進化前の鼠ポケモン・ピチューを優しく支えたり、女の子には優しい。
ふかふか好きのティナにいつも、触られている。
CV:大谷育江



微妙なメンバーで済みませんけど、この5人をメインに取り扱っています。
他のメンバー紹介は、後日紹介しますね。
引き続き、宜しくお願いします。
この文を私だと思って、最後まで読んで下さいね。

  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月15日 (金) 14時30分 [1315]   
第33話「花火大会の日、前日。」



学園生活2日目の日、皆は今年開催される花火大会の事でワクワクしていた。
トゥーン君はピット君やレッドさんと話し中だし、ジタンは玉葱君と話していた。
相変わらずスコールさんとリノアさんは、イチャイチャしてるけどね。



ナレーションをしてる私も今は、スクエニ組の生徒よ。
ティナの姉でもあるし、エッジの恋人なんだから。
子供の頃はセシルに好意を抱いてたけど、ローザが傍に居るから…その時点で諦めたの。
殺されたお母さんの仇を、本当は果たしたかったわ。



「どうした?リディア」
「リンクさん……」
「もうすぐ花火大会だって言うのに、あんただけ元気ないな」
「子リン君はどうしたんですか?」
「花火大会に着る浴衣を探してる、俺はもう決まったからさ」
「どんな浴衣にしましたか?」
「それは当日の楽しみだから、言えないぜ」
「何ですか、それ」
「兄ちゃんー、何処に行ったの?」
「ヤベッ!子リンが呼んでるぜ…またな、リディア」
「リディアさんと何を話してたの?」
「内緒だ!」
「酷いよ、兄ちゃん(ブチ切れ)」
「おいおい…怒るなって、子リン」




子リン君が怒るのも、無理はないわね。
でもリンクさんは最後まで、私の為に話さなかった。
スクエニ組の副担任だけど、生徒の事を考えているのね。
お互い離れてるけど、子リン君とリンクさんは兄弟なのよ。



喧嘩しても仲が良いと、人は言うわ。
マリオさんとルイージさんも確か、兄弟だったわね。
セシルは相変わらず、ゴルベーザさんに甘いけど。
男同士なのに、子供みたいに甘えてるわ。




「セシルよ…くすぐったいではないか」
「兄さんと僕の兄弟愛は、誰にも負けないよ」
「俺達だって同じだぞ、セシル」
「リンク!君はお兄さんでしょ、子リンの事…ちゃんと見てるのかい?」
「当たり前だろ!俺の大切な…弟なんだからよ」
「素晴らしい決断ですとも!」
「ぶっ……(吹いた)」
「兄さん…そんな口調言っちゃ駄目じゃないか、子リンが笑ってるよ」
「すまん!」
「あはは………っ!」
「やっと笑うようになったね、リンク」
「う……うっせぇよセシル(真っ赤)」
「セシルよ…あまりリンクをからかうな、それ以上言ったら子リンが泣くぞ」
「自業自得ですよ……ぐすん(大泣)」
「わーーーーー!ごめんね、子リン」




あらら、子リン君の涙には容赦なしねセシルは。
その後リンクさんはセシルに剣を向けたけど、ゴルベーザさんが彼を庇ってくれたの。
彼等は月の民の兄弟なの、分かって上げて。
私の気持ちは、リンクさんに届いていた。




素直な気持ちを受け入れたリンクさんは、大人しく剣を元の場所に置く。
ハイラルの勇者・リンクさん、か。
素敵な称号を持ってますね、貴方は。
私は子供時代から成長したから、いくつなのかは分からないわ。



「兄ちゃん!僕ね、当日はこの浴衣を着ようと思うんだ」
「おっ!まさに花火専用って感じだな、それは」
「そうでしょ?似合うかな、僕に」
「きっと似合うさ、俺が保証するぜ」
「ありがとう兄ちゃん、大好きだよ」
「へへっ!照れるからよせって、子リン」
「君達の兄弟愛を見てたら、僕等も負けられないね」
「そうだな、セシルよ」
「兄さん!皆に見せようよ、僕達がこれだけ愛してるって事を証明したいんだ」
「ローザの前だぞ、それは」
「………そうだったね、ごめん」
「「あはははははははっ!」」




思いっきり茶化されちゃったわね、セシル。
彼等も微笑んだから、今回は許すわ。
お兄さんを大事にするのは良いけど、たまにはローザにも顔を出しなさいよ。
何か途中から、キスティスさんのような言い方になっちゃったわ。



可笑しくない?ありがとう。
皆の期待があったから、此処まで頑張って来れたわ。
次は当日編を、更新するね。
出てくるメンバーは、その日のお楽しみだから内緒よ。

  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月16日 (土) 07時09分 [1316]   
第34話「子リンの体調管理。」



花火大会当日の日、子リン君は体調を崩してしまった。
それを知ったリンクさんは慌てて、彼を部屋に運ぶ。
優しいんですね、リンクさん。
子リン君をベットに寝かし、彼の体力を回復するようにと祈った。
バッツさんは薬師にジョブチェンジし、子リン君の体調を調べる。



彼の話に依ると、お腹の中に強大な猛毒が入っているらしい。
彼は助からないのかとリンクさんは心配そうに言い、バッツさんは微笑みながら答えた。
安静にしていれば大丈夫だ、今は休ませてやろうと彼は言った。
子リン君の診察は終わり、バッツさんはティナの所に戻った。



「(暫くは安静にしてろ…か、確かにそうだよな)」
「兄ちゃん…そこに居るの?」
「大丈夫か?子リン」
「お腹は痛いけど、今は平気だよ」
「花火大会…お前を置いて行きたくないんだ、俺にはお前が傍に居ないと駄目なんだよ」
「行って来てよ、皆と楽しんで来て」
「駄目だ!俺はお前を守ると約束したし、お前の傍から離れないと誓った」
「…………」
「1人になりたいだろうけど、お前を残して花火なんか見に行けないさ」
「どうして…そこまで僕の為に?」
「大人が子供を守るのは当然の事、だから…お前が良くなるまで俺は子リンの傍から離れないと決めたんだ」
「………それから?」
「一緒にハグハグもしたいし、皆に俺達がこれだけ愛し合ってるって言う証拠を見せたいんだ」
「恥ずかしいよ………」
「言っただろ?お前に何が合っても、俺が守るって」
「兄ちゃん………」
「もう…1人にはさせないぞ子リン、お前は俺の大切な弟だからな」



リンクさん、貴方はずっと子リン君の事を思っていたんですね。
そう言う所は、優しいんですよ。
兄として弟の傍に居たいのは、誰だって同じなんですから。
リビングに戻ると、トゥーン君が何か面白い企画を立てていた。



その企画は、子リン君の復活祝い。
混沌の神・カオスを倒せば、この世界は平和になる。
でも私達は……この戦いが終わったら、元の世界に帰らなきゃ行けないの。
せっかく仲良くなれた皆と離れるのは、寂しいわ。



「誰だって別れは辛い物なんですのよ、リディアさん」
「ゼルダさん……」
「私はもう…サムスと進む事を決めましたの、今のリンクは子リンの事で頭がいっぱいなんですわ」
「ゼルダ……私は嬉しいぞ、お前が傍に居てくれるだけで」
「サムス……貴方は1人じゃないんですのよ、私が傍に居ますわ」
「ありがとう、ゼルダ」
「リディアさん!子供の僕の体調はどうだったの?」
「大丈夫よ!今はリンクさんが付きっきりで、子リン君の看病をしてるわ」
「良かった………」
「大丈夫だぞトゥーン、子リンはきっと…良くなるさ」
「はいっ、そうですね…バッツさん」




ティナの事を愛する彼は、仲間を勇気付ける優しい一面を持つ。
彼等のムードメーカって訳じゃないけど、貴方だって心配してるのね。
あの時…貴方が子リン君の体調を見なかったら、危ない所だったわ。
私の幻獣達じゃ、彼を助け出せれないもの。



その頃子リン君の部屋では、兄弟同士の甘々が始まっていた。
子リン君の体温を受け止めながら、彼の髪を撫でる。
お互いの温度が重ならないと、2人は安心出来ないのね。
リンクさんの温もりを、子リン君は優しく受け止めていた。



「可愛いお前に無茶をさせたくないんだ、何があっても俺が守るからな」
「兄ちゃん……」
「今は早く良くなってくれよ、一緒に花火を見るって約束だからな」
「うん!頑張って直すよ、今は…このままで居たいな」
「ああ…良いぞ!これは、俺達2人だけに許された最後の時間だからな」
「最後じゃないよ、これは」
「えっ……?」
「この温もりは永遠に続くよ、戦いが終わっても僕達は離れる事はないからね」
「子リン………」
「兄ちゃん……大好きだよ♪」
「少し恥ずかしいけど、俺もお前が大好きだ」




うーんお熱いわね、貴方達は。
何だかこの展開は、セシルとローザみたいね。
リンクさんと子リン君は、同じ故郷で育った兄弟。
男同士だけど、大切な繋がりがあるの。




お互い守るべき者の為に、戦い続ける勇者。
子リン君は若き勇者だけど、リンクさんは正式な時の勇者。
喧嘩はあまりしないけど、彼のストレスが溜まったら危険よ。
私達まで巻き込まれないように、気を付けなきゃね。

  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月16日 (土) 16時25分 [1317]   
第35話「子リンとリンクのデートイベント。」



此処からは再び、僕の視点に戻りますね。
また近々に、学パロ編に行くと思いますので宜しくお願いします。




子リン君の体調は、1日休めば良くなりました。
起きて来た彼に声を掛けたのは、ジタンさん。
彼から渡されたのは、デートイベントのチラシ。
今回は、兄弟編って事でしょうね。




その頃僕達は、誰とペアになるのかを決めていました。
僕はフリオニールさんとペアになりましたけど、彼の方が凄く背が高いです。
凄い!男性なのに彼は、183cmもあります。
僕なんか…156cm位なんですよ、身長が。




「宜しくな、ピット」
「はいっ!」
「良いなー、ピット君だけ」
「玉葱は誰とペアになるか、決まったの?」
「子リン君を誘おうと思ったけど、リンクさんに取られたよ」
「リンクはこう見えても、弟想いの優しいお兄ちゃんなんだよ」
「…………」



玉君はよほどショックだったんですね、僕も同じですが。
僕等の当日は、明日の夜。
今日の夜は、子リン君達の出番ですね。
ネスさん!次は、負けませんからね。




もっと強くなって、貴方を倒して見せます。
パルテナ様、見てて下さいね。
第2ラウンドまでは、まだ時間があります。
今の内に、特訓して置きましょう。




――――――そして、夜を迎えた。
ゴーストホテルの控室で待つリンクさんは、少々緊張気味。
大丈夫ですよ、貴方には子リン君が付いていますから。
焦らないで下さいね、リンクさん。




コンコン



「えへへっ!」
「どうしたんだ?」
「デート、しない?」
「はぁ!?」
「デ・ー・ト、した事ないの?」
「………ない」
「そっか!まぁそれはそれとして、行こっか」
「お…おいっ!」




強引に連れて来られたのは、ターミナルフロア。
何と面白いイベントがあると言う情報を聞き、彼等は行く。
リンクさんが騎士役で、子リン君が囚われの姫役。
兄弟だと言う事を、観客の皆さんは知ってるんでしょうか。



2人のイベントは始まり、台詞通りに話を進めた。
子リン君の気持ちに答え…彼の手にキスをしたリンクさんは、悪魔王を倒した。
成程…そう言うイベントだったんですね、此処は。
再び元の場所に戻った2人は、ゴンドラに向かいました。



お互い何も言わないまま、外の景色を見る事だけだった。
何回か振り向き、子リン君はリンクさんに想いを伝える。
僕なら、ハッキリ言うんだろうなー…か。
それ以降2人は、何も言葉を話さなかったのです。




「子リン……」
「どうしたの?」
「どうして俺を選んだ?ピットや皆が居たのに」
「………皆も好きだけど、一番傍に居て欲しい人に来て貰いたかったんだ」
「それが…俺なのか?」
「うん!」
「ありがとう…俺、凄く嬉しかったよ」
「やっと笑ったね、兄ちゃん」
「えっ?」
「全然楽しんでるような感じだったから、今までは」
「そうか……」
「……もうこんな時間だ、そろそろ帰ろっか」
「………待て、子リン」
「えっ……?」
「もう少しだけ…このままにして欲しいんだ、ずっとお前の傍から離れたくないからな」
「うん、良いよ」
「これは…俺達2人に許された最後の時間だからな、元の場所に戻ったら皆の邪魔になる」
「そうだね!」



デートイベント終了間近なのに、お熱いですね2人は。
やっと2人は、黙ってた分を話しました。
お互いに触れ合い、笑顔を見せる。
そして最後は、再びキスをする。




アイクラじゃないんですから、そう言うのはやめましょうよ。
恋人同士がそう言うのをやるんですよ、普通は。
って言っても、2人は聞く気ないみたいですけどね。
仕方ないですね…今回だけ、そっとして置きますか。

  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月17日 (日) 07時08分 [1318]   
番外編「人気男性キャラクターランキング発表。」



本編の36話の前に、ランキングを発表します。
今まで出て来たメンバーの中で、一番良い順位を取った人が次の本編にも出られますよ。



ジタン「うわー、それは面白い企画だな」
トゥーン「うん、僕も負けてられないよ」
オニオン「僕は多分…最下位辺りだろうな(しょぼん)」
トゥーン「まだ発表もされてないのに、落ち込まないで下さいよ玉君」
ジタン「そうだぞ玉葱、此処からが本番だぞ」


では、今回は男性編からベスト20を発表するわね。
まずは、第20位の発表よ。
第20位は、スマブラX参戦キャラ・アイク。
彼は一回も使用した事がないけど、勝利時の台詞が凄くカッコ良かったの。



特に…『手加減してやるが、俺は甘くはないぞ』がカッコ良かったわ。
彼と一緒にペアを組んで大乱闘をしたのを、覚えているの。


アイク「俺が…初のベスト20位に入ってる」
マルス「良かったじゃないアイク、玉君も今頃一安心見たいだよ」
アイク「次は誰だろうな、わくわくするぜ」
マルス「そうだね!」



じゃあ気を取り直して、続きを発表するわよ。
次は、19位の発表ね。
第19位は、DFF012より…ウォーリア・オブ・ライトさん。
剣技やコスモス様を守る信念が、とても強いリーダーさん。


いくら仲間の為とは言っても、少しは落ち付きましょうね。
私も、同じなんだけどね。
それ以下の発表は、下記の通りよ。
皆で確認してね、どんな順位に入ってるのか…。




リンク「緊張して来たぜ…」
子リン「僕もだよ、兄ちゃん」
セシル「子リンやリンクは人気があるから、W1位じゃないかな?」
リンク・子リン「(いや、それはないと思う…)」
バッツ「俺は、5位以内だと思うな」
ティーダ「それを今から、書いてくれるんッスよバッツ」




お待たせしました、18位からは下記の通りよ。
皆、自分がどんな順位なのか…確認してね。
じゃあ、次々と書いて行くから遅れては駄目よ。
それでは、行きます。




第18位:フリオニール(18) 原作はFF2
第17位:ロイ(15位) 原作はFE
第16位:セシル・ハーヴィ(20) 原作はFF4
第15位:トゥーンリンク(12歳) 原作は風のタクト
第14位:オニオンナイト(14歳) 原作はFF3
第13位;マルス
第12位:クロノ・ストライフ(17) 原作はクロノ・トリガー
第11位:ジタン・トライバル(16) 原作はFF9


此処からは、後半よ。
皆、待っててね。
では次は、10位から一気に発表するわ。
ふふっ!此処からは上位のキャラが、沢山いるのよ。




第10位:セオドア・ハーヴィ(13) 原作はFF4
第9位:スコール・レオンハート(17) 原作はFF8
第8位:ネス
第7位:クラウド・ストライフ(21) 原作はFF7
第6位:ピカチュウ 原作はポケットモンスター
第5位:ホープ   原作はFF13
第4位:マリオ&ルイージ 原作はスーパーマリオシリーズ
第3位:ピット   原作は新光神話・パルテナの鏡  
第2位:バッツ・クラウザー(20) 原作はFF5
第1位:リンク&子リン(17と10) 原作はゼルダの伝説 時のオカリナ


ふぅ、やっと全て書き終えたわ。
後は皆からの感想を、聞くだけね。
皆様の発表、お疲れ様でした。
次は、女性編を発表するわね。




ピット「僕が…3位」
バッツ「やっぱ1位はリンクの子リンの兄弟か、人気あるよなーあいつらは」
ピット「貴方だって凄いですよ、2位なんて」
バッツ「結構出番あったからな、そのせいだな」
子リン「見て兄ちゃん、僕達が1位だよ」
リンク「すげぇ!俺等この調子なら、次の話にも期待出来そうだぜ」
ピカチュウ「嘘っ!俺が…6位」
クラウド「俺はあんたより1つ下だ、今回はリンク達がトップになった」
ピカチュウ「信じられねぇ…、ピットが3位なんてよ」
マルス「僕は中盤か…出番、少なかったからね」
アイク「最下位よりはマシだろ、俺は出て来れねぇけどさ」



はいはい、そこでしょげないの。
そろそろ時間になったので、これにて終了です。
次の更新は、本編再開です。
では、次の話で会いましょう。




ピット君の語りって、凄く素敵なのよね。
次もこの調子で、頑張るわ♪

  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月19日 (火) 07時27分 [1319]   
第36話「リンクとティナ、お互いの守るべき者。」




子リン君の事を任された僕は、彼の部屋に居ました。
病み上がりですから、無理しては駄目ですよ。
リンクさんに頼まれたんですから、貴方の事。
それにしても…肝心なリンクさんは、何処に行ったのでしょうか。



その頃バッツさんは、ティナさんが居なくなって大騒ぎしてました。
あんなに仲が良かったのに、離れてしまうと誰だって落ち着きがないですよね。
慌てる彼を見て、アイクさんとセシルさんは必死に抑えて居ます。
聖騎士と戦士のコンビですか、悪くないですね。



「離せ!俺はティナが好きなんだ、彼女の所に行かせてくれ」
「駄目だよバッツ、それ以上慌てたら子リンの容体に響いちゃうよ」
「そうだぞ!今のあいつは病み上がりなんだ、此処は我慢しろよバッツ」
「………」
「バッツ…気持ちは分かるけど、今は仲間の事を分かって欲しいんだ」
「セシル………」
「僕とアイク 子リンにリンク達はもう仲間じゃないか、だから今は…彼等を信じて上げようよ」
「流石はバロンの王様だな、セシルは」
「君も立派な剣士だよ、アイク」
「そ…そうか(真っ赤)」




あははっ!アイクさんが恥ずかしがる姿は、初めて見ましたよ。
その後彼等は、お互いの世界の話をして盛り上がっていました。
バッツさんもその中に加わり、3人で仲良く話していた。
一時はどうなるかと思いましたけど、セシルさんのお陰で助かりました。



心配そうに見守るトゥーン君達も、一安心の様子。
何事も無かったかのように2人は、元居た場所に戻って行く。
トゥーン君は玉君の部屋で、仲良く話していました。
金平糖を貰いながら、2人に笑顔が戻って来ました。




「それでね玉君、ピット君ったらたまに頭をぶつんだよ」
「どんな風に?」
「これがドアだとするよね?それに一直線したら…『ゴツン』とぶっちゃったの」
「あははっ!天使さんなのに、カッコ悪いね」
「これ以上言ったら本人に怒られるよ、玉君」
「そうだった!彼の怒りって、ゼルダさんやピーチ姫様以上に怖いからね」
「子供の僕の体調を考えて、ピット君は彼の看病をしてるんだ」
「良くなったんじゃないの?体調は」
「うん!病み上がりでも、安静にしてないと駄目見たい」
「そっか!流石は、パルテナの主人公だね」
「同じ少年なのに、彼の方が子供の僕より何倍も生きてるんだよ」
「僕なんか…君より2つ上なんだけど」
「えっ………」
「原作だと僕、3年後の姿になるんだ」
「外遊びより肉が好きなんだね、君って」
「良く言われるよ、それは」




喧嘩はしませんでしたけど、お互いが笑うとこちらまで穏やかな気分になったと思います。
トゥーン君は風のタクトの主人公で、玉葱君はFF3の主人公。
光の戦士として、世界を守ったヒーローなんですね。
僕は君達とは違って、臆病な天使です。




ちょっとした物事が起きると、僕は震えてしまいます。
だから僕は未だに、強く慣れないんです。
子リン君の温かい手…もしかして聞いてました?僕の弱音を。
彼は安静になりながらも、僕の事を勇気付けてくれました。



「リンクさんはどうして、子リン君を守ろうと思ったの?」
「実の弟みたいだし、傍に居たかったんだ」
「バッツね…私が居なくなると、時々暴走するの」
「今は大丈夫だろ!セシルとアイクがあいつを抑えたからな」
「仲間の気配を感じ取るなんて、凄いね」
「半分はあんたの受け売りかな、俺もそこまでは気配を探れないけど」
「リンクさん………」
「俺はどんな時でも子リンの傍に居たい、少しは兄らしいとこを見せないと駄目なんだ」
「きっと出来ますよ、リンクさんなら」
「普通にため口でいいんだぞ、ティナ」
「んーん!貴方は私より年上だから、場を弁えるのが当然なんです」
「そうか……」
「私も…リンクさんのように、頑張って見ます」
「きっと出来るさ、あんたなら」




相変わらず、相手にはそう言う言い方なんですね。
たまに『お前』って言うのに、バッツさん達には言わないんですね。
子リン君はいつも、こんな僕を優しく慰めてくれます。
本当に優しいんですね、君は。




いつまでも仲間に頼っては、駄目なんです。
今度は僕が、彼とリンクさんを守る番なんです。
今の所リンクさんはティナさんを困らせてなかったようですし、これで一安心ですね。
バッツさんも少しは、これで一安心すると良いですけど。

  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月19日 (火) 14時10分 [1320]   
第37話「カオスとの最終決戦、それぞれの道へ帰還。」



十分な休息を終えた僕達は、混沌の果てに集結した。
これが、混沌の神・カオス。
今回の012では、アシストを召喚出来るんです。
設定は、下記の通りです。




子リン君→リンクさん 僕→エアリスさん ティナさん→バッツさん 玉葱君→トゥーン君 アルクゥさん→ライトさん
アイクさん→マルスさん マリオさん→ルイージさん
レナさん→ファリスさん セリスさん→カインさん




「俺が子リンのアシストか、任せときな」
「うん!一緒に倒そうね、兄ちゃん」
「ああ!俺達兄弟の力を、カオスに見せてやろうぜ」
「先発は子リン達だね、頑張ってね」
「アイクは第2段階だよね?神竜を使用するから気を付けて」
「ああ!肝に命じて置くぜ」
「僕達は最終段階だよね?ピット君」
「はいっ!僕とエアリスさんで相手の動きを封じますから、トゥーン君達はその隙に攻撃して下さい」
「うん!怖いけど、やって見るよ」



僕達は、残された戦士です。
ですがコスモス様には、最後の力があります。
それはカオス、貴方を倒す程の巨大な力ですよ。
僕達の覚悟は、此処にあります。




一通りの会話が終わり、最初は子リン君達の出番が来ました。
子リン君のジョブ設定はシーフ、『盗む』と言うアビリティーがあります。
回転斬りで攻めて行くと、リンクさんをアシスト召喚。
彼のトライフォースラッシュで、最初の段階を撃破。



「後2回はあるな、諦めずに行くぞ皆」
「はいっ!僕達は後なので、頑張って下さい」
「……(これで、僕達の戦いは終わるんだね)」
「戦いは終わるが、旅は終わらないぞ」
「どう言う事?」
「この戦いが終わったら俺達はバラバラになる、でも大丈夫さ…俺がお前を迎えに行くから」
「確かに…この戦いは平和な世界になる為に続けて来た、ついに最後を迎えるって事なんだよ」
「…………」
「皆…それぞれかけがえのない大切な物を抱えてますからね、僕にも大事な人は居ますし」
「パルテナ様に会いに行きなよ、たまには」
「そうですね!この決着が着いたら、行かせて貰います」



第2段階はアイクさん&マルスさんの共同攻撃に寄り撃破し、とうとう最後の段階に来ました。
先手は僕達の出番です、ブレイブ攻撃をいっぱい貯め…エアリスさんを召喚。
相手の行動を封じ、最後の切り札を使用。
トドメはトゥーン君が見事、決めて行きました。




カオスは敗れ、僕達は元の世界に戻って来ました。
戦いは終わりましたが、此処からは新しい夢の始まりです。
皆…僕は先に天界へ帰りますが、また会いましょう。
ティーダさんは消えて、湖に飛び込みました。




「……行っちゃったね、ピット君」
「ああ!でもあいつは、また会えると言っていた」
「あっ……そろそろ、時間見たい」
「子リン…忘れるな、離れてても俺達は兄弟だぞ」
「うん!絶対に迎えに来てね、兄ちゃん」
「子リン君…君の言ってた事を、信じてると思うよ」
「約束したんだ、あいつを迎えに行くと」
「行こうぜリンク…マルス、俺達も帰らないと」
「………」
「リンクさん………」
「そうだな!俺達も帰るか、バッツの世界に」
「うん!僕…一回でも良いから、リックスの村に行きたかったんだ」
「俺も!」
「……(ただ自分が、騒ぎたいだけだろ)」
「何か言ったか?リンク」
「な…何でもねぇよ」



僕が天界に帰った後、リンクさんは子リン君と離れ離れになってしまいました。
子リン君はガルディア城に帰ってしまったんですよね、きっと。
王子様にも、大変な仕事がありますからね。
残された3人の剣士は、バッツさんの世界に帰って行きました。



ティナさんはバッツさんに抱き締めながらも、彼の故郷・リックスの村に帰還しました。
本当にお熱いですね、2人は。
パルテナ様…また旅立ちますけど、時々は帰って来ますよ。
だから…心配しないで下さいね、パルテナ様。

  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月19日 (火) 15時56分 [1321]   
第38話「平和な世界の日々、仲間との再会。」



カオスとの戦いは無事に終わり、リンクさん達はバッツさんの世界に帰還しました。
次の旅までの間…3人は役割分担を決め、子供達を喜ばせる係と家の掃除 宿屋での仕事を決めていました。
子供達の方をリンクさんが担当し、アイクさんは家の掃除 マルスさんは宿屋での仕事を担当する事になりました。
結構大変なんですよ、アイクさん。



きっと、彼なら行けますよね。
リンクさんがアイクさんを指名したのは、間違いではありませんでした。
アイクさんはてきぱきと掃除を進ませ、家全体を綺麗に掃除する。
凄いですね、流石は肉好き剣士さん。



「アイク!いつも済まないな、お前にやらせちまってよ」
「戦いの後だが…暇潰しには丁度良い」
「本当ですね!他の皆は元気かしら」
「どうだろうな…ティーダとも最近会ってないし、どうしてんだろうな」
「バッツ!あんたに客だぞ」
「俺に?……って事はもしかして」
「ああ!あんたが言ってたブリッツの野郎だ、行って来な」



ティーダさん、貴方は原作では飛び込んだまま帰って来ませんでしたよね。
バッツさんに会いに来たって事は、再び旅をしようって事になりますよね。
彼を家に招待し、皆で他愛の話をして盛り上げた。
ティーダさんはあれから、ユウナさんと結婚したらしいです。



流石ティーダだな!とバッツさんは驚き、喜んでいます。
逆にティーダさんも、バッツさんに聞いて来ました。
バッツさんもティーダさんと同じく、ティナさんと結婚したと話しました。
最近の若者って、早いですよね。



「アイクは持てないから、恋人は居ないね」
「おい!マルス」
「俺は…早く子リンに会いたい」
「リンク…どうしたんッスか、いつものあんたじゃないッスよ」
「カオスとの戦い以来…あいつと会ってないからな、サリアに頼まれたのに…会いに行ってないんだよ」
「だったら会いに行けば良いッスよ、リンク」
「えっ……?」
「本当はリンク…後悔してんだろ?うだうだ悩んでたら、一生先には進めないッスよ」
「でも、アイク達を置いて行く訳には」
「アイク達なんて関係なし!リンクが無事で戻って来るなら問題なし、あいつらの事は…俺に任せるッスよ」
「俺からも頼むぜ、リンク」
「私も!」
「バッツ…ティナ…皆!ありがとう、俺…子リンを迎えに行くよ」
「気を付けて下さい!」
「ああ…行って来るぜ、ティナ」
「さて…どうやって説明すっかな〜」




ティーダさんの決意を胸に、リンクさんはオカリナでワープした。
彼が向かった場所は、子リン君が居るガルディア城。
一足先に、僕も来ているんですよ。
マールさんの我が儘には、何度も振り返されてますけどね。



子リン君は元気そうにしてますよ、リンクさん。
貴方が来るまでの間、僕が笑顔にさせて置きました。
あれ…怒らない?どうしてなんでしょう。
気が付くと僕の頭に、温かい大きな手が置かれていました。



「いつも済まないな、ピット」
「リンクさん……」
「兄ちゃん!会いたかったよ」
「久し振りだな子リン、よぉーし…俺がいっぱいハグハグしてやるぞ」
「わーい!」
「あははっ!」
「ん?どうしたんだ、ピット」
「いいえ…仲が良くて、羨ましいです」
「お前こそどうだったんだ?女神様は」
「一度お会いになりましたが、『貴方には天界より地上界の方が落ち着きます。引き続き…旅を続けなさい』
っと、パルテナ様に言われました」
「パルテナ様…優しい女神様なんだね、ピット君」
「ええ!そして部下達から『コキリ族の若い少年の護衛を忘れないで下さい』って、言われました」
「若い少年って…僕の事かな?兄ちゃん」
「そうだな……」




子リン君には、初めて聞いた名前だったかも知れない。
いつか連れて行きますよ、貴方達を。
パルテナ様の言う通り、僕には地上界の方が向いていました。
寂しい思いをさせますけど、部下達の事お願いします。



こんなに別れが悲しいって言うのは、どうしてなんでしょう。
今になって僕の目から、涙が出て来ました。
何だかカッコ悪いですね、僕は。
そんな時僕は…子リン君に、優しく慰められたのでした。

  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月20日 (水) 07時35分 [1322]   
第39話「リンクの決意。」




子リン君は無事に、ガルディア城に帰還しました。
僕を歓迎して下さった兵士さん達は皆、笑顔で迎えてくれたんですよ。
パルテナ様の言ってた事は、正しかったです。
僕には天界より、地上界の方が向いていました。




ここの兵士さん達からは、『ピット様』と呼ばれ親しくして貰ってます。
僕の事をそう呼んでくれるのは嬉しいのですが、もっと肩書きが合った方が良いかと思いますよ。
固い事を仰るな…か、確かにそうですよね。




――――――その夜。――――――



コンコン



「ピット様!起きていますか?」
「どうしたんです?」
「リンク様が貴方をお呼びです、至急ガルディア城前に来いとの命令です」
「分かりました、すぐに行くと伝えといて下さい」
「はいっ!」




リンクさんが僕を呼び出すなんて、珍しいですね。
一緒に戦って以来、あまり話さなかったんですよね。
バッツさんとの会話も多かったし、僕の事どうでもいいと思ってました。
兵士さんからの伝言を受け、僕はその場へ向かいました。


星空を見上げながら、リンクさんは僕が来るのを待っていました。
声を掛けようとした時、彼は真っ先に僕の方を見ました。
良く来てくれたな!と、彼は笑顔で言います。
あれ?その笑顔って、子リン君やバッツさん限定かと思いますけど。



「固い事は気にするな!俺の笑顔は、誰限定って訳でもない」
「そうですか……」
「俺がお前を呼んだのは、子リンの事だ」
「子リン君が、どうかしたんですか?」
「今はあいつ、俺達の前では笑顔だよな?けどあいつは…何処か少し臆病なとこがあるんだよ」
「えっ……?」
「俺が傍に居ないと…あいつは力に溺れる、もしかしたらティナもそう言う時があったんだ」
「元は彼女…カオス組でした!戦いの終わりを望み、コスモス組に戻って来ました」
「それは12回目の戦いだろ?13回目の時、ティナは普通にコスモス側だった」
「僕だって同じですよ!彼女の駒として召喚されたのが、嬉しかったんです」
「ピット……」
「僕達は調和の神・コスモス様からの召喚を受けたんです!最後まで主を守る事なのは、当然ですよ」
「クラウドも…そうだったんだろうな」
「はい!ですがティーダさんは違います、ユウナさんを庇って倒れた後…ジェクトさんに助けられました」
「それでだったのか!あいつが13回目の戦いの時、バッツにその話をしたのは」
「…………」
「今はもう…カオスはこの世には居ない!あいつを倒しても、真の混沌が俺達を待っている」
「デスべラードカオスですね、それがカオスの…真の姿なんです」
「HPが12万もあるからな、今は俺達2人だけど…もっと心強い仲間を連れて挑もうぜ」
「僕の予想では…セシルさんやバッツさん、ライトさんが居れば良いと思いますよ」
「だろうな!」



リンクさん、いっぱい笑ってます。
真のカオスがいつ、目覚めるか分かりません。
コスモス様の事も心配ですし、早く皆さんと再会したいです。
彼との話を終えた僕は、元来た道に戻りました。



またリンクさんは、僕を呼ぶかと思います。
同じように、いっぱい話が出来ると良いですね。
僕って何だか、臆病じゃ無くなった気がします。
今は明日に向けて、体を休めましょう。




チュンチュン



気持ちの良い小鳥の声が、朝を迎えてくれました。
僕はその頃、兵士さん達に身支度をお願いしていました。
自分で出来ますのにと突っ込みたいですけど、これは彼等の仕事なんです。
僕だって会いたいんですよ、他の皆に。



僕が起床すると、子リン君が目の前に居ました。
まさに彼は、本物の王子様ですね。
もう少し一緒に居たかったらしいですけど、すぐに彼はリンクさんに捕まってしまいました。
どんだけ弟想いなんですか、リンクさんったら。



「おい子リン!俺には挨拶なしなのか?」
「ごめんね!おはよう、兄ちゃん」
「ああ!昨夜は良く眠れたか?」
「うん!王子って大変だよね、作業がいっぱいあって大変だったよ」
「あははっ!辛かったけど、結構頑張ってたみたいだな」
「兄ちゃんの為だもん!皆のように強くなりたいから、頑張るんだ」
「子リン…お前はこの城の王子である前に、俺の大切な弟だ」
「兄ちゃん………」
「お前が旅に出ると言うまで、俺達は此処に居るぞ」
「そうですね!今更彼を、1人にする訳には行きませんね」
「兄ちゃん、ピット君」
「子リン王子様……って皆様お揃いで」
「どうしたの?」
「お食事の用意が出来ました!マールディア様が待っています」
「行こっか兄ちゃん、ピット君」
「ああ!」
「…………」
「ピット様!どうかされましたか?」
「いえ!何でもありません」




本当はパルテナ様の事を思うと、不安で溜まらなかった。
地上界は良いとこだけど、パルテナ様に会いたいです。
彼女の声が、僕の耳の中で蘇って来ます。
僕には地上界の方が、向いているんですね。




イカロス達!僕が居ない間、パルテナ様の事頼んだよ。
僕の名はピット、パルテナ親衛隊の隊長です。
子リン君やリンクさんを守るのが、僕の一番の役目です。
この世界の平和は、誰にも邪魔させませんよ。

  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月20日 (水) 17時04分 [1323]   
番外編「子リンとリンク、兄弟同士の大爆笑。」



此処は1000年の時代、現代。
カオスとの戦いの後、子リン君はガルディア城に戻って来たの。
兄のリンクさんを呼び出し、2人は大いに盛り上がる。
子リン君の話を、じっと聞くリンクさん。




「僕ね…大いに受けたのが皇帝陛下の『ウボァー』なんだ」
「あははははははははははっ!何だ、そりゃ」
「ねっ!めっちゃ受けるよね、あのやられる時の台詞」
「そうだな!しかもピットなんてよ、『うぉあぁぁぁぁぁー』って言ってたんだぞ」
「………ぶっ(吹いた)」
「あはははははははっ!どっから来たんだよ、あの台詞は」
「たぶん…バッツさんの台詞だと思うよ、兄ちゃん」
「あいつの!?………あり得ねぇーーーーーー」
「…………」
「あっ…ごめん」
「皇帝陛下の方が、もっと笑っちゃうよ」
「同感!俺もそう思ってたぜ」




ふふっ!2人供、仲が良い兄弟ね。
それでこそ、兄弟愛なのよ。
素敵な関係だから、ホッとしたわ。
2人はその頃…両親の話を、したの。




彼等の両親は、お父さんがバッツさん お母さんがティナ。
そっか!あの子達、結婚したって言ってたよね。
早く祝福しなきゃ、私まで怒られるわ。
2人の仲が、ずっと続きますように。

  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月21日 (木) 07時56分 [1324]   
第40話「2人の時間。」



デスべラードカオス…あれが、真のカオスなんですね。
HPがそんなに高いなんて、知らなかったです。
今の僕等は2人しかいないし、このまま上手く行くと言う保証もありません。
世界を取り戻しても、真の終わりはやって来ません。



朝早く目が覚めた僕は、自分の使っている弓や剣を磨いていました。
パルテナ様から頂いた大切な剣なので、大事にしたいんです。
きっと喜んでますよ、彼女は。
イカロス達が傍に居るんです、心配ないですよ。




「ピット様!お食事をお持ちしました」
「あれ?子リン君とリンクさんは」
「お2人揃っての遅刻です、こう言うのは滅多にないので」
「さぁピット君、冷めないうちに頂きましょう」
「はい!」
「ピット様!貴方宛てに、お手紙が届いています」
「僕宛てに?誰からですか」
「差出人は、セシル様からではないかと思います」
「セシルさん……」




急いで食事を終えた後、僕は自分の部屋に戻りました。
本当に、僕宛てになってます。
セシルさんも心配してるんですね、僕達の事。
その手紙には、こう書かれていました。




――――――心優しき天使・ピット君へ。
君がガルディア城に行くって聞いた時は、僕も驚いたよ。
子リンの事が心配で、そこへ行ったんだね。
この手紙を読んでる頃には、君はそこへ着いてると思う。



リンクは相変わらず、子リンを手放さない性格らしいね。
それは兄に取って、凄く良い事なんだよ。
僕は今ローザと一緒に、宛てのない旅を続けているんだ。
僕等は離れてても、コスモス軍の仲間だからね。


追伸:ピット君は優しい天使さんだから、僕が保証するよ。
2人を、温かく見守って上げてね。 バロン王国 セシル・ハーヴィ―――――――――



セシルさんの手紙を読み終えると、僕の目から涙が出て来ました。
彼は何時だって、仲間の事を思ってくれる優しい騎士さん。
以前彼は、僕達と一緒に戦ってくれました。
貴方に憧れているんですよ、今の僕は。




宛ての無い旅…か、セシルさん達は今頃…幸せそうですね。
ローザさんが一緒に居るって事は、2人でチョコボに乗ってるって事になります。
心優しき天使、か。
僕は貴方が思ってるほど、そんなに優しくはないですよ。



「ピット様!こちらに居ましたか?」
「どうしたんです?」
「貴方に、お客様です」
「誰ですか?それって」
「顔に傷が残った若い青年と、指揮棒を手に取るコキリ族の少年です」
「彼等を僕の部屋に通して上げて、今は迎えに行けそうにないですから」
「分かりました、2人をこちらにお連れします」



スコールさんとトゥーン君が、此処に来たんですね。
久し振りの仲間との再会に、僕は再び涙を流す。
それに気付いたスコールさんは、僕を優しく受け止めてくれました。
トゥーン君はそんな僕を、支えてくれます。



彼等と再会した僕は、3人で他愛の話をして盛り上げていました。
トゥーン君は此処に来るまで、色んな世界を回っていたのです。
凄いですね!誰と行ったんですかと彼に聞いたら、レッドさんと行ったと答えました。
あの人らしいですね、トゥーン君。



「あーくそっ!勝てない」
「ったく…兄ちゃんったら、何回も負けちゃって」
「だってよ…アシストとのコンボが上手く出来ないんだよ」
「ティナさん&クラウドさんのコンボが、一番聞くからね」
「こんなに頑張ったのに、子リンに負けるとはな」
「修業が足りん!なーんてね」
「(ティファの決め台詞だな、それは)」
「兄ちゃん!もう一回勝負だよ」
「ああ!今度は負けないぞ、子リン」
「僕だって負けないよ、兄ちゃん」




兄弟揃って012をやってますね、リンクさん達は。
しかも、子リン君の部屋でやるとは…。
2人の仲は、ずっと離れたりしません。
僕の知ってる2人なので、そう簡単に別れたりしないと思います。



今は十分、戦いの後の疲れを癒して下さい。
また皆を探しに、旅に出ましょうね。
他の皆は、元気なんでしょうか。
クラウドさんやティファさんは今頃、セブンスへヴンで会ってる頃なんでしょうね。

  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月21日 (木) 14時22分 [1325]   
第41話「ドマ王国の剣士・カイエンと再会。」



僕とリンクさんは暫くの間、ガルディア城に滞在する事にしました。
子リン君が旅立つまで行かないと言い出したリンクさんの意見に、僕は少しだけ戸惑っています。
本当に貴方は、弟想いの優しい人なんですね。
僕には、兄弟は居ませんから。




自分の部屋に戻ろうとした瞬間、兵士さんに声を掛けられた。
門の前に、お客が来てるって。
しかもその人は、ドマ一流の剣士だと言う。
その方って、もしかして。




「何者だ、貴様は」
「此処は子リン王子様が納める城、ガルディア王国だ」
「拙者はカイエン・ガラモンド、是非拙者を王子様に合わせて欲しいでござる」
「貴方は…カイエンさん」
「ピット様、この者をご存じなんですか?」
「はいっ!この方はドマ王国のカイエンさん、貴方達…この方を知らないとは失礼ですよ」
「申し訳ありません!」
「ピット殿ではござらぬか、久しいでござるぞ」
「此処だと何ですし、僕の部屋へ行きましょう」
「かたじけない……」




僕の事を、この人は覚えていました。
彼を僕の部屋に案内し、他愛のない話で盛り上がりました。
彼の故郷・ドマ王国は、リターナーに協力していた同盟国だったんです。
だが、ケフカが毒を使い…家族を亡くしてしまったんですね。


本当の悪がケフカだと分かった時、僕は怒りに我を忘れていました。
強い仲間を集めて、彼を倒すしかありません。
しっかし遅いですね、リンクさん達は。
ガルディアの兵士さんに、リンクさん達を呼びに行くようにと僕は命令しました。



「リンク殿も、此処に居るのでござるか?」
「はいっ!僕達は、子リン君を迎えに来たんです」
「そうでござるか、セシル殿達は元気でございましたか?」
「僕は知りませんけど、リンクさんなら知ってると思います」
「元気だったぜ、あいつらは」
「おお、リンク殿」
「久し振りだな、カイエン」
「拙者を覚えて居てくれたでござるか?」
「当たり前だろ!共に戦った、大事な仲間だからな」
「子リン王子様、お久し振りでございます」
「良いよ!普通にタメ口で」
「ですが、相手が年下でも…場を弁えるのが拙者の役目でございます」
「カイエンの気持ちに答えてやれよ、子リン」
「う…うん」




子リン君が焦るのも、無理無いですよ。
この人とは初対面だし、緊張しなくて良いですよ。
ライトさん達は、どうしていますでしょうか。
貴方達と再会する日を、僕は待っています。




ケフカを倒さない限り、真の終わりはありません。
平和な日々が、これからも続くように。
それしか、願う事はありません。
必ず僕達で、貴方を倒して見せます。

  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月21日 (木) 19時23分 [1326]   
第42話「子リンの涙。」



ドマ王国の兵士・カイエンさんと再会し、しばらくが過ぎた。
ドマ城の復興作業もあって大変なのに、元気なんですね。
ぼーっとしてたら、王様に呼び出された。
王に呼ばれた僕は、彼の気持ちを素直に聞いていた。




安心して下さい王様、僕とリンクさんで子リン王子様をお守りします。
僕の想いは、王様に届いてくれました。
それでこそ僕は、パルテナの鏡の主人公です。
上司のパルテナ様から、地上界に滞在する事を許可して下さいました。



「えへへっ!だ〜れだ?」
「マールさんでしょ、声で分かりましたよ」
「本当にピット君は、賢いよね」
「お陰様で!」
「あれ?いつもならリンクさん達と一緒に居るのにどうしたの、1人で」
「……ちょっと、考え事がありまして」
「恋の悩み?」
「そうじゃないですけど、未だに再会してない仲間の事を考えていたんです」
「ルッカ達なら元気だよ、私の予想は良く当たるから」
「えっ?」
「私だって同じコスモス側だし、一緒に戦った仲間じゃないけど…見守ってたんだよ皆の事」
「そうですか………」



彼女こそが本当の、ムードメーカーかも知れません。
決断力音痴のラグナさんとは違い、彼女は水の属性を持っています。
アイス アイスガと言う氷の魔法や、ケアル ケアルガと言う回復魔法を使います。
スクエニ会社でしたよね、クロノ・トリガーって。



今も想いたくないのは、彼女が16歳と言う事。
僕より年上だし、何か考えたくありません。
彼女と同い年なのは、ユウナさん ジタンさん ユフィさんですね。
スコールさんは、彼女達より1つ年上ですから。



「行ってらっしゃいませ、リンク様」
「ああ!俺が留守の間、子リン王子様を頼むぜ」
「了解しました!」
「リンクさん!何処かお出掛けですか?」
「ああ!バッツと約束してたんだ、彼の事は兵士達に任せたから心配するな」
「気を付けて下さいよ、リンクさん」
「ああ!夕方には帰って来る、じゃあ行って来るぜ」
「リンクさん…心優しい勇者なんだね」
「ええ!僕の知ってる彼はこう見えても、子リン君のお兄さんですから」
「素敵な関係なのね、貴方達って」
「ピット様!子リン王子様の事は我々に任せ、貴方は部屋で休んでて下さい」
「では、お言葉に甘えさせて頂きます」



自分の部屋で休め、か。
いつ戦いが始まるのか、分からないからね。
子リン君の事は、今はそっとして置こう。
夕方頃には、リンクさんが帰って来ますし心配ありません。



そして時刻は、夕方になった。
約束の時間に帰還したリンクさんは、兵士達に報告をしました。
頼れる上司って感じですね、リンクさんは。
子リン君…未だに部屋から出て来ませんけど、どうしたんでしょうか。



「兄ちゃん…ぐすん」
「子リン、どうした?」
「お願い…1人にしないで、兄ちゃんと一緒に居たいよ」
「ごめんな…傍に居てやらなくて、今日はバッツと約束してたから出掛けてたんだ」
「涙をこらえてたけど、もう…我慢の限界だよー」
「落ち着け!落ち着くんだ、子リン」
「僕に黙って居なくなったりしないって、約束する?」
「ああ!これからはずっと、一緒だ」
「居なかった分…覚悟してよね?兄ちゃん(黒笑)」
「ちょっ!嫌だ…あはははははははははっ」
「お仕置きだよ、兄ちゃん」
「わ…分かったから止めろ、くすぐったいじゃないか」




リンクさんがあんなに笑うなんて、とても信じられません。
子リン君が考えた罰ゲームは、お兄さんのリンクさんを喜ばせる事でした。
あの戦い以来、彼の笑顔を見ていませんからね。
笑う門には福来る、って誰かが言ってました。




僕も笑顔の練習を、して置いた方がよさそうですね。
本当に仲の良い兄弟ですね、貴方達は。
僕はそんな貴方達が、羨ましいですよ。
そして子リン君…僕達はいつでも、貴方と一緒に居ますから安心して下さいね。

  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月22日 (金) 07時09分 [1327]   
第43話「アルクゥ カイン セリス ライト二ングと再会。」



その頃僕は、この城の王女・マールさんの為に手作りのお守りを縫っていました。
天界から地上界に来たので、僕は心優しい天使なんですよ。
えっ?僕のメインテーマが知りたいって。
そうですね…僕のメインテーマは、ヴァニラさんのテーマですね。



子リン君はリノアさんのテーマだし、リンクさんは愛のテーマと決まってますからね。
マールさんとか他のコスモス軍の皆さんのメインテーマは、変わりませんよ。
子リン君の上手さは、リルムちゃんのお陰ですからね。
もう少しで仕上げですね、待ってて下さいよマールさん。




「お待ちしておりました、ファロン軍曹」
「ああ!子リン王子を呼んで来てくれないか?そしてリンクとピットも一緒に」
「分かりました、少々お待ち下さい!」
「此処は1000年の時代・現代か」
「ああ!この城の王女・マールと、少し離れた一軒家にクロノとルッカが住んでいるんだ」
「詳しいのですね、ライトさん」
「此処の世界観は経験済みだ、クロノの復活時のイベントでは…幼馴染のルッカを先頭にして行ったからな」
「どうしてルッカさんなんです?」
「私には似合いそうなカップルだったんだ、あの2人は」
「お待たせしましたファロン軍曹、こちらにどうぞ」
「ああ!行くぞ、皆」




ライトさんは元、コクーンの女軍曹。
とある諸事情で、辞めてしまいました。
そして彼女には、幻獣・オーディンと言う召喚獣があります。
ファングさんはバハムート、スノウさんはシヴァ ホープさんはアレキサンダーを持っています。


凄い世界なんでしょうね、ライトさんの世界は。
下界(パルス)に取って…人間は道具、ですか。
酷いです!コクーンの人達は、下界(パルス)の人達をそんな目で見てるなんて酷過ぎます。
僕は許しませんよ、貴方達の事。



「久し振りだな、ピット」
「ら…ライトさん」
「良かった!この時代で再会出来て」
「子リン王子様…僕の事分かります?」
「アルクゥさん!」
「お会い出来て光栄です、子リン王子様」
「ガルディア王33世から王子に任命されちゃったんだ、王子って言うのも大変だよ」
「そうなんですね!大変で辛いのは、分かりますよ」
「どうしてアルクゥさん達が此処に?」
「お前の事が心配だったんだ、子リン」
「ライトさん!」
「旅の途中でバッツ達と再会し、この城にお前達が居ると言う情報を聞いて来たんだ」
「ライト…言いにくい事なんだけど」
「どうした?リンク」
「子リンは…王子様は今は、この城を出ないと思うんだ」
「何故だ?彼も旅立ちたいんじゃないのか」
「そうだけど…こいつには王子として、やる事もあるし」
「何を仰っているのですか、リンク様」
「お前達……」
「この城は確かに子リン王子様が納めていらっしゃいますけど、王子様は此処3日間…休まずに頑張って続けていました」
「………」
「我々の我が儘で申し訳ありませんが、子リン王子様を旅に連れて行って下さい」
「ちょっ…何を言い出すの?貴方達」
「後の事は我々にお任せ下さい、そしてマールディア様も一緒にお連れ下さい」
「そう言う事だから、宜しくね皆」
「「……………」」
「何よその顔!私は確かに王女だけど、こう見えても回復魔法は使えるのよ」
「私も使えるわ!これでも私、元帝国の女将軍だったからね」
「せ…セリスさんが」
「帝国の女将軍?」
「そうよ!どうしたの、2人供」
「………」
「………」




セリスさんが、元帝国の女将軍。
確か彼女は、帝国の英才教育を受け…人工的に生み出された魔道戦士。
幾多の戦いを切り抜けて来た将軍の女としての素顔を見た者は、誰も居ません。
戦争の愚かさに気付いた彼女は、リターナーに寝返ったのですね。



何て悲しい過去なんでしょうか、セリスさんは。
悲しみに耐え切れない彼女を、カインさんは優しく支えてくれます。
彼は今、バロン王国の竜騎士団隊長なんです。
セシルさんとは親友で、彼とは仲が良いみたいです。




「ピットと言ったな、俺は…父を超える竜騎士になるのが夢なんだ」
「素晴らしい夢ですね、カインさん」
「俺は原作の場合、セシルと離れ離れになった後…ゴルベーザに洗脳されてしまったんだ」
「えっ……誰よりも強いお前が、何で?」
「あいつの恋人・ローザを監禁したのはゴルベーザだ、彼女を助けに行く途中、賢者のテラが亡くなったんだ」
「全ての記憶を取り戻し、最高の破壊魔法・メテオを使用したからですか?それって」
「そうだ!だから俺はその罪を償う為に、ライト二ング達と共に旅をしている」
「………本当の黒幕が、真のカオスだからか」
「リンク……」
「俺も一緒に行くぜ!子リンの傍に居られるのは、俺しか居ないんだ」
「ふっ!また、共に戦えるとはな」
「ああ!宜しくな、カイン」
「ふっ!任せとけ」
「さぁ子リン王子様…行きましょう、私達と一緒に」
「…………」
「子リン!ライトの想いは絶対なんだ、一緒に行こうぜ」
「兄ちゃんが傍に居てくれるなら、僕…頑張るよ」
「決まりましたね!皆さん、行きますか」
「ピット君…何だか今日の貴方、素敵よ」
「照れますから止めて下さいよ、セリスさん」




いやぁ〜、参りましたよこれは。
僕のカッコ良さに、セリスさんからお褒めの言葉を貰えるだなんて。
何か、少しだけ恥ずかしいです。
彼女は僕達と同じ、コスモス軍のメンバーですから。




パルテナ様、僕はまた旅立ちます。
心強い仲間と共に、真のカオスを倒す旅に出ます。
ヨッシーさん達とはいつか、旅先で会える気がします。
バッツさん達…待ってて下さいよ、必ず迎えに行きますから心配しないで下さい。

  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月22日 (金) 10時25分 [1328]   
第44話「戻って来たコスモスの戦士達。」



今回はライトさんを先頭に、僕達も後を続けました。
僕はその頃、カインさんとセリスさんの間に入って…会話に混ぜて貰っていました。
現代から歩いて数分経つと、目の前にはコスモス様の館が建っていました。
此処が今日から、僕達の家になるんですね。



家の中に入ると、ちゃんと部屋も決まっていました。
僕の部屋は、カインさん セリスさんと同じ部屋ですね。
子リン君はリンクさんと同じ部屋ですか、ずっとくっついて寝るつもりですね。
羨ましいですよ、貴方達が。



プルルルルル……


「あっ!俺の携帯だ、もしもし?」
『その声は、リンクか?』
「おうヴァン、どうした?」
『ごめん、子リンに変わってくれないか?』
「ああ良いぞ、子リン…お前に変われって」
「うん……もしもし?」
『子リン…俺の事、覚えてるか?』
「ヴァンさん、久し振りですね」
『ああ!俺は今未来に来てるんだ、そこで人型ロボットのロボと再会して…そっちに向かってるんだ』
「トゥーンは一緒じゃないの?」
『あいつは先にバッツ達の所に行ってるさ、お前に会いたくてわくわくしてたぜ』
「僕達今ね、コスモス様の館に居るんですよ」
『もうそこに来てんの?早いな、お前達は』
「えへへっ!ヴァンさん達の部屋も、ちゃんとありますよ」
『俺は誰と一緒なんだ?』
「ゼルダ姫様と同じ部屋なんですって」
『あのお姫様か、でも大丈夫かな…俺』
「心配ないですよ!彼女は優しい騎士さんが好きなんですから」
『優しい騎士か…セシルしか、浮かんでこないな』
「あははっ!本当ですね」




電話の相手は、ヴァンさんでした。
今彼は、未来に来ています。
クロノさんの世界って、時間で旅をする場所だったんですね。
子リン君が話し終えるまで、リンクさんは傍で見守っていました。



僕達は彼等を置いて、指定された部屋に移動していました。
リンクさんは優しい勇者ですからね、そう怒りませんよ。
部屋に行くと、ちゃんと飲み物も用意してありました。
僕の好きなハーブティーも、そこにあったんです。




「他の皆も、元気そうで良かったわね」
「ああ!まさかヴァンがリンクの携帯に掛けるとはな」
「本当ね!彼らしいわね、カインさん」
「ピット!お前宛てに、手紙が来てたぞ」
「僕宛てに?誰ですか、その相手は」
「お前の故郷・天界の上司、パルテナって言う女神からだ」
「パルテナ様から!?」




カインさんから、一通の手紙を貰いました。
本当にパルテナ様は、僕に手紙を書いてくれたんですね。
その内容は、こう書かれていました。
コスモス様の館に、無事に着いたようですね。




――――――貴方達の部屋には、必要な武器や水分補給が置いてあります。
疲れた時には、それを飲んでお過ごし下さい。
そしてカインさん…セリスさん、家の隊長を宜しくお願いします。
彼は時々生意気な事を言う子ですが、根は優しい男の子です。



そして、ハイラルの若き少年にも宜しくお願いします。
あの子と家の隊長は、とても仲良しなので。
真の戦いが近いかも知れませんが、気を付けて下さい。
旅の無事を、祈っています。天界の女神・パルテナより――――――――――――


パルテナ様ー、こんな僕を心配してくれるなんて嬉しいです。
若き少年って、子リン君の事でしょうね。
確かに僕達は、仲良しですよ。
喧嘩はしませんし、いっぱい話しますからね。




ううー、感動しました。
絶対に皆さんを、僕が守って見せます。
後は、他の皆さんが来るのを待ちましょう。
世界を救う希望が、見えて来ましたよーパルテナ様〜。

  DFF012 ハイラル地方に住むコキリ族の兄弟と旅人&少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年07月22日 (金) 14時46分 [1329]   
第45話「それぞれの旅立ち。」



今回の45話で、このシリーズは最終回を迎えました。
次回作も書くと思いますので、応援宜しくお願いします。
オリジナル設定で行くので、期待してて下さい。
語りは、僕が続けて語らせて頂きます。




とうとう、この館ともお別れが近付いて来ました。
今まで自分の家のように、寛いで来ましたけど。
これまでずっと、色んな事がありました。
仲間を探しに行ったり、子リン君を復活させようと努力したりで大忙しでした。



「何か本当に、これで最終回って感じになっちゃうよ」
「そうだよな!リンク達をメインにしたのは良いけどさ、俺等の紹介をしてくれないなんてショックだったぜ」
「ごめんなさい…次回作では、他の皆さんを紹介する予定です」
「ピット君のせいじゃないよ、僕達が行けなかったんだ」
「玉葱君……」
「クリスタルの輝きは、決して消える事はないよ」
「そうですね!僕達の旅は、まだまだ続くんです」
「皆…そろそろ時間だ、あそこへ行くぞ」
「俺が元の世界に居た時、ガラフの世界に行った場所だな?ライト」
「そうだ!その代わり、リンク達は置いて行く」
「えっ?何でですか」
「彼等にはオカリナがあるからな、じゃあなリンク達…今まで楽しかったぞ」
「ああ!こっちこそ、良い修練になったぜライト」
「大僕…そして子供の僕、また何処かで会おうね」
「うん!今度会う時もまた、一緒に戦おうねトゥーン」
「うん!約束するよ」




リンクさん達を残し、僕達はライトさんと一緒に歩き出した。
バッツさんの行ってたあそこと言うのは、ワープ地点の事です。
片道切符ですが、また皆に会える事を祈りましょう。
それでは皆さん、次回作で会いましょう。




僕は天界に戻り、上司・パルテナ様の傍にお使いする事になりました。
イカロス達の指導もあって、大変な一日を迎えました。
その頃リンクさん達は、ハイラルに帰還し…幼馴染のサリアさんとの再会を果たしていました。
彼女の家に招待し、これまでの旅を話す2人。



「それでさ、ガーランドって言う奴もその中に居たんだよ」
「骸骨頭の人?」
「サリア!それを言っちゃ駄目じゃないか」
「ふふふっ!ごめんなさい」
「ごめんなサリア、急に来ちまってさ」
「いいえ!貴方達ならきっと、戻って来るって信じてたわ」
「コキリ族の皆は元気なの?」
「今も元気よ!貴方達に会いたがってたわ、行きましょう」
「行くか、子リン」
「うん、兄ちゃん」




幼馴染のサリアさんと一緒に、コキリ族の村に行く。
リンクさん達の帰還と同時に、村人達は涙を流した。
寂しかったんですね、よほど。
次の旅まで、彼等は故郷に滞在する事になりました。




そしてバッツさんは、正式にティナさんと結婚式を挙げました。
クラウドさん達を招待し、2人の指に結婚指輪が送られました。
誓いのキスをし、2人は幸せになったのです。
アイクもこれ位にモテルと、良かったですけどね。




THE END



CAST
リンク(青年):檜山修之
子供リンク:瀧本富士子
セシル・ハーヴィ:程嶋しヅマ
フリオニール・マルス:緑川 光
トゥーンリンク:松本さち
オニオンナイト・ロイ:福山 潤
ピカチュウ:大谷育江
バッツ・クラウザー:保志総一朗
ティナ・ブランフォード・ヲルバ=ダイア・ヴァニラ:福井裕佳梨
ジタン・トライバル:朴 瑠美
クラウド・ストライフ:櫻井孝宏
スノウ・ヴィリアース:小野大輔
ルカリオ:浪川大輔

プリッシュ:平野 綾
ゼルダ・シーク:水沢 潤
ピチュー:こおろぎさとみ
ユウナ:青木麻由子
ティーダ:森田成一
ピット:高山みなみ
ウォーリア・オブ・ライト:関 俊彦
暗闇の雲:池田昌子
ポケモントレーナー:半場友恵
プリン:かないみか
シャントット・ディディーコング:林原めぐみ
スコール・レオンハート:石川英郎
エアリス・ゲインズブールー・ライト二ング(エクレール・ファロン):坂本真綾
ティファ・ロックハート:伊藤 歩
アルティミシア:田中敦子
カイン・ハイウィンド・ドンキーコング:山寺宏一
セオドア・ハーヴィ:矢島晶子
クロノ・ストライフ・ラグナ・レヴァール:平田広明
ルッカ・コール:豊口めぐみ
ロック・コール・ザックス・フェア:鈴村健一
ヴァン:小野賢章
コスモス:島本須美


カオス:若本規夫
サッズ・カッツロイ:江原正士
ホープ・エストハイム:梶 裕貴
ヲルバ=ユン・ファング:安藤麻吹
セラ・ファロン:寿 美菜子


今までご愛読、ありがとうございました。
次回作にも、ごうご期待下さい。


  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月14日 (土) 09時58分 [1240]   
  第18話「学バロ編:2学期。」


本編ではバッツ視点ですが、学バロ編ではティーダ視点になります。
今回はカオス組の戦士達や、スクエニ組の戦士達 コスモス組の戦士達がメインメンバーです。
その前に、新規キャラの登場人物を紹介します。

※今回の学バロ編は、任天堂組が参戦します。
※カップニングは、本編と変わりませんのでご了諾下さい。

〜登場人物紹介〜
子供リンク(13)
DFF学園の任天堂組の生徒、1個上の玉葱とは大の仲良し。
怖いもの知らずだけど、電撃タイプの雄・ピカチュウの怒りには耐えられないちょっぴり臆病者。
CV:瀧本富士子

ゼルダ(24位)
DFF学園音楽担当の副顧問。
スクエニ組の副担任教師・リンクに好意を抱いているお姫様。
召喚士の少女・ユウナと同じく、指笛を吹いている。
CV:水沢 潤

リンク(20)
DFF学園スクエニ組の副担任。
7年前の姿である子供リンクを実の弟だと思い、陰から支えている。
音楽担当の副顧問・ゼルダに好意を抱いている。
CV:檜山修之


今回はこの3人の紹介ですが、後々に他のメンバーを紹介します。
引き続き、宜しくお願いします。


――――――学バロ編:2学期。――――――


チュンチュン。
気持ちのいい朝を迎え、俺は皆より先に起床。
俺の名はティーダ、DFF学園の012組のクラスメイト。
今日も楽しい一日が、始まろうとしていた。

ピンポーン

玄関からインターフォンがなり、俺は扉を開ける。
そこには、玉葱と大の仲良しである任天堂組の子リン。
彼は玉葱を迎えに来たみたいだ、ちょっと待ってろよ。
おーい玉葱、子リンが迎えに来たぞ。


「わぁーヤバい、遅刻だ」
「ったく君は毎朝からそんな調子だね、玉君」
「ごめん!ジタンにあれほど起こして貰うように頼んだけどさ、起こさなかったんだよ」
「そういう時はティーダさんにお願いすれば良いでしょ?」
「あっ・・・そっか」
「(ったく、何でこんな事僕が言わなきゃ駄目かな)」


ははっ!相当呆れてるッスね、子リンの奴。
お互い1個違いだけど、仲良しなんだ。
俺達お天気組よりも、強い絆がある。
他の皆は俺が起こして置くから、先に行っても良いッスよ。



俺の気持ちは、子リンに届いていた。
彼は時々、何かと怯える所がある。
それって、何なんだろうな。
まっ!そう言うのは別に、俺が気にする事じゃないけどな。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月14日 (土) 16時01分 [1241]   
第19話「登校日初日。」


子リン達、無事に学校に着いた頃ッスね。
俺の後に起きて来たのはセシルとカイン、クラウドとティファの4人。
フリオの奴、目覚まし掛けといたのに起きないんッスか。
後で俺が起こしに、行くしかないッスね。



「玉葱はどうした?いつもなら俺達と一緒に飯を食う筈だが…」
「今日は学園初日だから、先に行ったと思うよ」
「インターフォンが鳴ったから、誰か来てくれたのね」
「それがさ…そいつは、任天堂組のクラスなんッスよ」
「!何?」
「玉葱を迎えに来た子は、緑色の帽子を被った若い少年ッス」
「……あいつの、幼少期か」
「どうしたの?」
「いや、何でもない」



フリオだけじゃない、バッツ達もまだ起きてないッス。
ったく、面倒を掛けるなー。
起きろー!お前等ー。
よしっ!これ位言って置けば、大丈夫ッスね。


俺の声に響いたのは、WoLとフリオ ジタン達。
バッツは相変わらず、ティナを守る気満々ッスね。
そこが、あんたらしいッスよ。
ようやく、全員起床だな。


ピンポーン

おっ!本日2回目の、インターフォンが鳴った。
俺は返事をし、玄関の戸を開ける。
そこには、リノアが居た。
スコールに用があるんッスね、ちょっと待つッスよ。


「済まない…遅くなって」
「んーん!私も今来たとこだから、行こう?」
「ああ!じゃあ皆、俺は先に行くぞ」
「ティナも一緒に行かない?」
「ううん!私はバッツと行くわ」
「そっかー!それなら仕方ないよね、じゃあスコール…私達は先に行こっか」


そう言って、リノア達は先に行った。
バッツとティナはこう見えても、付き合いが長い。
秩序の領域で会った時から、2人は好きだったんだな。
こんな奴等が一番、羨ましいッスよ。


ユウナが中々来ないし、もう少し待ってみるかな。
あっ!ユウナって言うのはさ、俺の恋人ッスよ。
クラスは違うけど、俺…彼女の騎士なんだ。
これから宜しくな、皆。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月14日 (土) 17時01分 [1242]   
第20話「子リンと玉葱。」


その頃、早めに登校した2人は。
クラスは別でも、近い距離。
任天堂組には、マルスやアイクが居る。
俺の場合、ソニックになるんだな。



まだ誰も、来ない時間帯だしな。
そこで気長に待つしかないッスよ、2人供。
一方玉葱は、俺達のクラスに行き…指定された机に荷物を置く。
俺等が行くのは、もう少し後だからな。


「玉君!遊びに来たよ」
「子リン!朝はありがとね、僕…君の声が無かったら遅刻してたよ」
「そっか!でもね、兄ちゃんはスクエニ組の副担任なんだよ」
「リンクさんが?」
「うん!その話を皆にしたらね、プリンったら酷いんだよ」
「プリンちゃんがどうしたの?」
「『あんた等は同一人物よ!』ってね」
「うわー、確かに酷いな……」
「でしょ?兄ちゃんは僕を実の弟だって思うし、ピカチュウは本当の兄弟に見えるって言ってくれたんだよ」
「優しいね、リンクさんとピカチュウは」
「なのにゼルダ姫は、音楽の副顧問だよ」
「クジャ先生が出張の時、その人が担当するんだね」
「クジャ先生って、変態じゃん……もがっ」
「駄目だよ子リン、先生の悪口を言っちゃ」


すげぇ、子リンの口を玉葱が塞いでる。
やっぱあんた等は、大の仲良し組ッスね。
俺等にも、そう言う友情があれば良いけどさ。
子リン!玉葱は生意気な事言うけど、お前がしっかり傍に居て欲しいんだ。


ガラガラー

「おっ!玉葱、先に来てたのか」
「あっ、ヴァン」
「こいつは?」
「彼は任天堂組の子リン、暇だから僕とこうして話してたんだよ」
「そうか!俺はヴァン、宜しくな…子リン」
「………………(未だに口を塞がれていた)」
「いい加減離せよ!可哀想だろ?子リンが」
「あっ、そうだった」


あんなに耐えれるなんて、凄いな。
玉葱と子リンは、年少組だな。
1個違いだけど、とても仲が良い。
ヴァンが一言言わなかったら、子リンの奴は泣いてたな。


学園生活は、まだ始まったばかりだぜ。
次からの更新は、担任教師が登場するぞ。
引き続き、宜しくな。
俺の物語の…最終章だ!行けね、決め台詞言っちまったよ。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月15日 (日) 08時23分 [1243]   
第21話「バッツとリンク、同い年コンビの友情。」


その後俺達は、玉葱達より遅れて学園に来た。
俺はジタンやスコールと話したかったし、クラウドはティファと話している。
以前…俺とクラウド ティナの3人は、カオス側だった。
俺達が消え掛けそうになった時、親父とコスモスが助けてくれたんだ。


俺は親父だけど、クラウド達はコスモスに助けられた。
もう……、俺達の仲間には戻って来れないのかな。
ユウナの事も、少しずつ思い出して来てるし。
あの時…俺はただ、ユウナを守りたかっただけなんだ。



ガラガラー


「クラウド!バッツは居るか?」
「リンクか!バッツ、ご指名だぞ」
「………俺?」
「ああ!ちょっと話したい事があってさ」
「分かった!ごめんな、ティナ」



相変わらず、隣同士で話してたのかよ。
バッツもティナも、お互い離れたくないんッスね。
玉葱達は俺達のクラスを離れ、任天堂組のクラスに行く。
ヴァンは後を付けようとしたけど、カインに止められた。


ラグナも今回、このクラスだったよな。
コスモス組が増えて、一安心だぜ。
ってライトが、居ないし。
彼女はきっと、スクエニ組の方に行ってるな。



「ライトならいつも、アルクゥの所に行ってるよ」
「へっ?」
「………彼女に沢山の表情を見せたのは、あいつなんだ」
「………そうッスか」
「バッツはどうした?」
「さっきリンクに呼ばれて、あいつも出掛けてるッスよ」



そうだったよな、ライトはアルクゥの前じゃないと笑顔を見せない。
いつもならスコールの前にリノアが来るけど、彼女は未だに来ない。
レフィアと話してるかも知れないな、彼女は。
!おいおい、落ち込むなってスコール。



………ったくこいつは、リノアには真剣だからな。
暇だし、俺が彼女を呼びに行くか。
……今度は、ジタンが腕を掴んで来た。
玉葱なら心配ないッスよ、ジタン。




「クリスタルか…バッツの持ってるクリスタルは宝石なのか?」
「結晶かな!相棒の形見の中に、入ってたんだ」
「………そうか」
「ん?どうした」
「俺……ゼルダに恋してるけど、中々気持ちが伝わらないんだ」
「リンク………」
「同じ教師だけど、こう言うのはいけないだろうな」
「子リンだって今は玉葱と話してるし、別に良いんじゃないか」
「……でも、カオス校長がそれを許してくれるかどうか」
「んーそうだな!コスモスに話すしかないか」
「ああ…調和の神様か?」
「ヒソヒソ(後の事は俺に任せろって、リンク)」


既に馴染んでんな、あの2人。
でもな…リンクはこう見えても、スクエニ組の副担任だぞ。
生徒と教師が仲良くなるのって、まずくないッスか。
………別に、問題はないか。


バッツとリンク、2人の友情は誰にも逆らえない。
このまま2人は、強い絆で支え合うだろうな。
ジタン…分かったから、いい加減離せっつーの。
玉葱ー、早く帰って来いよー。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月15日 (日) 17時46分 [1244]   
第22話「ティナとゼルダ、女同士の友情。」


ティナは今も、バッツの事を心配していた。
あいつなら大丈夫ッスよ、必ずティナの所に帰って来るって。
俺の一番の願いは、バッツ達が結婚し…幸せになる事だ。
俺だってあんた等のように、幸せになりたいよ。


ガラガラー


「ごめんなさい!ティナは居るかしら?」
「ゼルダ姫様!」
「良かったわ、貴方を探してたの」
「えっ?」
「此処じゃなんだし…一緒に行きましょうか」



あれは、音楽担当の副顧問・ゼルダ姫。
スクエニ組の副担任・リンクの、幼馴染か。
お互い好意を抱いてんのに、何で想いは伝わらないんだろう。
バッツが戻って来たら、上手く誤魔化してみるか。



そして2人は、屋上に来た。
この場所なら誰にも邪魔されないし、上手く話せれるよな。
リンクに想いを伝えるッスよ、ゼルダ姫。
俺達はあんたを、応援してるッスよ。



「ごめんなさいねティナ、こんな所まで来ちゃって」
「んーん!退屈だったから、平気よ」
「ありがとう……ティナ」
「それで、私に話って?」
「………リンクの事なんだけど、彼も私と同じ気持ちなの」
「どうして…告白しないの?」
「教師同士が一緒に居たら、皆に笑われるから」
「・・・・・・・・・」
「だからね、なるべく距離を置いてるの」
「・・・・・・・それだと、逆効果になるな」
「えっ?」
「一緒に居たいって思っても、いつ2人の時間が来るか分からないから」
「……ティナ」
「だからね!告白するなら、今しかないと思うよ」



お互いに想いを寄せてるなら、早めに伝えて置いた方が良い。
ティナはゼルダ姫に、そう言う。
確かに、それが一番良いと思うな。
リンクと話す時も、そうした方が良いッスよ。



カッコ付けんなって!ただ会いたい、それで十分ッスよ。
ゼルダ姫がリンクを想い、あいつもあんたの事を思っている。
それはお互い、好きって事なんッスよ。
悩んでばかりじゃ、先に進めないっつーの。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月16日 (月) 09時01分 [1245]   
第23話「スクエニ組の副担任・リンクと音楽担当の副顧問・ゼルダ。」


おっそいな〜、バッツ達はまだ帰ってないんッスか。
……そう言えば、玉葱も帰って来てなかったような気がするなー。
あいつらは今頃、再会した頃だろうな。
バッツはリンクと話してるし、ティナはゼルダ姫と話してる。



リンクとゼルダって、幼馴染なんッスかね。
バッツが戻って来たら、事情を説明して貰うッスよ。
未だにヴァンは、玉葱の事を考えていた。
お前な、心配し過ぎだっつーの。



「帰って来たぞ、バッツ達だ」
「良かった、無事だったのね…2人供」
「バッツ!リンクとは一緒じゃなかったんッスか?」
「ああ!途中でティナと合流したけど、2人にして欲しいって頼まれちまった」
「幼馴染同士で、話したい事があるんじゃないか?」
「そう言う事になるな、フリオニール」
「……ゼルダ姫様と、もっと話したかったな〜」
「また次の機会があるって、落ち込むなよ」



落ち込むティナを、バッツは優しく支えている。
これが、恋って奴なんだろうな。
俺は…好きになった子の傍に、最後まで付いて上げたかった。
元の世界に居た時、『シン』を倒し…俺はユウナの前から居なくなった。



彼女が指笛を吹いても、俺は何の返事もしなかった。
あの時の俺って、最低だったな。
一緒にマカラーニャの森に行って、ユウナの悲しみを受け止めたんだ。
それ以来だな、俺達がお互いに好意を抱くようになったのは。
ユウナは、どう思ってんだろう。


ガラガラー


「バッツ、ちょっと来て」
「どうしたんだ?リュック」
「これは一大事よ!今、カオス校長から情報を貰ったの」
「何があったんだ?」
「ユウナがね…デュオデシム組に移ったって」
「!マジで?」
「うん!このクラスにユウナを推薦したのは、コスモス先生なの」
「やったな、ティーダ」
「ちょっ!マジッスか?」
「ティーダ!君はもうユウナのガードだからね、彼女を悲しませたら…容赦しないよ」
「ユウナの事は俺に任せろッスよ、リュック」
「あたしだって、ユウナの事…大好きだからさ」
「リュックさん…此処に居たんですか?ワッカさんが心配してましたよ」
「あぁ…ごめんね、セオドア」



今のは、セシルの息子・セオドアだな。
あいつはリュックと同じ、スクエニ組の生徒。
負けず嫌いなとこはセシル譲りだけど、頑固さはローザ譲り。
そうだよな、彼女も同じスクエニ組だっけ。



リュックを迎えに来たセオドアは、彼女を連れてスクエニ組のクラスに戻る。
ったく玉葱の奴、あいつは未だに任天堂のクラスに居るな。
何処まで話してんだよ、あいつは。
こんなに待ってんのに来ないなんて、耐えられないっつーの。


「こうして会うのは…元の世界以来だな、ゼルダ」
「ええ、そうね」
「……俺さ、ティーダの思ってる事が分かって来たんだ」
「えっ?」
「バッツから聞いたけど…あいつは元の世界で、仲間と別れたらしいんだ」
「祈り子様が…消えたから?」
「……そうかも知れない」
「何か、切ないわね」
「………ゼルダ」
「ティナはね、未だに愛と言う感情が分からないみたいなの」
「えっ?」
「長年帝国の兵器として、心を凍らされてたらしいの」
「・・・・・・その時に死んだのか、彼女の両親は」


それは違うッスよ、リンク。
ティナの両親は、彼女がまだ幼い頃に死んだんだ。
バッツのお袋も、同じなんッスよ。
お袋が亡くなった後、バッツは自分の親父と一緒に長い間旅に出ていた。


そして3年前に、バッツの親父は病気で死んだ。
確かその頃のバッツは、17歳だったな。
俺とスコール ヴァンの3年前は、14歳。
俺達は3つ違いだけど、仲良しなんッスよ。




―――――――別れる運命だ、仲良くしたって辛いだけって?―――――――――


おいおい、それは説教って言うんじゃないか。
スコールは相変わらず無愛想だけど、リノアの前だと態度が違う。
あいつを変えたのは、リノアなんだ。
確か出会いがSeeDになった夜で、再会がティンバーだって言ってた気がする。


最初はお互い、言い合いばっかだったな。
それじゃスコール、仲間同士の喧嘩と一緒ッスよ。
言いたい事は、きちんと言っちゃえよ。
お互い好きなら、その気持ちを伝えた方がいいと思うぞ。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月17日 (火) 07時47分 [1246]   
第24話「カオス校長とアルス。」


さて、職員室にも意外な展開が来ていた。
そこへやって来たのは、スクエニ組の生徒・アルス。
名前はあの王子と一緒だけど、当の本人は城を空けられない為…不在。
何だ、あいつ…休みッスか。


漁師の息子・アルスが真っ直ぐ向かったのは、カオス校長の座る席。
そこには、伝令係のセルフィも居た。
彼女は今、俺達の担任・コスモスと話している。
スクエニ組担任教師・ロックも、此処に居るのか。



「ねぇコスモス先生、どうしてロックはスクエニ組の担任何ですか〜?」
「それは、彼自身の決心なのです」
「?どう言う事です〜」
「彼は自分から、貴方達の担任になりたいと申し出て来ました」
「エアぴょんの為ですね、それって」
「……恥ずかしいから、その愛称は止めろよ」
「……はーい(怒られちゃったよ〜)」
「クスクス(彼は真剣なんですよ、エアリスに)」



そりゃあロックが怒るのも、無理はないよな。
彼の恋人が、同じ組の生徒だし。
俺はその頃、最愛の恋人・ユウナと話していた。
元の世界以来だし、またガードに付きたいッスよ。



ユウナは微笑みながら、俺の気持ちを理解してくれた。
ってか玉葱の奴、まだ時間が掛かってんのか。
任天堂組の子リンは、一度話したら止められないと思う。
っと思った時、アイクが俺達のクラスに来た。



「ごめんなティーダ、お前んとこの生徒を連れ回ったりして」
「良いんッスよ!責任は子リンにあるんッスから」
「それもそうだな…ははっ!」
「アイクー何してんだ、早く教室に戻って来ないと先生が来るぞ」
「ヤベェっ!じゃあなティーダ、機会があったらゆっくり話そうな」
「ああ、約束するッスよ」



今のって、マルスの声だろうな。
彼はアイクと同じ、任天堂組の生徒。
教室に戻った彼は暫くの間、子リンに説教していた。
やっと帰って来たか、心配したんッスよ…玉葱。



アイクに連れて来られた玉葱は、何も言う事なく…自分の席に戻る。
ちょっと、言い過ぎたかな。
彼を慰めようと思い、ジタンが玉葱の席に行く。
何とか玉葱を説得しようとするジタンだが、彼の表情は変わらない。



「そうか!012組は相変わらず賑やかですな〜」
「ええ!兄さんも一緒に居ますし、問題はありませんよ」
「だが…、不安な者が居る」
「………カインさんの事ですか?校長先生」
「いや…そなたの言う『兄』の方だ、あの男は何処か…悩んでいるように見えるのだ」
「……まだ引き摺ってるのかな、故郷を救えなかった事」
「そこでアルスよ、お主の優しさであの男を勇気付けて欲しいのだ」
「へっ!?ぼ…僕がですか?」
「そうだ、あの男の為にも…頼むぞ」
「……不安ですけど、やって見ます」



誰だって、こんなのは不安だよな。
アルスから見て、クラウドは一番上の兄って事になるんだろうな。
スクエニ組って事は、クロノ達もこの学園に居るに違いない。
今回は俺達012組と、任天堂組が夢の共演なんだ。



本編に戻ったら、再びバッツ視点から始まる。
俺の語りは、この物語だけだろうな。
親父は陸上部の顧問だし、暗闇の雲は家庭科の教師。
そしてアルティミシアは、保健体育の教師だ。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月17日 (火) 09時35分 [1247]   
第25話「ティナの決意。」



えっと、伝令係のセルフィは確か…スクエニ組ッスね。
そしてロイと同じ赤髪の戦士・クロノも、同じ組。
あいつも年が一緒だけど、背の高さが違うんッスよね。
セルフィは157cm、クロノは168cmッス。


そう言えばクジャも、その辺だったよなー。
駄目だ!あいつの事を思うと、何考えてるか分かんねぇ。
今は生徒の事を意識して、考えるべきッスよね。
落ち着け…落ち着くんだ、俺。


ガラガラー


「お兄ちゃん、大変よ」
「どうした?セリス」
「ゼルとクロノが喧嘩しちゃったの、急いで私達の教室に来て」
「ああ!クラウド…俺が居ない間、ティナの事は任せたぜ」
「分かった!バッツもあまり無理をするな」



ちょっ!何で喧嘩すんの、お前等。
お互い17歳でも、相性が悪いんッスかね。
バッツを呼びに行った少女の名は、セリス。
俺達012組に居る戦士・カインに好意を抱く、元帝国の女幹部。


戦争の愚かさに気付き、彼女はリターナーに寝返った。
そして彼女は、ティナの親友でもある。
紅一点と呼ばれる彼女をずっと、セリスが見守っていたんだ。
紅一点と言われてもな、ティナは愛情が良く分からないッスよ。


「だから!ラグナだって役に立ってんだぞ、スコール達の力に」
「それはそうだけどさ、あいつ…暗闇の雲の前で足を怪我してんだぞ」
「それって…緊張感のせいじゃないか?」
「………そっか!って俺が納得してどうすんだよ、クロノ」
「知るか!お前が自分で納得したじゃねぇか」
「カチーン!何だと、ツンツン頭が」
「あぁ!?上等だよ、チキン野郎」
「ちょっと!止めなさいよ、2人供」
「お前等な…いい加減にしろー、馬鹿野郎」
「「げっ!ば……バッツ」」

ドカッバキッズコッバタッ


あーあ、お前等のせいッスよ。
バッツを怒らせたのは、ゼル達の責任ッス。
この時のバッツは、一番怖いッスからね。
お前等も、対外にするッスよ。



次喧嘩したら、ロックに言い付けるからな。
うわっ!凄いどんよりしてるぞ、お前等。
もしかして、俺の一言が行けなかったかな。
あーヤベッ、俺が一番責任重大ッスよ。




「バッツ…此処に居たのね」
「ティナ!危ないから、下がれ」
「でもっ!貴方だって分かるでしょ?私がどんなにバッツを愛しているか」
「………ティナ」
「私…貴方から色々学びたいの、愛する事や…故郷の事を」
「そんなにまであんたは、バッツの事を」
「ごめんなさい!クラウドに守って貰ったのは嬉しいけど、私はバッツから離れたくないの」
「……俺も同じだよ、ティナ」
「バッツ……」
「「「(何だ?この最後の区切りは)」」」


流石に唖然してんな、クラウド達は。
俺には分かるんッスよ、バッツ達の立場が。
お互い好きだからこそ、離れたくないんッスよ。
俺だってティナと同じ気持ちさ、ユウナと離れたくない。



誰だって大切な人は、失いたくないんだ。
先生が来る前にお前等、いい加減仲直りしろよ。
今はバッツの機嫌を抑える事が、一番ッス。
その為にバッツ、あんたの傍にはティナが居るんッスよ。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月17日 (火) 19時35分 [1248]   
第26話「新たな戦いへ。」


此処からは、本編に戻ります。
学バロ編の続きは、34話から更新します。


※引き続き、任天堂メンバーを出そうと思います。
※カップニングは変わりませんので、ご了諾下さい。


――――――新たな戦いへ。―――――――


何か、長い夢でも見てたみたいだ。
コスモスは何故、改めてリンク達を呼んだんだろうな。
自分の力が弱いのを知ってて、それでも力を与えようとしている。
ったくコスモスは、無茶をするな。



何だ?外から、笛の音が聞こえる。
これは、オカリナか。
館の前でオカリナを吹いていたのは、子供リンク。
彼は確か、俺達コスモス側の仲間。




「あっバッツさん、起こしてしまいましたか?」
「いや…笛の音が聞こえたから、それで起きたのさ」
「………兄ちゃんね、こんな幼い僕を実の弟だって思ってくれるんです」
「リンクが?」
「はいっ!兄ちゃんに支えられると何か、穏やかな温もりを感じるんです」
「そっか……」
「ティナさんの事は、兄ちゃんから聞きました」
「えっ?」
「彼女を大切にしたいと言う気持ちは、僕にも分かります」


子リン、俺が言いたい事まで分かってたのか。
確かに俺は、ティナを大切にしたい。
出会いはコスモスに召喚された、秩序の領域。
あの時は、お互いの事…あまり知らなかった。


他にも、異世界から召喚された連中が居た。
巨大な剣・バスターソードを身に付ける戦士、クラウド。
そんな彼とは幼馴染で、ザンガン流の格闘技を使いこなす美少女格闘家・ティファ。
この2人は、正式なカップルかも知れない。


「このオカリナ、僕の大切な宝物なんです」
「今も大切に持ってるんだな、その笛は」
「はいっ!兄ちゃんから貰った、大事な笛です」
「きっとリンクも、お前の事を褒めてると思うぞ」
「………それは、ありません」
「何で?」
「だって今の兄ちゃん、ゼルダ姫の事で頭がいっぱいだから」
「………子リン」
「!ご…ごめんなさい、バッツさんに変な事を言ってしまい」
「……幼いお前を放って置く奴なんて、何処にも居ないさ」
「ですが………」
「子リン!お前はリンクに取って、たった1人の弟だ」
「僕が…兄ちゃんの弟?」
「ああ!今度はあいつが、お前を守ってくれるかも知れないぜ」
「………そうだと、良いですけどね」
「バッツよ、此処に居たか?」
「暗闇の雲…どうしたんだ?こんな所に」
「ティナがお主を探しておった…そして子リン、お主の事もな」
「ティナさんが僕達を…何の用でしょうか?」
「『子リンが居なくなった!』とリンクが騒ぎおってな、今全員で捜索中じゃ」
「兄ちゃんに心配掛けたんだ、僕は」



そんなに落ち込むなよ、子リン。
一緒にティナ達の所に行って、リンクに謝ろうぜ。
あいつならきっと、俺達の事…許してくれるって。
そして子リン、お前はもう1人じゃないぞ。



俺達皆が、お前の傍に居るんだ。
何があっても、俺達が全力でお前を守る。
済まないな暗闇の雲、俺と子リンを探しに来てくれて。
さぁ行こうぜ子リン、俺達の仲間の所に。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月18日 (水) 07時27分 [1249]   
第27話「子リンとリンク、兄弟同士の再会。」


暗闇の雲が、居なくなった俺達を迎えに来てくれた。
あいつは既に、調和の神に呼ばれた戦士。
レフィア達は何で、あいつを闇の化け物だって言うんだろうな。
未だにその言葉が、俺には理解出来なかった。



暗闇の雲だけじゃない、アルティミシアやゴルベーザも俺達の仲間だ。
今頃セシルは、ゴルベーザと再会して喜んでいるだろうな。
俺にも、こんな頃があったっけ?
俺の思い出は、死んだ親父と旅をした時位だな。




「…ッツさん、バッツさん」
「ん?子リン……」
「どうしたんですか、ぼーっとして」
「いや、ちょっとな」
「もうすぐですよ、兄ちゃん達の所までは」




今度は子リンが、俺を先導している。
未だに腹が立ったのは、ケフカのあの言い方だ。
何がモンスターだよ、ティナの心を壊そうと企んでるだけじゃねぇか。
あいつだけは、絶対許さねぇ。



これ以上あいつに、ティナを苦しめさせて溜まるか。
俺がティナを、守るんだ。
皆に誓ったもんな、ティナに何かあったら俺が駆け付けるって。
けど本当に、俺はティナを守れるだろうか。




「バッツ!子リン、探したぞ」
「兄ちゃん、皆」
「ったく……これ以上俺達に心配掛けんなよ、子リン」
「えへへっ!眠れなくて、湖に行ってたんだ」
「あのな…何回も言うだろ?外に出たい時は、必ず俺に一言言って置けって」
「………うん、分かってる」
「でも、無事で良かったよ」
「えぐっえぐっ!ごめんね、兄ちゃん」



リンクと、感動の再会だな。
本当にあいつらは、同一人物なんだろうか。
全然違うと、俺は思うけど。
大いに泣く子リンを、リンクは優しく受け止める。



一番選ぶ道を、作るんだ。
今は、そっとして置くか。
ったく俺は、何を迷ってんだろうな。
子リンに守るって言っといて、その場から逃げようとする。



――――――クリスタルはコスモスが皆に託した力だ、皆を守ると言う事は…コスモスの願いを守ると言う事になる。―――――――――


クリスタル…絶望を打ち破る力、か。
俺のクリスタルは、ダイヤのような結晶だけどさ。
ティナは召喚石だし、クラウドはマテリアだ。
皆にも、大切な人は居るって事なんだな。




「どうした?バッツ」
「………リンク、お前はどうしてゼルダ姫を守ろうと思ったんだ?」
「俺の大切な人だし、一番守りたいと思ったからさ」
「………そうか」
「ゼルダは…そんなに弱い姫じゃない、前にプリンが言ってたのを思い出したんだ」
「…………」
「彼女の変身するシークは、立派な戦士だった」
「まるで俺が、か弱いみたいじゃねぇか」
「そんな事ないよ!俺もマルスも、あんたが弱いなんて思っていない」
「…………」
「俺達は調和の神に呼ばれた戦士なんだ、だからさ…俺達は最後まで戦う事を誓った」
「………リンク」
「あんたが子リンを慰めてくれたように、今度は俺が…あいつとゼルダを守る番なんだ」
「………俺は、お前のように強くないぞ」
「俺達は仲間だ、そして俺は…あんたを一番の友人だと思っている」


リンクはどうして、こんな俺を受け入れてくれるのかな。
あの時はたまたま、そう言っただけなのに。
それでもお前は、俺を信じてくれる。
同い年であり、支え合う仲間って事か。




今回はお前に助けられたよ、リンク。
確かにそうだよな、俺達には強い絆がある。
戦士と旅人、この2つの繋がりは誰にも負けない。
へへっ!俺にそんな事言うと、子リンが嫉妬するぞ?リンク。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月18日 (水) 08時23分 [1250]   
第28話「リンクの決意。」


――――――あんたが子リンを慰めてくれたように、今度は俺が…あいつとゼルダを守る番なんだ。―――――――


あいつの言ってた言葉が、何度も俺の中から目覚めて来る。
リンクは本当に、子リンとゼルダ姫の事を考えていたんだな。
可笑しいな、子リンが居ないぞ。
そしてティナも、居ない。



子リン達はきっと、静かな場所が落ち着くんだな。
そう思った俺は、窓から外を見上げる。
ん?あそこに居るのは、子リン。
ったくあいつは…、リンクに心配されるぞ。




「子リン!」
「バッツさん……」
「一緒に戻ろうぜ、リンクが心配すると行けないからさ」
「……バッツさんは知ってるんですね、兄ちゃんの気持ちを」
「あいつの決心には参ったよ、俺も」
「……ゼルダ姫だけじゃなく、僕の事も守りたいんだね」
「ああ!あいつの覚悟は、最初から決まってたんだ」



今思うと、羨ましくなって来たな。
子リンはあれから、泣かなくなったけど…どうしても不安そうだ。
だけど俺は、ティナの居ない旅なんてしたくない。
何とかして、彼女を探さないと行けないんだ。



ティナを探しに行こうとしたら、子リンに腕を掴まれていた。
頼むから離せよ、子リン。
だけど子リンは、掴んだ手を離そうとしなかった。
もしかして、俺と一緒に戻りたいのか?こいつは。




「ティナさんの事なら大丈夫です、兄ちゃんが見付けてくれるから」
「……そうだと、良いけどな」
「バッツさん!兄ちゃんが言ってた事、お忘れですか?」
「……あっ!」
「兄ちゃんは本当に、貴方とは親友で居たいそうなんです」
「…………」
「僕には玉君が話し相手になってくれるから、何も心配しなくても大丈夫です」
「………」


そうだったな、こいつと玉葱は一番の仲良しだったな。
お互い性格は似てても、仲間の事を一番に考えてる。
でも俺は、ティナと離れる事なんて出来ない。
一緒に居たくても、別れは来てしまう。



混沌の神・カオス、か。
あいつの力は、今までの奴等とは大きい。
そんな神に、俺達は無事に倒せるだろうか。
今更俺が、こんな所で弱音言ったって仕方ねぇよ。



「ティナは既に気付いてるんだな、俺達が倒す神を」
「ええ!私達の倒す敵は、混沌の神・カオス」
「……今のカオス軍団は、6人居るんだよな」
「……ケフカは元の世界に居た時から、様子が可笑しかったの」
「えっ?」
「私は元ガストラ帝国の女兵士、生まれながらに魔導の力を注入し……心を凍らされたの」
「ったく、許せないよな…帝国の奴等は」
「同じ過ちを繰り返さない為にも、私は戦うの」
「俺だってティナと同じだ、バッツがあんたを思うように…俺もあいつらを守る」
「リンクさん………」
「そろそろ戻ろうぜ!バッツ達が心配すると、行けないからさ」
「………」
「思い出せ!ヴァンが言ってた言葉を」



その頃俺達は、ティナ達を陰から見守っていた。
子リンの言う通り、リンクはティナを勇気付けていた。
あいつは俺の為に、力になろうとしてたのか。
あんたの事…疑ったりして、悪かったな。



子リンは何も言わないまま、落ち込む俺を優しく慰める。
これって、小さな友情って事になるな。
サンキューな子リン、こんな俺を慰めてくれて。
リンク…あんたの決意には、本当に参ったよ。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月19日 (木) 07時27分 [1251]   
第29話「マカラーニャの森。」


俺達は一度だけ、コスモスからティーダの世界を見て回るようにと言われた。
あいつの世界って、初めて行くんだよな。
ティーダやユウナは詳しいけど、俺はあまり知らないや。
そこへティファと同じ格闘家・ゼルが、俺の前に現れる。



俺はゼルから、ティーダの世界の事を詳しく教えて貰った。
ユウナのスフィアが、ティーダのクリスタルなのか。
実際に消えるのは、ティーダしか居ない。
こんなの、耐えらんねーよ。




「変わった世界じゃな、此処は」
「別に俺は皆を招待した訳じゃないッス、これはコスモスの意志だからな」
「魔物『シン』を倒すのが、この旅の目的だったそうですね」
「流石はアルティミシア、話が分かるッスね」
「………」
「?待てよ、エアリス」



どうしたんだ、エアリスの奴は。
急に様子がおかしくなった彼女の後を、ロックが追う。
アイクも後を追おうとしたが、マルスに止められた。
リンクは子リンを抱え、唖然中。




あれ?ティナが居ないぞ、何処に行ったんだ〜こんな時に。
辺りを見渡すと、ティナはゼルダ姫と一緒に離れた場所で話していた。
あー、人が沢山いる所は好きじゃなかったっけ。
しかし……、何の話をしてるんだ?あの2人は。




「気持ちは分かるけど、今は2人にさせて欲しい」
「どうしてなんだよ、リンク」
「ゼルダに言われたんだ『バッツさんが振り向いたら、彼を止めて』って」
「…………」
「バッツ 気持ち 理解、ただ 見守る」
「何を言ってんだ、風神は」
「『バッツ…彼女の傍に居たいと思う気持ちは分かる、でも今は、2人を見守って欲しい』っと、言ってるんだ」
「………」
「俺だって、あんたと同じ気持ちだよ。ゼルダや子リンの事は守りたいけど…今は女同士にして置きたいしさ」
「リンク………」
「エアリスの事はロックに任せて、あんたはザックスを上手く誤魔化せば良いんだ」
「……でも、あいつにはファリスが」
「今はそうだけど、彼の本心はエアリスだ」




完璧に諦めたんじゃ、無かったんだな。
ファリスがどんなに、あんたにそう言ったと思ってんだよ。
ティナだって言ってただろ、『同じ悲しみを繰り返さない為にも、私達は…進み続ける』って。
ザックスはようやく、ティナの言葉を思い出した。



サンキューなリンク、あんたのお陰で助かったよ。
今の所、風は…止まないな。
この風はきっと、俺達に道を示してくれているんだ。
へへっ!何度もあんたに支えられたな、リンク。


――――――その頃、ロックとエアリスは。―――――――


「…こんな筈じゃなかったのにな、皆に応援して貰って…笑って行けると思ってたんだ。頑張ってたのにな」
「……もう、頑張るの止めろよ。聞いたんだ!全部」
「全部?」
「………」
「そっか、知ってるんだ」
「ごめん!ほら俺、色々言っちゃっただろ?『シン』倒そうとか…『ザナルカンド行こう』とか、
エアリスがどうなるかも知らないでさ、なんつーか…やな思いさせたかなって。……悪かったな」
「ううん…そんな事ないよ、楽しかった」



話の続きをしようとしたが、ロックは一旦海に潜る。
エアリスはそんな彼を、指笛で呼ぼうとした。
少し離れた場所にロックは立ち上がり、仰向けになりながらエアリスと話す。
これって本編だと、ティーダとユウナになるよな。



ロックがティーダで、エアリスはユウナって事になる。
うん、良い組み合わせだ。
遠い未来を語るように、2人は暫く話し始めた。
だが突然、エアリスに異変が起きた。



「…どうした?」
「出来ないよ…出来ないんだよ、行けないよ」
「………」



エアリスはそのまま泣き始め、ロックは彼女の両肩を持つ。
彼の言葉を待つエアリスだが、ロックは変わった行動に出た。
ちょっお前、そこでキスすんのかよ。
本編でも…そうだったよな、確か。




2人の温もりが1つになり、ロック達はそのまま潜り出した。
海の中で甘くなり、2人に笑顔が戻って来たんだ。
くそーっ!俺も早くFF10を購入して、その場面見たいぜ。
笑いながら2人は、お互いの髪に触れ合う。




やべっ…想像してたら、泣きそうになって来た。
あいつらの海の中でのキスは、簡単に見せる事が出来ない。
2人にならないと、滅多に見られないからな。
っつーかロックの奴、バンダナを着用したままだぞ。



2人はそのまま、手放さないだろうな。
くそっ!羨ましいぜ、あいつらが。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月19日 (木) 14時20分 [1252]   
第30話「エアリスのスフィア。」



エアリス達はあれから戻らず、2人は甘くなっていた。
確かに一緒に居たいのは、分かるけどさ。
そこまで見せなくても、良いんじゃねぇか。
俺は…別に反対しないけど、リルムが納得するかどうか分からないしな。



「皆…本当に良いの?あそこに着いたらエアリスお姉ちゃんは……」
「リルムの気持ちは、凄く嬉しいんだ。でもね、私はもう、引き返さない」
「引き返せなんて言わないよ!ねぇ考えようよ、エアリスお姉ちゃん助かる方法…考えようよ」



その時、エアリスのスフィアが落ちた。
このスフィアは確か、ユウナが持ってた奴だ。
そうだったな、この世界に居るって事は…役が逆になるのか。
エアリスに抱き締められるけど、リルムはずっと泣いたままだった。



お兄さんに宜しくと彼女は言うが、リルムは猛反対。
皆が動き出し、ロックは落ちていたエアリスのスフィアを拾い上げる。
中から聞こえてきたのは、静かな波の音。
此処からだな、エアリスが想いを伝えるのは。



「ザックス…初めて会った時の事、覚えてる?あれは、貴方が空から降って来た時だよ。
私もあの時は…何が起きたのかよく分からなかったけど、一緒に話している内に…少しずつ分かって来たんだ」



2人の出会いは、ザックスが伍番街に落ちて来た時の事。
あれは、ザックスが任務中に起きた事だ。
そんな出来事を知ってるなんて、凄いなーエアリスは。
ロックは静かに、彼女を探し出していた。



俺はその頃、チョコボをリンクと一緒に見てたからな。
色んな世界にチョコボが居る事を、彼に教えたかったんだ。
ティナは彼の幼馴染・ゼルダ姫と、再び会話中。
女同士と男同士の会話って、悪くないかもな。




「なぁバッツ、俺達がこの世界に来たって事は…どう言う設定なんだ?」
「んー!キマリやアーロン、ワッカ ルールー達は変わんないかな」
「リルムがリュックって事か、それって」
「そ!そしてエアリスは、ユウナの役だ」
「……慣れるだけでも、苦労するよな」
「そうだけどさ、エアリスだって頑張ってんだぞ」
「これ以上言ったら、俺達の方が怒られるよな?あいつに」
「ああ!ロックはこう見えても、エアリス一筋だしな」



ロックに怒られると予想し、リンクは怯え出す。
そんな顔すんなって、子リンが傍に居たらどうすんだよ。
子リンの奴は、お前とは逆さ。
あいつは、ピカチュウの怒りに堪えられないんだ。




今の所彼に、恐怖は無い。
相変わらず、玉葱と仲良く話してるからな。
それはそれで良いと、俺は思うぞ。
はぁー早く終わって来んないかな、この世界の物語がさ。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月19日 (木) 19時14分 [1253]   
第31話「仲間との語らい。」


何か、イメージがティナの世界っぽいけど。
今まで仲間にしたメンバーとか、紹介したいからな。
俺のチームには、リンク セリスが居る。
普通は4人編成だけど、PTはFF8の設定だ。


飛空艇・ブラックジャック、ティナの世界の乗り物だ。
勿論、この船の何処かにコスモスが乗っている。
よしっ!皆と話をしに行こうぜリンク、セリス。
クスクス笑うセリスと、温かく受け止める勇者・リンク。



「思い出の中でじっとしてくれ…只の独り言だ、気にすんな」←シャドウ
「父さん…私、必ず父さんの仇を討つわ」←ファリス
「俺…ケフカを倒す!必ず倒すぞ」←ピカチュウ
「ねぇ!僕…此処に居るのは暇だよ、僕も連れてって」←子供リンク
「さっさと、あのうひょうひょ野郎を倒しに行こーよ」←リルム


そうそう、言い忘れたけどさ。「←」の記号は、誰が言ってるかって事を表しているんだ。
リルムは相変わらず、言葉が乱暴だな。
俺が一番気になるのは、リンクの身長だな。
こいつは俺やセシル ティファ ファリスと同い年だけど、高さがどの位なのか気になって仕方ないんだ。



ティナに話し掛けると、俺に自分の想いを伝えてくれた。
勿論さ!ケフカを倒す時は、必ず連れて行くよ。
クラウドに声を掛けると、亡き帝国将軍・レオの言葉を思い出していた。
あいつも一度、俺達の味方で居てくれたもんな。
ピカチュウと同じ電気鼠のピチューに話し掛けると、俺の事を心配していた。



「あの時…希望を捨てなくて良かった、それが未来へと」←マリベル
「兄さんや皆さんと一緒なら、僕は安心です」←アルス
「君の様な明るい青年に会えて、良かったよ」←マルス
「おーーーーーーし」←マッシュ
「故郷であるサロニアの為にも、私は戦います」←アルス王
「俺が死んだら、世界中のレディが悲しむからなー」←エドガー
「これで最後の戦いになりますね、バッツ」←アルティミシア
「俺達の力で、平和を取り戻す」←ロック
「親父………」←ティーダ
「私達の力を、ケフカに思い知らせてやりましょう」←ゼルダ



嬉しい事を言ってくれるな、ゼルダ姫は。
まだまだ沢山仲間は居るけど、流石に全員書くのは疲れるぜ。
リンク!これからもお前が、彼女を守ってやれよ。
って聞いてたのかよ、セリス。



人の事は言えない、か。
確かに、その通りだけどな。
まだまだ、旅は続きそうだぜ。
これ以上お前に…世界を破壊させるもんか、ケフカ。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月20日 (金) 07時38分 [1254]   
第32話「バッツと先代の魔女・イデア。」


今までバッツ視点でしたが、此処からはリンク視点に変わります。
学バロ編では引き続きティーダ視点になりますので、ご了諾下さい。
初めての語りですが、彼なりに頑張ろうと思います。



――――――バッツと先代の魔女・イデア。――――――



いつだったかな、俺が魔女イデア様の事を知ったのは。
最近知ったのは、スコールに聞かされた時だ。
彼女は何回も魔女になり、先代の魔女から引き継いだらしい。
先代の魔女って一体、どの位居るんだよ。



「思い悩んでいるようだな、勇者・リンクよ」
「あんたは…カオスの」
「元カオスだ!今の私はそなた達の仲間だ」
「ゴルベーザと言ったな、彼は…バッツはこれからどうするんだ?」
「私の弟・セシルなら、その者の事を知っている」
「……あまり知ってるって感じがしないんだ、あいつを見ると」
「リンク……」
「俺はセシルの事あまり知らないし、対して知ってる訳でもないんだ」
「………そなたは、心が優しいのだな」
「バッツと話してるとさ、迷いなんか吹っ飛んじゃうんだ。俺に勇気を与えたり…笑顔を見せてくれたからな」
「そなたは感謝しているのか?調和の神に」
「ああ…してるよ、俺達を呼んでくれた神様だからな」
「あの娘は…ティナは今も、力を恐れている」
「えっ?」
「彼女は長年の間、帝国の兵器として利用されていたそうだ」
「!そんな、嘘だろ……」
「今はそなたの幼馴染が、彼女の力を抑えている」
「……ゼルダは、そんなに弱くなんかないよ」
「私はそこまでは言っていない、そなたが彼女を守れば良いのだ」
「……勿論そのつもりさ!ゼルダだけじゃない、子リンも…俺が守って見せる」



ゴルベーザは確かに、元カオスの戦士だ。
混沌の神に仕えし者は、最後まで主に仕えなければならない。
ガストラ帝国直属の魔道士・ケフカの狙いは、生まれながらに魔導の力を持つ少女・ティナ。
何であいつはそこまで、彼女を狙うんだ。



そんなの、俺が考えたって何の意味もない。
くそっ!それじゃ、壁と話してるのと一緒だ。
なぁゼルダ、こんな時…俺はどうしたら良いかな。
少しでも俺は、バッツの力になりたいんだよ。



「おいおい、そんなに拗ねるなよ兄ちゃん」
「誰が拗ねている?」
「お前さんにも、守るべき人がいんだろ?だったらバッツのようにさ…おめぇも前に進めば良いんだ」
「……別に、俺は」
「『仲間の言う事は聞くもんだろ?』って、あいつが言ってたんだ」
「……ティーダが?」
「ああ!あいつはこのジェクト様の餓鬼だ、多少空気読めないとこもあるけどよ」
「あははっ!あいつらしいな」
「それでこそお前さんだ、少しは元気になっただろ?」
「完全にって訳じゃないけどさ、あんたと話してたら…少しだけ元気が出たよ」
「そうか!まぁ…また何か悩んでる事があったら、あの兄ちゃんに話せよ。お前さんにとっては友人だしな」
「ああ、そうするよ」



ジェクトさんにまで声を掛けられるなんて、思わなかったな。
俺に取ってバッツは、一番親しい友人だ。
彼は何でも知ってるし、俺達の知らないこの世界なら…話してくれると思う。
ゼルダの事は好きだけど、子リンは弟みたいなもんさ。



俺があいつの傍に居てやんないと、震えるからな。
子リンはほとんど怖い物知らずだけど、仲間の怒りには耐えられないちょっぴり臆病者だ。
特に子リンが恐れているのは、ピカチュウの怒り。
流石に俺にもさ、耐えられんけどな。




「貴方とリンクさんは、仲が良いのですね」
「どうしました?急に」
「いえ!ちょっとだけ羨ましいと思いました」
「………アルクゥが復活し、俺達にも平和な世界が見えてきたような感じがするんだ」
「ケフカを倒さない限り、私達に平和な未来はありませんよ」
「約束したんだ!俺はティナに、守ってやるって」
「先程ゴルベーザさんとジェクトさんが、リンクさんに声を掛けていましたよ」
「別に、俺が気にする事じゃないんだ」
「何故です?」
「あいつらはリンクを励ましているからさ、そこは俺の出る幕じゃないって事ですよ」
「………成長しましたね、バッツ」
「それは、こいつのお陰ですよ」



バッツが取り出したのは、幸運のお守り。
その羽根を見に付けることで、徐々に記憶を取り戻して行く。
仲間の事だって、見守りたい。
あの時は、ゼルダに支えられたからな。




今度は俺が、彼女を支える番だ。
いつまでも彼女に支えられたら、カッコ悪いしな。
子リンの事もあるし…今の俺には、2人が必要なんだ。
そしてケフカ、あんたは必ず…俺達の力で倒してやるぞ。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月20日 (金) 14時30分 [1255]   
第33話「リンクとヴァン、お互いの誓い。」


――――――混沌の神・カオスと戦う為、俺達は調和の神・コスモスから力を与えられていた。
この力は戦う事で俺達の意志に馴染み、やがて…クリスタルに形を変えるのだと言う。
カオスの戦士達と戦い、クリスタルを得て…混沌の神・カオスへと挑む。――――――


――――――リンクとヴァン、お互いの誓い。―――――――


俺は、何を迷っているんだ。
コスモスに呼ばれ、世界を救う為に俺達は此処に居る。
ティナの力を狙うカオスの戦士・ケフカは確か、ガストラ帝国直属の魔道士。
そんな奴に彼女を渡したら、バッツの怒りが大きくなる。



あいつが暴走する前に、俺が上手く説得しないと駄目なんだ。
どうしたら、あいつを支えられる。
考えろ、考えるんだ…俺。
こんなに迷ってしまっては、何の意味もない。



「どうした?リンク」
「!あんたは…ヴァン」
「そう驚いた顔をするな、俺は敵じゃない」
「………」
「コスモスは何故、お前達スマブラの戦士を呼んだか……分かるか?」
「……共に戦い、世界を救う為だろ?」
「それは間違いじゃないが、もう1つ理由がある」
「えっ?」
「一番大切な人を、守る事だ」
「一番大切な人を…俺が、守る?」
「うん!お前は既に気付いてる筈だ、自分の一番好きな相手の事を」



そうだったな、これはヴァンの言う通りかも知れない。
17歳とは思えないほどの優しさを、彼から伝わって来た気がする。
何か、安心したよ。
ヴァンのお陰で、ゼルダへの想いが分かって来た気がする。



彼の名前はヴァン、俺と同じ…コスモスの戦士だ。
ライトの話に依ると、彼は12回目の戦いの時…カオスの戦士だったティナを、ケフカから遠ざけた。
彼女達が秩序の領域に着いた時には、居なかったのか。
今回の12回目の戦いで、3人がカオス側に行ってたんだ。



「リンク……俺達はもう、カオスの戦士じゃないッスよ」
「ティーダ…、クラウド」
「俺とティナはコスモスに助けられたが、ティーダはジェクトに助けられたんだ」
「……どう言う事だ?」
「………此処では話づらい、少し離れた場所に行こうか」



クラウドは何か、隠している感じに見えた。
ティーダがジェクトの息子だって言うのは、初めから分かっていた。
一体何を考えてるんだろう、彼は。
ヴァンやティーダの前で話せない事情って、何だ。



彼に先導され、連れて来られた場所は次元の狭間。
この場所は確か、バッツがギルガメッシュと戦った場所だ。
あいつらの思い出の場所に、勝手に来て良いのか。
とにかく今は、クラウドが何を言うのか待とう。



「あんたに話と言うのは、ティーダの事だ」
「ティーダが…どうかしたのか?」
「あいつが元カオス側なのは知ってるな?そんな奴の前に、ユウナが現れたんだ」
「……えっ?」
「カオスの駒として召喚されたティーダは、ユウナの事を忘れていた」
「………」
「彼女は元の世界の出来事を話し、ティーダの記憶を呼び覚まそうとしたが…そこへ皇帝陛下が現れたんだ」
「……そいつの放った魔法が、ティーダに当たったのか?」
「……そうだ」
「ケフカは許せないが、そいつも許せない」
「!落ち着け」
「これが落ち着いてられるか、ケフカは今も…ティナを狙っているんだぞ」
「何っ?」
「………ティナの中に眠ってる魔導の力を利用し、世界を破壊する気なんだ」
「……ますます許せないな、ケフカは」



前にティナは、こんな事を言っていたな。
――――――同じ悲しみを繰り返さない為にも、私達は…進み続ける。―――――――――
この言葉はきっと、その過去を遠ざけたいかも知れない。
流石にこんな事、クラウドには言いづらいけどな。



彼女の話をしたいが、ティナがそれを許してくれるか分からない。
世界を救う為って言うのは、分かるけど。
本当にこの戦いが、平和な未来に続くのかな。
そう思った瞬間、温かい大きな手が…俺を支えてくれた。
……ごめんな、クラウド。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月21日 (土) 07時21分 [1256]   
第34話「カインの決意。」


ごめんなさい、学バロ編は暫くお休みします。
今回の作品の完結は、まだ先なのでご了諾下さい。
バツティナ リクゼルを中心に、書いて行きます。


―――――――カインの決意。――――――――


今も残るな、クラウドの温もりが。
あの大きな手で支えられるなんて、初めてだったよ。
バッツと約束したんだ、俺は…子リンとゼルダを守って見せるって。
ジェクトさんが言ってたあの言葉は、事実かも知れない。



ヤバいな、フリオニールと話し中だ。
ティナはライト、リノアと話してるし…どうすれば良い。
俺に気付き、声を掛けて来たのはブリッツのエース・ティーダ。
仕方ない、彼に話して見るか。




「な〜にを考えてるッスか?リンク」
「……なぁティーダ、俺達は本当に…カオスを倒せるだろうか」
「正直言って俺も分かんねぇけど、今は仲間がいっぱい居るんだ」
「……例え心強い仲間が増えても、カオスに勝てるとは限らないんだぞ」
「………リンク」
「『貴方の心の中の、その人を愛してあげて。』…これはきっと、大事な人の事を表していると思うんだ」
「……レイチェルの遺言ッスね、それは」
「そんなに落ち込むなよ!あんただって、大切な人は居るだろ?」
「………へへっ!そうッスね」



俺は少しでも、バッツの力になりたい。
この想いは、誰にも譲れないんだ。
暫くティーダと話していると、閃光の異名を取る女戦士・ライト二ングさんが来た。
俺とティーダの会話が気になるみたいだけど、どう言えば良いだろう。



ティーダは万面の笑顔で、俺を支えてくれた。
仲間の言う事は聞くもんだろ、か。
その台詞、ジェクトさんから聞いたぞ。
彼の父親でもあり、俺達の仲間である仲間・ジェクト。



「ジェクトと何の話をしてたんだ?リンク」
「!え、えっと………」
「焦んなよ!俺だって、気になってんだぞ」
「………」
「固まってしまったな、これは…私達の責任と言うべきか」
「……そうッスね、ライト」
「ちょっライトさん達、リンクをあまり困らせんなよ」
「ライト!俺達は邪魔だから、退散するッスよ」
「ああ、行くぞ…ティーダ」



迷った時は、バッツと話せって言われてたな。
仲間に勇気付けられたのは、ゴルベーザ達が初めてだよ。
ライトとティーダは、俺達より少し離れた場所へ行った。
バッツと2人きりになったのは良いけど、何を話せば良いんだ。


バッツはずっと、俺が話すまで待っててくれた。
本当に何を話せば良いのか、分からなくなったんだ。
これ以上…迷う訳には、行かないんだ。
決めたぞ、俺がバッツに言いたい言葉を言おう。



「バッツ…俺、子リンとゼルダを守って行くよ」
「どうしたんだ?急に」
「今まで何を話せば良いのか、考えていたんだ」
「そっか!やっと決断したんだな、お前のやるべき事が」
「ああ!本当は最初に話したかったけど、邪魔…したくなかったんだ」
「俺の事を心配してたのか…!流石だな、リンク」
「………一度守ると決めた以上、この想いは消えないよ」
「それは俺も同じ、俺はティナを守りたいからな」
「此処に居たか、バッツ達」
「カイン!」
「そろそろ行こうって皆が動き始めたぞ、それでリンク…お前は見付けたのか?」
「ああ!これ以上皆に心配掛けたくないからさ、大切な人達の為に…俺は戦うよ」
「……良い心掛けだ!俺は、セリスの為に戦うぞ」
「カイン…あんたに一言言って置く、セリスを泣かせんなよ」
「ああ、約束する」


旅人と竜騎士、2人の決意は別だった。
カインはセシルの親友で、ライバルでもある。
幼い頃から一緒に居たもんな、こいつらは。
レイチェル…あんたはこれからも、俺達を見守っていてくれ。



俺はもう…、1人じゃない。
皆が…バッツが、俺の傍に居る。
これが、俺達の最後の戦いだ。
魔道士ケフカ、俺はお前を…必ず倒して見せるぜ。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月22日 (日) 11時02分 [1257]   
第35話「子リンとリンク、互いの笑顔。」



次の翌日、ゼルダに急変が起きた。
くそっ!俺が傍にいなかったばかりに、何が起きたんだ。
すぐその場に駆け付けたのは、俺の親友・バッツの愛しき恋人…ティナ。
そうだったな、彼女とは仲が良かったな。



今は無理ですけど、落ち着いたら傍に行きます。
……ごめんなティナ、ゼルダの事は任せたぞ。
本当に情けないな、俺は。
迷う俺に肩を置いたのは、ティーダ。



「後の事は任せろ、子リンがこの先でお前を待ってるッス」
「……ああ、行って来る」
「リンク…お前ならきっと、子リンを支えれるさ」
「………バッツ」



凄い汗だ、ここまで無理をするバッツを初めて見た。
バッツ……あんたこそ、あまり無理すんなよ。
俺は確かにあんたの事だって、心配だ。
辛くなったら、ティーダに言えよ?なっ。



そう言えば、子リンが居ないな。
ったくあいつは、毎回毎回…俺に心配を掛けるよ。
彼の性格は、ティナと同じだ。
人が沢山いる所は、好きじゃない。



「兄ちゃん…ゼルダ姫は?」
「大丈夫だ、ティナが傍で看病している」
「……でも、心配だよ」
「子リン…お前だって分かってるだろ?ティナはそんなに、弱い戦士じゃないんだ」
「兄ちゃん………」
「だからさ、心配するな」
「………うん」


子リンもやっと、理解してくれた。
そうだ、その笑顔だよ。
さっき怒った事は、許してくれよな。
弟を心配しない兄なんて、何処にも居ないんだ。




今は俺達2人で、ゼルダの回復を待とう。
ティナに何かあれば、バッツが許す筈ないからな。
俺達の戦いは、あいつ…ケフカを倒すまで続く。
待ってろよ!必ず俺達が、お前を倒してやるぜ。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月23日 (月) 07時23分 [1258]   
第36話「昏睡状態の子リン。」


――――――兄ちゃんは、いつもの兄ちゃんで居て欲しいな。――――――


あの一言が、子リンの最後だったなんて…考えたくない。
俺はダーク化になって、散々子リンを傷付けた。
……逝くな、俺より先に逝くなよ。
今はただ、そう願う事しか俺には出来なかった。



この学園は、スコールの通ってた育成学校なんだな。
ゼル・リノアの2人は、アイクとマルスを案内している。
キスティスはピーチ姫と話し中、そして…肝心のバッツが此処に居なかった。
彼を探している時、とりまき風紀委員の3人と遭遇した。


「子リン 無事?」
「……まだ、目が覚めないんだ」
「……バッツには俺達が伝えて置く!リンクは引き続き、子リンの傍に居てやれよ」
「……サイファー」
「そうだもんよ!俺達でバッツを探すから、子リンの傍に居てやるもんよ」
「リンク 弱音 禁止!」



あんた達も、心配してるんだな。
彼等の言う通り、俺は保健室に戻った。
ずっとこのままなのか、子リンは。
未だに意識のない子リンを、俺はどうしたら良いんだ。




はぁ〜っと溜息を付いてると、そこへバッツが来た。
そうか!サイファー達が、此処に居る事を伝えてくれたんだな。
落ち込む俺を、バッツは何も言わずに支えてくれる。
全部…俺のせいなんだ、子リンを傷付けたのは…俺のせいだ。




「…………ストレスが溜まってたからと言って、仲間を傷付けるか?普通」
「…………」
「ティナも心配してたんだ、子リンが無事なのかって…今も不安たがっている」
「ゼルダは?」
「大丈夫さ!彼女がティナを、支えているんだ」
「そうか…良かった」




この想いは、ロックと同じ気持ちだ。
一度守ると決めた人を、失いたくないと言う想い。
今のあいつは1人じゃない、エアリスが傍に居るんだ。
玉葱は離れた所で、子リンの回復を祈っていた。




あいつは一体、何処で願ってんだろうな。
暫くした後、俺とバッツはお互いの世界の話をしていた。
バッツの世界には、リックスの村があるのか。
今度…俺も一緒にそこへ行ってみたいな、リックスの村に。

  DFF012 探求の心を持ち旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月23日 (月) 22時00分 [1259]   
第37話「リンクとライト二ング。」



バッツ…ごめん、今は1人になりたいんだ。
彼もきっと、子リンの看病で疲れている筈だ。
暫くは、そっとして置こう。
その内ティナが、あんたを探しに此処へ来るよ。



――――――別れる運命だ、仲良くしたって辛いだけって?―――――――


あのラグナの一言が、何度も耳の中から蘇って来る。
あいつこそ本当に、俺達を勇気付けるムードメーカーって事になるな。
流石に俺には、耐え切れないよ。
子リンの居ない日々なんて、出来ない。



「最近考え事が多いな、リンク」
「ライト……」
「お前が何を考えているか、私には分かるぞ」
「………」
「お前に取って子リンは、大切な弟なんだ」
「えっ?」
「実の弟のように、お前は最後まで…あいつの傍から離れなかった」
「………今はバッツに任せてあるんだ、心配ないよ」
「仲間を心配しない奴なんて、居ないんだ」
「……ッ!」
「……良く思い出せ、ヴァンがティナに残した言葉を」




本来ならあいつらは、敵対する筈だった。
カオス側に属す彼女に道を示したのは、俺と同じコスモスの戦士・ヴァン。
あいつは空賊だけど、飛空艇に乗るのが夢だ。
まるで…輝きを見る度に思い出せ、みたいな事を言われてるなー俺は。



あのクリスタルは、セフィロスの力で手にしたんじゃない。
クラウドが自分の力で、手にした光なんだ。
カオスを倒せば、この世界は安定する。
そうすれば俺と子リンも、元の世界に帰れる。



「前を見ろ、お前の事を呼んでる奴が居るぞ」
「!ゼルダ」
「良かったわ…バッツさんが、貴方の事を心配してたの」
「えっ?」
「子リンの状態が、急変したって」
「!子リン」



俺は…、何て馬鹿なんだ。
子リンの気持ちを知らずに俺は、バッツに任せてしまったんだ。
確かにライトの言う通り、俺達は本当の兄弟かも知れない。
待っていろよ子リン、今行くからな。



それまで、くたばるんじゃねぇぞ。
俺が必ず、お前を助けるからな。
急ぎましょうゼルダ姫、バッツ達の所に。
イェアー!しまった、俺って…カッコ悪ィな。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月24日 (火) 06時52分 [1260]   
第38話「玉葱の決意。」



―――――――兄ちゃん…助けて、兄ちゃん。―――――――――

!この声は、子リン。
一体どうなったんだ、あれから。
アルクゥを正気に戻す為に、俺達は魔女の拠点地となったガルバディアで戦った。
戦いが終わった後、アルクゥは正気に戻ったが…子リンの体に何者かの心が入って来た。




その心って一体、誰なんだ。
そうだ!キスティスに、聞いてみよう。
これ以上…ゼルダに悲しい想いは、したくないんだ。
彼女の事は心配だけど、今は…子リンが一番心配なんだ。



「子リンがこうなった原因?」
「ああ!キスティス…あんたなら、何か知ってるんだろ?」
「……確かに私達はあの時、心を乗っ取られたアルクゥと戦ったわ」
「………ライトは、かなり落ち込んでいただろうな」
「その可能性は高いわ!彼女に取ってアルクゥは、一番大切な人なの」
「………大切な人?ホープじゃないのか、普通は」
「そのつもりだったけど…色々事情があるの、彼女には」
「……全部、俺のせいなんだ。俺がもう少し…子リンを守ってやれば、こんな事にならなかったのに」
「誰も貴方のせいだなんて、思ってないわ」
「しかし!」
「落ち着きなさいリンク!子リンの事を心配してるのは貴方だけじゃないの…私達だって、考えてるんだから」
「………ごめん、ちょっと焦り過ぎたよ」
「彼に何かあったのかをもう少し知りたいなら、玉葱に聞いてみなさい」
「あいつに?」
「彼なら…子リンの事で、何か知ってるかもしれないわ」
「……ありがとな、キスティス」



確かに、彼女の言う通りだ。
子リンと一番仲が良い玉葱なら、あいつに何があったのかを聞ける。
そう思って探してるけど、何処に居るんだ?玉葱の奴は。
教室を後にすると、レジスタンスのメンバー・リノアに声を掛けられた。



キスティスが言ってた事は、事実だった。
彼女も俺と同じ風に心配してたよ、子リンの事。
その頃スコールは、目の前から消えたリノアを必死に探していた。
俺と一緒に居る事がバレたら、疑われるな。




「リノア!こんな所に居たのか?スコールがお前を探してたんだぞ」
「ヴァン……」
「お前もしかして…リンクと一緒に、葱坊主を探しに行こうとしてたのか?」
「うん!リンクさんだって知りたがっているの、子リン君がどうして…こうなってしまったのかを」
「こいつの案内は俺に任せて、リノアは早くスコールの所に戻れ」
「ええ!分かったわ」
「……レジスタンスをやってるのか?彼女は」
「ああ!スコールと知り合ったのは、このガーデンのパーティー。最初は言い争ってたけど、
彼女の自由な生き方が…スコールを変えたんだ」
「……再会はティンバー、って事になるのか」
「うん!葱坊主に用があるんだろ?あいつはきっと、1階の校庭に居るぜ」
「えっ?」
「子リンの意識が戻るまであいつはさ、アイクと行動することが多いんだよ」
「……いつも済まないな、ヴァン」
「気にすんなって!ティーダが言ってた事、思い出してみな」



仲間の言う事は聞くもんだろ、か。
確かに、その通りだよ。
こう見えてもヴァンは、俺より3つ下の空賊。
ファリスやゼシル バッツと同い年の俺とは、全然違う。




ヴァンに案内された場所は、校庭。
学園祭のステージだった、場所か…。
奥へ進んで行くと、話し中の玉葱とアイクを見付けた。
ミサイル衝撃のせいで、学園祭は出来なかったんだろうな。



「あっ!リンクさん」
「玉葱……」
「話はキスティス先生から聞いてますよ、子リンに何があったのかを…知りたいんですね」
「ああ…彼女から、お前なら知ってると聞いたんだ」
「……僕達がガルバディアでアルクゥと戦った事ってご存知ですよね?
彼は今まで、長年も心を凍らされていました」
「それも、彼女から聞いている」
「子リンが今も眠ってるって事は、助かる道は…1つしかありません」
「……それって、まさか」
「リンクさん…貴方が宇宙に行って、彼を助ける事なんです」
「ちょっ!なななななな何で俺が宇宙に」
「何でってそうでしょう?スコールだってちゃんと、宇宙に行ってリノアさんを助けたのですから」
「それは…そうだけどさ!宇宙って聞くと俺、落下しそうで怖いよ」
「……宇宙服を着てれば、落ちませんよ」
「宇宙服?」
「はい!その宇宙に向かうには、僕達はこれからルナゲートと言う場所に行かなければないんです」
「……そこから宇宙に飛び立つ、か」
「宇宙に行けるのは、僕達の中から3人選ばないと行けないんです」
「残ったメンバーは、アルクゥの護衛か?」
「ええ!1人はリノアさんのパートナー・アンジェロの見張りなんです」
「………」
「リンクさんなら絶対に子リンを助け出せれますよ!僕の予想は良く当たりますから」
「……ああ!頼りにしてるよ、玉葱」



誰も彼の言葉には、反発出来ない。
アイクも今は、玉葱の気持ちを思っている。
何か…先を越されたような気がするな、俺。
本当なら俺が、玉葱を励ますつもりだった。




こんな小さな騎士に、俺は慰められたよ。
ゼルダと子リンを守るって決めたのに、最近どうかしてるな。
駄目だ!こんな所で、諦めては駄目だ。
思い出せ!ジェクトさんが俺に言った、一言を。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月25日 (水) 06時48分 [1261]   
第39話「リンクの決意。」


玉葱の言ってた行先は、ルナゲート。
あそこへ通るとしても、飛空艇ラグナロクが無ければ行けれない。
そうだ!ガーデンの船で、白いSeeDの船を探そう。
そう決心した俺は、ブリッツの方へ向かう。


そこにはスコールと同じSeeD選抜試験を受け、無事に合格した二−ダが居た。
あんたの戦闘力、カッコ良かったよ。
本当はあいつを連れて行きたかったけど、今はリノアが傍に居るからな。
深く考えずに、先へ進もう。



「リンク・・・初めまして!私はシュウよ」
「ああ!キスティスから話は聞いてる、スコール達の先輩SeeDだな」
「ええ!・・・顔色が良くないけど、どうしたの?」
「・・・・・・キスティス、代わりに話してくれ」
「彼と私達はガルバディアで、心を凍らされたアルクゥと戦ったの」
「そっか〜」
「アルクゥは無事に正気に戻れたけど、今度は子リンに心を乗っ取られたわ」
「そうだったのか・・・大変だったな、リンク」
「エスタへ行くにしても、この船では無理だ」
「初めから弱音を吐くなよ、リンク」



ブリッツの下から声を掛けて来たのは、サイファー。
当然、風神と雷神も一緒に居た。
でも俺・・・、あいつに何もしてやれないんだ。
子リンの回復を待ってるだけじゃ俺、何も出来ないよ。




更に落ち込もうとする俺を、雷神は慰めてくれた。
最近・・・ティーダの残した言葉が、俺の心から蘇って来るよ。
あいつと俺は違うけど、陽気な奴だからな。
ほとんどは恋人と一緒に居るって、聞いた事がある。



「ライトさんを呼んで来るもんよ、それまでリンクは此処で待つもんよ」
「走!」
「子リンは・・・必ず助けろよ、リンク」
「・・・・・・・・・」
「此処まで来て、今更自信がないとか言うんじゃねぇぞ」



そうだよな・・・・・・、サイファー。
お前の言ってる事は、正しかった。
此処まで来て置いて、今更カッコ悪いなんて言える筈がない。
皆もきっと、そう望んでいるんだ。



でも、いつまでも皆と一緒に居られる訳じゃない。
子リンを怯えさせる魔道士・ケフカを倒すのが、俺達に残された最後の戦いだ。
俺に取って子リンは、弟的な存在だ。
その前に宇宙に行くと、魔女アデルとの戦いがある。




「どうやら、決心したみたいだな」
「ああ・・・まずはこの船で、白いSeeDの船を探す」
「イデア様から聞いたけど、彼女の手紙を持って行けば…俺達を歓迎してくれると思うぜ」
「・・・・・・アルクゥが正気に戻れたのは良いが、今度は子リンが心を凍らされたのか」
「・・・・・・ごめん、ライトさん」
「そんな顔をするな、お前が強くならないで・・・誰があいつを守る」
「・・・・・・ライトさん」
「私達は調和の神の召喚を受けたんだ、仲間を守ると言う事は・・・彼女の願いを守る事になるんだぞ」
「そうだぞリンク、俺達は1人じゃないんだ」
「・・・・・・ありがとう、2人供」



バッツ・・・ライトさんが傍に居てくれたら、心強い気がする。
毎回彼には、助けられてばかりだ。
俺は親友を守りたいのに、いつも守られてる気がするんだ。
彼はティナの恋人、彼女を手放したくないと言う気持ちは・・・誰だって同じだ。



次の目的地は、白いSeeDの船に行く事になった。
先代の魔女・イデア様からの手紙を渡せば、彼等は歓迎してくれる。
ゾーンやワッツもきっと、その船に乗っている筈だ。
俺が子リンの事を守れなかったと言ったら、ゾーンは怒り出すな。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月25日 (水) 09時13分 [1262]   
第40話「白いSeeDの船。」


セントラ大陸の何処かに、白いSeeDの船がある。
そこへ行ってみよう、今回のイデア様は完全に俺達の仲間だからな。
彼女を3rdPTに入れ、俺の傍にはバッツを入れる。
船に着くと、白いSeeD達が現れた。




この時に役立つんだな、イデア様の手紙は。
船内に行くと、レジスタンスの2人と再会。
ティーダと同じ『ッス』が口癖のワッツと、リノアの事を一番に考えるゾーン。
この2人は、相変わらず変わってないな。



「子リンは一緒じゃないのか?」
「魔女だったアルクゥと俺達は戦い、それ以降子リンは今もガーデンで眠っている」
「お前のせいじゃないさ!俺達だって、仲間を救う事に必死で頑張ったんだぞ」
「そうですよ!事情を話せば、ゾーンさんだって分かってくれます」
「バッツ・・・イデア様」
「その為に俺が傍に居るんじゃないか!元気出せよ、リンク」
「私は白いSeeDの子達と話して来ます、少し待ってね」



そうだった・・・此処の奴等は、彼女のSeeD。
ワッツからエスタやキャビンに居る人の事を聞いたり、カードでバトルしたり出来る。
何で彼が、アンジェロのカードを持っているんだろうな。
一番選ぶ道を、作るんだ。




俺とワッツのカード勝負が始まった、こっちにはイフリートやオーディン ケルベロスなどのカードがある。
これは・・・・・・避けられない、大事な勝負だ。
相手よりも多くポイントを取った方が勝ち、と言うルールだ。
嘘っ!一発で勝って、アンジェロのカードを手にしたぞ。



「わ〜強いッスね、リンクさんは」
「・・・・・・・・・別に、嬉しくないさ」
「またまたー!本当は、嬉しい癖に」
「ばっ!俺を茶化すなよ、バッツ」
「仲良いッスね、2人は」
「・・・・・・大事な仲間なんだよ、バッツは」



あーくそっ、今になって恥ずかしくなって来たよ。
赤面のまま俯く俺だけど、ゾーンに励まされた。
彼はレジスタンスに居た時も、励ましてくれたよな。
俺は別の王国の勇者だし、今はコスモス側として戦ってるんだ。



弟的存在の子リンを助ける為に、俺の戦いは続く。
目を覚ましたら、ずっと一緒に居たいんだ。
これ以上・・・あいつの辛そうな顔は、見たくない。
いつ暴走するか分からないけど、今は助ける事を考えよう。



「リンクさん・・・バッツさん、こちらにどうぞ」
「急ぎなさい、2人供」
「じゃあなリンク・・・バッツ、また何処かで会おうな」
「あっそうだ!例の写真集、渡すのを忘れてたぜ」
「!これって『となりのカノジョ』何であんたが持ってんだ?」
「……ティンバー・マニアックス社で見付けたんだ、あんたがこれを好きだと言う事をリノアから聞いたんだ」
「そうか・・・元気にしてるか?リノアは」
「ああ!今はすっかり、スコールと甘くなってるけどな」
「あははっ!あの2人らしいな、じゃあ例の写真集・・・ありがとな」
「・・・・・・・・・」
「そんな暗い顔すんなって!お礼にこの2枚やるからさ」
「ちょっ!このカードって、まさか」
「ああ!シヴァのカードだ、この世界ではG.Fと呼ばれているんだぜ」
「行こうぜバッツ、イデア様を待たせる訳には行かないだろ」
「!そうだったな・・・じゃあなゾーン、ワッツ」




レジスタンス組織の2人と別れ、俺達はキャビンへ向かう。
やっと歓迎してくれたんだな、俺達の事。
情報に依るとこの船は、エスタに行くと居なくなる。
今しかいないって事だよな、これって。




俺はその頃深く考え続けていたが、バッツとイデア様はリーダーの話に参加していた。
この白いSeeDの船は、彼女の船なのか。
長い話は・・・、どうも苦手だ。
子リン!もう少しの辛抱だ、俺が戻るまで・・・待ってろよ。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月26日 (木) 11時31分 [1263]   
第41話「兄としての慰め、子リンへの想い。」


白いSeeDの船で、ワッツから色んな情報を聞いた俺達は・・・ガーデンの船に戻った。
あの船には、エルオーネの姿はない。
どう言う事だろう、何故彼女は居ないんだ。
迷っても、前には進めない。



次の行先はとうとう、エスタになった。
玉葱は確か、ルナゲートに行きたいって言ってたよな。
子リンの為に、あいつは俺の力になろうとしてる。
行動力や素早さが抜群のあいつの気持ちには、誰も逆らえる事は出来ない。




「・・・(行こうぜ子リン、彼女が俺達に合わせてくれる)」
「大僕ー、子リンを背負って何処に行くの?」
「・・・・・・エスタだ!子リンを助けるには、それしかないんだ」
「・・・・・・最近、子リンに甘いんだね」
「お前よりこいつの方が、可愛いしな」
「・・・・・・(しょぼん)」
「ピチューの所に戻ってろ、俺の道を邪魔するな」



子リンに守られてばかりじゃ、俺の気が収まらない。
ゼルダは守りたいけど、一番心配なのはこいつなんだ。
どうすれば俺は、子リンを救えるんだ。
あんなに笑ってたり、俺の事を心配してくれたりしたからな。



流石に遠いよな、エスタは。
あそこへ行けば、全てが上手く行くなんて限らないんだぞ。
暫く見てない内に俺は、変わったな。
最初は子リンの為に此処まで来た、あいつは良く微笑み・・・俺に沢山笑わせてくれた。



「・・・なぁ子リン!俺がお前を抱き締めたのは、もっと一緒に居たいからなんだ。
皆に羨ましがれても気にはしないけど、バッツならきっと・・・怒り出すと思うぜ。
・・・今の一言は、あいつに言うなよ」



意識がないのに、まるで俺は1人で話しているような感じがした。
子リンには早く目を覚まして欲しいし、もっといっぱい笑って欲しい。
お前にもっと触れて居たいし、生きてるって実感したいんだ。
安心しろ!俺が必ず、お前の閉ざされた心を解放するからな。



・・・何を言ってるんだ、俺はいったい。
子リンの中には、呪われた心があるんだぞ。
こんな事出来るのは、ケフカしかいない。
あいつは・・・、未来の世界の魔道士だ。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月27日 (金) 06時06分 [1264]   
第42話「アルクゥを仲間に、宇宙への道。」


―――――――いつまでも兄貴に甘えてっからだよ、男なら自立しろ。――――――――



俺が・・・行けなかったんだ、あの時は。
マリオがお前に酷い事を言ったのに、守れなかった。
あんなにこいつの事を守るって、バッツと約束したのに。
・・・・・・くそっ!俺は、自分が情けない。



ガーデンを出てから、時間は大分経った。
次の行き先がエスタと聞いたのは分かったけど、こんなに遠いなんて知らなかった。
俺に取って子リンは、一番大切な弟だ。
俺達は同一人物か何かじゃないよ、プリン。



「あっ!来ましたね、リンクさん」
「子リンはまだ、眠ったままなんですね」
「きっと・・・何処かの国の姫様がキスをすれば、目が覚めるかも知れませんね」
「そんな事を言う為に、俺達は来たのか?」
「エスタへ行くんですよね、僕達も一緒に行きます」
「実はねリンクさん、僕達・・・アルクゥの護衛なんです」
「・・・・・・行きましょう、リンクさん」



アルクゥの望んだ願いは、魔女の力を抑える事。
こうなったら再び、彼を操るかも知れない。
ホープと玉葱が先に来てるって事は、他の奴等も一緒に行くって事だろうな。
もう決めてあるんだ、俺と一緒に行く仲間を。




アルクゥは今回の旅の目的について、ホープ達に教えていた。
こんな長そうな説明は、どうも苦手さ。
俺達が一緒に行くって事は、ゼルダも一緒に行くって事になるよな。
駄目だ!今回ばかりは、相手が多過ぎる。




「・・・子リンを、見捨てたくないからか?」
「クラウド・・・・・・」
「あんたがゼルダ姫に何を言いたいのか、俺には分かる」
「・・・・・・・・・・・・」
「俺達に取って、あんた達兄弟は大事な仲間だ」
「早く子リンが、目を覚ましてくれると良いけどね」
「今の子リンはリノアのように、昏睡状態なんだぞ。そう簡単に・・・意識が戻るとは限らないぞ」
「スコールの言う通りだ!アルクゥが行くなら、私も彼の護衛としてお前達に付いて行くつもりだ」
「ライト・・・・・・・・・」
「リンク!お前にはまだ話してなかったな、私の知ってるアルクゥはな・・・外遊びより読書が好きなんだ」
「セリスのように、ロマンティックな本を読むのか?」
「いや!学者への道や、どうやって仲間を理解するかと言う難しい本に・・・彼は興味深々さ」
「・・・・・・そうか」
「私はこの戦いが終わったら、アルクゥと一緒にイデア様の家に残る」
「何で?」
「・・・好きになった人を、目の前で失いたくないからだ」



ライト・・・あんたは、変わったな。
最初は冷静過ぎて、仲間の気持ちを受け入れなかった。
俺達の仲間になってしばらく経ったけど、アルクゥが彼女を変えたんだ。
その為にライトは、あいつの為に戦っている。




元コクーンの兵士だが、今の彼女はコスモス軍の仲間。
今回秩序の領域に残ったのは、さすらいの旅人・ロックと花売りの少女・エアリス。
って言うかさ、今のメンバーの方が結構多い気がするんだよな。
ゼルダはティナと話しているし、今はそっとしといた方が良いな。




「おーい皆、戻ったぞ」
「ピカチュウ達がエスタへ行ける道を、調べに行ってたんです」
「リンク・・・元気か!子リン、まだ眠ってんな」
「ははっ・・・!子リンの寝顔って可愛いよな」
「・・・・・・からかってんのか?」
「おっ!照れてんのか、リンク」
「茶化すなよ、バッツ達の前で」
「どうでしたかピカチュウ、マルスさん。向こうの方は」
「んー簡単にエスタに行くのは、無理だな」
「何故です?」
「あの峠の何処かに、モンスターが居るんだ。それもアンデッド系のボスだと聞いてるぜ」
「アンデッド系のモンスターには、回復系の魔法が有効だ」



成程・・・、この世界には魔法と言うコマンドがあるのか。
敵から魔法を吸い取る機能をドロー、召喚を呼び出す機能はG.F。
このG.F正式名称は、ガーディアン・フォースだ。
トゥーンの言う通り、俺と子リンは剣士組だ。




何と言われても、俺達は前に進むだけだ。
エスタ・エアステーションに行き、オダイン博士に会う。
名前しか聞いた事ないからな、どんな人なんだろう。
エルオーネに会う為にも、俺達は・・・進み続けるんだ。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月30日 (月) 06時09分 [1265]   
第43話「仲間達の笑顔。」



――――――赤き翼のセシルは、そんな弱音は吐かない筈よ。私の好きなセシルは……――――――



何だろう、ローザが言ってた事が気になって仕方ない。
ステータスを見てたけど、現在のレベルで強いのは子リン。
彼はLv.97、アルクゥを正気に戻す為…イフリートを付けさせたからな。
俺はLv.75、持ってるG.Fはケッツァクアトル。



確かシヴァは、ティナとゼルダの方が相性が良い。
よしっ!今回は、俺の親友・バッツと…その恋人・ティナを連れて行こう。
えっと…バッツには、セイレーンとディアボロスを付けさせる。
こいつが居れば、エンカウントを防げる筈だ。



「リンク・・・貴方なら大丈夫だから、勇気出しなさい」
「ゼルダ……」
「ティナの事、お願いね」
「……子リンの事、お願いします」
「どうしたんだい?玉葱」
「……怖いんだ、もし子リンが…宇宙で暴れたりしたら」
「心配するな!俺は1人じゃない、バッツとティナが一緒に居てくれるんだ」



少しでも兄貴らしいとこを見せないと、皆に馬鹿にさせる。
玉葱…お前の気持ちは、俺には良く分かるぜ。
これは…誰かを救う為の、旅なんだ。
子リンの強さを上回らない為に、闇の使者を連れて行く。



予想通り、アンデッドボスの登場だ。
俺とティナは相手からケアルラやケアルガで放ち、相手にダメージを与える。
その間にバッツは、メルトンを使って…あいつの体力をなしにする。
やっぱりメルトンは、凄いな。




「バッツ…いつの間に入手したの?メルトンを」
「ゲイラって野郎からドローしたんだ、相手の魔法を奪うような感じのシステムだし」
「……持ち数、多いよね」
「へへっ!そうだろ」
「ティナは何の召喚獣を付けたんだ?」
「私は…シヴァとブラザーズ、あまり効果ないけどHP強化の為に装備したの」
「シヴァを集中に使ったら、ブラザーズの相性が減っちまうよな」
「………………」
「リンク!俺達はお前を信じて此処まで来たんだ、悩んでばかりじゃ…先には進めないぞ?」
「……そうだな、ありがとうバッツ」




今回は、バッツに励まされた。
一番最後の台詞は、玉葱の言葉だ。
バッツのLv,は67、ティナは59だ。
滅多に入れない彼等を選んだのは、正しかった。




この旅の最中に、俺がおかしな真似をしないように見張って貰っている。
いや、おかしくなるのは子リンの方だ。
宇宙では操られ、封印された魔女・アデルを蘇らせてしまうからな。
何とかして、その復活を阻止しないと行けないな。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月31日 (火) 06時37分 [1266]   
第44話「バッツの想い。」



その頃、俺達は無事にアンデッドモンスターを倒した。
こいつからはケアルガやレイズと言う、回復があるなんて知らなかった。
セリスの使う、魔封剣とは違うんだな。
偶数の世界に依ると、皆のジョブは決められている。



バッツの場合、原作では風 水 火 土のクリスタルを借りて…ジョブチェンジすることが出来る。
WoLの場合は、その逆だ。
何かの尻尾があれば、ジョブチェンジ出来る。
4つのクリスタルって事は、玉葱の世界も一緒って事か。



「どうしたリンク、そんな深く考えた顔をして」
「……親友である俺が言うのもなんだけど、あんたはティナの事…どう思ってるんだ?」
「当然!俺は彼女を愛してるさ、ティナの中には…眠っている魔導の力があるからな」
「魔導の力?」
「ああ!彼女は元の世界に居た時、力を抑えられてたんだよ…ケフカに」
「………ますます許せないな、ケフカは」
「リンク………」
「今回のケフカの狙いは、子リンと魔女アデルを1つにする事だ。そんなの…俺が絶対にさせない」
「リンクさん…そこまで貴方は、子リン君の事を」
「苦しそうなあいつの顔なんてもう、見たくないんだ。子リンにはもっと…いっぱい笑って欲しい」




カッコ悪いよな、今のは。
今更涙が流れて来たし、バッツ達を困らせてしまった。
俺は何て、情けない勇者なんだ。
子リンが復活したとしても、上手く行くとは限らないんだぞ。




俺はあの時、皆にあいつの事守るって言ったんだ。
今頃気付いたって、遅いよな。
俺が涙を流そうとした瞬間、小さな手が俺を支えてくれる。
この温かい小さな手は、ティナなのか。



「落ち込まないで!貴方の笑顔が曇ったら、私……」
「……これが、落ち込まずには居られないんだ」
「リンクさん………」
「俺の願いは…ただ1つ!子リンが完全に、目を覚ましてくれる事だ」
「子リンを助け出すにしても、あいつの中にある呪われた心をどうにかしないと行けないな」
「その為にあの人が居るだろ?俺達を過去へ導いてくれた人が」
「……エルオーネさん?」
「ああ!その人の力で、子リンの心をこっちの世界に戻せる事が出来るかも知れない」
「何か暫く見ない内にお前、成長したな」
「俺は何もしてないさ、でも子リンが…そんな俺を変えてくれたんだ。今度は俺が、あいつを助ける番さ」




つい調子に乗って言っちまったけど、バッツ達はそんな俺の気持ちに答えてくれた。
信頼する仲間が傍に居るなら、俺は頑張れる。
ゼルダからは、俺と子リンがずっと一緒に居られる事を望んでいるんだ。
獣化になった時俺…、あいつの傍に居たいと思ったからな。




何も言わないまま、あいつが居なくなるなんて耐えられない。
この世界の事は守りたい、それ以上に子リンは助けたい。
ケフカを倒すまで、俺達の戦いは続くんだ。
お前にこの世界を、好き勝手な真似はさせないぞ。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月31日 (火) 12時58分 [1267]   
第45話「宇宙へ出発とライト二ングの決意。」



謎の山を行き、アンデッドモンスターを倒した。
此処から先に見えるのは、科学の国・エスタ。
何だろう、この先に嫌な予感があるんだよな。
スコールの話に依ると、エスタに着いた途端…過去へ行ってしまう。




俺はラグナで、バッツはキロス ティナはウォードになるのか。
俺だけ固定って、可笑しくないか。
妖精さんのように戦うってあの人は言ってたけど、そうじゃないんだ。
俺達が導かれるのは、過去の世界。



「宇宙に行くにしても、子リンは固定だ」
「そして、最後の1人を選べばいいんッスよ」
「……その事だが、誰がリンクと一緒に行けば良いのか話し合おう」
「俺は決まってるぜライト、今回は…バッツに任せる」
「?どうしてバッツさんなんですか、ジタンさん」
「こいつとリンクは仲良いからさ、宇宙に行っても…良い事あるって思うんだよ」
「……(そこが不安なんだ、バッツが俺と一緒に来ても…子リンに何かあったら)」
「だからさ!その餓鬼をお前さんがしっかり見ろって、ジタンはそう言ってるんだ」
「ジェクトさん………」
「あんたはあいつの兄貴なんだ、苦しむ弟の姿をこれ以上…見られたくないだろ?」
「ヴァン…………」
「俺達も後から宇宙に行く、それまではあんたがあいつをしっかり守れば良いんだ」



カッコ悪いな、最近の俺は。
いつも皆に心配されて、仲間に勇気付けられるなんて男じゃないよ。
そう気にしてたが、イデア様が俺の前に現れた。
これは貴方の役目なのです、と彼女は言う。




俺の役目って言われても、どうすれば良いんだろう。
あいつが目を覚まし、エスタ兵に連れてかれる。
そんなの……、俺には耐えれないんだ。
今分かったぞ、俺に必要なのはあいつの傍に居てやることだ。




「例の子供はこの中で眠っている、君はもう1人一緒に行く仲間を選びなさい」
「俺が行きます、リンクと一緒に」
「君の名前は?」
「俺はバッツ、バッツ・クラウザーといいます」
「父上から話は聞いてる、良いでしょう…乗りなさい」
「大丈夫だリンク、お前ならきっと…上手く行く筈さ」
「バッツ……そうだな、期待してるよ」




今は、仲間を信じるしかないんだ。
此処へ来る途中、子リンのパートナー・アンジェロが心配そうに此処へ来た。
心配するな、あいつの事は俺達に任せろ。
俺の気持ちを伝えると、アンジェロは嬉しそうに俺の頬を舐める。




あはは、止めろってアンジェロ。
この犬は本当に、嬉しそうだ。
あいつの兄貴が俺だから、だろうな。
じゃあ皆、俺…宇宙に飛び立つよ。




「行っちまったッスね、リンク達」
「ああ!彼等ならきっと、上手く行くさ」
「ワン、ワワン」
「ちょっ!待てよ、アンジェロ」
「……それよりイデア様、残された我々はどうしましょう?」
「アルクゥの力を抑えなければなりません、彼は今まで…私のように苦しそうなので」
「また魔女の心が、彼の中に入ると?」
「ええ!今回倒す相手がケフカと決まった以上、これからの戦いは避けられません」
「……私が彼を守りましょう、イデア様」
「閃光の異名を取る女戦士・ライト二ングさん、彼の事は貴方が責任を持って守りなさい」
「はい!必ず、やり遂げて見せます」




ライトの覚悟は、絶対だからな。
その頃俺とバッツは、宇宙に向かっていた。
ルナサイドベースの中に、エルオーネが居る。
彼女と再会し、子リンの事を話そう。



俺は嫌だからな、子リン。
弟を心配しない兄貴なんて、何処にも居ない。
いっぱい一緒に居たいし、沢山笑って欲しい。
どんな時でも俺は、お前の傍を離れないからな。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年06月01日 (水) 06時30分 [1268]   
第46話「ティナとシーク。」



俺達が宇宙に飛び立った後、ルーネス達にも何かがあった。
ルナティック・バンドラが、こっちに向かってると言う事。
ゼルダ…皆、俺達が戻るまで頑張ってくれ。
今は俺、子リンの傍に居たいんだ。



そのルナティック・バンドラを動かしていたのは、ガルバディア軍だった。
サイファーは原作の場合、魔女の騎士として行動する。
今のあいつは、俺達の仲間だ。
ガルバディア軍に指示を出しているのは、カズスの鍛冶屋・タカの娘…レフィア。




「そう言えばさ、レフィアが居ないぞ」
「僕の為に、洗脳されてると思うんだ」
「レフィアちゃんを助けたいけど、何とかしてお前の力を抑えないとな」
「そうだな、ジタン」
「ジタンさん、ライトさん。貴方達はどうして…僕の為に?」
「お前がイデア様から力を受け継いだからな、護衛するのは当然だぜ」
「ああ!苦しい時は支え合い、笑う時は微笑み合うんだ」
「………」
「どうした、ティナ」




ずっと前から、ティナの様子がおかしかった。
俺とバッツが宇宙に行っちまったから、寂しいかも知れない。
大丈夫!必ず俺達で子リンを助け、戻って来る。
弟とゼルダは、俺が守ると決めたからな。




その頃ティナは、ジタン達より離れた場所に来ていた。
人が沢山居る所は、流石に嫌だよな。
仲間を勇気付けようと、ジタンはライト達と話し合う。
だが、中々良い言葉が見付からなかった。





「……行ってしまったね、バッツ達」
「昏睡状態になった子リンを助ける為、彼等は宇宙に行ったんだ」
「……今度は子リンが、魔女の力を受け継いだのね」
「ああ!彼の事は心配するな、リンク達が傍に居る」
「シークさん………」
「私のこの姿は、ゼルダのもう1つの姿なんだ」
「えっ?」
「私とゼルダには、変身する力があり…最後の切り札がある」
「それは、何?」
「光の弓矢だ、彼女の時も…今の時も全く変わらない」
「……………」
「バッツ殿は、宇宙に旅立つ前…私に『ティナの事、頼む』と言ってくれたんだ」
「バッツはきっと、私の事を心配して」
「ああ!だから今は、君の傍に私が居る」




シークに変身しても、彼女の想いは変わらない。
仲良くなった友人を、手放したくないかも知れないな。
まだ着かないのかな、宇宙には。
あそこには、エルオーネが居る。




彼女に頼もう、俺を…子リンの過去に。
でも彼女は、知ってる人の中にしか入れないと言い出す。
エルオーネの知ってる人って、ラグナの事か。
あいつはムードメーカっぽいけど、時々空気が読めない気がする。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年06月02日 (木) 11時37分 [1269]   
第47話「仲間への想い。」


此処からは、リノア視点です。
彼女なりに、頑張ろうと思います。


――――――仲間への想い。――――――



おハロー、私はリノアだよ。
さっきまではリンクが語ってくれたけど、此処からは私が担当するね。
今回の探求の心を持つ旅人と魔導の少女シリーズを更新して、半日が経過しました。


色々ほったらかしてるって言うか、原作のFF7攻略で忙しいんだよね。
今は砂漠の監獄・コレルプリズンまで、進めているよ。
この後のダイン戦で私、倒せるか不安なんだ。
ねぇクラウド、こう言う時…どうしたら良いかな。


「そうだな…バレットを後列にして、遠慮攻撃のマテリアを付ければ何とかなるぞ」
「………な、何。その怖い目は」
「今、原作時で俺の傍に居る奴は誰だ?リノア」
「ティファだよ、名前は私になってまーす」
「そうだったな、最初からお互い回復しまくってるもんな」
「そうそう!だから、2人の好感度は上昇してま〜す」




これ以上言ったら、この小説を読んで下さっている方に失礼だよ。
どんどん原作の話をしたら、ネタばれになるな。
スコール…見てる?私はいつだって、スコールの傍に居るよ。
今はね、先約が入ってるから…後から行くね。




もうっ!クラウドのせいで、時間がどんどん過ぎちゃったよ。
次回の原作話は、番外編で語ります。
それでは遅くなりましたけど、本編の始まりです。
リンクに対する子リンの想いは、伝わるかな〜。




「(子リン…待ってろよ、俺が必ずお前を助けてやる)」
「(おっ、気合い入ってんな…リンクの奴)」
「着きましたよ、此処がルナサイドベースです」
「嘘みたいだ、俺達は本当に宇宙に来たんだな」
「スコールの時も此処を通ったからな、大丈夫さ」




目が覚めると、リンク達は宇宙に到着していた。
此処に居るんだよね、エルオーネって人が。
私も原作の時、昏睡状態だったからね。
スコールが来てくれなかったら、泣いてたよ…私。




エスタに連れてかれた時も、私の温もりは変わらなかった。
今も残っているの、スコールに抱き締めて貰った温もりが。
私達の戦いはアルティミシアを倒さない限り、終わらなかった。
未来の魔女・アルティミシア、今の彼女は私達の仲間なの。




でも、ケフカは…世界を破壊しようとしている。
玉君なら、こう言いそうだね。
――――――諦めるもんか!僕はもっと強くならなきゃ。―――――――
玉君とロックは今も、ティナの事諦めないだろうな。



「レナさんやエアリスさんが傍に居ても、変わりませんよ」
「いつから聞いてたの?アルス王」
「ずっと聞いていました、そしてリノアさん…貴方の考えてる事も」
「アルス王は良いの?私達の為に、故郷を離れちゃって」
「良いんです!故郷の皆は今、私の帰りを願っていますから」
「……なによりも皆に好かれてるんだね、アルス王は」
「貴方程ではありませんよ、サロニアの皆は今…再建の真っ最中で忙しいんです」



強いな〜、アルス王は。
ルーネスから聞いたけど、昔の彼は弱虫な王子様だった。
味方同士なのに、どうして兵士達が戦わなきゃ行けないのかな。
その時の黒幕は、先代の王・ゴーンおじい様を操ったギガメス。



王に逆らった者は皆、死刑される見たい。
怖いよね、あの話は。
私に取って一番悲しかったのは、エリア様の死。
ルーネス達の故郷を元に戻す為に、一時だけ仲間として戦った水の神様。




光の戦士であるルーネス達を庇い、深手を負う。
それでもう、意識が無かったんだね。
嫌だな…そんな事聞いてると、私のお母さんが亡くなった時の事を思い出しちゃうじゃない。
何とか過去を振り返らないようにしないと、この先の旅はキツいからね。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年06月07日 (火) 11時38分 [1270]   
第48話「子リンの暴走と飛空艇ラグナロク。」


そうだった、今子リン君が演じてるのは私だ。
私も原作の場合、スコールに振り向いて貰おうと頑張ってたんだ。
不安だったけど、私だって頑張って活躍したんだよ。
私が今持ってるG.Fは、シヴァ。



氷の召喚女王の使い手と言う、伝説がある。
と言っても、あだ名だけどね。
今回はリンクとバッツが宇宙に行ってるから、心配ないと思う。
でも、ルナサイドベースで緊急事態が発生したんだ。



「この警告音は……まさか!」
「ッ……子リンッ!」




その頃彼等は、エルオーネさんと再会した後だったの。
子リンが目を覚ましたのは良いけど、何処か様子が可笑しかった。
それは、魔女アデルの心。
オダイン博士とは、この後会う設定なんだ。




なんたってその時は、皆と一緒に行くから。
脱出ボッドに乗ったのは良いけど、リンクさんったら弟を助けに行っちゃったんだよ。
バッツさんは高い所苦手だし、仕方ないけどね。
その内怒られるのは、リンクさんの方だよ。




「(子リン…何処だ!正面から回って、捕まえないと)」




イベントは、1:30秒間のシナリオ。
×ボタンを押しながら進むと、子リンの攻略が早くなるって書いてあったよ。
正面や彼の背後に動かすのって、大変だよね。
左上の時間は0になり、リンクさんは子リン君を抱き締める。




兄の心が聞こえ、精一杯感謝したの。
問題なのは、その後なんだよね。
モンスターが出て来て、色違いのボスを8体倒さないと行けないの。
私が心配してるって言ったら、怒られるよね。





「ありがとう兄ちゃん…僕を助けてくれて、めちゃくちゃ感謝してるよ」
「気にするな!そうしたかっただけだ」
「…………」
「ん?どうした?」
「さっきは宇宙服、邪魔だったからね」
「そうだな……」
「はぐはぐ」
「(はぐはぐ?)」
「ぎゅーって!触れて居たいよ、生きてるって実感したいよ」
「それは俺も同じさ!でも、今の状況…分かるだろ?」
「………」
「早く皆の所に帰りたいだろ?」
「…過去形には、されたくない?」
「そう言う事だ!行くぞ」



子リンが仲間に復帰したのは良いけど、Lv.97って高いよ。
コキリ族にこんなLv.って、ないよね。
まるで、バレットさんの身長を見てるような気がする。
本当の兄弟じゃなく、彼等は正式な兄弟になった。





――――――子供を守るのが大人の役目、子供は大人に守られるのが役目なんだよ。――――――



あの時、リンクは自分の故郷に居た時…子リンにそう言った。
仲間思いの優しい勇者様だけど、子リンには甘いの。
頼れるお兄ちゃんで、良いな〜。
私も何だか、羨ましくなっちゃうよ。




スコールの考えてる事、あまり良く分からない。
でもね、一緒に流れ星を見る約束をしてるんだ。
その為には何としても、この戦いを終わらせたいと思う。
森のフクロウの皆、私の事…応援しててね。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年06月07日 (火) 16時09分 [1271]   
第49話「子リンとリンク、2人の時間 前編。」


えっと本編の前に、役を紹介するね。
今回は、リンクさんが私の恋人・スコールの役を演じて貰ってます。
バッツはゼルの役で、子リン君が私の役です。
ティナはキスティスの役だけど、彼女の幼馴染・セリスがセルフィの役なんだ。




私達の世界だと、私のアンジェロが子リン君のパートナーなんだ。
装備する武器は、私が使ってた物を彼に貸して上げてまーす。
コキリ族の子供だから、これ位朝飯前だと思うな〜。
以上!私からの簡単な説明は終わり、それでは本編をお楽しみください。



――――――――子リンとリンク、2人の時間。――――――


ラグナロクに着いたのは良いけど、周りには色別のモンスターが8体居たの。
順番ずつに同じ色の敵を倒さないと、厄介なんだ。
子リン君が持ってる召喚獣は、シヴァ。
私の役だから、当たり前だよね。



お兄ちゃんのリンクさんよりも強過ぎだよー、子リン君。
コスモス様ったら、どうしてこの兄弟達を呼んだのかな。
でもね、彼等の他にも仲間が居るんだよ。
確かFEから来てる、マルス王子と剣士組の2人。
う〜ん!スマブラは、あんまりやらないからなー。




「何これ!モンスターが沢山居るよ」
「落ち着け子リン!もしも勝てない場合は、召喚獣を使うんだ」
「僕はシヴァしかないけど、大丈夫よね?」
「ああ!シヴァなら、2パターンで倒せるぞ」



仲のいい兄弟だね、子リン君達は。
戦闘シーンになっても、子リン君に優しく説明していたんだよ…リンクさんは。
今は正式な兄弟だから、ずっと一緒に居ると思うんだ。
リンクさんのアドバイスを参考に、次々とモンスターを倒して行く。


私とスコールの時でも、厄介だったよ。
すべてのモンスター撃破まで、かなり時間が掛かったよ。
そうそう!2人の会話イベントは重要だから、残して置いてね。
その場で消してしまうと、また最初からやり直しになっちゃうぞ〜。




「貴重なシーンって何?兄ちゃん」
「要するにリノアの言いたい事は、2人の甘い時間って事になるな」
「へぇー!」
「俺達の会話の最中に主題歌の曲が流れ、その後にリノアのテーマが流れて来るんだ」
「Eyes on Meの事?それって」
「ああ!コンサートの時は、別の曲だったからな」
「僕…その場面、見てないよ」
「まぁその話は、皆と合流してからだな」
「でも僕、その時は居ないよ」
「(そうだった!バッツ達と再会時の時、子リンはエスタ兵に連れ攫われてたな)」




もうっ!リンクさんまでスコールの真似ですか。
お互い似た物同士だから、やだよー。
リンクさんもそうですけど、スコールもたまには声出してよ。
ちゃんと声に出して話さないと、怒っちゃうから。




えっと、この49話が終わると50話になります。
次の話では、バッツ達と再会します。
多分…私も一緒に、出てくる気がしますね。
早く2人のシーンに、ならないかなー。




「わぁーーーーー!」
「(この船を俺が操縦するのか…厄介だな)」
「兄ちゃん、機械…何か言ってるよ」
「(えっと、ボリュームは?)」
『こちらエアステーション、こちらエスタ・エアステーション』
「……電波通信?」
「この船、ラグナロクって言うんだね」
「ああ!俺達は無事に帰れるのか?」
『了解了解!後の事は任せてくれよ』




電波通信の相手は、バッツだった。
良かった、あの人も無事だったんだね。
でも、肝心の私は何処に行ったのかな。
多分……皆と一緒に居ると、思うけど。




私達の仲間であるバッツからの指示に従い、リンクさんはパネルを丁寧に操作する。
エラーが出ずに入力するなんて、凄いな。
彼とバッツは、一番親しい関係だもん。
私とスコール以上の、強い絆があると思うな〜。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年06月09日 (木) 15時01分 [1272]   
第50話「仲間と再会、子リン奪還作戦開始 前編。」



イベント後、子リンは先代の魔女の後を受け継いだ。
エスタ兵に連れてかれる彼を呼び止めるリンクさんだけど、子リンは皆に嫌われるのが怖いと言った。
私も同じなんだよ子リン、私だって皆に嫌われるのが怖かったから。
子リンはリンクさんから預かってた物を返そうとしたけど、彼は上げると言う。




お互いに微笑み合い、子リンはリンクさんの前から姿を消してしまった。
この時に追いかけなきゃ、行けなかったんだよ。
残ったリンクさんは、飛空艇ラグナロクの中に入った。
控室に行き…座り込んでたら、後ろからバッツの声が聞こえて来た。




「無事だったか、リンク」
「どうやって此処まで?」
「いやぁーそれがさ、あの後大変だったんだよ。脱出ボートが急に不時着してさ…
気が付いたら、俺とピエットさんの2人だけだったんだ」
「(ピエット?ああ、一緒に脱出した男か。?お姉ちゃんは、エルオーネは?)」
「そう…お姉ちゃんは居なかった、何処かで無事だと良いけどさ」
「……そうか」
「俺は暫くした後…救助隊に此処まで送って貰い、お前と子リンが無事だと言う事を聞いたんだ」
「……大変だったな、色々」
「で…そんな用心深いお前を変えた弟は何処に行ったんだ?」
「(子リンは……)」



彼は言葉を続けさせようとしたけど、バッツの後に来たのは私達だった。
私はその時、キスティスの後ろに居たの。
リンクさんからある程度話して貰った後、ティナとマルスは操縦席の方に行く。
子リンを止めなかった事、正直に話したんだね。



宇宙にまで行って子リンを助けたのは何の為だったんだと、クラウドは激しく怒りながら言った。
私にも分かるなー、クラウドの気持ち。
クラウドは言いたい事を言った後、最後に馬鹿と付け足した。
バッツも同感し、リンクさんを睨んだの。




「……決まったようだな」
「ああ!俺達にどうしたら良いのかは分からないが、今分かってるのは子リンの事だけだ」
「じゃあ…助けに行くんだな、あいつの所に」
「……そう言う事だ」




そう決心したリンクさんは、控室を後にしようとした。
その時、エンジンの音が鳴ったの。
画面を見ると、船が動いている風景が見えた。
こんなの簡単に操作したのは、ティナかな。




操縦席に行くと、ティナは適当に押したら動き出したと言う。
そんな彼女を見て、マルスは凄いと納得したの。
原作だと、マルスはアーヴァインで…ティナがセルフィなんだ。
役が逆になってて、ごめんね。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年06月13日 (月) 06時42分 [1273]   
第51話「子リン奪還作戦開始 後編。」


おハロー、皆。
寝不足な君でも、歓迎するよ。
話はあっと言う間に、50話を過ぎました。
今回の『旅人と魔導の少女』シリーズは、55話に完結する予定です。




残り4話ですが、頑張って更新します。
時々小説を更新するけど、FF7の攻略とか大乱闘の攻略で忙しいんだよねー。
えっとこれは、あくまで私の意見だから。
では気を取り直して、本編に移ります。




――――――子リン奪還作戦開始 後編。――――――



うーん、次の目的地が決まったよー。
しかも次の目的地が、私が連れてかれた魔女公民館。
その後はイデアの家に行くと、思うよ。
子リンは私の役だから、人が沢山居る町は好きじゃない。




もうっ!どうして私達は、似た物同士なのかな。
これこそが、奇跡って奴なんだと思う。
えー現在大乱闘では、『みんなで』と言うコーナーにハマっています。
レッドチームと、グリーンチームに分けて戦ってるんだ。




「リノア…それ以上言うとネタばれになるから、その辺にしといてくれ」
「はーい(久し振りに聞いたな、スコールの声)」




私は、スコールの事愛してるよ。
原作の時でも、いっぱい愛でて、貰ってたからね。
あーもうっ!私ってどうして此処へ来ると、余分な話をしちゃうのかな。
とりあえず今は、本編に集中しよう。




行先は確定し、子リン奪還作戦は始まった。
弟を心配しない兄貴なんて、居ないもん。
リンクさんはどんな時だって、子リン君の傍に居たい。
私は…レジスタンスの皆が、心配だなー。



「仲間の見送りか…特別に通してやろう」
「本当に行くのか?リンク」
「ああ!バッツ達は此処に残って、エスタ兵を食い止めてくれ」
「了解!こっちの事は、任せろ」




リンクさんはそう決心し、奥へ進む。
警報音が鳴ってるにも気付かず、リンクさんは子リン君を救う方法を考えていた。
私の時は、スコールが助けてくれたよ。
行く前に彼は、スコールからガンフレードを借りて貰った。




自分の使用している剣とは違って、少し重いと思う。
硝子玉のような塊を切ると、中から子リン君が飛び出して来た。
リンクさんは彼に微笑み、飛び込んで来る子リン君を優しく受け止める。
うー!このシーンは、懐かしいよ。




「魔女でも良いの?兄ちゃん」
「魔女でも…構わないさ」
「リンク!子リンッ!!」
「行くぞ!」



もうちょっと触れて居たいと思うリンクさんだけど、仕方ないよね。
バッツ達の声を頼りに、彼等は仲間の元へ戻って行った。
そこには、変わった格好をした人が来たの。
この衣裳って、どっかで見た覚えがあるなー。




その人は何も言わず、彼等を通してくれた。
ラグナロクに戻ったバッツ達だけど、子リン君はその場で座り込む。
彼を心配するセリスの質問に、子リン君はリンクさんに助けられた事を恥ずかしがっていた。
ケフカを倒すまで、私達の戦いは終わらないよ。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年06月14日 (火) 06時38分 [1274]   
第52話「子リンとリンク、2人の時間 後編。」



次の行先は、イデアの家に決まった。
そこに、アルクゥとライトさんが居る。
本当に良かったね、アルクゥは任務に失敗出来たし…力を抑える事が出来た。
それはそれで、良いんだけど。




最初に私達は、イデアの家に訪れた。
この時のメンバーは、リンクさんとバッツ 子リン君の3人。
私達の世界設定だから、仕方ないよね。
クラウドの世界だと、セフィロスがラスボスなんだね。




「貴方が子リン君ですね、ごめんなさい…貴方の中に余計な荷物を入れてしまい」
「多分…仕方のなかった事だと思います、こうなってしまった事…決して後悔しません」
「……子リン君」
「その変わりっと言う訳ではないですが、魔女の先輩…宜しくお願いします」
「ありがとう、子リン君」
「魔女の力も慣れてしまえば怖くなくなる筈だ、それまではお前達がしっかりと…子リンを守ってやるんだぞ」
「「はいっ!」」



ライトさんったら、シドさんのような言い方をしちゃって。
でも本人は、アルクゥの傍に居たいんだよね。
今の学園長は、シド・クレイマーさん。
イデアは先代の魔女で、シドさんの奥さん。




優しくて、とても良い人だと私は思ったの。
私の時は…誰かに甘えないと、行けなかったから。
スコールと初めて会った時、お互い絡んでたんだよね。
あの時の事、謝りたいよ。




「次のイベント時は、子リンをPTから外そうか」
「ああ!今回はクラウド、あんたが呼びに行ってくれないか?」
「……勿論だ、リンク」
「俺は今の所、必須メンバーって事になるな」
「そうだ!もう一度イデアの家に行くぞ、バッツ」
「……(おいおい、俺に話を押し付けるなよクラウド)」


ふふっ!相当呆れてるね、バッツは。
クラウドの言う通り、彼等は再びイデアの家に向かった。
彼等が訪れたのは、アンジェロが居る花の所。
そこで男3人の会話イベントが、始まる。


バッツの予想だと、リンクさんと子リン君はくっつかない筈だったんだって。
なーんかバッツって、セルフィと同じ事を言ってる見たい。
そしてクラウドは、子リン君を呼びにバッツと一緒に彼の元から離れた。
リンクさんは1人になり、アンジェロと話をする。


「……(なぁ、子リンが来たら何を話せば良いかな。気にしてるみたいだから…魔女の話は止めるか)」
「クーン!」
「ありがとう、もう行っていいよ」
「……アンジェロは本当に、お前に懐いてるようだな」
「リノアさんから沢山教えて貰ったの、アンジェロの事や…この世界の事について」
「確かに俺達コキリ族に取っては、初めて来た場所だ」
「……うん、そうだね」
「今も不安なのか?自分の力の事」
「宇宙では操られて…ケフカの封印を解いてしまったし、今度は何をさせるのかな」
「……子リン」
「僕がアデルの心に操られた時…SeeDは僕を倒しに来るでしょ?SeeDのリーダーは兄ちゃん…
そして…そして兄ちゃんの剣が、僕の胸を」
「止めろ!俺は子リンにそんな事はしない、俺が倒す魔女はお前じゃない…ケフカだ」
「ケフカは未来の世界に居て僕の体に入って来るんだよ、どうやって?どうやって僕を助けてくれるの」
「考えるさ!方法はきっと、見付かる」
「兄ちゃんが助ける方法を見付けるまで、僕はやっぱりあのエスタの施設に居ようかな。
そうすれば兄ちゃんも、安心だよね」
「それは駄目だ!俺がまたお前を取り返しに行く、お前は…子リンは、俺の傍から離れるな」
「あっ!それそれ」
「どうした?」
「その言葉が僕達兄弟の始まりだったんだよ、兄ちゃん」
「俺が言ったのか?」
「忘れちゃったんだ!」
「いや…これはきっとG.Fのせいだ、それで忘れた気がする」
「あ、誤魔化してる〜」
「…元気出たみたいだな、子リン」



ほとんどは私達と同じ台詞だけど、子リン君は頑張って私の役になり切ってた。
それだけでも嬉しいよ、私。
ずっと不安だったんだ、子リン君が私の役に慣れてくれるかどうか。
そんな心配事も、吹っ飛んで行っちゃったね。




兄弟同士の会話は続き、そこへバッツが伝言を持って来てくれた。
ラグナさんの大統領役は、変わらない。
キロスはロックで、ウォードはエアリス。
あれ?何で2人供、いつの間にこっちに来てたの。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年06月14日 (火) 14時54分 [1275]   
第53話「愛と勇気大作戦 開始。」


バッツからの情報を聞き、私達はすぐエスタ・エアステーションに向けて出発した。
まさかロックが、私達を呼ぶなんて予想外だったよ。
きっと彼等に取って、良い作戦があるかも知れないね。
現在のメンバーはリンクさん 子リン君 バッツの、計3名。



どうしてレベルの高い子リン君を、連れて行くのかな。
リンクさんはきっと、子リン君が一緒に居ないと守れないって事なんだと思う。
暗闇の雲姐さん達をラグナロクに置いて来たのは、まずかったかもね。
ごめんね、すぐに戻りますから。




「この町はモンスターとのエンカウントが多い、そこで必要なのは……」
「『エンカウントなしのアビリティ』だな?リンク」
「おっ!流石はバッツ、情報が早いな」
「俺達は一番の親友だし、当たり前さ」
「何言ってんのバッツさん、兄ちゃんと一番親しいのは僕なんだから」
「あ…済まねぇ、子リン」
「はははっ!確かに子リンの言う通りだな、俺達の方があんたより先に会ってるからな」
「……どうせ俺とは、仲良くないんだ(しょぼん)」
「そ…そんな事ないですよバッツさん、ねっ?兄ちゃん」
「ああ!そうだぞバッツ、元気出せって」




何だか、いつもの穏やかな3人に戻ったみたいだね。
戦闘隊形になると、子リン君が最初に来るんだ。
真ん中にリンクさん、端っこにバッツが来るの。
私は既に経験済みだから、色んな事教えられるよ。




「エスタの大統領って誰なの?バッツさん」
「確かラグナだって、カインが言ってたぞ」
「元竜騎士団隊長のカインか?」
「ああ!セシルとはライバルであったり、親友でもあるんだ」
「…………」
「どうしたの?兄ちゃん」
「セシルとカインは確か、バロンに居た2人だ。バロン王の命令を受け…ミストの村に行ったが
箱の中からボムの腕輪が出て来て…村を焼き払い、仲間であるリディアの母親を殺したらしい」
「それはセシルさん達じゃない!バロン王のせいだよ」
「……子リン」
「僕はもう…関係のない人達を無くすのは、嫌なんだ」
「泣くな子リン…大丈夫だ、俺が必ずお前を守ってやるから」
「……(やれやれ、お熱い兄弟だな)」



もうっ!エスタに来てまで、甘くなるなんて信じられないよ。
私だって、スコールと同じ事したいよ。
って言うのは、単なる私の我が儘だけ。
長い道のりを抜け、ようやくラグナさん達と出会う。




エアリスは何も話さないまま、ラグナさんに私達が来た事を知らせる。
彼こそがエスタの大統領、ラグナ・レウァールさん。
年はヴィンセントさんやエドガー達と同じ、27歳。
今の場合、ロックやエアリスと仲良しなんだよ。




「お前さん達か!ハイラルから来たコキリ族兄弟って言うのは」
「はいっ!俺はリンクと言います」
「僕は子リンです、宜しくお願いします」
「おう!そーいや久し振りだなバッツ、元気にしてたか?」
「……あんたも相変わらずだな、ラグナ」
「お前さんも少しは口を慎みたまえ、リンク達のようにさ」
「………苦手なんだよ、そう言うのは」
「ヒソヒソ(どう言う事かな?兄ちゃん)」
「ヒソヒソ(俺にも分からんが…後でスコールに聞いて見るか?子リン)」
「ヒソヒソ(そうだね!)」




ラグナさんは相変わらず、仲間を勇気付けるムードメーカーだった。
彼の話を暫く聞いてると、後ろからオダイン博士が来たの。
この時代には2人の魔女、子リン君とアデルが居る。
今回私達が戦う相手はサイファーじゃない、カズスの娘・レフィアだ。




どうして彼女がカオス側に行ったのかは知らないけど、絶対に取り戻して見せるよ。
無理矢理にでも、連れ戻すんだから。
アデルを無事に倒した後、エルさんの力で子リン君は元の自分に戻る。
そしてそこからが、時間圧縮の世界になるんだよ。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年06月14日 (火) 20時18分 [1276]   
第54話「子リンとコスモス、お互いの優しさ。」


おかしいなー、子リン君が居ないぞ〜。
少し男勝りな私だけど、気にしないでね。
リンクさんは相変わらず、落ち着きのない様子。
そんなに子リン君が、傍に居て欲しいの。



ごめん、慰めになってなかったね。
でもねリンクさん!今は、落ち着いて。
子リン君だって、そう願っているんだよ。
約束したんでしょ?一緒に旅に出るって。




「そうだな…俺はあいつに、『必ず助けてやる!』と約束した」
「そうだよ!自分が約束したんだから、忘れちゃ駄目」
「ありがとう…リノア、あんたのお陰で助かったよ」
「んーん!仲間を助けるのは、普通の事だからね」
「リノア…此処に居たのか?心配したぞ」
「スコール!」
「リンクと何を話してたんだ?」
「ふふっ!内緒」




子リン君の事だなんて、言えないもん。
スコールとは、普通に話がしたいから。
少しの時間だったけど、リンクさんと話が出来て良かったわ。
もうすぐ子リン君が戻って来ると思うから、帰って来たらいっぱいハグハグして上げてね。



リンクさんは立派な戦士で、子リン君のお兄ちゃんなんだよ。
皆には私達から、伝えて置くね。
スコールに持ち上げられたのは、初めてなんだ。
これでも私は、嬉しいよ。




「……(ハグハグか…確かセリスも前に、カインにそんな事言ってたな)」
「まだ戻って来ないのか?子リンは」
「……ああ」
「今話してたのはリノアだろ?何を話してたんだ」
「………あんたには、言えないよ」
「何故だ!?」
「あんたに話したら、子リンの前で顔向け出来ない」
「俺はカオス側じゃない、コスモス側だ」
「それは分かってるけど、仲間として…内緒にして置きたいんだ」
「………リンク」
「……俺は本当に、あいつの兄貴で良かったのかな?」
「ああ…それは間違いじゃない!子リンもきっと、そう思っている筈さ」



私が去った後、フリオニールがリンクさんの所に来た。
私の為に、フリオニールには内緒にしてるんだね。
無理に我慢する必要は、ないと思うよ。
宇宙での旅は、暫く休憩します。




ラグナさん達に会いに行ったりで、あんまり休息を取ってないからね。
皆は決められたペアの人と一緒に、寛いでいた。
ゼルダ姫様はシークさんと一緒で、バッツはティナと一緒に居る。
今図書館に行ってるのは、FE組のアイクとマルス。



「アイク…あれって、子リンじゃないかな?」
「本当だ!秩序の神様と一緒に居るけど、何の話をしてるんだ」
「うーん!分かんないね、此処からだと」
「後でリンクに報告して置くか、この事を」
「駄目だってば!そんな報告をしたらリンクさん、嫉妬しちゃうよ」
「……でもな、黙ってる訳には行かないだろ?」
「それはそうだけど……」
「……そうですか、今もその力を恐れているのですね」
「はい!こんな事、コスモス様にしか話せなくて」
「分かりました!保健室のカドワキ先生とお話しして、どうにかして貰いましょう」
「そうして頂けると、助かります」
「魔女の力の事だったみたいだね、アイク」
「だな!」



あらら、アイク達ったら盗み聞きしてるよ。
その現場を見たロイさんは怒り、2人を一発ずつ叩いた。
流石は、戦いの神様だね。
3騎士メンバーの中で彼は、スコールと同じ位の冷静さを持っている。




私はその頃、スコールの部屋でラブラブモードになっていた。
一緒にセリスが歌ってたオペラの曲を熱唱したり、コンサートで使った曲を鳴らしたりしてたの。
こんな幸せな日々、ずっと続くと良いな〜。
皆にも、幸せが来ますように。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年06月15日 (水) 14時56分 [1277]   
第55話「リンクの笑顔。」


一体、子リン君はコスモスと何を話してたのかな。
多分…、魔女の力の事だと思うけど。
今の所原作で、私はメンバーに入ってるんだ。
Disc3になるには、イデアを倒さないと行けないの。




ガルバディアに現れたのは、彼女の抜け殻。
戦いが終わった後、私は気を失って…アルティミシアが私の中に入って来ちゃう。
世界中を敵に回して戦うなんて、怖いよ。
でも……この戦いが怖くても、負けないよ私。




「………」
「どうした?元気ねぇな、リノア」
「ヴァンさん……」
「子リンを知らないか?リンクが今探してるんだよ」
「コスモスの所で話してたのを見たって、マルスさん達が」
「図書室か?」
「うん!」
「分かった、探してみるよ」




ヴァンも私と同じ、コスモスに呼ばれた戦士。
今回の12回目の戦いの時、ライトさんと離れて旅立った後…彼はティナを見付けたの。
ケフカに苦しまれてる彼女を、放って置けなかった見たい。
クラウドの世界でも、そういう時あったなー。




ヒュージマテリア回収の時、3つ目の回収場所がロケットの中にあったの。
パスワードを一発で解き、手にしたんだ。
ゼルより物知りじゃないよ、クラウドは。
爆発したのは確か、8番ポンぺ。




「あれ?ヴァンは一緒じゃないのか」
「さっき、図書館の方に向かって行きましたよ」
「そうか……」
「あの、リンクさん」
「ん?どうした?」
「リンクさんは子リン君の事、どう思います?」
「大切な弟だ!あいつが一緒に居てくれるだけで、俺は迷いなく戦い続けられる」
「…………」
「世界を守る為にも、ケフカを倒さないと行けないんだ」
「………何か、怖いな」
「子リンが魔女なのは分かってる…でも俺は、あいつを守ると決めたんだ」
「そっか………」
「あんたにはスコールが居るし、俺には子リンが居る」
「ブラコンって誰かが言ってたよ〜」
「俺達はブラコンじゃない、兄弟だ」




これ以上言ったら、リンクさんが冷静で居られなくなっちゃうな。
この先は、言わないようにしよう。
私達はその間、行動しながら学園内を回っていたの。
またスコールに黙って、出て来ちゃったからな〜。




落ち込む私を、リンクさんは優しく支えてくれた。
言葉よりも、行動で示せば良い…か。
私の想い、この胸にあるよ。
スコールは一体、どんな事を考えているのかな。




「あそこは確か、食堂だな」
「はい!ゼルはね、此処のパンが大好きなんですよ」
「ははっ!確か前に、誰かが言ってたのを思い出したぜ」
「えっ?」
「このガーデンは広いからさ、あいつは良く遅刻するんだとよ」
「あははっ!本当に可笑しい〜」
「だろ!?その話をしてたの、ティーダ達だったんだぜ」
「同い年のゼルをからかうなんて、最低な人だね」




彼と同い年なのは、私とティーダ スコール達位かな。
滅多に同い年の人って、少ないからね。
子リン君の事を思うと、少し怖い気がするんだ。
魔女の力は簡単に、慣れるような物じゃないよ。




ライトさんは今も、孤児院でアルクゥを支えているのかな。
彼女に取ってアルクゥは、大切な人。
仲間を勇気付けるのは、普通の事だよね。
リンクさんの笑った顔を、私は初めて見たんだ。


  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月06日 (金) 15時12分 [1222]   
  またまた、新シリーズを書くティファです。
前回の『閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年』が無事に終わり、とうとう第2弾となりました。
その前に、注意事項とメインメンバーを紹介します。

※この小説は二次小説ですが、完全にオリジナルです。
※アルマリ オニレナ セシロザ カイセリ バツティナ ロクエア ザクファリ クラティなどのカップルを、取り扱っています。
※前回と引き続き、バッツ視点です。

〜登場人物紹介〜
バッツ・クラウザー(20)旅人 男 176cm 8月5日生まれ
正義感が強く、勇敢な心を持った青年。
コスモス側の戦士達が使用する技を組み合わせて戦う能力を持っている。
幼い頃から高い所が苦手で、子供の様な言い方をする。
偶然出会った生まれながらに魔導の力を持つ少女・ティナと知り合い、彼女に好意を抱いている。
CV:保志総一朗

ティナ・ブランフォード(18)魔導戦士 女 160cm 10月18日生まれ
魔導の力を操る少女で、強大な魔法の力と幻獣の力を持っている。
攻撃は魔法がメインだが、遠距離・近距離ともに攻撃することが可能。
風の探求の心を持つ心優しき青年・バッツに出会い、彼の生き方に自分の運命は大きく変わって行く。
CV:福井裕佳梨

ティーダ(17)空中球技『ブリッツ』のエース 男 175cm 
ザナルカンド出身の陽気で快活な性格の少年。
ブリッツボールの選手で『ザナルカンド・エイブス』のエースとして活躍。
原作では、魔物『シン』の襲撃をきっかけに…スピラと言う世界に辿り着く。
そこで出会った召喚士の少女・ユウナの旅に同行した。
CV:森田成一

ユウナ(16)召喚士 女 161cm
祈りによって召喚獣を形成し、彼等と共に戦う召喚士の少女。
運命を前向きに受け入れ、けなげに戦い続ける。
CV:青木真由子

スコール・レオンハート(17)SeeD備兵 男 177cm 8月23日生まれ
ガンブレードという特殊な武器を使用する青年。
無愛想な性格で無口、他人の事には無関心である。
原作では、兵士育成学校『バラムガーデン』に所属し、特殊部隊『SeeD』の一員。
レジスタンス組織にいた少女・リノアに出会い、彼女と関わった事から…運命は大きく動き始める。
CV:石川英郎

ジタン・トライバル(16)盗賊 男 153cm 9月6日生まれ
行動力と判断力に優れ、正義感は厚いが…女の子に目がない16歳の少年。
原作では旅芸人の一座、盗賊団の2つの顔を持つ集団「タンタラス」の一員。
仕事で誘拐した王女・ガーネットに強くひかれ、力になる決意をする。
CV:朴 瑠美

クラウド・ストライフ(21)元ソルジャー・クラス1st 男 173cm 8月11日生まれ
青く鋭い眼光を放つ剣士。
身の丈ほどある巨大な剣を操り、相手を吹き飛ばす程の破壊力を持っている。
ある事件をきっかけにソルジャーを辞めたが、セブンスへヴンの看板娘・ティファの生き方に心を奪われている。
CV:櫻井孝宏

ティファ・ロックハート(20)美少女格闘家 女 167cm 5月3日生まれ
格闘術を使いこなす、前向きな女性。
明るく活発で…かつ挑戦的な見た目と裏腹に、仲間達を温かく励ます役割を担う。
CV:伊藤 歩

長過ぎましたが、このようなメンバーが登場します。
他のメンバー紹介は、後に更新する予定です。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月07日 (土) 07時26分 [1223]   
第1話「アルクゥ失踪。」


また、この領域に戻って来たんだよな。
クリスタルワールドでティナと再会し、ケフカを倒した。
あいつはまた、俺達の前に現れる筈だ。
元の世界の仲間の事も心配だけど、今は玉葱に任せよう。

「バッツ!アルクゥを知らないか?」
「いつもなら、ライトさんの所に居るんじゃないか」
「それが…居なくなったんだよ、あいつが」
「!何だと」
「朝目を覚ましたら、こんな置き手紙があったんだ」

ルーネスから手紙を貰い、俺は内容を読む。
手紙には、こう書かれていた。
『セフィロスがメテオを使うのは時間の問題、だからそれを防ぐんです。
それは黒魔道士である僕にしか出来ない…皆さん、今までありがとう。さようなら アルクゥ』
あいつ、俺達の為に祭壇に行ったのか。
この内容をすぐに、ライトさんに見せよう。

俺とルーネスは、手紙の内容をライトさんに話した。
彼女は今起きたばかりだから、機嫌が悪いけど。
相手の方を見ると、彼女の表情が変わった。
どうしたんです、ライトさん。

「バッツ…ルーネス、私と一緒にアルクゥを探しに行くぞ」
「「へっ!?」」
「奴は…死ぬつもりなんだ、私達を守る為に」

行きたいのは分かるけど、あの森は楽器がないと通れないんだぞ。
眠りの森を目覚めさせるには、ルナ・ハープが必要なんだ。
この武器の入手方法なら、クラウドに聞いた方が早い。
ルーネスに対しても、初めて聞く楽器の名前だ。

古代種の都、それはアイシクルエリアにある。
その森を通る為にもまず、ルナ・ハープを発掘しなければならない。
ごめんなティナ、今回はあんたを連れて行けれないよ。
心配しなくても大丈夫さ、必ず生きて戻るからな。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月07日 (土) 08時00分 [1224]   
第2話「バッツの決意。」


ホーンビレッジ、発掘現場か。
此処で何か、情報が聞き出せそうだな。
そうだ!今の俺達のステータスを、書いて置くぞ。
俺はLv.100 ルーネスLv.73 ライト二ングLv.83だ。

って俺だけ強いって、可笑しくないか。
他の奴等は、それに追いつこうと必死だけど。
クラウドの世界では、3人PT編成なんだ。
俺は固定だし、残りの2人しか変えられない。

「フィールドに行けば、PHSで仲間を呼べるらしいぞ」
「ああ!その機能があれば、他の奴等と連絡が出来る」
「そっか!初めて聞いた機能なんだよ、それは」
「お前らしいな、バッツ」
「まさにザックス以上の陽気な…もがっ(口を塞がれる)」
「それ以上は言うなよ、ルーネス」

まずはテントに居る男から、発掘したいを選ぶ。
発掘するアイテムは、ルナ・ハープ。
スタッフをレンタルしてくれるのか、ラッキーだぜ。
えーっと、発掘したいポイントにスタッフを呼べばいいんだよな。

俺は適度に、1人に絞る。
発掘ポイントの爆発がなり、それが成功への鍵。
んー、いまいち上手く読みこめないぞ。
えーっと、一軒家の近くにポイントを示せば良いな。

「バッツ!起きろ」
「ん…どうした、ライトさん」
「宝箱が光ってるんだ、中を調べて見てくれ」

仲間達の説教は、どうも苦手だよ。
俺が一晩で決めたポイントを示した宝箱の中には、ルナ・ハープが入っていた。
すげぇ、一発で手に入ったぞ。
俺って・・・、やるじゃん。

紫色のバンダナを巻いた女の子に話を聞くと、茶髪の若い少年と黒い服の男の人が入って行くのを見たらしい。
茶髪の若い少年・・・って、まさか。
この女の子の言う茶髪の若い少年は、アルクゥ。
黒い服の男、間違いない・・・セフィロスだ。

さっき発掘したルナ・ハープが、森を目覚めさせている。
何だろう・・・、見た事のない召喚獣があるぞ。
その赤い玉を取ると、中にはクジャタが入っていた。
ユウナが使うイクシオンみたいな、召喚獣だろうな。

――――――此処でぐずぐずしてる暇はない、アルクゥを探そう。――――――

眠りの森の中には、水の腕輪と言うアクセサリーがあった。
これは今回、ライトさんに付けさせよう。
水を吸収出来るらしいけど、俺には珊瑚の腕輪があるからな。
これも、同じ効果がある。
1つじゃ足りないと思ってさ、元の世界で4つ位買っといたんだ。

「・・・でも俺、祭壇に着く前にサイファーと交代すると思うぞ」
「何で?」
「あいつだって仲間だ、今回はサイファーに任せたいんだ」
「……ルーネス」
「俺だと足手まといだし、あまり役に立てないよ」

仲間を失うのが、怖いんだな。
でもなルーネス、あいつが来るのは俺達が寝てからだぞ。
それまでは、一緒に居てくれ。
確かに俺は・・・、陽気な所もある。

これでも俺、仲間の事を一番考えてるんだぜ。
そんなに深く考えるなよ、ルーネス。
俺達の乗って来た列車は、途中下車出来ないんだ。
こう言う言葉って、クラウドやティファ達が良く言ってたよな〜。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月07日 (土) 17時57分 [1225]   
第3話「バッツとライト二ング。」


約束通り、俺達は古代種の都に到着した。
此処が、忘らるる都。
前にエアリスは、こんな事言ってたな。
俺達はセトラの血を引いてないけど、仲間を思う気持ちは此処にある。

――――――セトラの民は、約束の地に還る。至上の幸福、星が与えし、定めの地。――――――

う〜ん、いまいち上手く理解出来ないな。
エアリスの中には、古代種の血がある。
だけど、星と会話する力を持っている。
どんな人なんだろうな、彼女は。

「待ってくれ、バッツ」
「サイファー!」
「アルクゥを探しに此処まで来たんだろ?俺も一緒に行かせてくれ」
「・・・・・・ルーネス、交代だ」
「ああ!アルクゥはそう簡単には戻らないけど、フェニックスの力があれば復活出来るぜ」

アルクゥが死んだような言い方をするな、ルーネス。
あいつはまだ生きてんだ、そう簡単に死ぬわけねぇよ。
ついカッとなっちまった、情けないよな・・・俺って。
行こうぜ、今日は此処で泊まろう。

駄目だ!全然、眠れない。
本当にあいつは、此処に居るのか。
俺達はお前を迎えに来たんだ、アルクゥ。
だからさ、一緒に帰ろうぜ。

「バッツ・・・・・・」
「どうした?ライトさん」
「・・・・・・済まなかったな、今まで冷たくして」
「・・・・・・」
「私はアルクゥに出会い、彼のように明るくなりたかった」
「そんなの、誰だって一緒さ」
「えっ?」
「あいつが居たからこそ、俺達は此処まで来たんだ」
「バッツ・・・・・・」
「まずはあいつを見付けよう、この辺りに居る筈だ」
「ああ、そうだな」

ライトさんでも、耐えれないよな。
目の前から、守るべき人が居なくなったんだ。
そうだ!今の内に、サイファーに付けて置こう。
これは珊瑚の腕輪と言ってな、水攻撃を吸収する力があるんだ。

アクアブレスを覚えるなら、今しかないぞ。
これから戦うジェノバ・Lifeは、水属性の攻撃で来る筈だ。
例えそいつを倒しても、アルクゥを助けに行くのは遅いよな。
セフィロスは今も、黒マテリアを持っている。
今度はこの程度では、済まないぞ。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月08日 (日) 07時12分 [1226]   
第4話「アルクゥの最後。」


〜前回までのあらすじ〜
俺はルーネスから、アルクゥが居ない事を聞いた。
閃光の異名を取る女戦士・ライトと一緒に、俺達は仲間探しの旅に出る。
その途中で、スコールのライバル・サイファーが俺達と一緒に行くと言い出した。
迷いもせず俺は、ルーネスをPTから外した。

――――――アルクゥの最後。―――――――――

目を覚ますと、辺りは暗くなっていた。
何だろう、仲間の声が聞こえてくる。
・・・・・・感じる、アルクゥの気配が。

「バッツ、どうした?」
「此処にアルクゥが居る、そしてセフィロスも」
「それはまずいぞバッツ、急いでアルクゥを探そうぜ」

サイファーは原作だと、魔女アルティミシアの言いなりとして戦う。
リノアの中にアルティミシアが入っていたけど、アデルを無事に倒し・・・リノアは完全に復活。
俺は、過去形にはされたくない。
俺に取ってティナは、大切な恋人だ。

アルクゥの聞こえた声は、あそこか。
まずいな、セフィロスが居るなんて気付かなかった。
もしもアルクゥを助け出せなかったら、俺の責任だ。
俺達が行くまで待っていろよ、アルクゥ。

「見ろ!金魚が通路に変わってるぞ」
「ああ!クラウドの話に依ると、その通路は一晩休めば変わるらしいんだ」
「おーい、めずらしい魔法を見付けたぜ」
「これは、コメットだな」
「コメット?」
「ああ!メテオの様な破壊力のある魔法だ、これを使いこなせばコメテオになるって話を聞いた事がある」
「クラウドの世界だと、マテリアになるんだな」
「そう言う事だな!アルクゥの所まではもう少しだ、行くぞバッツ」

何か最後の台詞が、スコールに似て来たな。
あいつは今頃、リノアと一緒に居るに決まってるぜ。
くそ〜、あいつらが一番羨ましいよ。
英雄セフィロス・・・か、俺達で倒せるのかな。

俺が弱音を吐くと、サイファーは優しく支えてくれた。
俺達はコスモスの戦士だろ、と彼は言った。
そう・・・だよな、簡単に諦めちゃ行けないよな。
長い階段を抜けると、俺達は無事に祭壇に着いた。

あそこに居るのは、アルクゥ。
ライトさんが一緒に行こうとしたけど、此処は俺に任せてくれ。
一段ずつ先へ進み、やっと辿り着いたけど・・・怪しげな光が俺を襲った。
くっ・・・体が、言う事を効かねぇ。

「バッツ!」
「止めろ、馬鹿」
「くっ・・・俺に何をするつもりだ」

怪しげな光は消え、アルクゥがゆっくり俺の方に気付いた。
何か伝えようとしたら、上からセフィロスが登場する。
アルクゥの体を刀で刺し、彼はゆっくりと崩れる。
セフィロスは企みながら、刀を慎重に抜き・・・アルクゥの髪から白魔法・ホーリーが落ちて行く。

嘘・・・だろ、こんなのありかよ。
ゆっくりと倒れるアルクゥを、俺は精一杯受け止めた。
だけど、彼の意識は無かった。
そんな・・・此処まで来て置いて、それはないだろ。

「気にする事はない、まもなくこの男は星の一部となるのだ」
「・・・黙れ、自分のリサイタルも あんたの馬鹿げた夢にも興味は無い。
アルクゥが居なくなってしまう・・・アルクゥはもう笑わない 怒らない 泣かない 喋らない」

くそっ、何でこんなに涙が出るんだ。
ずっと一緒に旅が出来ると思ったのに、此処で俺達とお別れかよ。
返事をしろよアルクゥ、俺達の声が聞こえるって言ってくれよ。
・・・・・・お前を信じて、俺達は何の為に此処まで来たと思ってんだよ。

だがセフィロスは、俺に感情なんてあるのかと言い出す。
当たり前だ!俺が、何だと思ってんだよ。
そしてついに、ジェノバ・LIFEとの戦いが始まった。
俺とサイファーは普通に通常攻撃をし、ライトさんは雷光斬や真空破でジェノバにダメージを与える。

アクアブレスが発動したが、俺達は全員吸収した。
水の光を放って来たけど、サイファーや俺達には効かなかった。
戦いは、終盤になり・・・ライトさんの天鳴万雷の攻撃でジェノバを倒した。
あいつは、俺にこんな事を残した。

――――――何故ならお前は、人形だ。――――――

戦いは無事に終わり、ライトさんはアルクゥの髪から顔まで撫で・・・泣きながら祭壇を後にする。
この行動は、ティファの真似だな。
そしてサイファーは泣かず、アルクゥの始末はお前に任せるぜと俺に言う。
残された俺はアルクゥを持ち上げ、彼を湖に沈める。

本当は、もっと一緒に居たかった。
でも、ルーネスの言ってた事は間違いじゃなかった。
誰かが犠牲になっても、フェニックスの力で仲間は復活する。
それまでは辛抱しような、ライトさん。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月08日 (日) 08時31分 [1227]   
第5話「ライト二ングの涙。」

本編に進む前に、プロローグを書いて置くぜ。
引き続き俺が語るから、宜しくな。

〜プロローグ〜
世界の存亡をかけた、神々による混沌と調和の争い。
その中に、戦士として集められた者達がいた。
世界を構成する意思とかけ離された、異質な存在。

神に依って、外の異世界より召喚された彼等は。
戦士として神に仕え、戦う事を余儀なくされていた。
わずかに残る己の記憶を頼りに、戦いを終わらせる為 元の世界に帰る為、彼等は戦い続ける。

――――――ライト二ングの涙。――――――

俺達は無事に、秩序の領域に戻って来た。
ティナやクラウドと仲良く話す俺だけど、ライトさんの様子がおかしかった。
無理もないよな、アルクゥが俺達の前から居なくなったんだし。
そんな彼女を勇気付けようと、声を掛けるカイン。

「・・・・・・今は1人にしてくれないか、カイン」
「そう拗ねるな、ルーネスの判断は正しかっただろ?」
「それは、そうだけど・・・・・・」
「バッツから話は聞いた、あいつは俺達を守る為にあの祭壇に行ったんだな」
「・・・・・・力づくでも、アルクゥを連れて戻りたかった」

今は、そっとして置くか。
本来の彼女を慰めるのは、アルクゥの役目。
だけどあいつは、俺達の為に殺された。
自分は、仲間の為に死ぬ運命だと・・・あいつは言っていた。

こんなの、勝手過ぎるよな。
一緒に戦って、これまでの試練をあいつが居たから乗り越えられたんだ。
やっぱり、俺達が弱過ぎたせいなのかな。
ティナを守るって決めたのに、カッコ悪いよ・・・俺。

「そんなに自分を責めるな、バッツ」
「・・・・・・放っとけよ、お前に俺の気持ちなんて分かんねぇだろ」
「放って置けないな・・・仲間が困っているのを、黙って見過ごす訳には行かないんだ」
「・・・・・・・・・」
「バッツ・・・あんたがティナの為に戦っている事は、俺達は良く知ってる」
「あれは、ただ必死でそう言っただけさ」
「いや!それはあんたの本心だ、ケフカから守る為に・・・ティナを手放したくないと思っている」
「・・・・・・クラウド」
「ティナもそうだろ?バッツが居たから、あんたは力を恐れずに此処まで頑張って来たんだ」
「ええ・・・、そんな感じがする」
「これは・・・星を救う戦いなんだ、皆でセフィロスを倒そうぜ」
「星を救う戦い、か」
「安心して!今度は私が、バッツを守る番だから」

ありがとう・・・ティナ、クラウド。
いつもあんた達は、俺の傍に居てくれた。
そうだよな、これは星を救う戦いなんだ。
セフィロスを倒し・・・この世界を平和に戻しても、俺達の旅は終わらない。

行くぜ皆、セフィロスを倒しに。
あいつはきっと、大空洞に居る筈だ。
その前に・・・アルクゥの想いを、伝えに行こう。
あいつの想いを聞く為には、古代種の鍵が必要なんだよなー。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月08日 (日) 22時50分 [1228]   
第6話「コスモスとファリス。」


引き続き、暗闇の雲 ゴルベーザ アルティミシア ジェクトの4人がコスモス側と言う設定です。
エイト達も出ますので、宜しくお願いします。


あの時のティナの言葉、凄く嬉しかった。
俺はそんな彼女を、大事にしようと思ったんだ。
クラウドにはティファが居るし、心配ないだろ。
お互い幼馴染でも、2人は好意を抱いているんだ。

「ああ!そうだな・・・」
「お前が俺に勇気付けたように、お前は自分の最愛の仲間の傍に居てやれよ」
「そうだな・・・俺は約束したんだ、ティファにもしもの事があったら駆け付けるって」
「行って来いよ!その気持ち、ティファに伝えて欲しいんだ」


クラウドはあれから、笑う事が多くなった。
最初は滅多に笑わなかったけど、皆に出会えて・・・少しずつ変わって来た。
俺達だって、負けてられないさ。
ん?誰か、あそこで話してんのかな。

待てよ、あそこに居んのってファリスじゃないか。
何を話してるんだ、コスモスと。
今は2人にしといた方が、良さそうだな。
行こうぜティナ、此処に居たら彼女に怒られるから。


「コスモス・・・」
「どうしましたか?」
「そんなに弱まってるのに、何故私を呼んだんですか?」
「力を貸して上げたかったのです、貴方に」
「・・・・・・・ですけど、私は」
「迷う事はありません、ファリスはレナのお姉さんなのですから」
「・・・・・・コスモス」
「妹の為に強くなりたいと言う貴方の気持ちは、今も伝わっています」
「・・・・・・・玉葱なら、大丈夫よね」
「そうです!彼は、やると決めたら最後まで果たす戦士なのです」
「・・・・・・私、少し自分を疑っていました。これなら、心配ありません」
「ファリス・・・貴方はこれからずっと、私の傍に居なさい」
「仰せのままに、調和の神・コスモス様」

あれで元、海賊の女船長だからな。
彼女の子分達は、元気かな。
あいつらもきっと、ファリスが無事に戻るのを願ってるかも知れないな。
オニオンの奴、レナを泣かせないと良いけどな。

彼女に何かあったら、ファリスが怒るんだぞ。
お前が一番、責任重大なんだ。
俺はティナが居るから、心配ねぇけど。
・・・・・・何か俺の方が逆に、不安になっちまったな。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月09日 (月) 07時28分 [1229]   
第7話「ティナとライト二ング、仲間への想い。」


次の日、俺が目を覚ますと・・・傍で眠っていたティナが居なかった。
ライトさんはまだ落ち込んでるよな、アルクゥが居なくなって。
あいつは今頃、星になって俺達を見守っている。
幻獣フェニックス、か。

死んだ人間を一度だけ復活出来ると言う、伝説の召喚獣。
俺の世界にも居たけど、あれは飛竜がレナに力を与えてくれた。
長老の森でレナを助けた時、飛竜の寿命が決まっていたんだ。
タイクーン城が消えた時も、彼女を守ったからな。

「バッツ・・・何を考えている?」
「・・・・・・別に、何もないよ」
「済まない!俺は、ライト二ングの気持ちを答えてやれなかった」
「・・・・・・・・・」
「彼女は今も・・・ショックを受けているだろう、アルクゥが俺達の前から居なくなったからな」
「あいつは死ぬ間際に言っていた『セフィロスを止められるのは僕しかいない、
その方法は・・・この先にある』と残してくれたんだ」
「・・・・・・バッツ」
「今は暗闇の雲達が一緒に居るんだ、心配ないさ」
「そうだな!何としても俺達は、セフィロスを倒さなければならない」

カインも気にしてたんだろうな、ライトさんの事。
でもな、ライトさんの騎士はアルクゥだって事を忘れるな。
あいつは星に帰ってしまったけど、いつも彼女の中に居るからな。
俺だって・・・、ティナを守りたい。

あの子に何か会った時は、俺が全力で止めるんだ。
クラウドのようにって訳じゃないけど、好きになった子を失いたくないんだ。
親父やお袋の為にも、この世界を破壊させやしないぜ。
セフィロス!お前は此処で、眠ってくれよ。

「バッツ!ライト達の居場所が分かったぞ」
「そっか、何処に居るんだ?」
「クリスタルタワーの前だ、あそこは本来ルーネス達の最後のセーブポイントだった場所だ」
「そりゃあショックだろうな、あいつは」
「・・・・・・そうかも知れないな、俺はどんな時でもティファの傍を離れない」
「俺も同感だ!行って来い、バッツ」

途中からクラウドと再会し、俺はティナを探しに行った。
そこには、ライトさんも居る。
女同士でどんな話をするかは分からないけど、見守りたいんだ。
野薔薇はフィン王国の合言葉、フリオニールに取っては夢の花だ。

おっ!見付けたぞ、ティナとライトさんだ。
クラウドの言う通り、2人は此処に居たんだ。
どんな話をしてるんだろうな、彼女達は。
2人の会話が気になり、俺は彼女達を見守る。


「ティナ・・・・・・」
「最近そうやって呼んでは止めているけど、何の用なの?」
「ああ・・・前にお前が拾った物なんだけど」
「拾った物?この花の事かしら」
「良かった!まだ持っててくれてたのか」
「フリオニールの大切な花だからね、だから・・・捨てられないの」
「あいつに取って、この花は大事な花だろうな」
「ええ!あの人は戦争で、自分の両親を帝国軍に殺されてしまったの」
「・・・辛い過去だな!だけど、もう後戻りは出来ないぞ」
「同じ悲しみを繰り返さない為にも、私達は進まなきゃ」
「そうだな!セフィロスを倒し、この世界に平和な日々を取り戻す」


安心した、てっきりライトさんはティナを泣かしてると思っていた。
フリオニールの大切な花を、ティナがずっと持ってたんだな。
彼女の誕生日は10月18日、その日は何を渡そうかな。
皆に相談して、何を上げたら良いか決めよう。


本当の戦いは、これからだ。
この世界を守る為に、俺達は戦い続ける。
――――――俺の願いは、自分で見付ける。あんたは此処で・・・眠ってくれ。――――――――
あの時のクラウドの台詞、マジでカッコ良かったな。
俺もあいつの決め台詞を、真似してみようかな。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月09日 (月) 16時51分 [1230]   
第8話「白魔道士・ローザと冒険家・ロック。」


アルクゥが俺達の前から居なくなって、1日が過ぎた。
ライトさんは未だに、表情を変える事は無かった。
あれで、ショックを受けない人なんていないさ。
俺だって、寂しいんだぞ。

俺特製のくじ引きを引き、2手に別れてフェニックスの洞窟へ行った。
俺とティナ ロックとローザは秩序に残り、コスモスの護衛をする。
セシルは必ず君の元へ戻るとローザに言い残し、彼は旅立った。
ったく・・・幼馴染なのに、容赦ないぜ。

「良いの?バッツ、私の為に残って貰って」
「ああ!いつティナの力が暴走するか、分からないからな」
「・・・・・・・・貴方も、行けば良かったのに」
「無理をしない!俺が居ないとティナはいつも、そうやって無理をするからな」
「何かロックみたいだね、その止め方は」
「・・・・・・・・・・」

何か、馬鹿にされた感じだぜ。
ロックはエアリスと離れたのは寂しいけど、彼女はきっと・・・あいつの元に戻って来る。
エアリスが唯一、守りたいと思っていた男なんだ。
彼女はセトラの民で、古代種の生き残り。

あいつ、何処に行ったんだよ。
セシルが戻って来たらお前、危ないぞ。
あいつの怒りは、俺でも耐えれないからな。
そこんとこは用人しとけよ、ロック。


「兄貴は・・・俺がセシルに怒られるんじゃないかって、心配してるんだ」
「バッツさんったら、相変わらずね」
「俺は昔・・・レイチェルの傍を離れる訳には行かなかったけど、トレジャーハンティングの仕事があったからな」
「・・・・・・・そうだったの」
「どうしたんだい?ローザ」
「その話・・・凄く知らなかったの、貴方の大切な人がそうなったなんて」
「・・・・・・・悲しかったよ、あの時は」
「私はその人じゃないけど、時々は相談してね」
「ああ、約束するよ」

ローザの明るさは、昔の恋人譲りだ。
今にも思い出したくない、俺の過去。
あれは、俺がまだ幼い時だ。
近所の友人とかくれんぼして、俺は高い所に登った。

それからかも知れない、俺が高い所を恐れるようになったのは。
セシルはローザを愛し、ローザもセシルを愛している。
あんた達の気持ちは、俺が一番よく知っているんだ。
俺もティナを愛しているし、これからだって離れたくない。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月10日 (火) 07時26分 [1231]   
第9話「フェニックスの洞窟に上陸。」


その頃、ライトさん達は。
PTを2手に別れて、フェニックスの洞窟に上陸した。
ロックの最愛の恋人・レイチェルがアルクゥを呼び戻し、此処に居る事を教えてくれた。
あいつもロックの真似で、ほとんどの武器を回収しているかも知れない。

第1PTには、暗闇の雲 ジェクト ヴァン ライトさんの 4人のメンバーが集結している。
第2PTには、ティーダ ユウナ ゴルベーザ アルティミシアが居る。
あれ?クラウド達は、どうしたんだ。
残ったあいつらは、船番か〜。

「チェッ!俺も行きたかったな、アルクゥを迎えに」
「仕方ないだろ!俺達全員が上陸したら、誰がこの飛空艇を守るんだ」
「・・・・・・・確かに、そうかも知れないけどさ」
「ライトさんは僕達を信じて、この船番を任せてくれたと思うんだ」
「どうしたんだ?玉葱」
「僕はレナの騎士だし、これからの戦いだって彼女を守らないと行けないんだ」
「玉君、貴方のその言葉、カッコ良い、ね」
「ありがとう、エアリスさん」
「ロックが何の為に残ったのか、やっと理解したわ」
「どう言う事だい?ファリス」
「自分はこの場に残って、セシルの為にローザを守りたいのよ」
「・・・・・・・ファリス」
「大切な人が居ない今、エアリスがしっかりロックを守らないと行けない・・・出来るよね?エアリス」
「うん、大丈夫、だよ」

ファリスの奴、何かムードメーカっぽくなって来たな。
本当なら、コスモスに傍に居ろって言われたけど。
今はロック達が、彼女の傍に居るんだ。
親父・・・あんたが俺を連れ出してくれたように、俺も守るべき人を守って行くよ。

心配すんなって、暗闇の雲達はそう簡単に俺達を裏切ったりしないさ。
俺はそう信じてるんだ、あいつらの事。
ティナに何かあったら、俺が助けてやりたい。
親父がお袋と出会ったように、俺も大切な子を守る。


「ガーン!宝箱の中身、ほとんど無くなってるッスよ」
「こんなことが出来ると言えば、あの小僧しかおらんのぅ」
「それって、アルクゥの事ッスか?」
「そうじゃ!わしが元の世界に居た頃、あ奴等の最後の敵じゃった」
「彼女は私と同じく、光の戦士達と戦ったんだ。そして破れ・・・お前達と同じくコスモスに呼ばれた」
「そうだったんですね・・・でもゴルベーザさん、貴方にはセシルさんが居ます」
「そうだな!私はセシルに、幸せになって貰いたいのだ」
「奴はわしらの無事を願っておる、一刻も早くライトと合流しなければ」

本当に、ほとんどの宝は空だった。
一部の宝箱は残ってんのに、無茶するよなー。
レイチェルはきっと、こう思ったんだと思う。
自分の所に来るのは、まだ早いと。

ライトさん達が無事に、アルクゥの元に辿り着けれるか心配だぜ。
頼んだぞ、皆。
その洞窟には、伝説の8竜も居る。
アルクゥと無事に再会出来る事を、祈ってるぜ。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月10日 (火) 08時21分 [1232]   
第10話「レイチェルの想いとアルクゥの決意。」


ライトさん達は、あまり知らないようだな。
ティナの世界は今、2つの世界に別れてしまっている。
最初は世界崩壊の前、その後に崩壊された後の世界だ。
場所が違う事で、見付けだすだけでも苦労が掛かる。

そして世界が引き裂かれた今、古の怪物・フンババや伝説の8竜が目覚めてしまった。
この世界を破壊しようとしてるのは、カオスの戦士・ケフカ。
俺達があいつの所へ行くと、暗闇の雲達を奪い返そうとする。
そんな事は、俺がさせるもんか。


「・・・・・・」
「ライト、どうしたんだ?」
「バッツの言ってる事は、正しいかも知れない」
「そう言えばさ、雲の姉ちゃんの姿が見えねぇけど」
「彼女は私と交代しました、『ティーダ達を守るのはわしだ』と・・・気合い入れていましたよ」
「まぁ・・・、仕方ねぇか」
「ゴルベーザが傍に居るもんな、それなら心配ないと思うぞ」
「・・・・・・・私はティナから、この世界の事をもっと教えて欲しい」
「その前にあんたは、アルクゥを探すんだろ?」
「・・・・・・・・・」
「あいつもさ、この洞窟の最深部で俺達が来るのを待ってると思うぜ」
「だが・・・その前に」
「ティーダ達と合流しなければ、と言いたいのですね」

アルティミシアは既に分かっていた、ライトさんが何を言い出したかったかを。
彼女は時の魔女だけど、今は俺達の仲間。
お前達は必ず、俺達が守って見せるぞ。
コスモスの事はロックとローザに任せたし、あの2人なら頼りになる。

俺はいつも通り、彼女と甘くなっていた。
少しだけでもいいんだ、俺はティナと一緒に居たい。
二度と来ないこの日の為に、せめて今だけはこうして欲しいんだ。
あいつらが来たら、嫉妬するな。

「・・・見えたぞ、ティーダ達だ」
「よしっ!一気に決めるぞ」
「これって、俺達が進んでも良いって事か?」
「その通りッスよ、ライト・・・アルクゥの事は任せるッス」
「・・・・・・済まない、ティーダ。行くぞ」

2つのPTが集結し、ライトさん達を先に行かせるティーダ達。
アルクゥの所までは、もう少しだ。
敵とのエンカウントもあったが、彼女達は諦めずに先へ進む。
最深部に着くと、アルクゥはフェニックスの魔石を眺めていた。

ロックの故郷・コーリンゲンに着いたアルクゥは、フェニックスの魔石をレイチェルに託す。
しかし・・・、魔石は反応しなかった。
ひびが割れたその瞬間、魔石は砕け・・・レイチェルが目を覚ます。
アルクゥの名を呼び、彼に言えなかった事を話すレイチェル。

「・・・・・・」
「アルクゥ・・・私、幸せだったのよ。死ぬ時貴方の事を思い出してとても、とても幸せな気持ちで眠りに着いたの。
だから貴方に言い忘れた言葉、アルクゥ・・・ありがとう」
「レイチェルさん!」
「もう逝かなきゃならない・・・貴方がくれた幸せ、本当にありがとう。
この私の感謝の気持ちで貴方の心を縛っている、その鎖を断ち切って下さい」

―――――――貴方の心の中の、その人を愛してあげて。―――――――

レイチェルの言うその人とは、ライトさんの事だ。
彼女はフェニックスにアルクゥの力になるよう言い残し、この世を去った。
アルクゥは彼女と、もっと話したかった。
会話は終わっても、彼の表情は変わらない。

ライトさんが傍に行くと、アルクゥに笑顔が戻った。
って言うかこの時点で、ロックのテーマを流すなよ。
一軒家を後にするが、アルクゥの動きが止まった。

「どうした?」
「・・・・・・『バリアントナイフ』 『フレイムシールド』 『エーテルターボ』 『エリクサー』 『エクスポーション』 『フェニックスの尾』
フェニックスの洞窟の、お宝です」
「・・・・・・全く、そう言うとこは変わってないな」
「さあ行きましょう!ケフカを倒し、世界に平和を取り戻す」

すげぇ集めたな、アルクゥの奴。
まるで本物の、トレジャーハンターみたいだな。
アルクゥも無事復活し、ライトさんは大泣。
ファルコン号に戻っても、彼女は泣いたままだった。

寂しくて泣いているか、嬉しくて泣いているのか分からない。
皆にも心配掛けたしな、ちゃんと謝って置けよ?アルクゥ。
あいつが戻ってきた、本当に居なくなったかと思ったけど・・・レイチェルが彼を呼び戻してくれた。
最後まであいつを見守っててくれて、サンキューなレイチェル。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月11日 (水) 07時44分 [1233]   
第11話「セシルとバッツ。」


あれから、どれ位経ったのかな。
一度俺達から消えたアルクゥが復活して、セシル達があいつを迎えに行った。
多分・・・あのおっさんも、一緒に行ったかも知れないな。
船番だったけど、置いて行くよりはマシだな。


はぁ〜、何処に行ったんだろうなーティナは。
毎朝になるといつも、俺の傍から離れるし。
やっぱ俺に、彼女の騎士なんて似合わないかな。
そんな時だった、誰かの優しい手が俺を慰めて来たのは。


「気にする事ないぞ、バッツ」
「ラグナ・・・・・・」
「君は言ったじゃないか、ティナを守るって」
「・・・・・・・・・」
「此処まで来て、今更諦めるなんて言うんじゃねぇぞ」
「だ、誰がそこまで言ったんだよ!?」
「おっ!元気出て来たな、その調子だ」
「・・・・・・」
「お前さんにはお前さんにしか出来ない事をすればいい、俺達はいつだってお前さんの味方なんだからさ」


そう・・・だよな、そうだよな。
ラグナの言ってる事は、正しかった。
あの言葉は、俺を勇気付けようと言ってくれたに違いない。
何か・・・あんたまで心配を掛けたよ、ラグナ。


確かにな、此処まで来て騎士を辞めるなんてカッコ悪いよな。
俺は何の為に、ティナの騎士になったんだよ。
ケフカから守る為?違う!俺は、ずっとティナと一緒に居たいんだ。
戦いは終わっても、俺達の旅は終わらない。


「バッツ!セシルがお前を呼んでるぞ」
「えっ、セシルが俺に?」
「詳しくは俺にも知らん、あいつはお前に話があるようだ」
「分かった、行って見るよ」


珍しいな、セシルが俺に用があるなんて。
また俺は、悩んでしまうのか。
そんな事をしては、コスモスから力を受け取った意味がない。
クリスタルはコスモスが皆に託した力だ、皆を守ると言う事は・・・コスモスの願いを守る事になる。


一度クジャは、俺達の仲間になってくれた。
もう少しで完全な仲間になる時、ケフカに先手を取られた。
くそっ!ケフカの奴、今度あったら只じゃ済まないぞ。
あの時のケフカの言葉を思い出し、俺は嫌気がした。


「バッツ、何を怒ってるの?」
「!せ、セシル・・・・・・」
「カインに伝言を頼んだのは僕なんだ、君とゆっくり話がしたくてね」
「・・・・・・」
「レナの事は心配ないよ、玉葱が必死で彼女を守ろうとしてるからね」
「・・・・・・・そうか」
「バッツ・・・、君は後悔してないのかい?」
「・・・・・・・ティナを選んだ事は、後悔してないよ」
「本当に好きなんだね、彼女の事が」
「何かさ!放って置けないんだ、目を離したらティナの力が暴走し・・・俺にまでとばっちりを与えてしまう」
「・・・・・・・バッツ」
「もう・・・あんな想いはしたくない、だから俺は」
「焦らないで!僕の知ってるバッツは、そんなに弱くないよ」
「・・・・・・・・・・」
「今は僕が付いてるから、いっぱい泣いて?」
「・・・・・・ごめんな、セシル」


今頃になって、俺の目から涙が零れる。
同じコスモス側の戦士なのに、カッコ悪いよ。
せっかくティナを守ろうと決めたのに、情けない姿を見せちまったな。
ティナは今、此処には居ない。


俺を探してるけど、ライトさんに止められてる筈だ。
彼女はアルクゥの騎士、そして俺達の母親的存在なんだ。
何かホッとしたな、セシルがずっと傍にいてくれて。
今度は俺が、お前を支える番だ。

――――――説教を聞く気はないからな、俺の邪魔はしないでくれ。―――――――


ったく、スコールは相変わらず冷たいな。
リノアの前じゃないと、あいつの表情は変わらない。
そんなんだがら、いつまで経っても友達が出来ないんだぞ。
・・・・・・何か被ったな、ラグナの台詞と。


あいつは俺達の中で、最高のムードメーカーだ。
へへっ!いつまで経っても、俺は餓鬼のままだな。
大事な人を守る為に戦うのが、俺の役目なのに。
何か今回は、情けない所が沢山あり過ぎたよ。
・・・・・・・そしてセシル、俺の事を慰めてくれてサンキューな。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月12日 (木) 07時20分 [1234]   
第12話「カインとライト二ング、仲間への想い。」


アルクゥはレイチェルの力で復活し、フェニックスの洞窟で合流した。
彼とレイチェルの会話は、あまり時間が無かったからな。
彼女がこの世を去り、アルクゥは感謝しようと・・・想いを伝えようとした。
フェニックスに力を託し、彼女の意識は経ったのか。


はぁ〜、何処に行ったんだろうな・・・ティナは。
朝になっても、ティナの姿はない。
朝日を見に行ったのか、スラムの教会に行ったのか分からない。
クラウドと話し合って、手分けして探す事にしたんだ。


「・・・・・・レイチェルは、アルクゥを此処に呼び戻したそうだな」
「ああ!一度は帝国の攻撃を受け、この世を去ったらしい」
「セリスやティナも、今まではその中に居たって事か」
「・・・・・・心配するな!セリスの事は俺が守るし、ティナはバッツに任せて置けばいい」
「エドガーが諦めるかどうか分からないんだぞ、その時はどうするんだ?」
「マッシュでも無理だとしたら・・・光の戦士に頼むしかない」
「・・・・・・あいつか」
「おっ!コスモス組の戦士、お揃いで」
「セルフィか、どうした?」
「何かねー、ティファの誕生日過ぎちゃったでしょ?彼女の誕生日会をやろうって事になったの」
「俺がセシルを呼びに行く、お前はバッツ達を探せ」
「・・・・・・ああ、分かった」


今のは、セルフィか。
トラビアから転校して来たって言う、ヌンチャクの使い手。
SeeD選抜試験では、彼女はA班のメンバー。
伝令係は・・・、確かに辛い。


ティナを探してる途中、ライトさんに声を掛けられた。
ティファの誕生日会か、そう言えばそんなイベントやってなかったよな。
色々と忙しかったし、仕方ないよな。
ライトさんと合流したのは良いけど、クラウドは何処まで探しに行ったんだ〜。


「バッツ、ライト・・・無事か?」
「ティナはどうした?」
「寝てる・・・俺の背中で」
「・・・・・・」


ティナはやっぱり、俺じゃなくてクラウドが好きなのかな。
もしそうなら、何の為に一緒に居たと思ってんだよ。
俺だって、ティナと一緒に居たいんだ。
それ位分かってくれよ、ティナ。


悔しくて泣き始める俺を、ライトさんは優しく慰めてくれた。
最近、泣いてばかりだよな・・・俺って。
アルクゥのようにって訳じゃないけど、俺は昔から泣き虫だった。
親父やお袋を亡くし、そして俺は・・・変わっていない。

―――――――諦めるもんか、僕はもっと強くなきゃ。――――――

そう・・・だよな、簡単に諦めちゃいけないよな。
玉葱の言葉が、迷う俺を救ってくれた。
ティナの目が覚めたら、俺の所に来いって伝えて置いてくれ。
行くぞライトさん、一緒に飾り付けをしよう。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月12日 (木) 15時33分 [1235]   
第13話「セリスとリノア、新たな友情。」


俺達はその頃、ティファを驚かせる為に飾り付けをしていた。
クラッカーは漁師の息子・アルス、花束を幼馴染のマリベル。
アーヴァインは相変わらずレナを口説いてるけど、玉葱が一生懸命に彼女を守っている。
キスティスも彼の行動に呆れ、何発か鞭で叩いていた。


高い所の飾り付けは、セシルとローザが担当。
リルムはティファの似顔絵、クラウドは彼女に渡すプレゼントの事で悩んでいた。
誕生日会は、明日行う予定だ。
先代の魔女・イデアは、ティファに似合う衣装を選んでいる。


「リルムちゃんは誰の似顔絵を描いてるの?」
「ティファ姉さんだよ!彼女にはいつも、お世話になってるからね」
「なぁセルフィ!ティファの誕生日会だけどさ、皆でダンスするのも良いんじゃねぇか?」
「あ〜懐かしいな、そのイベントは」
「?ど言う事」
「実はね、ダンスした場所がバラム・ガーデンだったの」
「ダンスするのは良いけど、曲とかはどうするつもりだ?」
「残った僕達で演奏するって言うのはどうですか?ライトさん」
「・・・・・・私、楽器には自信がないぞ」
「えへへっ!そう言うだろうと思って、譜面と楽器を、持って来たんだ」
「8つのパートの内、4つのパートを組み会わせば・・・正しい曲になるんだぞ」
「私からの推薦は、ロックを、タップにしようかな〜」
「それは嫌だ!ギターの方が良いし」
「ん〜!タップは、誰にやって貰おっかなー?」
「私がタップをやろう、そしてアルクゥとエアリスがフィドルとフルートで行けば良い」
「ライトさんがタップか〜、確かに、いいかもね」
「えー!僕は嫌ですよ」
「何故だ?」
「・・・・・・フィドルってバイオリンですよね?あれ、重くて上手く出来ませんよ」


確かにな、アルクゥは小さいし・・・あんなでかい楽器はとても持てそうにないな。
ロック達が選んだ曲は、コンサート曲:lrish Jig。
あれは確かに行けそうだよなー、楽しい曲だし。
伴奏者は、ライト アルクゥ ロック エアリスの4人。

最終的に結果は、こう決まった。
アルクゥ:タップ ロック:ギター ライト:フィドル エアリス:フルート、と言う順番になった。
Eyes on meはリノアの好きな曲だから、遠慮したんだな。
仲間の気持ちを考えて、この楽しい曲にしたのか。


「僕…タップって初めてなので、緊張します」
「本番の時、あまり緊張、しないで、ね?」
「はーい!」
「エアリスは分かってたんだな、彼の気持ちを」
「ん〜ん!だってアルクゥ、私達の中で小さいから、あんな大きな楽器なんて、持てないもの」
「私の為に、済まないな」
「えへへっ!これ位は当然、だよ?ライト」


同じ声優同士が、励まし合っている。
声が一緒でも、性格は別人なのか………。
俺も気になるな、その曲がどんな曲なのか…。
当日はティファに重要な役をやって貰い、クラウドには彼女のエスコートをやって貰う。


そこへ俺とティナが、2人を案内するって事だ。
この作戦は良いぞ、2人の夜にピッタリの時間だ。
あれから悩んで決めたイデア様の提案は、リノアがパーティーの時に着ていた衣装。
白いワンピースか、ティファに似合いそうな衣装だな。



「楽しみだねー、ティファの誕生日会は」
「今回の主役はティファだからね、色々と盛り上がりたいと思うよ」
「こう言うのは、リノアの誕生日会にも良いかもね」
「……何か、恥ずかしいな」
「どうして?良い機会じゃない」
「だってスコールは最初、ほとんど無口な性格だったもん」
「そんな彼を変えたのは、貴方しかいないのよ?リノア」
「・・・・・・」
「ロック達の演奏、成功すると良いね」
「うん!今回はライトとアルクゥが一緒に居るから、心配ないよ」
「そうだと良いけどな〜」
「どうしたの?セリス」
「だってライトさんの場合、アルクゥ以外の人間には冷たい方でしょ?だから…」
「話し合えば解決するような感じがするな〜、私は」
「・・・・・・それで本当に、解決するかしら」
「セリスの気持ちは分かるよ!でもね、此処まで来て今更そんな事言うのはなしだよ」
「・・・・・・・・・リノア」
「世界を守る為にも、私達がもっと強くならなきゃ駄目なんだから」
「そうね・・・確かにその通りだわ!ありがとね、リノア」


セリス達の姿が見えないと思ったら、こんなとこに居たのかよ。
リノアのああ言うとこは、ティナみたいだな。
イテッ!冗談だよ、ティナ。
彼女はこう思った、『リノアさんと私を一緒にしないで』って。


イテテテテテテ・・・流石に今の拳骨は、耐えれないな。
あんまり暴力を振ると、カッコ悪いぞ?ティナ。
そんなに落ち込むなって、俺が悪かったからさ。
もうずっと離さないよ・・・俺はティナを、必ず幸せにするからな。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月12日 (木) 19時19分 [1236]   
第14話「ティファの誕生日会、当日。」


舞台は、スコールの世界。
真夜中になり、クラウドは起床。
あいつも原作時は、此処で起きるもんな。
今持っている召喚獣などを調べ、部屋を後にする。



「あ、来たわ」
「後は頼んだぜ、ティファ」
「・・・・・・」

彼女は無言で頷き、俺達は先に行く。
此処からが、専念場さ。
ティファは何とか、クラウドにコンサートへ誘おうとする。
気分が乗らないクラウドだが、彼女の気持ちを受け入れた。


コンサート会場の前に着くと、ロックとエアリスが2人を出迎えてくれた。
2人の思い出の場所に、良い所を確保したそうだ。
それって、丸っきり古本じゃん。
アーヴァインは何であの時、本番に弱いって言ったんだろうな。



「(いよいよ、決戦の時だ)」
「なぁに〜?」
「震えてないみたいだな!」
「そこはいい加減忘れてくれっつーの!」



流石に呆れるな、ロックの奴は。
そう言うとこは、アーヴァインと同じだぜ。
あいつもこう言う風に、言ってたのを覚えている。
彼等の後を追うと、目の前にはロック達の姿があった。


正面に立ってるのは、タップ担当のアルクゥ。
一番後ろにライトと、右側に立っているのがエアリス。
そしてロックは、左側に立っていた。
これが、彼等の演奏だ。


「賑やかな音楽ね、クラウド」
「ああ!兄貴達はこの日の為に、頑張って練習したんだ」
「この企画を提案したセルフィにも、感謝をしないとね」
「そうだな、俺はバッツに感謝したい」


俺って、何かやったっけ?
思い出した、クラウドにエスコートするって言ったのは俺だ。
だからか、あいつが言ってたのは。
他に決められなかったし、十分に楽しんでくれればそれで良いよ。


暫くすると、2人の会話は始まった。
お互い他愛のない話をして、盛り上がっている。
イデア様が苦労して選んだティファの衣装は、良く似合っていた。
クラウドはすっかり、彼女に惚れ直したような言い方をしていた。


―――――――どうだろうな、仲間を疑った方が早いんじゃないか。―――――――――


ライトの奴、何もそんな言い方はないだろ。
俺達はコスモスを守る為に、此処に居るんだ。
新たな望み、それは・・・この戦いを終わらせる事。
ケフカを倒し、俺達は皆・・・元の世界に帰るんだ。



そうなったら、ティナと離れる事になる。
嫌だ、そんな事は出来ない。
出会えた仲間と別れるなんて、俺には耐えられないよ。
こんな時・・・俺はどうしたら良いかな?親父。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月13日 (金) 07時26分 [1237]   
第15話「モブリズの村。」


ティファの誕生日会は、無事に終わった。
セシルとアルスも、今回の企画は成功だったと喜んでいる。
いやいやいや、この企画を立てたのはセルフィだぜ。
感謝するなら、彼女に言ってくれよ。


「最近ティナを見ないわね、何処に行ったのかしら」
「ティナならモブリズに行ったと思うよ、一番ショックを受けてるのは彼女の方だから」
「どうして?」
「彼女の世界ね・・・ケフカの裁きの光で、世界が引き裂かれちゃったらしいの」
「狂信者の塔があるのは、その為なのね」
「ねぇ!皆でモブリズの村に行こうよ、あそこの子供達は最初信じてくれないけど・・・」
「ティナが俺達の為に説得してくれるなら、問題はないぜ」


ゼルの奴、中々良い事を言うな。
あいつは原作の時、ガーデンの生徒だった格闘家。
何か職業がティーダと似てるけど、それほど筋肉はない。
スコールと同じ17歳、でもあいつは・・・いつもスコールに構おうと思っている。



時には物知りゼルと言う、称号がある。
俺の知らない事とか、沢山知ってるかも知れないな。
今は俺、セシル達と話してるから無理なんだ。
ごめんな、ゼル。



「モブリズに行くとしても、場所が分からないわ」
「ラグナロクでティナの世界には行けないのか?」
「!そうだ、その手があった」
「確かに・・・私達の船があれば、ティナの世界にだって一直線よ」
「……(どうして、そうなるんだ)」
「スコールも行こうよ、ティナの世界に」
「リノアが行くなら、俺も行くしかないな」
「やったー!」



相変わらず、リノアには甘いな。
冷静沈着だった奴が、すっかりリノアのペースに合わせている。
愛する恋人限定ってとこだな、あいつの笑顔は。
目的地はモブリズに決まり、ティナを探す旅が始まった。


毎朝居なくなってたのは、この事だったのか。
何で俺に何も言わずに、居なくなるんだよ。
心配するじゃないか、ティナ。
・・・・・・もう、俺に何も言わずに消えないでくれよ。


「此処が、モブリズの村ね」
「うん!ラグナロクで進路を決めたから、無事に辿り着いたね」
「・・・・・・・だが、俺達の中には船酔いする奴が居る」
「そっかー!ユフィはウータイ出身の忍者だけど、海とか空とか乗り物には耐えれないよね」
「良く分かったな、リノア」
「少しは仲間の気持ちを考えないと行けないから、大体の事を把握してるの」
「リノアはね、元ティンバーのレジスタンスだったの」
「・・・・・・そうか」


おいおい、話はまだ続くのか。
俺達は何の為に、この村に来たと思ってんだよ。
ティナと再会する為に、来たんじゃないのか?俺達は。
なぁキスティス、あいつらに何とか言ってくれよ。



彼女は俺の気持ちを理解し、クラウドとリノアに説得した。
キスティスに怒られたと思い、スコールの傍で大泣きするリノア。
そんな彼女を、スコールは優しく慰めてくれた。
俺の時ももしティナがこんな風に泣いてたら、慰める事になるだろうな。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月14日 (土) 06時54分 [1238]   
第16話「ティナの悲しい過去。」


此処からドラクエ8メンバーの登場です、新たな仲間紹介は後に更新します。
引き続き、バッツ視点です。
彼なりに、頑張ろうと思います。


リノアの提案で、俺達はモブリズの村に来た。
確かにこの村には、大人達が居ない。
可笑しいな、静かすぎるって変だろ。
そう思った時、俺はセリスから事情を聞いた。


世界が崩壊され、此処はケフカの裁きの光で2つに分かれてしまったのか。
ティナも大変だろうな、子供達の面倒を見て。
俺は…これからも、彼女と一緒に居たい。
親父の遺言だってあるし、このまま別れるなんて出来ないからさ。



「バッツの兄貴!アッシ達はこの世界の事、良く知らないでがんす」
「セリスさんに直接聞けば良いだろ?バッツさんだってこの世界の事、あまり知らないんだからさ」
「エイト………」
「ヤンガスは元山賊なんだ、貴方達と同じく…世界を救う旅で代ろうとしています」
「山賊?ヤンガスは斧を装備してるのか」
「そうでがんすよ!ジタンの兄貴も山賊でがんすか?」
「嫌!俺は盗賊、と言っても…その辺のコソ泥じゃないぜ」
「山賊と盗賊って何か、気が合うみたいね」
「俺は君の方が十分美し………ぐぇっ」
「はいはい!あんたこそその女癖、どうにかしなさいよ?ククール」



ゼシカの奴、相当呆れてるな。
このククールって奴、エドガーと同じ性格だぜ。
彼等の世界では呪文、俺達の世界は魔法と言うシステムがある。
中にも凄いのは、キスティス達の世界だ。


敵が持ってる魔法をドローしたり、放ったり出来る。
彼女の話に依ると、幼い頃に孤児院に居て…引き取られた家で上手く行かなかった。
10歳の時にガーデンへ来てからも、キスティスはスコールの事が気になって仕方なかったらしい。
これって、勘違いの恋って奴だろうな。



「バッツ……私ね、スコールにはいっぱい笑って欲しいの」
「どうしたんだ、急に」
「彼には少しでも、ティナの事を理解してくれるなら…私は彼の傍に居たいと思う」
「………リノア」
「せっかく此処まで来たんだし、私達はもう少し此処に居る事にするわ」
「そしてバッツ、貴方はティナを探しに行って頂戴。ロックには上手く誤魔化して置くから大丈夫よ」
「キスティス……済まないな」
「何言ってんだよ!僕達はコスモスの戦士だからね、今は弱ってるけど…リルムちゃんが傍に付いてるんだ」
「行って来いバッツ!今のティナを幸せに出来るのは、あんたしかいない」


皆…俺の為に、気を遣ってくれるんだな。
そうだよな、玉葱の言う通り…俺達はコスモスの戦士だ。
そしてこの戦いは、星を救う戦いでもある。
これ以上あいつの…ケフカの思い通りには、させない。



ロックならきっと、ティナの事は忘れられないと思う。
この世界であいつは、ティナを沢山守ったからな。
そして彼女の力を、ケフカは狙っている。
くそっ…ケフカの野郎!あいつは何処までも、しぶとい奴だ。



「ティナママー!バッツお兄ちゃんが迎えに来たよ」
「バッツ……」
「………」
「ごめんなさいバッツ、貴方には心配掛けたね」
「いや良いんだ、こうしてティナが無事で居るって分かったからさ」
「……でも私は、貴方とは一緒に行けない」
「えっ?」
「消えてしまったの、戦う力が」
「どう言う…事だ?」
「世界が引き裂かれた日、この村の大人達はケフカの裁きの光から子供達を庇い…皆死んでしまったの」
「………そんな事って、ありかよ」
「分からない!だから私は怖いの、また貴方と一緒に行けば…足手まといになってしまう」
「………約束したよな!ティナにもしもの事があったら、駆け付けるって」
「でも、私は………」
「君の中に眠ってる戦いの力が目覚めるまで、俺は此処に残るよ」
「……バッツはどうして、私の為にそこまでしてくれるの?」
「初めて会った時から…俺はティナが好きだった、好きになった女を目の前で失いたくない」
「バッツ………」
「ちょっと待っててくれ!皆にも事情を説明して来るから」


ティナと離れ、俺は仲間の元へ戻った。
先に俺を心配していたのは、元レジスタンスのメンバー・リノア。
俺は彼女に、今までの事を話す。
ティナの中にある戦う力を、どうしても目覚めさせたいんだ。



それまでの間、俺はこの村に残る事になったんだ。
皆には勝手で済まないけど、飛空艇で待っててくれ。
こんな事言うのって、変だよな。
だけどリノアはそんな事を気にせず、俺の気持ちを分かってくれた。



――――――それでこそバッツだよ、必ずティナを連れて戻って来てね。―――――――――


彼女の一言が、俺の心を温かくしてくれた。
支え合う仲間が居るから、俺は1人じゃない。
サンキューなリノア、俺の為に我が儘を聞いてくれて。
皆………、俺の勝手な判断に付き合わせて済まなかったな。

  DFF012 探求の心を持つ旅人と魔導の少女 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月14日 (土) 08時25分 [1239]   
第17話「バッツへの想いとティナの決意。」



俺は彼女の為に、少しは役に立とうと決意した。
こんなに子供が居るもんな、無理すんなよ。
俺も手伝うからさ、一緒に頑張ろうぜ?ティナ。
1人の子供が俺に本を読んで欲しいと、声を掛けて来た。


懐かしいな、セリスもこう言う童話が好きなんだよ。
あぁセリスって言うのはな、俺とティナの仲間なんだ。
彼女の親友で、剣が強い元女将軍なんだぞ。
何っ!一度会った事があるって?マジかよ。



「バッツお兄ちゃーん!」
「どうしたんだ?」
「ティナママを知らない?何処にも居ないの」
「待ってろ!俺が彼女を探して来る」


こんな時に何処へ行ったんだよ、ティナは。
彼女は確か、人が沢山いる所が苦手だったな。
って事は、そう遠くには行ってないって事になる。
子供達をディーンとカタリーナに任せ、俺はティナを探しに行く。



風を頼りに進めば、ティナを見付けられる筈だ。
この辺りの筈なんだよなー、ティナが居るのは。
ん?何だ、何か綺麗な歌声が聞こえてくるぞ。
村の近くの湖で、誰かが歌っている声が聞こえた。


「♪愛しい 貴方は そこにいるけど。届かない この想い 近くに居ても♪
♪でも待ち続ける 貴方の言葉♪」


この歌、聞き覚えがあるな。
俺は彼女の歌に続き、一緒に歌い出す。
オペラのアリアか、懐かしい曲だと思っていたんだ。
別名:セリスのテーマの、エンディングVer.でもある。



元々覚えていたって訳じゃないけど、親父に昔この歌を聞かせて貰った事があったんだ。
歌詞を作るのは、親父でも結構大変だったんだぞ。
同じ過ちを繰り返さない為に、俺達は前に進む。
半分行かれちまったけど、俺は君と同じコスモスの戦士さ。


「バッツ……、どうして此処に?」
「探しに来たんだ、ティナを」
「もしかして…心配してるの?子供達が」
「ああ!子供達だけじゃない、ディーンとカタリーナも君の事を心配している」
「………いいえ、戻らないわ」
「どうして?」
「モブリズに戻ったら、2人きりに慣れないもの」
「ティナ………」
「此処なら…子供達に見付からなくて済むわ、あの時のバッツの言葉、嬉しかったの」
「………」
「私も!貴方が好き、ずっと貴方の傍に居たいの」
「……俺もだよ、俺もずっとティナの傍に居たい」
「バッツ……、今まで辛かったんだね。大丈夫よ!私が貴方の悲しみを、受け止めて上げるから」
「………本当にごめんな、ティナ」


今になって、涙が流れて来た。
好きな彼女の前で泣くなんて、最低だな。
マジでカッコ悪いし、帰ったら皆に馬鹿にされる。
そんな事を考えてたら、ティナはずっと俺の傍に居てくれた。



人を愛する感情は、未だに分からない様子だけど。
ティナはその感情を、少しずつ埋めようとしている。
亡き帝国の将軍・レオが残した言葉でもあったんだ、これは。
あいつはガストラ帝国のエリート将軍で、ケフカが最も嫌っていた男だ。


――――――お前はまだ若い、いずれ分かるようになる…きっと。――――――――――


幻獣と人間の間に生まれた少女・ティナ。
彼女は長年間、ガストラ帝国に心を凍らされていた。
幼い頃に両親を亡くし、兵器として使わされていた。
心配するな!俺が必ずティナを、ケフカから守ってやるからな。


  ディシディアデュオデシムファイナルファンタジー 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年04月05日 (火) 11時41分 [1176]   
  第1話「旅立ち。」


皆様、お久し振りです。
3ヶ月以来の更新となりますが、覚えてますか?
今回はDFFの続編「DFF012」より、ライクゥカップニング小説を書きます。
まだまだ初心者ですが、宜しくお願いします。

勿論、ドラゴンクエストやFFのキャラも登場します。
その前に、注意事項です。

※この小説は二次小説ですが、完全にオリジナルです。
※アルマリ ライクゥ バツティナ クラティ ティダユナなどのカップルを、取り扱っています。

では、どうぞ。
最初は、ライト二ング視点です。
彼女なりに、頑張ろうと思います。

――――――旅立ち。――――――

「おーいユウナ、ブリッツやらないか?」
「出来るかな、私にも」
「大丈夫ッスよ!俺がユウナに教えるから」

あいつは、ザナルカンド出身のエース・ティーダ。
その隣に居るのは、大召喚士プラスカの娘・ユウナ。
2人は私と同じ、コスモス側の戦士。
今回の続編では、ティーダは一度カオス側の戦士だった。

レポート攻略を見た所、ティーダを救ったのは奴の父・ジェクトだった。
その後奴は、カオス側の戦士・皇帝に連れてかれた。
カオスは滅びた筈なのに、何故奴は生き返る・・・。
私にとっては、謎が多過ぎる。

「ライト二ングさん!」
「アルクゥか、どうした?」
「どうしたんですか?ボーっとして」
「・・・何でもない、気にするな」

こんな事、言える筈がない。
私に沢山笑顔を見せてくれたのは、アルクゥのお陰だ。
彼が私の騎士になってから、優しく話す事が多い。
自分の世界の事を、私に語ってくれる。

私は元、コクーンの兵士だ。
実の妹であるセラを守る為、私はライト二ングになった。
親から貰った名を捨てれば、子供じゃ無くなると思ったんだ。
今みたいなこう言う休息は、中々興味深いな。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年04月05日 (火) 11時56分 [1177]   
済みません、初回のタイトルが長過ぎました。
次の話からは、短縮します。
では、第2話です。
今回は、第1回大座談会などを開こうと思っていますので・・・宜しくお願いします。

第2話「クラウドとティファ 幼馴染コンビとの出会い。」

私達が休息を取っているのは、秩序の領域だ。
クラウドも最初は、カオスの戦士だった。
彼もティナと同じく、コスモスから力を与えられたんだな。
お前達にも、苦労を掛けたな。

クラウド!お前には、傍に居てくれる奴が居る。
そいつは、お前の事を一番理解している筈だ。
1つだけ、お前に忠告してやる。
もし・・・ティファを危険な目に合わせたら、その時は許さないぞ。

「大丈夫だ!俺はもう、ティファの傍から離れないと決めた」
「本当だな?その言葉、信じて良いのか」
「ああ!あんたの言う通り、俺はコスモスから力を託されたんだ」
「この世界に呼び出された後、ほとんどの記憶がないの」
「だがセシルは、カインやゴルベーザの事を少しずつ思い出しているそうだ」
「例え彼がカオス側でも、セシルのお兄さんだからね」

ティファ・・・、お前はセシルの事を心配してるのか。
例え一緒に居ても、セシルはいつも・・・ゴルベーザの事を心配している。
カオスを倒したら、一緒に旅立とう・・・か
その約束、私も信じるよ。

だけど私はこれ以上、アルクゥに心配を掛けたくない。
私が傍に居てやらねば、彼にも危険が迫る。
安心しろ、アルクゥ。
お前はどんな時でも、私が守るからな。

「流石は、ライト二ングさんだな」
「ルーネス レフィア・・・無事だったのか」
「ええ!私達も、コスモス様に呼ばれました」
「イングズはどうした、一緒ではないのか?」
「あいつは・・・自分の故郷・サスーン城に残って、サラ姫を守るってさ」
「私達の中では、実のお兄さんって感じがするの」


そうか、あいつが一緒じゃないのは予想外だな。
後は、バッツ達だな。
お前達も、無事でいろ。
そして光の戦士、私はまたお前とゆっくり話がしたい。

お前がコスモスを守っているように、私もアルクゥを守って見せる。
同じコスモスの戦士でも、手加減はしない。
簡単に言うと、これからも気が合うとは思えないがな。
私は私のやり方で、アルクゥを必ず守ると誓うぞ。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年04月05日 (火) 16時24分 [1178]   
第3話「遅れて到着した旅人と少女。」


そろそろ、バッツ達がこの聖域に到着する頃だ。
だが奴には・・・バッツには、弱点がある。
それは、高い所。
スコールの世界にあるガーデンの船は、地上に上陸する事もある。

この世界に呼び出されてからは、1人で行動する事が多い。
誰の助けも入らずに旅をするなんて、どうかしてるぞ。
余計なお世話だと、奴に言われそうだな。
私は、そう確信した。

「ライト二ングさん、聖域の見張り・・・変わりましょうか?」
「いや・・・今は大丈夫だ、ありがとう」
「ライト二ングさんって、2つの武器を使っているんですね」
「ショット銃は滅多に使わないが、戦闘中は特に剣を使用している」
「僕はその逆ですね、剣は滅多に使いませんけど・・・杖や本で戦っています」

だから、最初から前に目立つのが嫌だったのか。
ルーネスの幼馴染なのに、後ろ向きとはな。
私の性格はスコールやクラウドと同じ、と言った所だ。
笑顔は滅多に見せないが、愛する者限定だ。

クラウドにはティファが居るし、スコールにはリノアが居る。
そして私には、アルクゥが居るんだ。
私の為にホープを説得し、アルクゥは私を選んでくれた。
感謝するぞ、アルクゥ。

「ライト二ング、バッツ達が来たぞ」
「ようやく来たか・・・遅いぞ、お前達」
「ごめん!でもさ、俺・・・まじで高い所が苦手なんだよ」
「いつまで経っても、そこだけは変わらないのね」
「面目ないよ、ティナ」

バッツ、無理に話す必要はないんだ。
話したい時だけ話せば、私も少しは理解出来るぞ。
特にバッツ、お前は本当に気楽過ぎて笑えるな。
ティナの傍に居たい気持ちは、十分に分かる。

あんまり彼女に、心配を掛けるなよ。
人の事は言えないが、私だってお前の事は心配なんだ。
出来る出来ないの問題じゃない、やるしかなければやるだけだ。
私が言いたいのは、それだけだ。


「WoL以上に、冷静だなーライトさんって」
「そうか?」
「ああ、その冷静さはクラウド譲りだ」
「俺じゃない、スコールだろ?そこは」

そうだな、クラウドの言葉に一理ある。
私はこれからも、アルクゥを守って行くつもりだ。
皆、此処からが始まりだ。
クリスタルを手に入れ、世界に平和を取り戻そう。

必ず、他の奴等とも出会うんだ。
私達の旅は、今始まったばかりなんだ。
宜しく頼むぞ、皆。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年04月05日 (火) 19時02分 [1179]   
第4話「ライト二ングの想い。」


旅の途中、私達はモーグリショップに寄った。
中には、魔石の販売やスキルなどが置いてある。
5%OFFは、スペシャルな日だけだな。
とにかく今は、バッツの高所恐怖症を克服しよう。

私はアルクゥと話し合い、彼はクラウド ティファ達と共に探求の旅に出た。
ティナを行かせたのは、まずかったな。
まぁ良いさ、私は出来る事をやり遂げよう。
こう言うのは、博士に相談するべきだな。


「お姉ちゃん、こんな所で何してんだ?」
「お前は・・・」
「俺はプリッシュ、コスモスって神様に呼ばれたんだ」
「お生憎・・・私も同じだ」
「マジで!やったー、仲間に会えたぜ」

変わった第一印象だな、お前は。
女性なのに、男言葉を使うのはどうかと思うぞ。
私も、同じ性格だがな・・・。
別に私は、スコールやクラウドを尊敬してるって訳でもない。


アルクゥの為に、彼を守る為に・・・私は力になりたいんだ。
これ以上一緒に居たら、皆の足を引っ張ってしまう。
誰かが傷付くのは、見たくないんだ。
そう言いたいが、彼女は分かっているだろうか。


「あんたの言いたい気持ちは、理解したよ」
「――――何?」
「俺もさ!シャントットのおばさ・・・いや、博士を見返したいんだよ」
「つまり、私の役に立ちたいと言いたいのか?お前は」
「ご名答!その通りです」


変わった少女だが、力はありそうだ。
ティファと同じ格闘家タイプ、か。
スコールの仲間であるゼルも、その1人だな。
ちょっと待て!格闘家タイプは後2人居る。


1人はザナルカンド出身のエース・ティーダ、もう1人は反神羅組織・アバランチのリーダー、バレット。
ティーダは剣の使い手だが、バレットは銃を持っている。
右腕を捨て、新たな右腕である銃を手にした。
何とも不思議な男だな、奴は。


「そう言えばお姉ちゃんさ、名前は何て言うんだ?」
「・・・ライト二ングだ」
「ライト二ングさんか〜、こんな素敵な女性に憧れてたんだよなー俺は」
「言葉まで乱暴なんだな、お前は」
「そう言うのはあまり気にすんなって、これからは仲良くなろうぜ」
「・・・・・・ああ、そうだな」
「じゃあ俺暇だし、他の仲間を探して来るよ」

お転婆娘プリッシュ、か。
力に慣れる奴に出会えるとは、夢のようだな。
いかん!見とれてる場合じゃないぞ、さっさとやる事を成し遂げねば。
高所恐怖症は、どうやって克服するんだろう。


アルクゥ、私はお前が一番好きだ。
何時からかは知らんが、初めて会った時からお前の事が好きだった。
私のように強くて、優しいとこもある。
もう二度と・・・その手を離さないと、私は誓うぞ。

無事に戻って来い、私の愛する騎士よ。
お前なら、クラウド達の役に立つ筈だ。
そしてプリッシュ、お前とはまた・・・ゆっくり話がしたい。
私達の旅は、これからも続く。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年04月05日 (火) 20時38分 [1180]   
第5話「バッツの決意と誓い。」


あれから、どれ位経っただろうな。
アルクゥ達はまだ、クリスタル探求から帰って来てない。
私は、心配なんだ。
けど彼は、旅に出てる時でも私の事を考えている。

私の弱音が聞こえたせいか、バッツは起き上がり・・・私を見る。
どうしたバッツ、何かあったのか?


「ライト二ングさんはライト二ングさんで良いと、俺は思うぞ?」
「どうしたんだ?急に」
「俺達は同じコスモスの戦士、そして・・・守るべき人が居る」
「・・・・・・」
「俺にはティナが居るし、あんたにはアルクゥが居るんだ」
「そうか・・・そう、だよな」


話の分かる奴で、安心した。
バッツの言う通り、私にはアルクゥが居る。
そう、信じたいんだ。
お前には完敗だよ、バッツ。

そして暫くすると、アルクゥ達が帰って来た。
皆・・・、無事だったんだな。
状態に依ると、ティファが酷い怪我を負っていた。
クラウドが庇ったんだな、彼女を。

「皆・・・無事で良かったよ」
「ああ!ティナの回復が無かったら、俺達はやられていた」
「僕は何度も、ティナさんに助けられてましたよ」

それで良いんだ、アルクゥ。
お前に怪我が無くて、安心したぞ。
私も本当は行きたかったけど、仕方ないよな。
ティナ・・・私の変わりに守ってくれて、助かったぞ。

セラ、この戦いが終わったら再会しよう。
スノウの事、頼んだぞ。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年04月06日 (水) 09時04分 [1181]   
第6話「シヴァの使い手・スノウと漁師の息子、アルス。」


いよいよ、スノウと出会えるのか。
出会い編は10話で完結予定だ、11話からは本編に行く。
皆、引き続き宜しくな。
しかし遅すぎるぞ、プリッシュが。

何処まで仲間を探しに行ったんだ、奴は。
そう考えていると、向こうから声が聞こえて来た。

「姉さん!」
「スノウ・・・そして、こいつは誰だ?」
「紹介するよ!漁師の息子・アルスだ」
「初めまして!」
「私はライト二ングだ、こちらこそ宜しくな」
「アルスが言うには、彼の親父は一流の漁師らしい」
「僕も海に出たいのですが、後2年・・・年を取ってからだって言われましたよ」

今はまだまだ、半人前だからだろう。
コスモスは彼とスノウ、そして多くの仲間を呼んだ。
これ以上増やしたら、私達の足手まといになる。
彼等と仲良くなり、アルクゥ達を紹介した。

クラウドとティファは、同じ故郷で育った幼馴染。
ティナは幻獣界育ちで、アルクゥはウルの村で育った。
最初から後ろ向きな彼だが、力になるぞ。
そしてアルス、私は剣と銃の2つの武器を持っている。

「召喚獣は、決まってるんですね」
「ああ!私はオーディン、スノウはシヴァを操るんだ」
「ティナさんの世界だと、魔石で呼び出すんですって」
「召喚獣は、他の世界にも沢山あります」

アルスの後に語り出したのは、大召喚士プラスカの娘・ユウナ。
その隣に居るのは、ザナルカンドエイブスのエース・ティーダ。
若干空気が読めないとこもあるが、宜しくな。
冗談だ・・・そんなに叩くなよ、ティーダ。

ユウナは私の為に、ティーダを引き離した。
済まない、ユウナ。

「いえ・・・ライトが気にする事ないですよ」
「しかし・・・!」
「私・・・ティーダと一緒に戦えて、嬉しいんです」
「・・・・・・そうか」

そう言うお前達が羨ましいよティーダ、ユウナ。
特にお前は、ユウナの旅に同行してるからな。
私だって元、コクーンの兵士だ。
何かと力になるからな、私は。

スノウが呼ばれたって事は、この世界の何処かにセラは居る。
私と再会するまで、無事で居てくれ。
あの時の事、許して欲しいんだ。
残りはジタン達か、まだまだ出会いは長く続きそうだな。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年04月06日 (水) 14時39分 [1182]   
第7話の前に、登場人物を書いて置きます。
引き続き、宜しくお願いしますね。

〜登場人物紹介〜
ライト二ング(21) 元コクーン兵士 女 171cm
閃光の異名を持つ女戦士。
元コクーンの兵士で、現在は下界(パルス)のルシとなっている。
冷たい態度を取るが、時々笑顔を見せる時がある。
コスモス側の中では母親的存在の人物で、ウルの村で育った少年・アルクゥに好意を抱いている。
CV:坂本真綾

アルクゥ
ルーネスの幼馴染であり、ルーネスと同じく長老トパパに育てられた。
思考は後ろ向きで自分から一歩を踏み出せない、ちょっぴり臆病者。
外遊びより読者が好きで、その博識ぶりは誰もが認める所である。
閃光の異名を持つ女戦士・ライト二ングに出会い、彼女に好意を抱いている。
CV:釘宮理恵

ルーネス(17)
ウルの長老であり養父であるトパパに育てられた孤児の少年。
好奇心旺盛で前向きな思考の持ち主だが、何処か抜けていて・・・周囲に支えられて力を発揮するタイプ。
外遊びが好きで、大好物は肉。
CV:竹内順子

レフィア
容姿端麗でかなりの自信家ではあるが、根は優しい少女。
カズスの鍛冶屋・タカに育てられた。
明るく活発で、他者にも積極的に意見する事からルーネスと衝突することもしばしばある。
CV:池澤春菜

イングズ
サスーン王に忠誠を誓う有能な兵士。
サスーン城の異変の時には城に居なかった為、ジンの呪いには掛からなかった。
4人の中では一番冷静で、お兄さん的存在である。
CV:緑川 光

他のメンバーの紹介は、10話終了後の予定です。
引き続き、ライト二ング視点とします。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年04月06日 (水) 18時39分 [1183]   
第7話「遅れて来たコスモスの戦士達。」


数時間後、プリッシュは多くの仲間を連れて戻って来た。
バンダナを着用している男の名は、フリオニール。
反乱軍のメンバーで、合言葉である野薔薇を持っている。
私も、その花に何かを感じるんだ。

先頭に居るのは、伝説の称号の名を持つ光の戦士。
彼は、生まれ故郷や本名が分からないらしい。
その彼の隣に居るのは、空賊・ヴァン。
確か、スコールやティーダと同い年だったな。

「私は時を操る魔女・アルティミシアです、以後お見知り置きを」
「私はライト二ングだ、こちらこそ宜しくな」

元カオス軍のメンバーが、そこに居た。
何故彼等と一緒に居るかは、分からない。
私が気になってた時、暗闇の雲が目の前に現れる。
突然アルティミシアから、カラオケに行こうと言い出した。

「素敵な所ですね、此処は」
「うむ!疲れを癒すにも、悪くないな」
「矛盾してません?ライトさん」

ふっ!お前ならそう言うと思ったよ、ルーネス。
玉葱には、「オニオンナイト」と言う伝説の称号がある。
こんな小さな少年が、タイクーンの王女・レナの騎士なんだろう。
お互い、好意を抱いているな。

何としても、私達は前に進むだけだ。
その言葉を胸に、私は誓った。
暗闇の雲やアルティミシア、ジェクト達が私に同意している。
行くぞ!これで、戦いを終わらせるんだ。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年04月07日 (木) 10時03分 [1184]   
第8話「ティナとクラウドの記憶。」


突然ティファは、バッツに話がしたいと言い出した。
どうしたんだ、急に。
お前ならこのまま、クラウドの傍に居ても良いだろ。
確かに年は、同じだけどな。

しかし、あいつらは何処に行ったんだ?
ティナとクラウドが居ない事に気付いた私は、2人を探しに行く。
確かティナは、人が沢山いる所が嫌だったな。
逆にクラウドは、1人で寝るのが怖い。

「私達・・・元はカオスの戦士、だったんだね」
「ああ!俺とあんたが消え掛けそうになった時、コスモスが俺達を助けてくれたからな」
「まるで、レイチェルさんみたいね」
「俺は、そうとは限らないぞ」
「でもティーダは違うわ!彼を助けたのは、ジェクトさんなの」
「・・・自分の息子が消えるのを知って、あいつはティーダにポーションを掛けたんだ」
「ユウナさん、彼が居なくなったのがショックだったのね」

違う、ユウナはティーダが目を覚ますのを待っていたんだ。
そう突っ込んでやりたいが、今は黙って見守るしかない。
済まないな、いつも役に立たない女戦士で。
こんな私が情けないと気付いた時、アルティミシアが私を勇気付けてくれた。

時を操る魔女であるお前が、羨ましいよ。
無理にアルクゥを守ると、言ったのは失敗だったな。
彼女に呼ばれ前を見ると、アルクゥが私の所に戻って来た。
アルティミシアが傍に居るのに、彼は気にせずに私の肩に乗る。

「まるで・・・仲の良い姉弟ですね、貴方達は」
「・・・・・そんな感じに見えるか?アルティミシア」
「勿論です!私から見ると、貴方達は本当の姉弟に見えます」
「・・・・・・・・・」
「ライト二ングさん・・・・・・」

実の姉弟・・・か、言われてみればそうだな。
アルクゥはいつも、私の事を思ってくれている。
セラならきっと、スノウを幸せに出来ると思うな。
あいつはきっと、セラを守ると言い出す筈だ。

ったく、子供だな・・・あいつは。
元の世界で散々私の事を姐さんと呼んで置いて、自分はカッコ悪いじゃないか。
気楽過ぎて、笑えるな。
でも・・・もう手放さないぞ、アルクゥ。

――――――今度はちゃんと、私がお前の事を守ってやるからな。

心の声が聞こえた途端、アルクゥの表情が変わった。
もしかして、恥ずかしいのか?お前は。
未だに赤みは取れないが、私はお前を守るよ。
やっと見付けたんだ、私が本当に守りたかった奴を。

コスモス・・・、聞こえるか?
私は、お前に召喚されて本当に良かったと思っている。
ラグナの方向音痴は、流石に呆れるがな。
今なら、ヴァンの気持ちが分かって来たような感じがするんだ。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年04月07日 (木) 14時55分 [1185]   
第9話「アシスト専用参戦キャラ・エアリス登場。」


「おハロー、バッツ」
「あんた・・・エアリスか?」
「えへへっ!今回このデュオデシムに、私がアシストとして、参戦決定になったんだ」
「って事は、誰のアシストになるか・・・決めたの?」
「うん!勿論だよ、ティファ」
「今回は、誰のアシストなんだ?」
「当然・・・バッツ、貴方の、アシストだよ?」
「・・・俺?」
「そ!その陽気な所や、優しさが、私が好きになった人に似てるの」

もしや、ザックス・フェアか。
エアリスが初めて好きになった奴が、あいつだと言うのか。
くそっ!このまま心の中で話すと、スコールのようになってしまう。
何とかして、声に出さなければならないな。

しかし、同じ声優担当の彼女に何を言えば良いんだ。
その間私は、長い沈黙状態だった。
このまま黙っていたら、アルクゥに心配を掛けてしまう。
私が守ると決めたのに、逆に守られてしまったじゃないか。

「ライト二ングさん、落ち着いて下さい」
「・・・アルクゥ」
「僕はどんな時でも、貴方の傍に居ますから」
「そう言えばアルクゥ、お前はサロニアの王と仲が良いらしいな」
「一時だけ僕達光の戦士の仲間になったんですよ、彼は」
「それは・・・自分の故郷を救う為に、戦ったのか?」
「はい!今頃・・・アルス王は、サロニアの皆さんと一緒に平和な生活を送ってます」
「・・・・・・そうか」

私が下界(パルス)のルシだと、彼に言える訳がない。
本当の事がバレてしまったら、皆と一緒に居られなくなる。
ラグナ・・・、こんな時私はどうしたらいいんだ。
何もかも迷っていたら、私が私でなくなってしまう。

――――――私は敗れたのです、世界を・・・守れなかった。――――――

弱っていたのは、その時からだったのか。
今にも消えそうだが、こんな時に居なくなって欲しくない。
今からでもコスモス・・・、お前は助かるんだ。
私達はお前の戦士、主が弱っているのに・・・放っては置けない。

光は、私達と共にある。
そして守るべき人の為に、私は・・・戦い続けるんだ。
しかしこの2つの言葉、聞き覚えがあるぞ。
1つは光の戦士が言ってた台詞、もう1つはクラウドが言ってた台詞だな。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年04月07日 (木) 17時32分 [1186]   
第10話「皆の決意。」


出会い編は、この話で終わりにする。
もうすぐジタン達が、此処に集結するからな。
あいつが見たら、からかわれそうだ。
スコールは相変わらず無口だが、恋人と一緒に居ると・・・少しずつ話し始める。

ラグナの言う事は信じるな、か。
お前は私の為に気を使っているのか?ヴァン。
そもそも!お前も私も同じコスモスの戦士、だろ。
過ぎた事は、いちいち気にしなくて良いんだ。

「ライト・・・あんたの意見には、参ったよ」
「別に私は・・・」
「俺さ・・・どうしても気になる子が居たんだよ、今はもう良いんだ」
「バッツが傍に居るから、か?」
「うん!クラウドだって悩みを抱えてたけど、ティナと戦って分かって来たらしいんだ・・・あいつ」
「『迷う俺でも誰かを救える』・・・か」
「それってきっと、玉葱と同じように・・・ティナを守りたいんじゃないか?」

どうだろうな、それは本人次第の決断だ。
今の所、これで全員集結とは限らない。
遅いな・・・何処まで仲間を探しに行ったんだ?プリッシュの奴。
私に鍛えて欲しいって顔をしてるぞ?玉葱。

生憎、私は年下には興味無いんだ。
悔しかったら、アルクゥのように強くなれ。
このまま元気を無くすと、この先の戦いが辛くなるぞ。
お前がどんな姿になろうとしても、足手まといにはならない筈だ。

「ライト二ングさん・・・」
「私のように強くなれ、玉葱」
「そう・・・ですね!あっ、プリッシュが帰って来ましたよ」
「ごめんごめん、遅くなったぜ」
「此処まで来るのに、耐えたなー俺達も」
「(一体誰のせいでこうなったと思ってるんだ?)」
「そう細かい事は気にすんなよ、スコール」
「黙れ!」

仲間同士で争うのはよせ、お前達。
もうすぐでコスモスの聖域なんだ、頑張ろう。
少しはリーダーらしくなったが、本来は光の戦士が指揮を取る番だ。
私は・・・簡単に言うと、副リーダーだな。

ラグナ・・・スコール、お前達の気持ちはよく分かるぞ。
スコールも苦労してるんだな、こんな駄目な父親を持つと。
私はラグナのように楽な生き方はしないが、アルクゥの為に戦うだけだ。
彼も私を愛している以上、それに答えなければならない。

さあ、行くぞ皆。
此処からが、本当の始まりだ。
この先の戦いが、私達を待っている。
お前は必ず・・・私達が倒して見せるぞ、カオス。

「俺は・・・約束の場所に帰る為に」
「私は、皆の未来を守る為に戦うの」
「野薔薇・・・それが俺の、たった1つの答えだ」
「繋げて見せるんだ、皆に貰った強さを」
「諦めて溜まるか!俺達はもっと強くならなきゃ」
「何があっても、私達は前に進むだけだ」

1人1人の決意を胸に、私達は前に向かって進み出す。
これからの戦いが本当に、最後になるんだ。
今回は漁師の息子・アルスや、私の世界の仲間・スノウが居る。
2人供、私達の仲間で良かったよ。

コスモス・・・、私達が行くまで無事でいろ。
必ず、お前を完全に回復するんだ。
そして・・・私達を呼んでくれた事を、感謝する。
これが、私達の本当の物語だ。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年04月09日 (土) 08時40分 [1187]   
番外編「第1回:大座談会開幕。」


無事に出会い編が終わり、次の話から本編突入です。
さてさて今回のゲストは、FFシリーズよりこの方達です。

ザックス「よっクラウド、久し振りだな」
クラウド「ザックス!あんたこそ元気だったか?」
ザックス「当たり前だ!今回はエアリスの事、宜しくな?バッツ」
バッツ「・・・・・・」
ライト二ング「どうした?バッツ」

どうやらバッツは、ザックスの前だと緊張してるらしい。
こう言う時、ティナが傍にいてくれたらなー。
ライト二ングさんは相変わらず、アルクゥを肩に乗せている。
あれだと、本当の姉弟だよ。

――――――あれから、文句のコメントはこなくなった。――――――

ジタン「確かにそうだな、執筆者さんがこのデュオデシム小説を書いてくれたお陰で・・・文句が来なくなった」
スコール「・・・(だが、油断は禁物だ)」
リノア「おハロースコール、君は相変わらず無口だね」
スコール「リ・・・リノア」
リノア「続編には出れなかったけど、応援してるよ」
スコール「・・・・・・ありがとう、リノア」
ジタン「チッ、お熱いなーあいつらは」

あんたが羨ましがっても、無駄なのよ?ジタン。
バッツは未だに、固まったままだった。
彼の傍に来たティナに、ライト二ングさんは今までの事を話す。
ティファはクラウドの傍から離れようとしないし、クラウドも同じ。

エアリスはリーダーであるライトさんに、お花の事を教えていた。
本名や故郷を忘れた彼に、エアリスは良くしてくれる。
カインは黙ったまま、彼等を見守っていた。
確かザックスって、女性なら誰でも優しいよね。

次の第2回では、ロックとリュックが登場します。
ユウナは既に、参戦決定になりましたのでごめんなさい。
彼等の他にも、ルールーとワッカが登場しますよ。
引き続き、宜しくお願いします。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年04月09日 (土) 17時56分 [1188]   
第11話「コスモスの館。」


此処が私達の新しい家、か。
コスモスが用意してくれた家は、この館だった。
アルティミシア達は正式に、私達の仲間だ。
例えクジャが迎えに来ようとしても、私が彼等を守る。

今回アシスト専用として参戦した少女の名は、エアリス。
セトラの民であり、古代種の生き残りでもある。
遠くから人の声を感じ取ることが出来る、謎の女性だ。
だがこの先も、私と奴に気が合うとは限らない。

「ライト二ングさん!」
「どうした?」
「『どうした?』じゃないですよ!最近考え事多過ぎです」
「あぁ・・・済まない、アルクゥ」
「僕の騎士なのに、エアリスさんの事ばっかり考えるんですから」

そんな事はないぞ、アルクゥ。
私が本当に考えてるのは、お前だよ。
昨日クリスタルタワーで見付けたが、この花は・・・見覚えがあるな。
まさか・・・いや、あり得ないぞ。

のばらと言えば、フリオニールの世界の合言葉。
この花の持ち主が、奴だと言うのか。
例えそうだとしても、何かが引っ掛かる。
何だろう、この綺麗な色は・・・。

ポカッ

「〜〜〜っ!」
「さっきから聞いてるんですか、ライト二ングさん」
「痛いぞ・・・アルクゥ」
「僕は貴方が好きなのに・・・貴方は僕を見てくれない、酷いですよ」
「!泣くな・・・、そんな事ないぞ」
「本当に?」
「ああ、本当だ」

またお前に心配を掛けるとは、情けないな・・・私も。
確かに私は、アルクゥの騎士だ。
私に沢山の笑顔を見せ、それで守りたいと思った。
ルーネスはあの時、私にそう言ったのか。

――――――あんたが居なくなったら、あいつが悲しむ。――――――

お前の言う通りだ、ルーネス。
既にお前は、分かっていたんだな。
私が居なくなると、アルクゥは悲しむ。
もう二度と、お前を置いて居なくなったりしないさ。

これからはずっと、私が傍に居る。
だからアルクゥ、そんなに悲しむな。
お前まで悲しむと、私だって辛いんだ。
私も少しは、良いとこをお前に見せないと行けないな。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年04月09日 (土) 20時37分 [1189]   
第12話「エアリスの想い。」


この館に住み始めて、2日が過ぎた。
アルクゥはいつものように、私の肩に乗っている。
本当に気に入ってるんだな、お前は。
それでこそ、私の騎士だ。

エアリスは一体、ロックを前に何を考えてるんだ。
彼は今回、参戦メンバーとして来れなかったがな。
6からは誰も居ないって、寂しいだろ。
私ならロック、お前を推薦するぞ。

「どうしたんだエアリス、俺に話って」
「あ、あの、ね?ロック」
「んっ?」
「わ、私・・・ロックの事、好きなの」
「・・・・・・へっ?」
「だから、その・・・・・・〜〜〜っ」

おいおい、そこで真っ赤になるなよ。
ロックが好きなら、素直に言えよ。
私はちゃんと話すぞ、アルクゥに。
スコールやクラウド、バッツだって同じだ。

振り返って見ると、事実だと知り・・・恥ずかしがる。
おいおい仮にもバッツ、お前は二ートマスターだろ。
これからもずっと一緒だぞ、アルクゥ。
私はもう、二度とお前を離さないぞ。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年04月10日 (日) 07時57分 [1190]   
第13話「ロックの決意。」


そうだったな、ロックには今も引き摺ってしまう過去があったか。
それは・・・奴がトレジャーハンターの修行に出てる時だ、奴とレイチェルはコルツ山に出掛けた。
もう少し先まで行こうとした瞬間、通路が砕けた。
レイチェルはロックを庇い、自分が落ちる。

気が付いた時彼女は、自分やロックの事を忘れてしまっていた。
全ての責任はロックのせいだと言われ、彼はしばらくコーリンゲンを離れる。
あれから1年後、奴がその村に戻って来た時は遅かった。
レイチェルは帝国の攻撃を受け、この世を去ったんだ。
何もかもこれは・・・ケフカが行けないんだ、お前のせいではないぞ。

「俺は・・・、エアリスに何て言えば良いか」
「自分の信じる気持ちがあれば、それで良いだろう」
「ライト二ングさん!」
「私は最初からお前の仲間だ、そう気にするな」
「・・・・・・過去を繰り返さないと言っても、駄目なんだ」
「お前がエアリスを幸せにすれば、レイチェルにも届くんじゃないか?ロック」
「・・・・・・そう、ですね」

今のエアリスは、お前を求めているんだ。
そんな辛い過去は、とっとと忘れろ。
元気出せ・・・とは、言えないが。
お前にはザックス譲りの、仲間を勇気付ける力がある。

その気持ちを、無駄にしては行けないんだ。
大丈夫だ!お前とエアリスなら、上手く行く。
私の事は心配するな、アルクゥが傍に居るからな。
結果がどうあっても、お前達は私達が守る。

――――――貴方の心の中の、その人を愛してあげて。――――――

彼女の言うその人とは、エアリスの事だ。
長年神羅に追われ続けていたが、今は1人じゃない。
お前が傍に居るからこそ、彼女は笑顔になるんだ。
そして彼女を・・・、エアリスを泣かせるなよ。

「ありがとう、ライト二ングさん」
「それでこそロック・・・、お前はエアリスの騎士だ」
「レイチェルは俺の心に光をくれた、もう・・・大丈夫です」
「ああ!その想いを、エアリスに伝えろ」
「・・・・・・言うまでもないですよ、貴方の判断には」

私のお陰か?それは。
確かに私は、お前に誓った。
忘れるな、私達は・・・1人ではない。
一緒に戦ってくれる、仲間達が居るんだ。

私達が強くなれば、奴等を守れる筈だ。
そろそろ行くぞロック、此処からが本当の戦いだ。
私達は、未来を諦めない。
何と言われようと、私達は前に進むだけだ。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年04月11日 (月) 09時32分 [1191]   
第14話「裏切られた元帝国の女将軍。」


私とカインは、クリスタル探求の旅に出ていた。
アルクゥの事はバッツに任せたし、ティナが傍に居るから心配ないな。
空中要塞バハムートに着くと、カインの動きが止まった。
どうかしたのか?カイン。

「ライト二ング、あそこを見ろ」
「はぁ?戦いたくない〜?」
「あれって仲間内の喧嘩・・・なのか?」
「散々色んなものを壊して来たのは、何処の誰だっけ〜?」
「違う、私は・・・」
「そんな奴には、もう少し痛めつけないと」
「う・・・・・・ううっ・・・・・・」

カインは何も言わないまま、苦しそうな彼女の元へ駆け付ける。
あいつは、まさか。
金髪に・・・女将軍の格好って事は、セリス。
何故あいつが、カオス側なんだ。

ケフカとの戦闘になり、私はカインのアシストになった。
成程・・・私が味方に付ければ、ケフカを倒せるって事か。
奴の使うジャンプは、他の奴よりも効果的だ。
これで、ケフカは敗れるだろう。

「えっ?」
「ぼーっとするな、行くぞ」
「・・・・・・自分がカッコ付けたかったんじゃないか?カイン」
「はい・・・お疲れ様でした!・・・・・・預かるー?」

どうやら奴には、理解してないようだ。
セリスを連れ出し、何をするつもりだ。
仕方ない、私も後を追うか。
しばらく沈黙した後、ケフカはぶつぶつ言いながら去った。

意味不明な道化だったな、あいつは。
しかしこの場所は、見覚えがないな。
さてカイン、お前に聞いて置きたい事がある。
何故カオス側であるそいつを、連れ出したんだ。

「俺がセリスを連れ出したのは、俺自身の意思だ」
「貴方達は・・・コスモスの戦士?」
「そうだ!俺はカイン、お前は?」
「私を・・・倒して?戦いたくないの、破壊の力なんてもう・・・使いたくない。だから」
「それは無理だな!」
「どうして?私達は戦う為に呼ばれた戦士、でしょ」
「確かにそうだ!だが・・・カインはお前を守ろうとし、奴から逃げたんだ」
「・・・・・・」
「お前がカオスの戦士だって事は分かった、だがお前は・・・戦いたくないと思っている」

確かに、その通りだな。
彼女は・・・、何かに恐れている。
ティナの時もそうだ、あの時はヴァンが助けたが・・・。
本来ならあいつらは、敵対する筈だった。

ヴァンの奴・・・、勝手な事を。
ティナを連れ出せば、お前はどうなるか分かってるのか。
今回はカインが、あいつを連れ出した。
どいつもこいつも、何故勝手な事をするんだ・・・。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年04月11日 (月) 20時32分 [1194]   
第15話「待機中のメンバー。」


此処からは、ロック視点です。
彼なりに、頑張ろうと思います。

ティファの話に依ると、エアリスは自分のアシストケージが溜まると現れる。
時には邪気封印を放つが、次はケアルを放つ。
それは、ブレイブを回復してくれる能力だ。
自分のHPを、回復するんじゃないのか。

――――――なぁエアリス、俺は・・・どうしたら良いかな?―――――

「ねぇエアリス、私を助けてくれるのは良いけど・・・たまには他の皆を助けて上げて」
「うーん、そうしたいけど、ね」
「メンバーの中に、苦手な人でも居るの?」
「ラグナ様、かな」

何で、あの素敵なおじ様が苦手なんだよ。
あいつの性格が、ジタンみたいだから駄目なのか。
でもなー、あいつとラグナ親父を一緒にするのはまずいと思うぞ?流石に。
振り返って見ると、ジタンは既に怒っていた。

頼むから怒るな、ジタン。
ガーネット姫がこの場に居たらお前、とばっちりを受けるぞ。
俺の説得のお陰で、彼の怒りは収まった。
ふぅー、危ない所だったぜ。


「・・・・・・」
「アルクゥの容体はどうだ?ティナ」
「ポーションを飲ませたら、ぐっすり眠ったわ」
「・・・・・・そうか」

心配なのか、アルクゥの事・・・。
確かにライト二ングさんが居ないのは、寂しいけどな。
あんたが2人を守ってくれれば、あの人も安心すると思うぞ。
今は彼女が戻るまで、耐えろ。

つーか兄貴、いつの間に居たんだよそこに。
彼が見守っていたのは、ティナの方だった。
自分の前では滅多に笑わないのに、何故クラウドの前だと笑うんだろ。
そんなに落ち込むなって、兄貴。

ライト二ングさん・・・カイン、どうか無事で居てくれ。
俺達も、貴方達が戻るのを頑張って待ちます。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年04月13日 (水) 08時01分 [1195]   
第16話「玉葱とサイファー。」


そう言えば、サイファーの奴もコスモス側だったな。
本当のあいつならカオス側に行くが、コスモスが彼を自分側の戦士にしたんだっけ。
俺もジタンと同じ、コスモス側だ。
此処に来る前の記憶は、ほとんどないな・・・。

深く考えていると、俺はフリオニールに声を掛けられた。
今はそんなにはっきりと覚えている訳じゃないけど、ティナを好きな気持ちは・・・これからも変わらない。
何が可笑しいんだ、フリオニール。
彼は可笑しくて笑ったんじゃない、嬉しいから笑ってくれた。


「俺も元居た世界でさ、マリアに一目惚れだったんだ」
「・・・・・・そうか」
「コスモスに呼ばれた時、ほとんど覚えてなかったんだ・・・俺」
「カインは最初から、セシルの事を思い出してたんだな」
「ああ・・・前にライトが言ってたんだ『コスモスは何故、改めて私達を呼んだんだろうな』って」
「・・・・・・・・・」
「どうした?ロック」
「あ・・・いや、何でもないぞ」
「ロックー!俺と魔法の練習でもしようぜ」
「ザックスの声だな、今のは」
「ああ!じゃあ行って来るよ、フリオニール」

本当はもう少しだけ、あいつと話したかった。
ザックスに呼ばれ・・・その場所に着くと、ジタンとヴァンが居た。
お前な、空賊だろ。
本来ならティナと敵対するけど、彼女に道を示したのは彼なんだ。

クラウドも、同じなんだろうな。
ティファのピンチに駆け付け、セフィロスを追い払う。
あいつは最初、カオス側の戦士だった。
再び彼女と再会する事を願い、1人でカオスに挑んだ。
だけど・・・、あいつは負けたんだ。

――――――悔しいよな、負けるのは。――――――

急に、俺の目から涙が零れて来た。
何だろう、この気持ちは。
クラウドの事を思い出しながら話したから、悲しいのか。
違う!俺が一番悲しいのは、レイチェルを無くした時だ。

「ロックさん・・・泣かないで」
「玉葱・・・」
「誰かが悲しむと、僕まで辛いんだよ」
「えっ?」
「皆・・・カオスとの戦いが終わったら、元の世界に帰っちゃうんだ」
「ティナは・・・兄貴と一緒に、行くんだろうな」
「バッツは今もティナを愛してるし、彼女を説得する勇気だってあるよ」
「・・・・・・俺は元の世界に帰ると、アルティミシア様の騎士になってるんだよな」
「サイファーさん?」
「以前はスコール達と一緒に、バラムガーデンに居たんだ。けど・・・」
「・・・・・・どうしたの?僕でよかったら話してみて」
「SeeD選抜試験の時・・・俺はB班の班長だった、持ち場を離れたのは俺の責任なんだ」
「・・・・・・そのまま、処刑になったんだね」
「もう・・・あんな繰り返しは、したくない」

サイファー、お前も辛いんだな。
だからこそお前は、コスモスに呼ばれたんだぞ。
自分を信じてくれる仲間だからこそ、彼女はお前を選んだ。
今度は俺達が、彼女に恩返しをする番なんだ。

過去を忘れる事は出来ないけど、時々思い出す事位なら・・・あの人は許してくれる。
玉葱の言う通り、この戦いが終わったらさよならなんだ。
せっかく俺に話し掛けてくれたフリオニールとも、別れてしまうのか・・・。
もっとあいつと、いっぱい話したかったよ・・・俺。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年04月16日 (土) 08時03分 [1196]   
第17話「バラム・ガーデンの元女教師と海賊の頭。」

※これから登場するファリスは、女性口調となっています。
※追加です こちらの小説はスコリノやロクエア バツティナ ライクゥなどのカップルを基準に、取り扱っています。

――――――バラム・ガーデンの元女教師と海賊の頭。――――――


クリスタル探求の旅が始まってから、5日が過ぎた。
クリスタル探しに出かけた筈のライトさん達が、まだ帰って来てない。
おそいな、あいつらは。
もしかして、イミテーションと会っちまったのか。

俺も彼等を助けに行きたいが、エアリスの傍を離れる訳には行かない。
彼女を見てると、昔死んだレイチェルを思い出す。
駄目だ!あの時ティナの言ってた事を、何とか実行しないとなー。
・・・・・・・ライトさん、必ず無事に帰って来て下さい。

「はぁ〜!」
「どうしたんッスか、ロック」
「ティーダか・・・あのさ、お前に1つ言いたい事があるんだけどさ」
「何ッスか?」
「俺・・・このままエアリスの騎士を続けられるのかな」
「へっ?」
「あの時はただ、彼女が俺の傍に来て・・・そう言っただけなんだよ」

みっともないよな、この願いは。
畜生!仲間を勇気付けるのが、俺の役目なのに。
最低だぜ、今のは。
ごめんなティーダ、お前を困らせてよ。

彼から少し離れると、女性2人が話しているのを聞こえた。
あそこに居るのは、キスティスとファリス。
何を話してるんだ、彼女達は。
ヤバッ!早く戻らねぇと、エアリスが泣くぞ。

「皆・・・苦労してるのね」
「ええ!生徒を見るって言うのが、一番大変なのよ」
「・・・キスティス」
「・・・私は、コスモスに呼ばれて良かったと思ってるわ」
「あんなに弱った状態なのに、彼女は私達を必要としてるのね」
「私達に与えてくれる召喚獣がある限り、戦いは終わらないわ」

確かに、キスティスの言う通りだな。
俺達に力を貸してくれる召喚獣がある限り、戦いは終わらないんだ。
コスモス・・・待ってて下さい、俺達が必ず戦いを終わらせて見せます。
そしてあいつを、レイチェルの想いを聞いてやって下さい。

光は、俺達と共にあります。
最後の一言は、余分だったなー流石に。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年04月18日 (月) 07時11分 [1197]   
第18話「カインの決意。」


ライトさん達、中々帰って来ないな。
俺は彼等が気になり、秩序の聖域で2人が戻って来るのを待っていた。
くそっ!あれから、7日は経過してるぜ。
どうしたんだよ、あの人達は一体・・・。

その頃カイン達は、途中で遭遇したイミテーションと戦っていた。
ひずみの中には、あんた達の姿をしたイミテーションが居る。
これは、少し厄介になりそうだな。
無事で居てくれよカイン、ライトさん。

「此処まで来れば、ケフカの奴も追って来ないな」
「ああ!そうだ・・・名を言ってなかったな、お前の名は?」
「・・・・・・」
「大丈夫だ!奴がお前を連れ出したのは、奴自身の意志だ」
「カインさんの・・・意志?」
「ああ!あのままお前を、ケフカに使えられて溜まるか」
「・・・・・・ライト二ング」
「本来ならお前を倒したいが、そんな勇気がない」
「・・・彼女の意思があるから、か?」
「簡単に言えば、そう言う事になる」

確かにセリスは、カオスの戦士。
ライトさんは何故、彼女を倒さなかったんだろう。
それってつまり、セリスは戦いたくないって思ってるからだろうか。
ティナの時も、同じような感じがした。

本来なら敵対する俺達の仲間・ヴァンは、ティナを助けた。
彼女は前まで、セリスと同じカオス側の戦士。
今回カインが彼女を連れて逃げたのは、あいつの意志なんだ。
悔しいけどさ、俺にも分かるぜ・・・あんたの気持ち。

「俺達はまだ戦わなければならない、お前はそれまで安全な所に居ろ」
「えっ・・・?」
「変わった奴だが・・・奴はこれからも、お前を守りたいと思うだろうな」
「ライトさん・・・・・・」
「私は反対したが、カインの気持ちは変わらない」
「カオスが倒れれば、この世界は安定する。そうすればきっと・・・俺達は元の世界に帰れるんだ」
「カオスを倒す前に、私達がお前を迎えに来る」
「ライトさん・・・、カインさん」
「どうした?」
「私・・・セリス」
「そうか!またな、セリス」

ライトさんの言い方、少しヴァンと被ってんな。
セリスをケフカから遠ざけ、次元城まで逃げて来た。
その後彼女は、秩序の聖域に迷い込む。
少ないイミテーションと戦い、力を使い果たす。

セリスは最後まで、ライトさん達の言ってた事を覚えていたんだ。
コスモス様は彼女に、自分の力を与える。
――――――傷が癒えるまで、眠りなさい。―――――
これで彼女は、俺達の仲間になるのか。

まだまだ、クリスタル探求の旅は続きそうだ。
早く終わらせて、元の世界に帰ろう。
帰ろう、いつか帰る所に。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年04月18日 (月) 08時18分 [1198]   
番外編「第2回:大座談会、開幕。」

お待たせしました、第2回大座談会の開幕です。
前回の第1回に予告しましたキャラを、こちらに登場しようと思います。
まずはFF10より、リュックです。

リュック「ユウナ、デュオデシム参戦・・・おめでとう」
ユウナ「ありがとうリュック、アーロンさん達は元気?」
リュック「あたしもそこまでは分かんないけど、ワッカ達なら会ったよ」
ユウナ「ティーダが消滅しかけた時、ジェクトさんが彼を助けてくれたの」
ジェクト「あの餓鬼はよ、ユウナちゃんを頼むって言ってたんだぜ」
バッツ「それってさ・・・今の自分はカオス側だから、じゃないのか?」
ジェクト「そうかもな、はははっ」
リュック「バッツんは相変わらず、高所恐怖症なんだね」
バッツ「ちょっ!ユウナの前で茶化すなよ、リュック」

あははっ、バッツが照れるのも無理はないわ。
次はFF6よりロックと、FF3よりレフィアとイングズの登場です。

レフィア「ふふっ!すっかりライトさんに懐いちゃったのね、アルクゥは」
アルクゥ「僕だって本編出てるよ!だけど、出番が少ないんだ」
イングズ「我々も出番は少ない、今はセリス将軍に道を示したで終わったな」
アルクゥ「うん!その後彼女はイミテーションと戦って、力を使い果たしたんだ」
レフィア「セリスさんは目を覚ますと、カオス側じゃなくなってるのね」
イングズ「ティナ殿も苦労しただろうな、ケフカのやり方に嫌気が指し・・・」

戦いたくないって思ってるけど、ケフカはティナのして来た過ちを知ってる。
何て酷い人かしら、ケフカは。
原作ではあいつ、ガストラ皇帝直属の魔道士なのに。
皇帝であるガストラを裏切り、自分の心は壊れた。

ティナにも、同じ過ちをして欲しくない。
その為に彼が・・・、バッツが居るの。
バッツ・・・、どうかティナを1人にしないで。

ロック「ライトさんのクリスタルは、薔薇なんだな」
セシル「野薔薇に見えたけど、ライトは逞しい人だよ」
ロック「そうか?彼女はアルクゥの前で無ければ、笑顔は見れないって聞いたぞ」
セシル「彼の生き方に・・・心を奪われたかも知れないね、ライトは」
ジタン「ファリスちゃんの場合、女性を口説く奴が嫌いなんだよな」
スコール「・・・(それはお前の事だろうが、ジタン)」

はいはい、喧嘩はそこで終わり。
そのファリスなんだけど、次の座談会で登場させるわ。
彼女だけじゃない、リルムやキスティスも呼ぶつもりよ。
だんだん時間が迫って来たので、第2回大座談会は終了します。

引き続き、本編をお楽しみください。
これからも、宜しくお願いします。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年04月19日 (火) 16時01分 [1199]   
第19話「バッツとエアリス。」


ライトさん達が帰って来てから、彼等の表情は変わらない。
コスモスはセリスに自分の力を与え、倒れようとする。
そこへ暗闇の雲が来て、彼女を看病する。
闇の化け物扱いなんて、酷いな。

コスモス軍が勝つにしても、今回の相手が厄介だ。
ゴルベーザやアルティミシア、ジェクト達が俺達の仲間になっている。
混沌の神・カオス、か。
どんな人だろうか、あの人は。

「ねぇ、バッツは今も、ティナを守りたいって思うの?」
「ああ!彼女はさ、恐れてる力があるんだ」
「貴方が傍に居ても、暴走するって、思うな〜?」
「俺を脅すなよエアリス、もしかして・・・心配なのか?」
「・・・・・・うん」

そりゃあそうだろ、兄貴。
エアリスは、あんたの事を心配している。
ティナにもしもの事があって、あんたに攻撃したら危ないんだぞ。
こう言う時は、俺かファリスに任せれば良いの。

でもファリスは、レナを守りたいって言うかも知れないな。
同じ故郷で育った、姉妹だし・・・。
相変わらずファリスの奴は、女物の格好に慣れない。
姫になっても、態度は変わらないよな。

「どうしても貴方が守りたいって言うなら、信じても、良いかな」
「えっ・・・?」
「貴方の意志は強いから、私は貴方を信じるの」
「サンキューな、エアリス」

あっさり理解しちまったな、エアリスは。
俺が行けばもっと、言いたい事伝えたのに・・・。
彼女はこう言うのは、得意じゃない気がする。
こうなったら、俺も少しは役に立たなきゃな。

必ず、この世界を守って見せます。
たとえバラバラになっても、俺の意志は変わりません。
俺達は・・・、最後まで貴方を守る事を誓います。
混沌の神・カオス、貴方を倒すのは俺達だ。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年04月20日 (水) 08時21分 [1200]   
第20話「暗闇の雲とアルス。」


「わしは暗闇の雲、わしに何が聞きたいのじゃ?」
「・・・アルクゥの事ですけど、彼がライトさんの騎士って言うのは本当なんですか?」
「興味深い質問じゃ!良いだろう・・・お主の問いに答えてやろう。
あの少年が何故、ライトの傍に居るか分かるか?」
「・・・・・・存じません」
「わしも多くは知ってはおらん、だが・・・ライトはあ奴を実の弟だと思っておる」
「・・・僕にも、そう感じました」

あれって、漁村の息子・アルス。
暗闇の雲の奴、あいつに何を話しているんだ。
あいつらが気にしてたのは、アルクゥの事か。
確かに俺も、あいつが気になってた。

普段笑顔を見せないライトさんに、アルクゥは傍に行こうとする。
ライトさんが怒らないから、問題は無いか。
彼女の笑顔は、あいつだけだよな。
原作でセラと再会した時、ライトさんは笑ってた。

「ロックさん、何を考えているんですか?」
「・・・・・・」

いきなり、ご本人のお出ましだよ。
しかも今は、俺の近くに居る。
戦いはないみたいだし、しばらく様子を見よう。
アルティミシア達はきっと、カオス軍には戻らない筈だ。

今度は俺が、あいつらを守る番だ。
セラにはスノウが居るし、あいつの想いは変わらない。
カオスには3連戦の戦いがあるって、聞いた事がある。
神竜があるからな、ちょっと厄介だよ。

――――――何と言われても、私達は前に進むだけだ。――――――

この言葉は、ライトさん。
そうだな、俺がこんな時に弱音を言ってる場合じゃないよな。
行くぞセラ、俺達と一緒にこの戦いを終わらせよう。
ガーランド・・・、これ以上あんたの好きにはさせないぜ。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年04月20日 (水) 14時40分 [1201]   
第21話「ロック編:仲間への想い・序章。」


本編の前に、注意事項を書きます。

〜注意事項〜
※これから書くストーリーは、エアリスと2人の旅をします。
※今回のロック編では、ティファやヴァンなどのコスモス組が登場します。
※途中クジャとの遭遇もありますが、戦闘シーンも書くつもりです。

それでは、行きます。

――――――仲間への想い・序章。――――――


此処は、月の渓谷か。
ジタン編やティナ編の場合、この場所から始まるんだ。
ジタンにエアリスを任せると、口説きそうなんだよな。
そうならない為に、俺が傍に居るんだ。

今は、クリスタルを手にする事を考えよう。
他の奴等も心配だが、今回の相手はクジャだ。
あの変態死神め、絶対に許さないぞ。
今度はマジで、倒すつもりで行くからな。

「・・・・・・なぁエアリス、気配は感じるか?」
「今は、何もないけど、この先に仲間が居るって感じがするの」
「ティファ達が、この先で待ってるだろうな」
「そうね!行こう?ロック」

本当に彼女は、俺の亡き恋人・レイチェルに良く似ている。
外見は違うけど、優しさや温もりが似ているんだ。
俺は決めたんだ、一度守ると決めた女を手放さないって。
もう・・・俺は1人じゃない、エアリスが居るんだ。

秩序の聖域を離れ、2日は経つな。
兄貴・・・それに皆、あまり無茶すんなよ。
特にスコール、あんたはもう少し笑った方が良いぞ。
笑顔の練習をするのも、良いと思うぜ。

「貴方の想い、スコールに届くと、良いね」
「届いたとしても、余計なお世話だろうな」
「そっか!スコールならきっと、そう言うよね」
「・・・・・・」
「私はレイチェルじゃないけど、私の好きな人はロック、貴方だけ」
「えっ?」
「私に沢山の顔をしてくれた、泣いたり、怒ったり、支えたり、色んな事をしてくれたの」
「・・・エアリス」
「だから今度は、私がロックを、守るの」

参ったよ、その一言には。
俺が守ると決めたのに、今回は逆に守られそうだな。
仕方ない、お言葉に甘えさせて貰おうか。
本人でも分かっていた、自分は俺の亡き恋人ではないと。

生き方や歩き方が、あいつに良く似ている。
何か俺、変だな。
皆の前では滅多に泣かないのに、彼女の前だとすぐに泣けて来る。
戦わなくて済む方法は、きっと見付かるさ。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年04月20日 (水) 19時38分 [1202]   
第22話「指笛が呼んだ再会の仲間。」


次のひずみで、エアリスと別れた。
彼女に一体、何があったんだ。
パンデモ二ウム城に来ても、彼女の姿はない。
可笑しいな、何処に行ったんだよ。

ピィー。
年の為に俺は、ユウナから教わった指笛を吹く。
だけど、何の返事もなかった。
こんな世界じゃ、届く訳ないよな。


「あ・・・悪ィ、驚かせたか?」
「・・・・・」
「俺急いでるんだ、あんたも危ないから早くどっか行った方が良いぞ」
「もしかして・・・ザックス?」
「あんたと・・・どっかであったっけ?」

嘘だろ、ザックスがカオス側の戦士だなんて。
もう一度、あいつに会いに行こう。
エアリスには、指一本触れさせない。
再会したザックスと再び出会う為、俺は彼の後を追って行く。

――――――次のひずみには、エアリスが居るのに。――――――

何だろう、声が2つ聞こえる。
いや・・・違う、もう1人の声も聞こえる。
待ってろよ、エアリス。
彼女を守ると決めた俺は、エアリスの元へ急いだ。

何でだよザックス、何であんたがカオス側なんだよ。
訳が分かんねぇよ・・・答えろよ、ビビってんじゃねぇ。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年04月21日 (木) 19時21分 [1203]   
第23話「ロックVSクジャ。」


ザックスとエアリスが戦いを始めようとした時、俺はその合間に入る。
少しでも良いから、俺の事を思い出して欲しいんだ・・・ザックスに。
俺はロック、あんたのたった1人の友人だよ。
忘れてるよな、俺と話した事なんて・・・。

「ロック・・・もしかしてお前は、あの時の」
「そうだ!思い出してくれたか?」
「・・・あの時のお前か、見違えたぞ」
「敵に心を奪われるとはね・・・」
「!危ねぇ」

クジャの放ったホーリーが来た時、ザックスは俺を庇った。
此処で死ぬな、ザックス。
エアリス、こいつはあんたに任せるぜ。
よくも・・・、よくも俺の親しき友人を。

此処からは、俺とクジャの戦いになる。
一番厄介なのは、クジャの放つアルテマ。
くそ、あれがあるとは思わなかったぞ。
フォースが溜まり、俺のEXバースト:ミラージュダイプが発動した。

「エアリス・・・、あいつを・・・ロックを頼む」
「そんな、ザックス、そんな弱音な事言わないで」
「興味深いやりとりが出来たよ、僕は彼を連れて行く」
「待てクジャ!まだ決着はついてない」
「無駄さ!僕にとっては、結果も同じなんだ」


ザックスを連れて、クジャはこの場を去った。
畜生!俺はあいつを、守れなかった。
何処かで聞いた、懐かしい声。
その声を頼りに後ろを向くと、ティファとヴァンが居た。

あんた達、無事だったんだな。
せっかく再会出来たのに、ザックスを失ったよ。
ショックを受ける俺を、ティファは優しく慰めてくれた。


――――――大丈夫よ!ザックスは、死んでないわ。――――――

そっか、そう・・・だよな。
簡単に諦めるような奴じゃないよな、あいつは。
ありがとティファ、少しだけ元気が出たよ。
行こう!ザックスを、連れ戻しに。

混沌の神・カオス。
貴方は必ず、俺達が倒します。
もっと強くなって、世界を救うまで・・・戦いは終わりません。
それまでは無事でいろよ、ザックス。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年04月22日 (金) 07時35分 [1204]   
第24話「ティナ奪還作戦開始。」


クリスタル集めは、一旦中止します。
今回はDDFFメンバーと光の戦士達が、スコールの世界にやって来たと言う設定で行きます。
勿論、カップニングは変わりません。
それでは、どうぞ。

引き続き、ロック視点です。
彼なりに、頑張ろうと思います。

――――――ティナ奪還作戦開始。――――――

今回兄貴達と一緒に宇宙に飛び立ったのは、閃光の異名を持つ女戦士・ライト二ングさん。
皆からはライトさんと呼ばれ、親しくなっている。
彼女はこの世界の事を知らない為、スコールの仲間・ゼルが彼女に簡単な内容を話す。

原作だと、アルティミシアが最後のボスって事なのか。
イデア様は魔女では無くなり、その力をティナに引き継がせた。
1:30秒と言う短い時間の間に、兄貴はティナを助けなければならない。
これは、俺でも結構苦労したな。


「うわーーーーー!」
「(この船を・・・俺はどう、コントロールすれば良いんだよ)」
「バッツ・・・機械、何か言ってる」

それは、俺達からの電波通信だった。
俺達が無事と、兄貴達が宇宙に着いた事を知らせる。
シーツが沢山あり、俺達の指示通りに兄貴は動いた。
彼にパスワードを教えたのは、風紀委員の雷神。

こいつと風神は、いつもサイファーと一緒に居るからな。
最後まであいつは、アルティミシアの言いなりだった。
風神達も、あいつに戻って来て欲しかったんだよな。
イベントは進み、ティナはエスタ兵に連れてかれた。

「バッツ、無事だったか」
「ライトさん・・・・・・」
「あの後大変だったぞ、脱出ボートが何処かに不時着し・・・気が付いたら、私とピエットさんだけだった」
「(ピエット・・・ああ、一緒に脱出した男か。ん?お姉ちゃんは・・・エルオーネは)」
「お姉ちゃんは・・・見付からなかった、何処かで無事だと良いけどな」
「(ティナがエスタ兵に連れてかれたって言うのは、言いづらいな)」

確かに、今話したら厄介だよな。
ライト二ングさんの後に来たのは、俺とサイファー達。
兄貴から今までの事情を聞き、彼はライトさんから説教を聞かれる。
心中で話すのは、スコールの真似だよな。

暫くした後、行先は決まり・・・ティナを助けに行く事を決意した。
考えたくもないが、俺が適当に色んな所を押したら・・・飛空艇が動き出した。
俺の傍には、サイファーや風紀委員達が微笑んでいる。
次の目的地はエスタ魔女公民館・・・ティナの事は、兄貴に任せたぜ。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年04月23日 (土) 07時55分 [1205]   
第25話「バッツの想い。」


行き先は、魔女公民館に決まった。
これまでのステータスを、教えて置こう。
現在は、兄貴Lv.100 セシルLv.95 ライト二ングLv.57だ。
羨ましいのは、兄貴達だな。

俺の言う兄貴は、バッツの事なんだぜ。
年とかは関係ねぇけど、俺がそう呼びたいだけなんだ。
原作だと、兄貴がスコール セシルがゼル ライトさんがキスティスなんだ。
一回でも見たいな、ライトさんが銃を使う所。

「・・・この船、飛んでるぞ」
「考えたくもないけど・・・ロックが大はしゃぎして」
「『飛んじまったぞー!』って、楽しそうに微笑んでる」
「(その隣にはサイファーが居て、ロックを慰めてるんだろうな)」

ごめん、前回のイベント・・・すっぽかしてました。
これから、魔女公民館に行き・・・ティナを奪還します。
適当に触ったらさ、この船が動いたんだぜ。
俺って、カッコ良いな。

って、自分で褒めてどうすんだよ。
ティナの事は心配だ、だけど・・・諦めるしかない。
エアリス・・・、何処に行ったんだろうな。
気が付くと彼女は、俺の傍で寝ていた。

――――――しっかり掴待ってろよ、魔女公民館に向けて出発だ。――――――

この乗り物の名は、飛空艇ラグナロク。
名前があの人と少し似てるが、とても良い船だ。
この場にユフィが居たら、事態は最悪だな。
空でも海でも、あいつに船は耐えれない。

暫くすると、魔女公民館に到着。
残った俺達は、飛空艇の中で待機。
頼んだぞ、兄貴。

「ティナ・・・待ってろよ、今助け出してやるからな」
「やっぱり・・・、素手じゃ壊せないね」
「バッツ、私の剣を使え」
「サンキューな、ライトさん」

ご自分愛用の刀を、兄貴に託す。
ティナを助けるには、ガンフレードが必要だ。
ライトさんの剣のお陰で、棺桶は外れた。
中からティナが現れ、兄貴はしっかり受け止める。

くそーっ、羨ましいぞあんた達。
ティナを無事救出し、次の目的地はイデア様の家。
ティナは魔女だから、人が沢山いる場所は拒む。
アンジェロは最初から、ティナに懐いてたもんな。

――――――最初(はな)から俺は、本気だよ。――――――

あの時の兄貴の台詞は、カッコ良かったよな。
2人のイベントが始まる前に、ティナをPTに入れよう。
最初から良い魔女は沢山いた、イデア様だってきっとそうだ。
ティナは恐れてたけど、彼女からの良きアドバイスで少しは楽になる。

再び外へ出て、セシルと交代。
これから始まるんだ、2人の会話が。
花畑を見つめ・・・セシル達は兄貴の為に、距離を置く。
緊張しないと良いけどな、兄貴が。

「・・・・・・大丈夫かな、私」
「最初から良い魔女は沢山いたんだ、ティナもそう慣れば良い」
「でもイデア様は・・・私の中にアデルが入って来たら、使われちゃうよ」
「ティナ・・・・・・」
「・・・SeeDは魔女を倒しに来るんでしょ?SeeDのリーダーはバッツ。そして・・・そしてバッツの剣が私の胸を」
「止めろ!俺が倒す魔女はティナじゃない、ティナを怯えさせる魔女・アデルだ」
「・・・・・・でも、怖いな」
「大丈夫!何があっても俺が守る、だから・・・ティナは俺の傍から離れないで欲しい」
「バッツ・・・ありがと」

2人の会話が続こうとした瞬間、雷神が割り込む。
エスタからの知らせを聞き、兄貴はティナを奪い返す罠だと言う。
だが・・・無線で話した男は、キロスだった。
キロスって・・・あの、男か。

武器がジタンの持ってる奴と少し似てて、二刀流なんだよな。
って事は、エスタ大統領は・・・スノウ。
あははっ!あいつに大統領なんて、似合わねぇ。
これ以上言うと・・・怒るよな、あいつは。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年04月25日 (月) 07時29分 [1206]   
第26話「バッツとスコール。」

さっきまでの語りはロックでしたので、此処からはバッツ視点に変わります。
これから暫く、彼なりに頑張りたいと思います。
それでは、どうぞ。

―――――――――バッツとスコール。――――――


ティナを助けに行き、俺はこれからも彼女の傍に居たいと思った。
コスモスから託されたクリスタルの力も気になるが、ライトさんには俺の知ってる事を話せばいいと思う。
彼女はこの世界の事、あまり知らないからな。

ん〜、こう言うのはアルクゥの出番だけど・・・。
あいつは最初から、目立つのを恐れてるんだよなー。
そうだ!風神雷神といつも一緒に居るあいつなら、何とかなるな。
俺は今までの事情をサイファーに話し、彼はすぐに納得してくれた。

「他ならぬバッツの頼みだ、ライトの事は任せろ」
「ごめん・・・スコールに頼みたいけど、あいつって話すの少ないからさ」
「あいつは元俺の永遠のライバルだからな、無理はないさ」
「・・・・・・・・・」
「バッツ・・・今お前に出来る事は、あの娘を幸せにする事だろ?」
「・・・えっ?」
「お前は俺達に言ったんだ『ティナを、幸せにする』ってな」
「・・・・・・サイファー」
「そんなに深く考えるな!俺達はいつだって、お前の事を信じてる」
「・・・・・・・・・」
「自分の決めた意志なんだ、迷うなよ」


そう・・・だよな、確かに俺はティナに幸せにすると誓ったんだ。
原作だとこいつは、アルティミシアの言いなりだ。
風神雷神や、見知らぬ奴との戦いがある。
そしてその後には、魔女アデルとの戦いだ。

あいつの体内にいるリノアを助ける為に、魔女本人を倒さないと行けない。
彼女を死なせないように、あの魔法を使おう。
メガポーションじゃない、リショネだ。
よぉし!気合入れて、行くぞ。

「ふっ!変わらないな、お前も」
「あっ・・・スコール」
「別に俺は・・・お前達を招待した訳じゃないが、こう言う気分転換も悪くないな」
「・・・・・・」

ったく、相変わらず冷たいな。
いや、冷静し過ぎるって言うかな。
俺はお前やクラウドとは違い、陽気だよ。
ティファが前に、俺に言ってたっけ。

――――――その明るさ、誰かさんにも分けて上げたい。――――――

ティファの言う誰かさんって、クラウドの事か。
あいつの冷静さは、今も変わんねぇよな。
もうティファは、1人じゃないんだ。
クラウドが傍に居る、別に俺は気にしなくていい。

今も想うのは、ティナの事だ。
自分の決めた意志を、無駄には出来ない。
そうだよな、サイファー。
俺ならきっと、ティナを守り切れるよな。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年04月25日 (月) 09時22分 [1207]   
第27話「ティナの辛い過去。」


この世界の設定に依ると、俺はスコールになってんだよな。
小生意気なリルムがシュウ先輩で、クラウドは二ーダの役。
まっ、あいつにしては良い役だな。
確かライトさんが、キスティスの役だったっけ。

女教官みたいな言い方が出来るか不安だけど、やってみるか。
若干KYエースのティーダは今回、ゼルの役。
振り向かせようとする所は、リノアみたいだな。
そして・・・俺の守るべき恋人・ティナは、リノアの役。

「・・・私はキスティスのように慣れるか不安だ、でも・・・やるしかない」
「俺もッスよ、今回はゼルの役だけど・・・ムードメーカってとこッスよね」
「それでバッツ、俺はどんな役だ?」
「うーん・・・スコールか、俺は主人公だから・・・シド学園長だな」
「いや・・・その役は、あの一流技師に任せてある」
「シド7は、俺と同じハイウィンドが名字だ」


そう言えば、もう1人居たな。
そいつはカインと同じ竜騎士で、下の名前がハイウィンド。
えっと、何て名前だったっけ?あいつの名は。
!そうだ、リチャードだ。

よしっ、この調子でどんどん先へ進もう。
っと言いたい所だが、クラウドとティナがその場に居ない。
あいつ・・・俺のティナに何かあったら、絶対許さないからな。
例え元ソルジャーだろうが、俺は手加減しないぞ。

「・・・・・・」
「此処に居たのか、ティナ」
「・・・この世界に来ると、悲しい記憶が蘇るの」
「悲しい記憶?」
「・・・・・・あれは、私が元の世界に居る頃なの」

クラウド1人に任せたら身が持たん、そう思い・・・俺は少し離れた場所で2人を見守る。
ティナの辛い過去って、何なんだろうな。
この世界の場合、彼女は魔女になっている。
そして・・・その中には、アデルが居るんだ。

アデルはティナの体を使って、未来を壊そうとする。
そんな事・・・、俺達がさせるもんか。
何故なら俺は・・・そう、俺は魔女の騎士。
俺達が倒す魔女は、ティナを怯えさせる魔女・アデルだ。

「良いのですか、彼女の傍に居なくて」
「・・・今は、2人にしてやりたいんだ」
「クラウドとティナは、お互い別の過去を持っています」
「別の過去?」
「クラウドの場合・・・彼は英雄セフィロスに憧れて、ソルジャーになる為に故郷を離れました。
そして私は、ザックスが言ってた事を覚えています」
「・・・何て言ったんだ、あいつは」
「『ソルジャーはモンスターみたいなもんだ、諦めろ』・・・彼はクラウドに、こう言ったのです」
「・・・・・・そうか」
「おじけ着きましたか?」
「いや、まだだ」

ティナが全てを話すまでは、時間が掛かる。
俺の願いは、たった1つだ。
これ以上・・・好きになった女を失うのは、嫌だ。
ティナと一緒に、平和な世界を作りたい。

俺はただ・・・親父の遺言で、旅を続けているだけだ。
あいつが憧れてた英雄セフィロスは・・・、今じゃカオスの戦士。
ティファやヴァン達が、俺達の仲間になったからな。
クジャも最初は俺達の仲間だったけど、ケフカに先手を取られ・・・あいつはカオスの戦士になっちまった。

――――――前だけ見てろ、背中は守る。――――――

この温かい言葉は、ライト。
閃光の異名を取る女戦士・ライト二ング、俺や皆からはライトと呼んで親しくしている。
今の彼女に笑顔があるのは、アルクゥのお陰だ。
あいつは今回、ロックが演じるセルフィの友人役だ。
・・・・・・必ず俺達で、カオスを倒すんだ。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年04月26日 (火) 16時27分 [1208]   
第28話「ファリスとレナ 2人の決意。」


・・・・・・・レナやファリス達は、元気かな。
あの2人はきっと、元の世界で大臣に心配を掛けたからな。
だけどファリスは、抜け駆けするのが多い。
故郷より愛する子分達が心配、か。

俺の親父は3年前に、病気で亡くなった。
元暁の戦士で、俺達の世界の為に・・・残ったんだ。
得にロックは、トレジャーハンターになる為・・・旅を続けている。
あいつの一番悲しい過去は、話さない方が良いな。

「バッツ、来客だ」
「・・・レナ、ファリス」
「バッツ・・・私達も連れて行って?」
「・・・・・・駄目だ!レナには玉葱が居るだろ?俺には関係ないよ」
「あんたがティナを手放したくない気持ちは分かるわ、でもね・・・これは1人の問題じゃないの」
「えっ?」
「星を救う・・・いや、世界を救う戦いなの」

未来の魔女・アデルから、この平和な世界は守りたい。
でも・・・本当の最終ボスは、ガストラ皇帝直属の魔道士・ケフカ。
あいつは毎回、ティナを狙って来る。
今度はこの程度では、気が済まない。

俺が、彼女を守るんだ。
これ以上お前に、好き勝手な真似はさせるか。
ティナはイデア様の後を継いで、魔女になったんだ。
彼女の言う通り・・・、慣れれば心配ないさ。

「あのさ・・・兄貴、行先は決まったか?」
「いや、まだ考え中だ」
「一回皆を連れて、俺が居たトラビアに行きたいんだ」
「・・・目的地に決めて置く」
「やったぜ!じゃあ、後でな」

ロックが通ってたトラビアは確か、ミサイル直撃のせいで酷くなっている。
無理に笑うのは、あいつには似合わない。
俺とティナが出会ったのはダンスパーティーで、再会はティンバー。

最初はいがみ合ってたけど、彼女の生き方に俺は心を奪われた。
それからなんだ、俺がティナを好きになったのは。
ごめん・・・レナ、俺の事は諦めて欲しい。
そしてファリス、玉葱の分までレナを守ってやって欲しいんだ。

「当然でしょ!私は、タイクーンの姫なんだから」
「いいのか?ファリス」
「バッツの気持ちは・・・痛いほど分かるの、自分の傍にはティナが居る。
2人の幸せは・・・誰にも止められないわ」
「・・・・・・」
「ライトさん、私達も一緒に戦うわ」
「そう言ってくれると、私は助かるぞ」


常に冷静だな、ライトは。
同じ悲しみを繰り返さない為にも、俺達は前に進むんだ。
そして、ケフカを倒せば・・・この世界に平和が戻って来る。
ラグナ親父、この世界の事は俺達に任せろ。

そしてスコール、お前はさ・・・俺みたいに笑えよ。
余計な御世話かも知れないけどさ、俺達は一緒に戦う仲間なんだ。
確かに、ずっと一緒に居る訳じゃないのは分かってる。
皆はそれぞれ、元の世界に帰っちまうからな。

――――――光は、我等と共にある。――――――

温かい言葉だな、WoLの台詞は。
俺達の中には、力を貸してくれるG.Fがある。
ティナはシヴァを操るし、俺は炎の魔人・イフリートを操る。
形は違うけど、持ってると温かい気持ちになって行くんだ。

これが俺の物語の、最終章だ。
しまった!黙ってティーダの決め台詞を、勝手に使ってしまったぜ。
今謝っても、遅いよな。
頼むー!拳骨だけは勘弁してくれよ、ティーダ。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年04月27日 (水) 07時58分 [1209]   
第29話「ヴァンの決意とティナの想い。」


確かに、良い魔女は沢山居たよな。
ティナもそうなれば良いって、自信たっぷりで言っちまったけど・・・どうするかは彼女自身だ。
迷う俺に勇気付けてくれたのは、ブリッツの選手・ワッカと幼馴染のルールー。
そうだったな、お前達も一緒に旅をしてたよな。

――――――久し振りだな、バッツ。――――――

う〜ん、どっかで聞いた事のある声だよな。
俺が最も覚えてるのは、幸運のお守り位だな。
誰だったっけ?あいつの名前は。
召喚獣として、登場する時もあるしな。

「バッツ!此処に居たのか?」
「どうした、ヴァン」
「・・・ファリスから聞いたけど、ティナは昔・・・帝国の兵士だったらしいな」
「・・・・・・・・・」
「彼女の持つ魔導の力を使って、新たな帝国を作ろうとするケフカは許せねぇ」
「ヴァン・・・・・・」
「俺達はコスモスに呼ばれた戦士なんだ、お前もそんなに気にするなよ・・・バッツ」

サンキュー、ヴァン。
お前のお陰で、少しは元気出て来たよ。
彼には、一番叶えたい夢がある。
一流の空賊になり、飛空艇を上手く使いこなす事だ。

空は、怖い所なんだよな。
俺・・・餓鬼の頃、近所の友人と遊んだ事があったんだ。
勢いよく高い所に登ったのは良いけど、そこから降りられなくなった。
それからなんだよ、俺が高い所を恐れるようになったのは。

「ワッカさん・・・ルールーさん、ライトさんが呼んでましたよ」
「ああ・・・行こうぜ、ルー」
「・・・・・・バッツ、辛いのは貴方だけじゃないわ」

俺は・・・、何て馬鹿なんだろう。
あんなにティナの事を守りたいって思ったのに、急に怖くなって来た。
マジで、カッコ悪いよな・・・俺って。
でも!俺の意志は、諦めるもんか。

そして暫くした後、俺はティナを呼び出した。
少しは彼女にも、俺の想いを聞かせてやりたいからな。
お互い想いを寄せているのも、何かの縁なんだ。
特にティナ・・・、あんたを見てると死んだお袋を思い出す。

「私・・・戦いが終わっても、バッツと一緒に居たいの」
「えっ?」
「私は魔女だから、人が沢山いる所とかは行きたくないんだ」
「・・・・・・ティナ」
「でもね・・・貴方と同じ夢を、私も見られたら良いなって思うの」

俺と同じ夢、か。
俺の夢はただ、親父の遺言なんだよ。
楽しい時は、これからも続くんだよな。
そうだよな、俺はティナを守るって決めてたんだ。

大丈夫だよ、ティナ。
あんたに何があっても、俺がティナを守る。
だからさ・・・、そんなに心配すんなよ。
俺はいつだって、あんたの傍に居るからさ。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年04月27日 (水) 15時44分 [1210]   
第30話「先代の魔女・イデアとライト二ング。」


俺とティナが不在の間、もう1つの友情が生まれた。
ライトは実の妹であるセラを守る為に、閃光の異名を取った女戦士。
対するイデアは、バラムガーデンの学園長・・・シド・クレイマーの妻。
長い間アルティミシアに操られて来たが、スコール達と戦い・・・正気に戻る。

原作だと、アルティミシアの心はリノアに乗り移るのか。
昏睡状態になり、魔女アデルの封印を解く。
孤児院で共に育った姉・エルオーネと一緒に、彼女を目覚めさせた。
今回は、ティナがアデルに心を乗っ取られてるんだよな。

「貴方がファリスですね、バッツから貴方の事は聞いています」
「・・・以後お見知り置きを、イデア様」
「バッツの言う通り、私は長い間・・・アルティミシアに私の体を使われていました」
「・・・・・・何故、そんな事をしたんですか?」
「エルオーネを、守る為なんです」
「・・・・・・スコールが彼女を独り占めしたって言う、あのお姉さん」


つーかその話、誰から聞いたんだよ。
それってさ、ゼルだろうな。
あいつは何でも物知りって訳じゃないけど、大体の事は覚えてるからな。
毎回スコールに付きまとうけど、あいつも苦労するよな。

以前サイファーに、チキン野郎って言われてたっけ。
あの時のあいつの一言を思い出すと、笑えるな。
って俺に八つ当たりすんなよ、ゼル。
悪かったからさ、許せって。

――――――別れる運命だ、仲良くしたって辛いだけって。――――――

流石にスコールは、そこまで言わないだろう。
特にあのおっさん、玉葱とのエンカウントの時・・・自分で『おじちゃん』って言ってたよな。
子供扱いされる所が、玉葱の嫌いな所だ。
いい年してその言い方は、良くないだろ?ラグナ。


「ほらね!バッツだって呆れてるよ」
「うっ・・・悪かったよ、オニオン」
「イデア様・・・幼いスコール達を育ててくれたんだね」
「ああ・・・!その中には負けず嫌いのサイファーも居たぞ」
「・・・・・・その一言は余計だぞ、ラグナ」
「そう怒るなって、サイファー」
「だけど・・・あいつにも、謝りたいな」


くそー、あいつの拳には参ったぜ。
何で俺が、あいつに八つ当たりされなきゃ行けないんだよ。
あの強さを見ると、ティーダに見えるんだよな。
お互い格闘家っぽいし、強さはほぼ互角。

まぁ・・・、風紀委員の連中には敵わないな。
これからも俺は、親父の遺言通りに旅を続ける事にする。
勿論、愛するティナと一緒にな。
見てなよエドガー、ティナに何かしたら承知しねぇからな。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年04月29日 (金) 07時28分 [1211]   
第31話「ファリスの想い。」


俺の元居た世界だと、ファリスはずっと男勝りな言い方をしていた。
子供の頃は優しいお姉さんになっていたけど、親父であるタイクーン王と旅の途中・・・彼女は海に落ちた。
それからなんだ、彼女が男のふりをするようになったのは。
言葉は乱暴だったけど、コスモスに呼ばれてからは女らしく戻っている。

サス―ンのイングズも、一緒に来ればよかったよな。
だけど、仕方ないんだ。
彼には、サラ姫を守ると言う使命がある。
俺もあいつのように、ティナを守って見せる。

「おっ!よぅ、ファリス」
「ザックス・・・・・・」
「どうしたんだ、悩みがあるならお兄さんに相談してみな?」
「・・・・・・別に、大したことじゃないの」
「海賊の頭って言うのは、ハッキリしたぜ」
「えっ・・・?」
「ロックからさ、お前の事色々教えてくれたんだ。レナを見守ったり、俺達の仲間でもある」
「・・・・・・最後の一言は、理解出来ないわ」

ったく、陽気過ぎるんだよザックスは。
エアリスは今さ、ロックに想いを寄せている所なんだぞ。
それで良いのか、あんたは。
もしかして・・・レフィアに、好意を抱いてるって言うんじゃないだろうな〜。

駄目だ!彼女は、絶対に駄目だ。
そんな事したら、ルーネスが許す訳がない。
レフィアもルーネスに真剣だし、お互い好意を抱いている。
ザックスの女癖は、ジタン達みたいだけどな。

「「ヘックシュン!」」
「どうしたんだ?お前達」
「いや、何でもないよ・・・スコール」
「そうそう・・・何でもないんだ、気にすんなって」

スコールは、こう思っていた。
本当にこいつらは、エドガーみたいな態度を取るな。
ははっ!思いっきり言われてるぞ、お前等。
スコールの心中を聞いた途端、ジタンは勢いよく落ち込む。

彼を支えるアーヴァインも、苦労するな。
確かジタンとスコールって、相手が居るんだよな。
スコールはリノアが好きだし、ジタンはガーネット姫が好き。
彼女以外の女性を口説くと・・・怒るな、あの姫様は。

「なぁファリス、これからは俺があんたを守るよ」
「良いの?」
「前にスノウが言ってただろ!『1人より一緒の方が幸せだって、分かっちまった』って」
「・・・・・・そうだったね」
「大丈夫さ!俺は絶対、ファリスを悲しまないように約束するぜ」
「ええ!宜しくね、ザックス」

ちょっ・・・、マジかよ。
そんな明るい顔されたら、ファリスだって断る理由が無くなるじゃんか。
親父・・・こう言う時、どうしたらいいんだ。
へっ?このまま、見守れって。


勘弁してくれよ、親父。
そんな事、俺が出来る訳ねぇっつーの。
何回も言ってんだろ、俺にはティナが居るって。
これ以上俺は、彼女の悲しむ顔は見たくないんだ。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月02日 (月) 07時00分 [1212]   
第32話「ティナとライト二ング、2人の気持ち。」


あれから、2日が立った。
だけどティナはまだ、俺の所に戻っていない。
彼女は前に、俺に言った。
『自分は魔女だから…人が沢山いる所には行きたくない』って、そう言っていたのを覚えている。

イデア様は元々、優しい魔女だよ。
長年誰かに心を凍らされたが、スコール達が駆け付けて…正気に戻ってくれた。
彼女はもう、魔女では無くなったんだ。
悔しいけど…、仕方ないんだよな。

「ライトさん…」
「ティナか、どうした?」
「私…バッツには言えない事が、あるんです」
「『愛する心』…か」
「……こんなの、彼には上手く話せれなくて」

俺に心配掛けたくないから、黙っていたのか。
そんなのはライトじゃなく、俺に話せば良いだろ。
何処まで知ってるかは分かんねぇけど、少しなら説明出来るぜ。
……最近変だよな、俺って。

ティナが傍に居て笑い、俺はただ微笑んだだけだ。
逆にライトは、滅多に笑わない。
下界(パルス)に取って、俺達人間は道具だ。
彼女は道具のままで、終わりたくないんだよな。

「私も・・・そんなに多くは知ってる訳じゃないが、少しなら教えてやるよ」
「本当?」
「ああ!愛する心はな、自分が本当に好きだと思う奴に正直な気持ちを伝える事だ」
「・・・・・・・正直な、気持ち?」
「そうだ!私は実の妹であるセラを守る為に、親から貰った名を捨て…閃光の異名を取った」
「………素敵な名前なのに、勿体無いわ」
「親から貰った名を捨てれば、子供じゃ無くなると思った」
「…………」
「…ティナ、お前には不思議な力がある」
「えっ?」
「幻獣と人間の血を引く、不思議な力だ。簡単に言えば…魔導の力と言うべきか」
「ライトさん……」
「バッツに伝えて置け!『前だけ見てろ、背中は守る』ってな」
「……はい」

アルクゥの騎士だけど、背中は守ってくれるのか。
俺も少しは、良いとこを見せないとな。
親父・・・お袋、引き続き俺の事を見守ってくれ。
必ずこの世界を救い、愛する恋人と一緒に故郷に帰るよ。

ボコが待ってるからな、元の世界に。
たまには、あいつにも顔を見せに行かないとな。
風の心・探求、ずっと…一緒に戦おうな。
いい加減俺も、高所恐怖症を克服しねぇと行けないな。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月02日 (月) 13時11分 [1213]   
第33話「ライト二ングの微笑み。」


前回UPした、『ティナとライト二ング、2人の気持ち。』の続きです。
引き続きバッツ視点ですので、ご了諾下さい。
次の34話からは、ドラクエ8のメンバーが登場します。
エイト ヤンガス ゼシカ ククールの4人が、コスモス側と言う設定です。

これからも、宜しくお願いします。
それでは、どうぞ。

――――――ライト二ングの微笑み。――――――

次の話では、新たなメンバーが増えるのか。
何でも、ドラゴンクエストシリーズの8つ目だと聞く。
そのメンバーの1人、ククールは女好き。
あいつって何か、フィガロ王のエドガーと同じ性格なんだよな。

ゼシカには、許嫁が居るんだぞ。
8メンバーだけじゃなく、5の幼馴染コンビとフローラ姫も登場するぞ。
この文章が俺だと思い、読んでくれよな。
最後まで、付き合ってくれよ皆。

「おいおい…誰に言ってんッスかね、バッツは」
「この小説を読んで下さっている人達だと、僕は思いますよ」
「なぁアルス、お前の世界ってどんな所なんッスか?」
「僕の世界には…飛空艇や船があります」
「海賊船もあるって事は、大体4つッスね」
「はい!僕は、漁村の村で生まれましたから」
「フィッシュベルか、確かに漁村の村っぽいッスね」
「えへへっ!照れますよ、ティーダさん」

アルスの第一印象は僕、って事はホープやアルクゥと同じか。
俺も餓鬼の頃は、あいつらと同じ第一印象だったな。
ヤベッ、セシルも一緒じゃんか。
危ねぇー、忘れてたら怒るぞ…あいつが。

ルーネスの世界に居るアルス王子は、第一印象が私だ。
この第一印象は女性陣やヴィンセント、ゴルベーザが使っている。
セフィロスの奴もたまに、言い方を変えるんだよな。
いや待てよ、タークスのリーダー・ツォンも一緒だったな。

「私は…どんな時でも、アルクゥの傍に居たいと思う」
「そっか…」
「反対しないのか?ティナは」
「反対しないよ!だってアルクゥも、貴方に好意を寄せているから」
「……アルクゥは何故、私を選んだだろうな」
「貴方と一緒に居たいから、だと思うわ」
「それもそうだな…済まないなティナ、私の弱音が聞こえてしまい」
「んーん!ライトさんと話せて、良かったわ」
「……ティナ、ありがとう」

今一瞬だけ、ライトが微笑んだ気がした。
ほとんどは冷静過ぎて冷たかったけど、アルクゥは彼女に笑って貰おうと頑張っている。
この2人には、ずっと一緒に居て貰わないと困るからな。
ちなみに困るって言うのは、俺達の方だぞ。

ティファなら多分、結婚しろって言うだろうな。
セリスやセルフィは温かく応援するけど、リルムは容赦ないし。
いい加減お前も、少しは落ち着けよ。
俺達は、仲間なんだからさ。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月02日 (月) 16時22分 [1214]   
第34話の前に、登場人物後編を紹介します。
前回更新したメンバーは、メインメンバーです。

※この小説は二次小説ですが、完全にオリジナルです。
※アルマリ オニレナ カイセリ バツティナ ロクエア クラティ ザクファリ スコリノ ジタガネ ティダユナ ライクゥなどのカップルを取り扱っています。
長過ぎて、済みません(><)
それでは、どうぞ。

〜登場人物紹介。後編〜

ロック・コール(25)冒険家 男 175cm 11月24日生まれ
さすらいの旅人、古代を求め…世界を股に掛けるトレジャーハンターの称号を持つ若き青年。
1年前に最愛の恋人・レイチェルを帝国の衝撃により亡くし、そのまま引き摺っていた。
そんな彼を支えてくれたのは、セトラの民で…古代種の末裔でもある少女・エアリス。
彼女の生き方に、心を奪われている。
CV:鈴村健一

エアリス・ゲインズブール(22)白魔道士 女 163cm 2月7日生まれ
セトラの民で、古代種の生き残り。
15年前に母・イファルナを亡くし、それ以降は神羅に追われ続けている少女。
そんな彼女をさすらいの冒険家・ロックに助けられ、彼女に好意を抱いている。
今回ではアシストとして参戦し、バッツ達の力になる。
CV:坂本真綾

カイン・ハイウィンド(21)竜騎士 男 183cm
槍を携え、竜をかたどった鎧に身を包む戦士。
感情を表に出すことはないが、正義感にあふれる情に厚い人物。
父親の後を継ぎ、竜騎士としての技を磨く男。
処刑されそうになった元帝国の女将軍・セリスを助け、彼女に好意を抱いている。
CV:山寺宏一

セリス・シェール(18)ルーンナイト 女 172cm 3月10日生まれ
帝国の英才教育を受け、人工に生み出された魔道戦士。
幾多の戦いを切り抜けて来たが、追手の帝国兵に捕まる。
処刑寸前、竜騎士の後を継ぐ若き男・カインに助けられ…彼に好意を抱いている。
CV:松岡由貴

ヴァン(17)空賊 男 170cm
さまざまな武器を器用に使いこなす、快活な少年。
物怖じしない性格で、過酷な戦いにも臆せずに立ち向かう。
CV:小野賢章(原作12では、武田航平)

ラグナ・レウァール(30位)元ガルバディア兵士 男 181cm
ヴァンと同じく…さまざまな銃や兵器を使って戦う、賑やかな男性。
気取らない性格で、さりげなく戦士達のまとめ役となっている。
CV:平田広明

このようなメンバーが、登場します。
他のメンバー紹介は、本編更新中に説明します。
引き続き、バッツ視点となります。
彼なりに、頑張って行きますので…応援宜しくお願いします。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月03日 (火) 06時49分 [1215]   
第34話「コスモスの願い。」


あれから結局、魔女アデルを倒す事は出来なかった。
それはああ言う設定で、スコールの世界に来ただけなんだぞ。
腕試しには、丁度良かったかもな。
だけど…ティナの天敵・ケフカは今も、彼女を狙っている。

俺の最愛の恋人の名は、ティナ・ブランフォード。
生まれながらに魔導の力を持ち、長年帝国に心を操られて来た少女。
幼い頃に幻獣界で幸せに暮らしていたが、生まれてすぐ2年後…ガストラ帝国が幻獣界に来た。
彼女の母・マドリーヌは娘の為に戦ったが、歯が立たない。

――――――でも、私には『愛』と言う感情を知らない。――――――

「バッツ!そんなに悲しまないで」
「でも、コスモス」
「ティナのご両親は、彼女を守る為にガストラ帝国と戦ったのです」
「…………」
「ですがバッツ、貴方は1人ではありません」
「えっ?」
「気付いてないの?貴方は既に、ティナさんの騎士になっているじゃない」

コスモスの後に話し掛けてきたのは、マリベル。
彼女は漁師の息子・アルスと幼馴染で、何でも冒険に興味深々なわがままお嬢様。
確かに、彼女の言う通りかもな。
俺はもう1人の戦士じゃない、主を守るコスモス側の1人だ。

あの紫のバンダナ男は、見た事ないな。
今回彼女が呼んだのは、新たな7人の戦士達。
マリベルは俺に、あいつらを1人ずつ紹介してくれた。
金髪の少女は、ビアンカって言うのか。

「初めましてバッツさん、ビアンカと言います」
「ああ!宜しくな」
「私の見たてに依ると、貴方は既に相手の居る方でいらっしゃいますわね」
「バッ、ちょっと…フローラ」
「私はフローラと言います、以後お見知りを願いますわ…バッツさん」
「…………」
「こんな綺麗な人が王女様なんて…ってイテッ」
「ったく、そう言うとこは相変わらずね?ククールは」

ゼシカは、何処かの令嬢らしい。
性格は大体、マリベルと同じだな。
うわっ!珍しい武器を持ってんな、あんた。
何で斧が、あんたの使用武器かは分かんない。

マリベルは俺の為に、1人の男を残したままその場を離れる。
こいつにも、名はないのか。
いや、エイトと言う名前がある。
俺はバッツだ、宜しくな。

「こちらこそ!君もコスモス様に呼ばれた戦士なんですね?」
「ああ!でもさエイト、無理に敬語を使わなくても良いんだぜ?」
「ですが……」
「バッツの言う通りです!貴方の思うように、話せば言いのですから」
「……はい」
「そうだ!後でお前にも、俺の仲間達を紹介してやるよ」
「うん、期待してるよ」

ドラクエシリーズの戦士達は皆、変わった武器で戦う。
こいつらもきっと、元の世界に帰りたいかも知れないな。
俺も、こいつらと同じ気持ちだ。
ケフカを倒し、この世界に平和を取り戻す。

混沌の神・カオスと戦う為、俺達は調和の神・コスモスから力を与えられた。
この力は戦いを得ることで俺達の意志に馴染み、やがてクリスタルに形を変えるのだと言う。
カオスの戦士達と戦い、クリスタルを得て…混沌の神・カオスへと挑む。
あいつより先に倒すのは、ケフカの方だ。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月03日 (火) 08時23分 [1216]   
第35話「エイトの想い。」


俺は約束通り、エイトに仲間を紹介した。
ザナルカンドエイブスのエース・ティーダと、彼の恋人である召喚士の少女・ユウナ。
今回の続編で、ティーダの彼女が参戦決定になったんだ。
タンタラスの一員・ジタン、こいつとティーダの早さはほぼ互角なんだぞ。

相変わらず無愛想で無口が多い青年・スコール、その隣に居るのはレジスタンス組織のメンバー・リノア。
良く見るとさ、ティファと少し似てるだろ?エイト。

「ティファさんって言うのは、黒髪の長い女性ですね」
「ああ!俺の愛する幼馴染でもあるからな、彼女は」
「話を割り込むなよ、クラウド」
「す…済まない」

さっき話してた男はクラウド、あいつは元ソルジャー・クラス1stだったんだ。
ある事件をきっかけに、ソルジャーを止めた。
簡単に言うと、自分の幻想を演じてたってとこかな。
フリオニールと話してるのは、光と闇の2つの能力を使う戦士・セシル。

そうそう、オニオンは最近…タイクーンの王女・レナの騎士になったんだ。
理由は分かんないけど、こいつは守るって言ったら最後まで諦めないんだぞ。
そして最後は…俺達のリーダー、ウォーリア・オブ・ライト。
自分の本名と、生まれた故郷を忘れてしまっているんだ。

「君がエイトか、私と仲良くなろう」
「いえ、俺はバッツさんといっぱい話したいので…」
「こらバッツ、何で俺を紹介しないんだよ」
「あのねー!あんたは今までセシルと話してたでしょ?バッツはさ…あんたの為に邪魔したくなかったんだよ」
「玉葱……」
「バッツの言う通りさ、僕は今レナの騎士をやってるんだ」
「玉君…貴方の意志は、強いのね」
「そ…そんな事、ないよ」

レナの笑顔に弱いなー、玉葱は。
以前ジタンから『ティナを悲しませんなよ』って茶化された時、彼は自分だって子供のくせにって言ってた。
特に玉葱は、俺達の中で素早さが一番高いんだ。
ヤベッ!ティナを紹介すんの、忘れてた。

彼女は、人が沢山いる所を拒んでいる。
速さはゆっくりが多いけど、魔法メインに戦ってるんだ。
エイト達の世界だと、呪文って呼ばれてるけどさ。
あそこに座ってる少女が、ティナだ。

「先程の皆とは違って、優しい子なんだね」
「見た目はな!だけど、恐れている力があるんだよ」
「えっ?」
「彼女は元ガストラ帝国の、女兵士だったんだ」
「…………」
「セリスの話だと、ティナは生まれた時から魔法を覚えているらしい」
「セリスさんも…同じでは?」
「一緒だけど、覚える魔法が違うんだよ」
「氷の魔剣士ってとこだろうね、彼女は」

セリスの職業・ルーンナイトは、敵から魔法を吸収する魔封剣がある。
最悪な事態を知った彼女は、帝国を抜け…リターナーに身を応じる事になったんだ。
簡単に言えば、愚かさな戦争ってとこだな。
エイト…あんたには話してないけど、俺は3年前に親父を病気で亡くしたんだ。

お袋は、俺がまだ幼い時に死んだ。
ティナのようにって訳じゃないけど、悲しかったんだ…昔は。
でも!今の俺にはさ、相棒が居る。
チョコボだけど、親父が残してくれた遺言があるんだ。

「世界中を見て回れ、か」
「どうした?」
「分かる気がするんだ、貴方の言いたい事が」
「…………」
「でも…ティファさんは違う、彼女は幼い頃に母親を亡くし、15歳の時に父親を英雄セフィロスに殺されてしまった」
「あいつ、何も話さなかったのに」
「家族を亡くした人達の為に、俺達が強く慣れば良いと思うんだ」
「……エイト」
「コスモス様が俺達にクリスタルを託したのは、そう言う意味なんだと思う」
「………そうか」
「バッツさん!こんな所で落ち込んでは居られませんよ、一刻も早く…俺と皆でケフカを倒さなければ」

これが、あんたの望みだったんだろうな。
ティファはあんまり、俺にそんな話はしなかった。
何故エイトは、あそこまで仲間の事を知っているんだろう。
ボコに会う為にもまず、ケフカを倒さないとな。

サンキューな、エイト。
あんたのお陰で、俺も少しは楽になったよ。
そうだよな…居なくなった親父やお袋の分まで、俺がもっと強くならないと行けない。
あんたのその気持ちに、俺は信じるぞ。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月04日 (水) 07時21分 [1217]   
第36話「幼馴染同士の会話。」


コスモスが今回、新たな仲間を呼び出したのは7人。
ドラクエ8の主人公は、光の戦士とどうも気が合わない。
彼は迷いもなく、俺と一緒に居たいと言う事を望んだ。
皆が主に使えられるのは、そう言う事なのか。

呼び出された仲間の中には、ほとんどの記憶を忘れた奴もいる。
俺はただ、ガラフの真似をしているだけなのに…。
ったくティーダの奴、何が大切な人なんだよ。
俺とエイトの間に首突っ込んだら、容赦しないぞ。

「リュカ!向こうでお話ししない?」
「どうしたの?急に」
「此処に居ると話しづらいし、皆が聞き耳を立てると思うから」
「そうだね!少し静かな場所で、一緒に話そうか」
「ええ!」

ビアンカも、ティナと同じような存在なんだな。
確かに、此処で話すと他の奴等に聞こえるからな。
ドラクエ5の主人公の名は、リュカ。
大戦士・パパスの息子で、王子様。

何か、アルス王みたいな感じだな。
あいつもきっと、この世界の何処かに居るんだ。
自分の故郷・サロニアを救う為に、あいつは俺達と共に戦う。
どうしても故郷が心配なら、あのおっさんに頼むしかないな。

「それってさバッツ、フィガロ兄弟の事か?」
「ああ!特にエドガーの奴は女好きな国王だ、その行動に耐えるマッシュにも苦労を掛ける」
「マッシュさんって、どんな人なの?」
「うーん…そうだな!エドガーと同じ金髪で、憲法着を着用しているモンク僧だな?あいつは」
「双子の兄弟とは、思えないな」
「マッシュの方が兄貴より背が高いんだぞ?ルーネス」
「確かにね!お互い、10cmの差があるわ」

エドガーの身長は183、マッシュは193cm。
レフィアの言う通り、2人の身長差は10違いだ。
彼女はカズスの村の少女で、鍛冶屋・タカの娘。
ジンの呪いに掛かったカズスの村人達を助ける為に、俺達と一緒に旅をしている。

ルーネスは何でも、外遊びが好き。
幼馴染のアルクゥとは違って、好物は肉。
少しやんちゃだけど、何処か力が抜けると、仲間達に支えられる戦士だ。
こいつの世界にも、ジョブチェンジシステムがある。


「ねぇリュカ!私、とても嬉しかったのよ」
「何が?」
「あの時…幼い頃から一緒に居た私かフローラさんのどちらかを選び、結婚するのか迷ってたから」
「俺が一番好きなのは…ビアンカだけだよ」
「えっ?」
「確かに君はあの時、フローラのように女らしくないって言ったけど…それでも俺は一緒に居たいと思ったんだ」
「……………リュカ」
「セシルさんの世界だってそうだろ?彼の世界では最後、ローザさんと結婚するんだ」
「素敵な話ね………」
「うん!この世界に呼び出されたからには、俺達が皆の役に立たないと行けないんだよ?ビアンカ」
「……ずっとリュカの傍に居ても良いの?私」
「当たり前だよ!俺の好きな人は、ビアンカしか考えられないからね」
「リュカ……ありがとう」

そうだったな、原作の時…彼等は結婚するんだよな。
俺はただ、親父の遺言通りに旅をしているだけだ。
知り合った恋人・ティナを守る為に、俺は戦い続ける。
あの2人は幼馴染だけど、お互い好意を抱いているんだ。

今は、2人にさせて置こう。
邪魔したら、あいつに何を言われるか分からない。
……俺にも、こんな頃があったのかな。
駄目だ!此処で弱音を言っては駄目、エイトの気持ちを無駄にしては行けないんだ。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月05日 (木) 08時06分 [1218]   
第37話「ティファ編:仲間。」


此処からは、ストーリーモードに切り替えます。
彼女の舞台は、次元城。
バッツ編と被ってますが、気にしないで下さい。
今回のストーリーでは、クラウドと暗闇の雲が味方として登場します。

引き続き、バッツ視点です。
それでは、どうぞ。

仲間を支える心意気を持つ格闘家・ティファ。
彼女は、クラウドとの旅の途中に罠に掛かり…次元の狭間へと飛ばされてしまった。
無事に仲間と再会する為に、彼女は1人で旅に出る。

――――――仲間。――――――――

「ここは…何処かしら?」
「それで、お前の捕えた獲物は何処に居る?」
「あれれ?可笑しいですね〜、確かこの辺に」
「そもそも私に必要なのはクラウドだ、これで奴に警戒されたらどうする?頼んでも居ないのに余計な事を…」
「だって!面白そうだったし、独り占めなんてずるーい」
「まぁいい…せっかく捕えた鼠だ、少しは役立てないと」
「(そっか…私、クラウドを狙った罠に掛かったのね。クラウドが捕まらなかったのは良かったけど…
 人を鼠呼ばわりは、酷くない?でも…彼等は何を話してるのかしら)」
「面白い!それなら良い相手を紹介しましょう」
「色々探って見ようかな、もしかしたらクリスタルが見付かるかもね」

決め台詞は、俺とほぼ一緒だった。
ケフカとセフィロスって、あんなに仲良しだったか…。
同じカオス軍だし、仲良くするのも良いよな。
ティファが1人で行動するのは、今の俺見たいだ。

俺も最初は、この場所に飛ばされたんだ。
そして、星の体内でスコールとジタンに会えた。
あのクリスタルは、偽物だって…後に分かったんだよ。
このストーリーの展開に依ると、ティファの次は俺になるな。

「ティファ!探したぞ」
「クラウド!暗闇の雲も来てくれたのね?」
「元気そうじゃな…」
「此処まで来るのに、流石に答えたわ」
「ふっ…何だよ散々心配掛けといて、ちゃっかりしてるな」
「待て、これは」
「クラウド!?」
「ファーファッファッファ、そう簡単にクリスタルが手に入ると思ったか」

くそっ、幻だったのか。
俺もあのクリスタルのせいで、ジタンを見失ったんだ。
今回のティファ編では、クラウドがいなくなった。
あいつらは幼馴染だし、再会したら離れないだろうな。

今の状況では、エクスデスは無理だ。
そう気付いた暗闇の雲は、ティファと共にその場を離れる。
そんなに落ち込むなよ、ティファ。
クラウドなら無事さ、あいつがそう簡単に負ける訳には行かないだろ。

「……どうしたのじゃ、ティファよ」
「ごめん…私のせいなの、助けに来てくれたクラウドを私が罠に」
「どうやら今必要なのは、お前の方じゃな」
「これって…バッツが持ってた幸運のお守り」
「奴はこう言っておった『俺と一緒に、沢山の危機を乗り越えて来た相棒さ』っとな」
「………」
「クラウドは…、消えたお主を必死で探しておったぞ」

会話が続くと思ったけど、再びエクスデスが登場する。
ティーダなら絶対、『邪魔するなっつーの』って言うだろうな。
俺も皆の武器を真似するのは、一苦労だぜ。
ティファは拳で戦うし、クラウドは剣を使う。

ティファは自分で決着を着けたいと、暗闇の雲に言う。
確かにこの戦いは、自分の力で乗り越えた方が良いよな。
あいつは反対することなく、クラウドと再会する事を願う。
此処からはいよいよ、エクスデスとの戦いだ。

「小娘が…その程度では、私を倒す事は出来んぞ」
「最初(はな)から私は、本気だよ。さぁ、見せ場と行きましょうか」

つーかその台詞、俺が言う筈だろ。
皆まで勝手に使用するから、困るんだよな。
まっ…仕方ないよな、今回は暗闇の雲が一緒に居るし。
あいつをアシストにして戦うなんて、考えたよな。

メテオドライヴから掌打ラッシュ、ローリングブレイズの順番に戦う。
何か全部、格闘技系の技だな。
暫くした後、彼女のEXフォースが満タンになった。
彼女の最強の切り札・ファイナルヘブンで、エクスデスを撃破。

「次こそは、永遠なる無の世界へ…」
「終わったようじゃな、無事に」
「ええ…この羽根のお陰よ、ありがとう暗闇の雲」
「!羽根が、クリスタルに…」
「な〜んだ、こんな所にあったのね。随分遠回りをしちゃったわ」
「ふんっ!お主らしいのぅ」
「あっ、クラウドよ」
「おーい、ティファー」
「今度こそクラウドに言ってやるのよ、クリスタルはもう手に入れたわって」
「………懲りない女子じゃな」

あははっ、流石に暗闇の雲も呆れるよな。
本編でも俺、スコールが呆れてたのを覚えてる。
うーん…つまり、本編だとティファは俺になるのか。
クラウドはジタン、暗闇の雲はスコール。

そして最初に出て来たセフィロスは、クジャだ。
ケフカは変わってないけど、あいつには好き勝手な真似はさせない。
これ以上お前に、ティナを苦しめさせて溜まるか。
絶対に守るんだ、俺がティナの事を。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月05日 (木) 21時09分 [1219]   
今回のこの作品は、後3話目の更新で完結です。
次回からは、少し任天堂とコラボ小説を書こうと思います。
引き続き、宜しくお願いします。

第38話「バッツ編:お宝探し。」


よっしゃ、やっと俺の物語だ。
んーっと…ティナが登場すんのは、ヴァンが消えた後なんだ。
今回は途中からアルティミシアが味方として、登場する。
彼女の動きは鈍いけど、技が素敵なんだよな。

俺の物語は、3話続けて書くと思うんだよなー確か。
こう言うのは、執筆者さんにお任せします。

――――――お宝探し。――――――

「なぁヴァン、勝負しないか?」
「勝負?」
「ああ!先にクリスタルを見付けた方が勝ちって言うのは、どうだ?」
「お宝探しか〜、余裕で俺が勝つな」
「おっと!こっちは物真似士なんだぜ?」
「なら俺は空賊の誇りを掛けて、勝利を盗んでやる」
「お宝は…こっちだ」
「俺も…こっちだ、行くぜ行くぜー」
「真似するなよな〜」


ヴァンの奴、思ったより早いな。
俺だって負けないぞ、ティナを守る為に俺は強くなるんだ。
瓦礫の塔に着いたけど、あれはクリスタルじゃ無かった。
あれ?ヴァンは、何処に行ったんだ。

その時だった、見覚えのある声が聞こえたのは。
こいつがケフカか、お前にティナは渡さないぞ。
彼女に指一本でも触れたら、容赦しないぞ。
何とかこいつに勝てたけど、ヴァンが目の前で消えちまった。

「何処に行ったんだよ、ヴァンの奴」
「1人ではないからこそ、1人での道を貫くんです」
「アルティミシア!あいつ……」
「証明して見せます、離れていても…共に戦っている事をね」
「カッコ付け過ぎだろ?アルティミシア」
「バッツ!何故貴方が?」
「誰かを助けんのに、理由が居るか?このでっかい奴は…俺に任せろ」

その後に聞こえてきたのは、ガーランド。
生憎俺は、仲間を裏切りたくないんだ。
って言うかさ、自分の心配したらどうだよ。
俺とガーランドとの戦いは終わったけど、トドメはさせなかった。

アルティミシアは何とか無事に、セフィロスを倒した。
彼女の場合、あいつが最後のボスなのか。
いや…お互い、ラスボスの筈なんだよなー。
アルティミシアとの2人旅は、今始まったんだぜ。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月06日 (金) 08時21分 [1220]   
第39話「仲間の行方とティナとの遭遇。」


アルティミシアも無事、セフィロスとの決着を終えたようだ。
あいつは何処までも、クラウドの後を追う奴なんだよなー。
俺達はその頃、闇の世界に来ていた。

「ヴァンったら、敵の罠に落ちるなんて」
「悪ィ!お互い張り切り過ぎてさ………」
「気を付けなさい!向こうには貴方を狙ってる敵も居ます」
「こっちだって狙った獲物は逃がさないぞ、すぐにヴァンを探し出してやる」

最初に出会ったのは、秩序の領域。
あんなに明るくて、ジタン以上にムードメーカーのような存在の空賊・ヴァン。
逆にティファは、落ち込む仲間を放って置けない。
原作の時、クラウドはちゃんと自分の仲間達を信じて戦っていた。

あいつも、お天気組の1人だ。
冷静過ぎて、マジ怖ぇけど・・・ティファの前では別人だ。
くそっ!何でティファ以外の連中には、厳しいんだよ。
ギルガメッシュとのエンカウント時でも、あいつは冷たかった。

「この場所は…見覚えありますね」
「ああ!ティナは此処で、力を溺れたって言ってたんだ」
「オニオンナイトが居なくなり、寂しかったのですね…彼女は」
「だろうな…ヴァン、探したぞ」
「バッツ!アルティミシアも来てくれたのか?」
「元気そうですね!」
「いや〜強い奴等がいっぱいいてさ、それより見ろよ。
あいつらから奪って来たんだ、勝負は俺の勝ちだ」
「ははっ!何だよ散々心配掛けといて、ちゃっかりしてんなー」
「待ちなさい、これは…」
「バッツ!?」

目を覚ますと、俺は過去のカオス神殿に飛ばされていた。
この近くに、強い気配を感じる…。
何だろう……、敵でも、なさそうなんだよな。
その気配を頼りに前を見ると、ティナが目の前に居た。

良かった!無事だったんだな、ティナ。
話し掛けようとしたけど、彼女は何も言わずにその場を離れる。
もしかして、今も力が怖いのか。
俺にはあの子を倒す事なんて、出来ない。

――――――くそっ、俺にティナを守る資格はないのか。――――――

「……慰めなんか、いらないぞ」
「バッツ!そんな悲しい顔をしないで」
「でも俺、あいつらに何もしてあげられないんだ」
「貴方にも、知る必要はあります」
「……俺は、どんな時でもティナの傍に居たいんだ。この気持ちだけは…譲れない」
「仲間は貴方を信じている、貴方の仲間は…強い」
「そう…だよな!簡単にやられるような奴等じゃないよな。
ありがとうコスモス、俺…皆の無事を確かめに行くよ」
「その優しさが…貴方の、強さ」
「コスモス!?」

コスモスの言う、俺の優しさが強さってどう言う事なんだろう。
仲間は、俺を信じている。
それってまさか、ヴァン達は俺を信じて待ってるって事なのか。
あいつらはきっと無事さ、早くティナを探しに行こう。

やはり…この先の気配は、ティナを狙ってる誰かだ。
相手が誰だろうが、俺がティナを守って見せる。
あの子をカオス側に渡すもんか、俺の気持ちは消せないんだ。
……待ってろよティナ、今行くからな。

  DFF012 閃光の異名を持つ女戦士と黒魔道士の少年 - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年05月06日 (金) 13時22分 [1221]   
第40話「バッツVSケフカ 恋人への想い。」


消えたティナの後を追うと、彼女の弱音が聞こえて来た。
あいつは、カオス側の戦士・ケフカ。
やはりティナが狙いで来たか、しぶとい奴だな。
俺は黙って、彼等の様子を見ていた。

「さぁティナ、そろそろ僕ちんの所に戻って来なよ?」
「嫌!私を守ってくれる人が居る限り、貴方の元へは行かない」
「あんまり我が儘言うと、お仕置きしちゃうよ〜」
「私は……」
「そんな悪い子には、ちょっと強めにしちゃおうかな〜」
「う…うう、嫌ーーーーーー」

もう我慢の限界だ、これ以上は耐えられない。
止めろケフカ、その子を離せ。
何が急がしいだ、ティナを苦しめてどうするつもりだ。
世界を破壊だと…そんな事の為に、彼女を利用したのか。

絶対許さねぇ、ティナを自分のおもちゃみたいな扱い方しやがって。
散々俺の前で、よくもティナを傷付けてくれたな。
こんなに俺を怒らせた事なんて、一度もないんだぞ。
破壊を楽しむお前の力、俺が立ち切ってやるぜ。

「そんなもんじゃ、僕ちん何か倒せないよ〜」
「……お前だけは、許さない」

こうして、ケフカとの戦いは始まった。
あいつの破壊の翼は、避けるだけでも精一杯だった。
だけど俺は、もう迷わないぞ。
俺は俺のやり方で、ティナを守るんだ。

『燦然と輝け』や『波道よ…』などを連発し、ケフカにダメージを与える。
この掛け声は、ライトブリンガーとダークフレイムなんだ。
簡単に言うと、セシルの使った技を真似して戦っている。
今回の続編で、フラッドやパラディンフォースが無くなったのはショックだな。

この2つの技を連続して攻撃したら、ケフカは敗れた。
少しは良いとこを見せないとな、が俺の気に入ってる言葉だ。
あいつを倒した後、ティナはゆっくりと俺の方を向く。
大丈夫だ、あいつは俺が倒したから。

「バッツ……、どうして?」
「あんたが困ってたように見えたんだ、だから…放って置けなかったんだよ」
「私を守ってくれたのね?バッツは」
「今でも俺は、ザックスの言ってた事を思い出すんだ」
「『1人より一緒に居る方が幸せだって、分かっちまった』・・・か」
「ああ!だから俺は、どんな時でもティナの傍に居たいと思ったんだ」
「…………ありがとう」

その感謝と一緒に、彼女は俺を抱き締める。
ずっと、俺が来るのを待っててくれたんだな。
これですべての決着が着き、クリスタルが手に入った。
この話はこれで終わりになるけど、次回からは新メンバーを紹介するぜ。

そうそう、次回作でも俺がナレーションを語るから宜しくな。
いよいよ来たか、任天堂との夢の物語が。
引き続き、ドラゴンクエストメンバーを出す予定だぜ。
これからも、最後まで読んでくれよな。


  フィクション - ヘビー (男性) - 2011年04月11日 (月) 15時13分 [1192]   
  小説デビルメイクライ
全部ウソです

ソリッドスネークと
リキッドスネークがいた
イカ臭いエロ本を捨てるために
旅に出た

龍はケンを倒し
暇だった
するとケンがエロ本を持っている
らしいので話をすると
リキッドスネークが
イカくさいエロ本を大量に
持っているらしいことが
わかった

そこで、ソリッドスネークとなり
倒しに行くことにした
南米はジャブローに
いるらしかった
そこにはメタルギアがあるらしい
ことがわかった
しかし、巨大戦車に核とは
理想的な兵器とは思えなかった
重いと遅いし、旋回もできない
しょぼいんで楽勝だった
すると、そこにはケンがいた

負けてしまった
ワナだった
命からがら逃げると
ジャングルにでた
するとメタルギアが
襲ってきた

何とか倒すと
そこにはリキッドスネークが
いてエイリアンと何か
相談していた
弱そうなので両方倒した

そしてお宝を持って帰ったとさ

  フィクション - ティファ・ロックハート (女性) - 2011年04月11日 (月) 20時13分 [1193]   
初めまして、DFF012小説を書いているティファと言います。
この続きが楽しみですね、頑張って下さい。
お互いに更新を、続けて行きましょう。







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